私は当日は東京の株主総会を駆け回っていたので、VTホールディングスの株主総会には今年も参加できませんでした。なので参加した方から聞いた内容を元にまとめてみます。VTホールディングスも6月上旬くらいに株主総会を開催してくれると嬉しいんですが、あのうるさい株主の出席確率が高まるので、会社側はそれだけは何としても避けたいんでしょうね(笑)
VTホールディングスはホンダ系のディーラーから始まった会社ですが、その後自動車ディーラーの買収を積極的に行った結果、現状では日産車の割合が高くなっています。今年の4月には日産サティオ埼玉とイギリスの三菱自動車ディーラーを買収したので、さらに日産ディーラーの比率が高くなっています。
2011年の株主総会も出席できませんでしたが、概要レポートをまとめています。
→ VTホールディングス2011年株主総会レポート
2012年6月27日(水)の株価 745円(JASDAQ、名証2部 7593)100株単位 3月決算
PER 6.0倍、PBR 1.61倍、配当利回り 3.49%、株主資本比率 22.3%
監査費用 3,800万円(売上比 0.04%、営業利益比 0.57%) 監査法人東海会計社
株主優待 新車・中古車購入時の割引券、車検割引券、株数に応じてカタログギフト
詳しくはこちら→ VTホールディングスの株主優待情報ページ
VTホールディングス(7593)のホームページ
VTホールディングス(7593)のヤフー株価情報

過去5年間の株価推移を見ると、リーマンショック後の2009年春頃まではずっと株価の下落が続き、一時は50円台にも突入するなど心配しました。当時はまだ財務体質も脆弱だったので、資金繰りに行き詰ってしまうのは!?と夜も寝られませんでしたが(^_^;)、危機を乗り越えた後は業績の回復を反映して、株価も徐々に回復傾向となりました。2012年に入ってからは急上昇に転じて、大陽線を引きながら800円目前まで上昇しています。今期も4期連続して過去最高益が狙える位置に付けており、今後の株価上昇にも期待したいですね!
スケジュール 詳細は不明
10:00〜10:40 株主総会
上程された議案
第1号議案 取締役5名選任の件 5名全員が任期満了に伴い再任
第2号議案 監査役4名選任の件 4名全員が任期満了に伴い社外2名再任、2名新任
第3号議案
退任監査役に対し退職慰労金贈呈の件 常勤監査役を歴任した工藤氏と東谷氏に一定の基準で贈呈
質疑応答 質問者2人 計8件ほど
10:40〜11:00 事業戦略説明会
出席していないので、上記のスケジュールは概略です。
株主数 3,237名 (2011年期末の3,563名から326名減)
株価が上がってくるとやれやれ売りも増えて、株主数は減ってしまうようです。とはいえ2011年9月末に500名ほど減ったところからは200名近く増えており、株主優待改善の効果も出ているようです。
その意味ではやれやれ売り?の直近のピークは2011年4〜9月のようです。
VTホールディングスの株主総会は、今年も名古屋市内の栄ガスビルで行われました。
2010年までの東海市での開催と比べると参加しやすくなりましたが、それでも準集中日の開催だと他の会社の株主総会と重なってしまい、参加しにくいですね。
今年の出席者数は40名強で、以前と比べると増えているようです。
出席株主数は増えたものの、今年は業績・株価とも堅調に推移していますし、口うるさい株主(笑)も東京に行っているので、比較的短時間で終了したようです。株主総会後には、足元の状況と今後の戦略について高橋一穂社長から簡単に説明が行われました。
コスト改善も進んでいて、招集通知を見ても監査費用が年々減少しています。
単体 2009年度 3,500万円、2010年度 3,000万円、2011年度 2,600万円
連結 2009年度 4,800万円、2010年度 4,300万円、2011年度 3,800万円
投資事業や不動産賃貸事業などを縮小して本業に集中してきたので、単体の監査費用で2,000万円程度までは絞れるのではないかと感じます。もう一段の監査費用の削減にも取り組んでほしいですね!
質問は2人の株主からあったそうで、最初に質問した株主がたくさん質問しました。
質疑応答
(1)双日と提携して海外の自動車ディーラー経営に乗り出していたが、現状どうなっているのか?
→中国やインドなどで双日と現地自動車ディーラーの経営を検討していた。中国では縁がなく出資は実現しなかったが、南アフリカのディーラーには出資した。現状では国内の方が忙しくて、海外の自動車ディーラー買収にまで手が回らない。
(注記)海外事業より国内事業が忙しいそうですが、国内事業の何が忙しいのでしょうか?
1.2012年4月に子会社化した日産サティオ埼玉の業績立て直しに忙しい
2.エコカー補助金制度の駆け込み需要で、国内新車販売が忙しい
3.国内の自動車ディーラー買収に向けての現地調査などで超忙しい(笑)
などが考えられますが、質問の趣旨からの流れで考えると、国内自動車ディーラー買収のための現地調査や交渉などで忙しいと期待したいですね!
