2012年05月31日

VTホールディングス2012年3月期決算説明会

2012年5月23日(水)に行われたVTホールディングス 2012年3月期決算説明会に参加しました。
VTホールディングス(7593)はホンダ・日産などの自動車ディーラーを愛知・岐阜・長野・静岡・埼玉などで展開している会社です。2012年4月からはイギリスの三菱自動車ディーラーも子会社化し、海外での事業展開にも乗り出しています。
2012年5月23日(水)の株価 593円(JASDAX、名証2部 7593)100株単位 3月決算
PER 4.78倍、PBR 1.28倍、配当利回り 4.38%、株主資本比率 22.3%
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VTホールディングス株価チャート
VTホールディングスとのお付き合いは、打診買いから含めると5年以上になります。上記は過去5年間の株価推移です。
順調に推移しているように見えますが、リーマンショック後には52円まで暴落した時もあり、ここまでの道のりは平たんではありませんでした。あまりの下落に耐えられず一部売ってしまったり、上がってくると買い戻したりもしてきましたが、主要部分は持ち続けることができて良かったと思っています。
ここまで上昇していますが、業績も過去最高益を3年連続で更新するなど伸びており、いまだPERは5倍前後と割安な状態が続いています。これからも業績・株価とも順調に伸びていくことを期待しています。

説明は高橋一穂社長が行いました。
2012年3月期は増収増益となり、3年連続で過去最高益を更新できた。売上高は過去3番目の水準になる。自己資本比率も3.7ポイント改善し22.3%となり、20%を超えることができた。配当についても前年比5円増配の20円にした。増配を発表した時点では配当性向目標である20%だったが、その後さらに利益が上振れしたので、結果的に配当性向は15.8%となった。今期の増配も考えて再度の増配は見送ることにした。
 ある程度想定していたとはいえ、配当の上振れも期待していたんですけどねぇ(笑)
本業に集中する戦略を取っており自動車事業が売上の97.4%を占めているが、この自動車セグメントが増収増益となり、セグメント利益率も0.8ポイント改善して7.3%となった。
環境事業については2011年6月に売却したことから、前期は2ヵ月分のみ寄与している。
自動車セグメントの部門別損益をみると、新車・中古車・レンタカー部門が増益になっている。新車・中古車部門とも利益率が改善している。レンタカー部門は3期連続の増収増益で着実に成長しているが、利益率は低下した。これは積極的に出店している影響であり、前期は10店出店した。レンタカー事業は出店してすぐ稼動率が上がるわけではないので、出店後は利益率が低い状態が続き、1年弱で改善してくる。そのため出店が増えると一時的に利益率は低下する。
外部環境面では、登録台数は年々減少しているが、車輛の使用年数が長くなっていることから自動車の保有台数は増加している。VTホールディングスの収益の4割を占めているサービス部門は、自動車の保有台数を収益源とするストック型のビジネスであり、低年式車が増えると故障やメンテナンスの需要が増えるので、引き続き安定的に収益確保できる見込み。ただ新車販売の低下がこのまま続くとは考えていない。現状でも下取り車の4割は解体車になっており、低年式車に乗り続けるのは限界がある。新車販売も上向いてくる時が来ると思う。
基盤収益カバー率はさらに改善し、主要4ディーラー平均(ホンダカーズ東海、長野日産、静岡日産、三河日産)は108.9%となった。基盤収益カバー率は新車以外の粗利益で販管費をどの程度カバーできるかを表したものであり、100%を超えれば新車販売がゼロでも赤字にならないことになる。新車販売がゼロでも赤字にはならないが、新車が売れないと少しずつサービス収益も減っていくので、将来的には赤字なる。
住宅事業なども含めたVTホールディングス連結ベースでの基盤収益カバー率は99%となり、全社でも新車販売に依存しない体質が実現できている。
営業キャッシュフローが高水準で安定していることから実質有利子負債の圧縮も進んでおり、ピーク時から150億円、前期末から29億円圧縮できた。前期は大震災の影響もあったが、営業キャッシュフローは堅調に推移し65億円ほどになった。今期は80億円程度の営業キャッシュフローを見込んでいる。

