2012年03月31日

ジェイエイシーリクルートメント2012年株主総会レポート

2012年3月27日(火)10時から、東京都千代田区のJACリクルートメントの本社会議室で開催されたジェイエイシーリクルートメント(2124)の第25期定時株主総会に参加しました。
ジェイエイシーリクルートメントは、中高級マネジメント層中心に転職支援を行なっている会社です。JACグループとしてアジアに兄弟会社が展開しており、アジア中心にグローバル展開にも力を入れています。ジェイエイシーリクルートメントの株主総会に出席するのは昨年に続いて2回目です。
が、JACリクルートメントの2011年株主総会レポートはまだ作っていませんでした^_^;

2012年3月27日(火)の株価 9,100円(JASDAQ 2124)10株単位 12月決算
PER 11.8倍、PBR 2.46倍、配当利回り 2.20%、株主資本比率 74.3%
監査費用 2,100万円(売上比 0.42%、営業利益比 2.66%) 新日本監査法人
株主優待 なし

   ジェイエイシーリクルートメント(2124)のホームページ
   ジェイエイシーリクルートメント(2124)のヤフー株価情報
ジェイエイシーリクルートメント2012年株主総会
最近半年間の株価推移を見ると3月以降急騰しており、それまでの値動きが分かりません(笑)
それまでの4千円前後はPER7倍くらいで割安感がありましたが、ピーク時の株価はPER20倍を超えており、ファンダメンタルからは説明しにくい水準まで買い上げられた印象です。今後どの程度の株価水準で落ち着くのか注目ですね!
スケジュール
10:00〜10:27 報告事項 松園健社長がスクリーンを使用して説明
10:27〜10:31 決議事項の説明
第1号議案 剰余金処分の件 40円増配の140円 配当性向12.1%
第2号議案 取締役5名選任の件 4名全員が任期満了に伴い再任、上野音彦営業本部長執行役員新任
第3号議案 監査役1名選任の件 大橋茂一氏の辞任に伴い東郷重興氏を新任
第4号議案 補欠監査役1名選任の件 法律顧問の小澤優一氏を選任
10:31〜10:43 質疑応答 質問者2人 計7件 12分
10:43〜10:45 議案の採決
10:45〜10:47 役員紹介 東郷重興監査役もぎりぎり間に合いました(笑)
お土産 なし
飲み物サービス ミネラルウォーターいろはす280ml
経営戦略説明会 営業報告の中で詳しく説明


注目の株主総会格付けですが、準集中日の10時からの株主総会開催で参加しにくいですし、お土産も2年連続で何も用意されていません。事業報告はスクリーンを使用して詳しく説明していましたが、質疑応答は今年もあまり質問が出ず低調に終わりました。これらを総合的に判断し、ジェイエイシーリクルートメントの2012年株主総会格付けは 『D−』 としました。

今年もJACリクルートメントの株主総会は神田神保町の本社がある神保町三井ビルディング14階の本社会議室で行なわれました。
今日は3月の株主総会の準集中日なので、不二家などの株主総会を覗いてからジェイエイシーリクルートメントの株主総会に駆けつけました。なのでかなり遅れてしまい、すでに松園健社長の営業報告も終盤に差し掛かっていました。まだ株主総会が続いていてホッとしました(笑)
会場内にはテーブル席で(3+3)×3のレイアウトで18人分の席が用意されていました。最後列には椅子が置かれ、案内の社員などが座っていました。
今年も出席者数は少なく8人でした(^_^;)うちスーツ姿の出席者が5人で、1人は新任取締役候補でした(笑)なので出席株主数は7人と非常に少なく、その中には社員株主や取引先などの株主なども含まれているようです。2年連続1桁の出席者とは寂しい限りです。狭い会場なのでこれ以上テーブルを入れるのは難しそうで、来年以降株主数が増えたらどうするのか心配になりました。
会場正面左にスクリーンが設置されており、営業報告はスクリーンにグラフなどを表示して分かりやすく説明していました。最初から聞けなくて残念です。
議案説明に続き質疑応答となりました。
質問したい人は手を挙げて議長の指名を受け、その場でマイクも使わずに(笑)質問するスタイルでした。マイクなしの株主総会は他社では経験したことがありません。それだけ株主と役員の距離が近い、こじんまりとした株主総会が続いています。来年はどうなるか分かりませんが(^_^;)
質問への回答は内容に応じて担当取締役も含めて回答していました。
質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)今期は1月の実績が3割増と好調にスタートしたが、2月実績は伸び率が5%と大幅に減速している。3月が転職のピークになるが、減速傾向が続いているのか?
→1月は前期に成約した繰り越し分があり、伸び率が大きくなった。2011年12月の成約が好調だった。2月が実質的なスタート月となるが、先ほど説明したように今期から組織を小ロット化してプレイングマネージャーを増やす体制変更を行った。常に進化していくために組織も含めて改革を行っているが、組織変更により一部混乱もあり内部的要因で売上が伸び悩んだ。1月の転職市場の外部環境が悪くなったわけではなく、内部要因が大きいと判断しているので、内部要因もある程度改善する3月はポジティブに考えている。
(2-1)第2号議案で取締役を1名増員するが、社外取締役の選任についてはどう考えているのか?
→(服部啓男代表取締役副社長 CFO兼管理本部長)現状では社外取締役の選任は行っていない。JACリクルートメントの場合、監査役が3名全員社外監査役であり、現状の会社の規模ではこれで十分だと考えている。今後業容の拡大や社員数の増員も進めていくので、ガバナンス体制の向上も検討していく。
(3-1)最近株価が乱高下していて、業績とかけ離れた値動きのように感じる。手口を調査するなど何らかの対応を行っているのか?それとも株価が乱高下しようが市場に任せて放置しているのか?
→(服部啓男)株価は色々な要因で動き、皆さんもヤフー掲示板などで色々な意見が交わされているのはご存じだと思う。株価が上昇した要因一つは、手前味噌ではあるがリーマンショック以降対策を講じて、JACリクルートメントの業績が回復してきたことと、ユーザーのニーズに対応し高付加価値のサービスを提供できるような会社に変わってきたことを評価してくれたのだと思う。ただ株価に過熱感が出ていたのは事実であり、その反動で足元は株価が下がっていると考えている。株価の動きに対して会社側が何か手を打てるか?というと、会社はインサイダー情報の塊なのでマーケットで直接何かすることはできない。流動性が低いことは問題と認識しており、将来的には株価水準を見ながら何らかの対応が必要だと考えている。
(4-1)株価が過度に急騰すると、会社側にも色々とデメリットが出てくるのではないかと心配だ。高値で買った株主も増えるので、業績への期待度も過度に高くなる可能性がある。流動性が低いので業績などを無視して株価が動かされているように感じる。ただ静観しているだけではなくて何らかの対応を打たないと、今後会社側が考えている以上にデメリットが出てくるのではないか?
→(服部啓男)ご指摘の点は十分に検討し判断していく。
(5-2)日本人を海外に紹介する需要など、海外市場の状況について教えてほしい。
→日系企業の海外の転職マーケットは4億円強であり、かなり伸びている。大手企業では現地駐在の日本人を減らして現地でマネージャークラスを採用する意向が強く、一方中小企業ではアジアへの日本人の派遣を考えているなど、企業の成長フェーズにより人材に対する需要も異なっている。
現地に駐在している日本人の中には、日本への帰還辞令が出ても日本に戻らず現地で転職したいというニーズも増えている。JACグループとしてアジアに兄弟会社を展開しているので、様々なニーズに応えている。
(6-2)今後5年くらいの海外マーケットの拡大見込みはどの程度か?
→はっきりとは分からないが、30〜40%の伸びが続くと見込んでいる。日系企業も海外での採用意欲は強い。
(7-2)アジアで拠点展開をしているが、ベトナムは会社設立が難しいのか?
→(田崎ひろみ代表取締役 CEO)日本からの出資ではなくJACグループとして海外展開を進めている。JACグループとしては、日系企業の進出が増えて求人需要も期待できるベトナム、インド進出などが視野に入っている。

