サンヨーハウジング名古屋の株主総会に参加するのは数えきれないほどです(笑)
→ 2011年サンヨーハウジング名古屋株主総会レポート
2012年11月28日(水)の株価 84,000円(東証1部 8904)1株単位 8月決算
PER 5.1倍、PBR 0.62倍、配当利回り 4.52%、株主資本比率 57.4%
監査費用 2,243万円(売上比0.06%、営業利益比0.68%、単体は前年と同額) 誠栄監査法人
役員報酬 取締役8名2.06億円(2,579万←前年)監査役5名0.19億円
株主優待 2011年8月末で取り止め
サンヨーハウジング名古屋(8904)のホームページ
サンヨーハウジング名古屋(8904)のヤフー株価情報

過去2年間の株価推移を見ると、8万円を挟んだボックス圏での推移が続いています。2011年10月14日に株主優待廃止を発表しており株価への影響を心配しましたが、ほとんど影響はなかったようです。早くボックス圏を上放れて、10万円を超えて欲しいですね!
スケジュール
10:00〜10:24 報告事項
10:03〜10:05 監査報告 千住憲夫常勤監査役
10:05〜10:24 映像で事業報告 女性ナレーションが招集通知を読上げ
10:24〜10:56 報告事項に対する質疑応答 質問者7人 計9件 32分
10:56〜11:08 決議事項の上程・審議・採決 質問者2人 計2件
第1号議案 取締役6名選任の件 6名全員任期満了5名再任 木俣佳丈氏退任 宮川執行役員昇格
第2号議案 退任取締役に対し退職慰労金贈呈の件 木俣佳丈氏に贈呈
11:09〜11:09 新任取締役紹介 名前とよろしくお願いしますのみ

お土産 すみゃ〜のクオカード千円分 先渡し
飲み物サービス なし
経営戦略説明会 なし
注目の株主総会格付けですが、お土産も用意され、質疑応答の時間も十分に取っています。一方で最近は集中日近くに開催するようになり、他社と重なり出席しにくくなってしまいました。これらを総合的に判断し、サンヨーハウジング名古屋の2012年株主総会格付けは 『D+』 としました。
議決権を有する株主数 14,335名、その議決権数 144,832個
議決権返送&出席株主数 3,601名、その議決権数 95,574個(66.0%)
サンヨーハウジング名古屋の株主総会は今年もメルパルク名古屋で行われました。2010年までは24日頃と少し早めに開催していて参加しやすかったんですが、昨年株主優待の廃止を発表してからは株主総会集中日前後に開催するようになってしまいました。
上記株価推移の通り株主優待廃止は株価の影響は限定的でしたが、株主数は1年間で3,300名減っています。その分事務コストなども減少し業績に貢献しているものと思われます。

株主数の推移は上記の通りで、一世を風靡したタワー投資顧問が大株主として君臨するまでは2千人にも満たない状況でしたが、タワー投資顧問が売り抜けるとともに個人株主が増加し、株主数も激増しています。リーマンショックなどで一時的に減少しましたが、株価下落で株主優待利回りは高くなり1.8万人近くまで再度増加しました。株主数が増えすぎて株主優待コストも馬鹿にならなくなったためか、昨年長らく続けてきた株主優待制度が廃止となりました。今ではすみゃ〜のクオカードを見かけるのは株主総会のお土産のみとなりました。株価は割安だと思いますし配当利回りも高いので、今後株主数は増加に転じるのか?あるいは保有株数が増えて株主数は減少が続くのか興味深いですね!
会場内には椅子席が多数用意されていましたが、株主数が減ったこともあり後方はガラガラで、出席者数はかなり減っています。正面には左右にスクリーンが用意され、株主総会前にはサンヨーハウジング名古屋のCMやお客様へのインタビュー映像などが流されていました。
質疑応答を充実させるため役員以外に執行役員も出席していると案内がありましたが、執行役員が発言する機会はありませんでした。せっかく出席しているんですから自己紹介くらいあっても良いと思います。普段執行役員の方々を目にする機会はないので、取締役も含めて簡単な紹介なり挨拶があった方が株主に対して親切だと思います。そういった会社も徐々に増えています。
事業報告は女性ナレーションが招集通知を読上げる形で行われ、続いて報告事項に対する質疑応答となりました。質問者は会場中ほど左右2ヵ所に用意されたマイクまで行って質問する形式です。今年は例年と比べて多くの質問が出ました。質問には担当取締役中心に回答し、宮ア宗市社長が補足するという感じで対応していました。
質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)用地の仕入が重要だと思うが、同業他社と比べて何か強みがあるのか?