(2)複数の自動車メーカーのディーラーを経営しているが、なぜトヨタディーラーは手掛けないのか?
→VTホールディングスとしては決してトヨタを避けているわけではなく、ご縁があればトヨタディーラーも手掛けたいんですが...
(注記)2012年4月27日付でアドバンスト・リサーチ・ジャパンが作成したVTホールディングスのアナリストレポートでも、「トヨタ系列などは大半が独立資本で収益性も高く、またトヨタグループ内での配慮・統率力が非常に高い。結果、VTホールディングスのような他のブランド販社への売却という選択は殆ど無いものと考えられる」と書かれています。トヨタディーラーは業績が低迷してもトヨタ自動車の意地をかけて支援してくれそうですし、VTホールディングスが買収しようとしてもトヨタ自動車の承諾が得られないようです。VTホールディングスからすると、トヨタディーラーはなかなかご縁が無いうえに、せっかく良いご縁があってもトヨタ自動車の承認が得られず、子会社化できないのかなと感じます。
主な質問はいもらうさんが株主総会レポートにまとめてくれていますので、下記ページをご覧ください。6月は特に株主総会が多いので、質疑応答や社長発言をまとめてもらえるのはありがたいです!
いもらうの負けない投資 VTホールディングス株主総会
私が行かなくてもけっこう多くの質問が出るんですね(笑)
他の出席者の感想を聞いても、高橋社長は今期以降の業績に自信があるようで、強気の発言が多かったようです。今期も業績上方修正に期待したいですね!
高橋社長は、最近VTの株価も上がっているがまだまだ安いと思っているという発言もあり、現状の株価水準でもまだご不満なようです(笑) 私ももっと上がってくれるとより嬉しいです\(^o^)/
エコカー補助金がなくなってもVTホールディングスの業績には問題ないという強気の発言もあり、政策頼みではない姿勢も頼もしいですね!
配当性向目標は20%ですが、増配を発表した後にさらに業績が伸びて、結果として配当性向が20%を下回る不本意な状況が続いており、今期は配当性向20%を堅守したい という嬉しい説明もあったようです。
業績も順調に推移しており、今期は配当性向20%以上を堅守(笑)するとなると、増配の可能性も高くなります。VTホールディングスへの投資で配当生活\(^o^)/も夢ではないですね!
日産サティオ埼玉は長年赤字が続いてきた会社で、事業再生ADR手続の認定を受けて再建に取り組んでも黒字転換ができず、もう少しで倒産寸前という状況でしたが、VTホールディングスが子会社化した4月から黒字転換しています。この点については2012年5月23日に開催されたVTホールディングス決算説明会でも説明がありました。下記のレポートもご覧ください。
VTホールディングス2012年3月期決算説明会
株主総会後に開催された事業戦略説明会では、日産サティオ埼玉の足元の状況についても説明があり、子会社化した4月がいきなり2千万円の黒字転換となり、続く5月はなんと1億円も利益が出たようです。
2ヵ月間ですでに1.2億円の利益が出ているとは素晴らしいですね!
同じく4月に子会社化したイギリスの三菱自動車ディーラーCCRは4、5月と赤字のようですが、6月からは黒字転換の予定ということなので、2ヵ月間の赤字額は小さいものと思われます。
今期の予算上はこの2社の利益貢献を5億円としているのに、すでに1億円ほどの利益が出ていることになります。7月以降2社が黒字を積み上げていけば、5億円のハードルは上期で達成しそうな勢いです。
1ヵ月前の決算説明会の時と比べても、日産サティオ埼玉の業績改善のスピードは上がっているようで、高橋社長の発言が自然と強気になるのも納得ですね(笑)
気になるのはイギリスのCCRの状況ですが、今月末からのロンドンオリンピック観戦に行かれる株主の方は、ぜひ現地の三菱ディーラーの視察もお願いします!
VTホールディングスから振り込まれた配当金を使って、ロンドンオリンピック観戦&ロンドン三菱自動車ディーラー観戦(笑)ツアーというのもいいのではないでしょうか?
せっかくロンドンまで行くのに、オリンピック観戦だけではもったいない!ですね。
VTホールディングスの成長は自動車ディーラーのM&A次第という部分もあるので、今期中のM&A成就にも期待したいですね。国内が忙しくて...という発言に妄想が膨らんでしまいますね〜
勝手に拡大解釈して妄想を膨らませるな〜という声も聞こえてきそうですが(笑)
新規に子会社化した自動車ディーラーの利益率を既存の子会社並みまで高めつつ、新規のM&Aも継続して行っていくことで、今後も売上・利益の成長を続けて過去最高売上・過去最高益を更新し、株価も上場来高値の更新を目指して欲しいと思っています。かなり欲張りな妄想ですが、危機を乗り越え強靭な企業体質に変貌しつつあるVTホールディングスなら、きっと実現可能だと信じています。
これからもVTホールディングスの活躍を楽しみにしつつ、応援していきたいと思っています。
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