以上で質問もなくなり、質疑応答は終了となりました。
株価の乱高下については過度の変動は高値にしこりを残すことになり、高値で買った株主からいつになったら株価が回復するんだ!というプレッシャーが会社側に対して強くなると思うので、あまり好ましいことではありません。企業のファンダメンタルを反映して株価が上昇したのなら、ある程度株価を維持することも可能でしょうが、ファンダメンタルを無視して需給だけで株価が持ち上げられた場合、株価を高値で維持することは不可能です。

会社側は今回の株価上昇はジェイエイシーリクルートメントの好調な業績が反映されたものと考えているようですが、私は少し考え方が異なります。確かにJACリクルートメントはPER5倍程度という割安な状態が続いていたので、PER10倍の7,700円程度まではファンダメンタルを反映した株価の上昇と捉えることもできます。しかし16,340円の年初来高値は現状の市場環境を考えると高すぎると思いますし、何よりも上げ方が急過ぎます。ファンダメンタルを反映した株価上昇であれば、もっとゆっくりと上昇していくのが一般的です。ストップ高を何度も続けて上昇していくのは、需給要因による上昇が大部分を占めていると思います。
なので会社側の対応には危機感の欠如を感じますし、今後の株価推移やジェイエイシーリクルートメントの評判、業績への影響などが心配です。社外取締役についての回答でも、会社が小規模なので現状の役員体制で十分と答えているのに、株主数が激増して高値で買った株主から連日のように会社側に問い合わせの電話がかかってくるようなことになったら、社内業務にも悪影響が出てきますし、株価が暴落すればレピュテーションリスクにも配慮する必要が出てきます。株価が暴落して損する株主が増えると、会社に対する印象も悪くなりますし、ヤフー掲示板なども荒れてきます。転職しようとする人が会社側について調べる時に、グーグルなどで検索するとジェイエイシーリクルートメントに対する恨みつらみばかりがヒットするようでは、他の会社にお願いしようと判断されてしまうかもしれません。
今回の株価の乱高下はまだ続いているのかもしれませんが、下記チャートの通りまったく関係のない会社と連動した動きになっており、株価が動き出したタイミングを見てもジェイエイシーリクルートメントのファンダメンタルを反映した値動きとは言えないと思います。
ジェイエイシーリクルートメント2012年株主総会
今後の株価動向次第で状況は変わってきますが、出来高が細ってきているのは心配ですね。会社側も認めているように市場に流通している株式数が少なく流動性が低いので、大口の買いを入れれば簡単に株価は上がるor持ち上げることができる(逆に言えばまとまった売りを出せば株価は暴落する^_^;)ので、株価の先行きは分かりません。参加者の考え方・行動次第です。

株価の動向とともに、来年の株主総会がどんな感じになるのか非常に気になりますね。
どちらにしろ出席者が一桁ということは、もうないと思いますが(笑)
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ひらめき
posted by Zaimax at 17:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 株主総会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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