→(沢田康成常務取締役 営業本部長)昨年の株主総会でも用地の仕入を強化すると説明したが、仕入部の人材の教育に力を入れるとともに人員も増員している。
(宮ア宗市社長)サンヨーハウジング名古屋は、地元の不動産仲介業者から買うことが多い。サンヨーハウジング名古屋は現預金も十分持っているので、銀行からの融資条件付の売買契約ではないので、仲介業者からも信頼されている。サンサン会?も作って地元の不動産仲介業者との懇親も深めている。関西ではまだこうしたタイアップも弱い。
(注記)以前のサンヨーハウジング名古屋は、地元の銀行からの用地紹介が多かったと記憶しています。銀行紹介の場合、用地仕入れ時に紹介してくれた銀行から買い入れ資金の一部を借りるなどしてお互いにメリットがあるようにしていました。最近は銀行経由の仕入は減ってしまったのでしょうか?
次の質問者は今後話題になりそう!?な人です。大庄の株主総会レポートもご覧ください。
→ 大庄2012年株主総会レポート
(2-2)大阪から来た。昨日は東京の株主総会に参加したが、東京や大阪のニーズはよく知っている。大阪や東京では土地付きの注文住宅などニーズはない!そんなことも知らないで事業展開しているのか!どうやってニーズを調査しているのか?
→(小原昇取締役 経営企画室長)ご指摘の通り関西には10年前に進出し、名古屋と同じように飛び込み営業をしてきたが、同じような成果が上がらず苦労した。昨年からは地元の不動産仲介業者にも入ってもらうように変更した。首都圏では以前八王子に出店したが2年前に撤退し、名古屋と同じビジネスモデルでは難しいと判断し、再度ビジネスモデルを検討している。
(3-2)なぜ土地付きにこだわるのか分からない。
→土地付きということより、販売方法が東京・大阪では合わなかった。仲介業者に間に入ってもらった方がスムーズに進む。名古屋は地元志向が強く現在住んでいる地域で建てることが多い。そのため賃貸アパートなどに住んでいる人に飛び込み営業することで成果が上がった。しかし東京などでは現在住んでいる場所と、家を持ちたい場所が離れているケースが多く、同じようなビジネスモデルではうまく行かなかった。
土地を紹介してくれた仲介業者に販売も任せてなど2重のメリットがあるようにするなど、販売方法の見直しを検討していく。
(4-3)戸建て住宅の割合が高いが、もっと多角化を進めてはどうか?
→(小原昇取締役)現状の事業内容は戸建が8割、マンション1割、工事1割となっている。多角化を検討するなら不動産周辺事業への展開が考えられるが、当面現状の事業構成が続く予定。
(宮ア宗市社長)過去のM&Aは工事部門の内製化という面が大きかった。将来リゾートや賃貸などにも広げていく可能性はあるが、まずは全国展開を目指したい。
(5-4)なぜ役員に女性を入れないのか?
→(杉浦英二常務取締役 管理本部長)昨年までは沢田正子専務取締役がいたが、退任して男性だけになった。適切な人がいれば男女に関係なく取締役に選任する。
(宮ア宗市社長)土地仕入課長は女性であり、コーディネーターもほとんど女性で、社内では活躍している女性社員もたくさんいる。
(6-5)関東では銀行や中小企業からの土地の放出が少なくなってきて仕入に苦労しているという話も聞くが、中部や関西エリアでは影響はないのか?