ホンダカーズ東海は上場時の母体企業であり、ここで培われた新車ディーラーの運営ノウハウが、グループ傘下の他のディーラーに注入されて、収益性の強化に寄与している。売上高・経常利益ともに過去最高を更新しており、経常利益は13.23億円、経常利益率は7.5%となった。本来15億円くらいの経常利益を出す実力があるが、決算賞与を大盤振る舞いしているので13億円ほどになっている。2012年12月に発売した軽乗用車のNBOXが売れていて、一時は販売の半分程度を占めていたが、最近は30%程度に落ち着いた。今期は10月くらいにNシリーズの軽乗用車が発売される予定。
長野日産は利益の稼ぎ頭に成長しており、増収増益で過去最高益を更新している。経常利益は26.67億円、経常利益率は11.1%となっている。今期はさらに収益性に磨きをかけて、経常利益30億円越えを目指す。長野日産は全国の日産ディーラーの中で営業利益率がトップになっている。
静岡日産は売上は横ばいながら、収益性の向上により過去最高益を更新している。経常利益は17.44億円、経常利益率は8.0%となっている。今期は経常利益20億円越えを目指しており、長野日産の社長を静岡日産に送り込んだ。他にも人財を送り込んでおり、長野日産並みに利益率が上がることを期待している。静岡日産は全国の日産ディーラーの中で営業利益率が2位。
三河日産は売上は微減ながら、収益性の向上により過去最高益を更新。経常利益は8.27億円、経常利益率は6.5%となっている。三河日産は全国の日産ディーラーの中で営業利益率が3位であり、4番目は5%以下なので利益率で1.5ポイントほどの差を付けている。
日産車では6月にキャラバンがフルモデルチェンジ予定なので期待している。8月にはセレナがモデルチェンジし、ハイブリッドを追加予定。

中古車をアフリカなど海外の個人顧客向けにネット販売しているトラストは、円高と東日本大震災による中古車価格の高騰で苦戦したが、高額車両の販売増加などにより増収増益を達成。個人顧客向けの販売なので円高分は価格転嫁できるものの、販売価格が上がるので苦戦要因になる。今回イギリスの三菱ディーラーを子会社化したので、この販売拠点を活用してイギリスで中古車を集め、為替に左右されにくい体質にしていく。すでにイギリスに中古車のストックヤードを作り、現地で中古車を仕入れて写真を撮り、Web掲載まで現地で完結させてアフリカ向けに販売を開始している。
レンタカー会社のJ-netレンタリースは売上高・経常利益ともに過去最高を更新!フランチャイズの新規開拓に注力し、直営・FC両面で全国展開を目指す。日産サティオ埼玉の子会社化で、今後関東北部にもレンタカー営業所を出店していく。

今期の業績予想は、売上高・営業利益・経常利益で過去最高更新を計画している。純利益については、前期実績に環境事業の子会社E-FOURの売却益12億円が含まれているので、前期と比較すると▲1.4%金額では▲0.61億円と微減を見込んでいる。社内ではもっと高い目標を設定しており、外部環境に大きな変化がなければ純利益でも過去最高益を達成できると考えている。
2011年は震災により自動車生産も影響を受けて4・5月と玉不足に陥ったが、今期は逆にエコカー補助金も復活している。エコカー補助金は6月頃に予算消化となると見込んでいるが、期待できる新車投入などもあり下期も横這い程度で推移すると考えている。年間ではホンダも日産も10%程度は伸びると思う。
既存会社も堅調に推移し、さらに4月に子会社化した日産サティオ埼玉とCCR MOTORが増収増益に寄与する。
M&Aした日産サティオ埼玉は埼玉県東南部で事業展開しており、前期の売上高は109億円で三河日産(127億円)と同規模と想定していた。今期は120億円の売上を見込んでいるが、4〜5月の売上実績を見ると三河日産より15%ほど大きいので、このまま推移すれば売上の上振れ要因になりそう。ただ売上の内訳を見ると新車以外の売上が少ないので、今後VTホールディングスのノウハウを注入することで収益改善の期待は大きい。
日産サティオ埼玉は今までに買収した中でももっとも条件が悪い会社で、店舗に行ってもエアコンが壊れていて扇風機しかない店もあった。不動産の含み損などもありこのままでは倒産する可能性が高く、誰も引き受け手がいなかった。それでもVTホールディングスなら立て直せると思い1,500円で子会社化した。ただ債務超過なのでのれんが28億円ほど発生する見込み。これは営業権となり5年で無税償却できるので、税制上は有利になる。
迅速に立て直すため、2月から店長研修を行うなど収益改善の準備を進めてきた。一般的に自動車ディーラーは4・5月は赤字で6月から黒字になるのが普通だが、4月から年中無休に変えるなど抜本的に見直し、5月のゴールデンウィークも周りの日産ディーラーがほとんど休業するなか営業したのでかなり売れた。その結果子会社化した4月から黒字を計上し、5月はさらに黒字額が増えている
関心の高いM&Aの詳細については下記の記事に詳しくまとめています。
 VTホールディングス情報ブログ 決算説明会続報