→(小原昇取締役)一時は銀行や事業会社などから大規模な土地が出てきたが、今は確かに減っている。中小企業が撤退した跡地など、小型の土地を売りたい人はまだ多いので問題ない。
(宮ア宗市社長)大規模な土地は入札になり、一発勝負になるのでなかなか仕入し難い部分もある。
(7-5)復興需要で職人が不足したり、資材価格が上がるなどの影響は大丈夫か?
→(水戸直樹取締役 建設部長)世間で言われているほど当社には影響ない。職人さんにも長期的な工事予定を提示しており、安定して仕事が続けられるので良好な関係を築いている。資材メーカーとも長期的な取引をしているので影響はない。
(8-6)現預金も多いのになぜ増資をする必要があるのか?
→(小原昇取締役)土地の仕入れなど先行資金が必要であり、借入に頼るだけではバランスが悪いので増資の必要性はある。
(宮ア宗市社長)増資資金は事業に活用しており、借金はできる限り減らしていきたい。リーマンショック後に倒産した不動産会社は借金が多かったので、キャッシュフローを潤沢に持って事業展開していきたい。土地の仕入やM&Aも手元資金で対応できるような体制にしたい。しかしすぐに増資する予定はない。
(注記)名古屋企業らしさが現れていますね。あみやき亭なども同じようなことを言っていました。
(9-7)業績が順調なのに株価が低迷しているのは不満だ。ビデオも良かったので一般公開しては?
→現状の株価には満足していない。毎年東京の機関投資家に決算説明会を行っているが、あるファンドマネージャーは名古屋に本社があることで株価がディスカウントされていること、関東のパワービルダーの名古屋版と思われていることなどが原因では?と話していた。土地付き注文住宅というビジネスモデルをもっとアピールする必要があると考えている。
早く株価が10万円を超えるように努力していきたい。
以上で質問のなくなり、質疑応答は終了となりました。
続いて決議事項の審議となりました。第2号議案の木俣佳丈氏に対し退職慰労金を贈呈する件で2件の質問がありました。
(1-1)退任する木俣佳丈氏は当初発表では今期も取締役を続けることになっていたが、すぐに辞退することになった。衆議院選挙が近付いてきたから上場企業の役員を放り出すような姿勢には不満を感じる。こんな人に退職慰労金を払う必要があるのか?一体どの位支払う予定なのか?
→(小原昇取締役)ご指摘の通り当初は取締役候補に入っていたが、本人の一身上の都合で辞退することになった。前職が議員なので選挙が原因と思われたのかもしれないが、本人からは一身上の都合であり、そのような理由とは聞いていない。
(宮ア宗市社長)この2年間、昨年発表した10年ビジョンなど今までに無いような活動をして頂いた。しかし会社に縛られて仕事をするのが苦手なようで(笑)、ギリギリまで話をしたが役員を外れることになった。これで縁が切れるわけでは無くて、少し離れた形で支援頂くこともある。来年以降また取締役に復帰する可能性もある。
→(杉浦英二常務)退職金について補足すると、退職金規定があり、株主総会招集通知の発送日から本日まで本社に備えている。計算式は 役員報酬月額×係数×在職年数 となっており、顕著な功労があった場合は30%までの加算金もある。この場では具体的な金額は差し控えたい。
(注記)選挙に出るために取締役を辞めると思っていましたが、どうやら違うようです。ちょっと意外でした。
(2-2)毎年同じような質問が出る。今は役員賞与などで支給し役員退職金を廃止する方向だが、サンヨーハウジング名古屋では無くすことは考えていないのか?
→(杉浦英二常務)各社考えがあるが、サンヨーハウジング名古屋では役員退職金制度の廃止は考えていない。役員報酬にはストックオプションなど色々な方式が考えられるが、退職金制度を続けていく。
(宮ア宗市社長)サンヨーハウジング名古屋は役員賞与はなく月額報酬のみ。世の中の流れも見ていく必要があるが、当面は役員退職金制度を続けていく。
以上で質問はなくなり、決議事項は無事賛成多数で可決となりました。
質問にも丁寧に答えていましたが、やはり株主総会集中日開催だと参加しにくいので、以前のようにもう少し早めに開催してくれるとありがたいですね!
うるさい株主にはできるだけ来て欲しくないという気持ちも重々理解していますが(笑)
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