ロンドン及びイングランド南西部で三菱自動車の新車ディーラーを11店舗運営しているCCR MOTORは、前期15ヵ月決算で売上が約105億円の規模で、今期は80億円の計画。こちらはインポーターである三菱商事直営ディーラーであり、経理もしっかりしていて変な特損が隠れているような心配はない(笑)
赤字が続いているので今後1年分の赤字額を差し引いて買収価格を決めている。そのため負ののれんが1.6億円ほど発生する。
人員が多いこともあり4月は赤字だが、6月頃から黒字化を見込んでいる。送り込む人の問題や言葉の問題もあり、国内の自動車ディーラーよりは立て直しに時間がかかるが、それでも新車ディーラーであれば海外でも立て直す自信はある。イギリスは日本と違ってリストラもやりやすい面もある。
M&Aした2社で今期の売上200億円、経常利益5億円を計画している。

今期の自動車セグメントの計画は、M&A効果もあり、新車・中古車・サービス部門の大幅な伸びを見込んでいる。新会社が加わるものの、既存会社のブラッシュアップや新会社の収益改善を進めることで、粗利益率は前期並みを見込んでいる。
配当政策については配当性向20%を目途としているが、2011年度は5円増配の20円(配当性向15.8%)とした。増配を発表した時点では20%近い配当性向だったが、最終的にさらに利益が増えた結果配当性向が16%ほどになった。今期の配当は6円増配の26円(配当性向21.0%)を予定している。社内では配当24円(配当性向19.3%)という案もありどちらにするか議論になったが、配当性向目標20%を一度も達成していないではないかっ!といつもうるさい株主がいるので(苦笑)26円にした。
一体誰のことなんでしょうね〜気になりますね〜私じゃないですよね?^_^;

中期的な経営目標として、経常利益率8%以上(前期実績6.8%)を目指していく。
グループ内で一番利益率の高い長野日産(経常利益率11.1%)を目指してグループ各社の収益性向上を図る。
投資効率を重視したM&Aにより、事業拡大のための投資と有利子負債の圧縮を営業キャッシュフロー内で両立させる。
高い収益効率の実現により、自己資本比率も高めて30%以上を実現し、事業規模の拡大と財務の安定性を両立した安定成長を目指す。
実質有利子負債は3年間で約148億円削減したが、今期の営業キャッシュフローからすると40億円くらいは減らせると思う。2012年10月から日産への支払いサイトが短くなり、現状の3ヵ月から2ヵ月になる。このため一時的に2ヵ月分の支払いをする必要があり、40億円くらい買掛金が減り、その分借り入れが増える。今期末時点では上記プラマイ要因があるので、前期並みの有利子負債になる見込み。
キャッシュフローの範囲内で継続的にM&Aに取組み、事業規模の拡大、収益性の向上、財務体質の強化、のすべてのテーマをバランスさせた成長シナリオを目指す。
来期もいくつかM&Aの話があり、来期以降も売上・利益は増えていく予定です。国内の自動車ディーラーなら2〜3ヵ月で黒字化する自信があり、海外の自動車ディーラーは言葉の問題などもあり、多少時間はかかるが黒字化する自信はある。今後も営業キャッシュフローの範囲内でM&Aに取り組んでいく

高橋社長からの説明は以上です。
来期もM&Aの案件があるという説明ですが、決まるかどうかはメーカー次第という部分もあります。以前からM&Aの案件はあると説明しながら、なかなか実現しなかった経緯もあるので、期待しすぎるのも良くないかもしれませんが、今期は2件のM&Aも決まっていますし、エコカー補助金が7月にも予算消化で打ち切りとなるという報道も出ています。秋以降経営の苦しくなる自動車ディーラーも出てきそうなので、今期もM&Aの進展に期待したいですね!

決算説明会の注目点を先行してまとめた下記のブログも合せてご覧ください!
 VTホールディングス情報ブログ 2012年3月期決算説明会
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posted by Zaimax at 14:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | セミナー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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