2012年03月23日

日本和装2012年株主総会レポート

2012年3月23日(金)11時から、東京都中央区人形町の日本和装日本橋局研修室で開催された日本和装ホールディングス(2499)の第26期定時株主総会に参加しました。
日本和装はきものや帯の販売仲介をしている会社です。子会社のはかた匠工芸で帯の生産も行なっています。日本和装の株主総会に出席するのは昨年に続いて連続5回目です。
   日本和装ホールディングス(2499)2011年株主総会レポート

2012年3月23日(金)の株価 30,000円(東証2部 2499)1株単位 12月決算
PER 9.6倍、PBR 0.89倍、配当利回り 5.0%、株主資本比率 56.7%
監査費用 2,000万円(売上比 0.31%、営業利益比 5.48%) 監査法人トーマツ
株主優待 12月末の株主に株数に応じてクオカード、VJAギフトカードを進呈
 詳しくは 次項有 日本和装ホールディングスの株主優待情報ページ

   日本和装ホールディングス(2499)のホームページ

   日本和装ホールディングス(2499)のヤフー株価情報
日本和装の投資情報が少ないので投資ブログを作りました。ネタが少ないのが悩みのタネ(笑)
   日本和装 〜きもの業界に新風を吹き込む日本和装!

日本和装2012年株主総会
最近2年間の株価は、3万円を挟んだ狭いレンジでの値動きが続いています。東証2部上場基準を満たすために吉田社長の持株比率を下げる必要があり、立会外分売を行なってきたことなどが理由の1つだと思います。2012年2月に東証2部上場を実現したので、今後は利益の伸びに期待したいですね!
スケジュール
11:01〜11:03 日本和装を紹介する映像上映
11:03〜11:25 事業報告
 11:06〜11:11 監査報告 西川勝久常勤監査役
 11:11〜11:25 営業報告 大森さん登場の映像、吉田重久社長、菅野泰弘取締役が分担して説明
11:26〜11:29 決議事項の説明
 第1号議案 剰余金処分の件 据置きの1,000円(年間1,500円 配当性向89.9%)
 第2号議案 取締役7名選任の件 3名全員が任期満了に伴い再任
 第3号議案 第7回ストックオプションとして新株予約権を発行する件
 第4号議案 ファントムストックによる役員報酬等の額承認の件
11:29〜11:57 質疑応答 質問者4人 計8件 28分
11:57〜11:59 議案の採決 拍手方式 すべて可決
11:59〜12:06 監査役・取締役が1人ずつ挨拶、吉田社長の閉会の挨拶
日本和装2012年株主総会
お土産 クオカード500円分と上場記念の紅白まんじゅう 先渡し 賞味期限3月25日
飲み物サービス コーヒー、紅茶、緑茶とお菓子のサービス
事業説明会 きものや帯の展示スペースなどオールインワン施設内の見学
懇親会 なし

さて注目の株主総会格付けですが、昨年同様11時からの開始で、他の株主総会と重なりにくい様若干(笑)配慮されています。今年は自社の施設で開催し、株主に事業内容を理解してもらおうという感じも伝わってきました。お土産もあり質問にも丁寧に答えていたと思います。もう少し質問が活発に出るといいんですが、気軽に質問できる雰囲気作りなどが課題ですね。これらを総合的に判断し、日本和装(2499)の2012年株主総会格付けは昨年から格上げし 『C』 としました。
   議決権を有する株主数       4,331名、その議決権数  90,020個
   議決権返送&出席株主数     1,285名、その議決権数  75,879個(84.3%)
日本和装の株主総会は、昨年までは東京駅前の丸ビル8階コンファレンススクエアで行なわれていましたが、今年は利益に拘り無駄な経費はケチケチ作戦で削っていく一環で、自社のオールインワン施設の一つである日本橋局研修室で行なわれました。自社施設を利用するとコスト削減とともに、商品の展示なども自由に行なうことができ、事業内容に対する理解も深まると思います。ぜひ来年からも今回のようなホスピタリティに富んだ株主総会を期待しています。
2012年2月27日(月)に東証2部に上場したことから、上場記念コーナーも設けられていました。
日本和装2012年株主総会
ふだん見る機会のあまりない上場記念3点セットも間近に見ることができました。人気の撮影スポットになっていたようです。株主総会後には、日本和装の4ヵ月間無料きもの着付教室のセミナー会場を再現した、セミナールームも見ることができました。
お土産はかわいらしいピンク色の包装紙に包まれた、東証2部上場記念の紅白まんじゅうでした。
日本和装2012年株主総会
日本和装のロゴと、「目指せ日本一!」の文字入りでした。長期に東京に滞在する身としては、賞味期限が3日間と短いのが難点ですが、持ち帰らずに食べてしまおうと思います(笑)

日本和装は株主優待を充実させたこともあって株主数が激増していますが、一方で自社施設はスペースに限りがあり、満席になってしまうのではないか?と心配しましたが、今日は他社の株主総会も多く開催されており、特に懇親会が復活したらしいペッパーフードの株主総会に向かった人が多いようです。
会場内には前方にテーブル席が(3+3)×(9+8)、後方が椅子席で7×4のレイアウトで130人分の席が用意されていました。最後まで参加していたのは70人くらいでした。
正面の壁をスクリーンに使い、日本和装の事業内容を紹介する映像が流され、株主総会はスタートとなりました。続いて日本和装株主総会の名物の一つ(笑)西川勝久常勤監査役からの監査報告がありました。今年も監査役の業務分担や監査の目的など、分かりやすく説明してくれました。
続いて事業報告となりましたが、まず映像による報告がありました。IRを担当している大森由貴子さんがニュースキャスターに扮して画面に登場し、ニュース番組のように映像も使いながら、日本和装の2011年の説明を行ないました。日本和装はブリリアンツ全国大会など大きなイベントも行なっているので、映像編集もお手の物のようです。
続いて吉田社長から対処すべき課題について説明があり、財務諸表については菅野泰弘取締役管理本部長から説明がありました。その後議案の説明があり、全体を通しての質疑応答となりました。
今回も3人の取締役がバランスよく回答していました。
質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)東証は100株単位を推奨しているが対応策は?
→私は1単位を5万円以下で買える様にしたいと考えており、多くの方々に株主になって欲しい。日本和装のお客様であり株主でもあるという姿を目指している。もっと株主の皆さんと近い関係になりたいと考えており、今回の株主総会もその一環です。
(2-2)自己株の取得をして欲しい。
→検討していく。
(3-2)コストも倍かかるが今後も重複上場を続けていくのか?
→コストもかかるので東証への集約を進めていくが、現状ではJASDAQでの出来高の方が多いので、すぐには難しい。
注記)今までJASDAQで取引されていたので、JASDAQの方が出来高が多いだけであり、特にJASDAQでなければいけない理由はないと思います。2つの市場に分散してしまうので、注文や出来高が少なくなってしまうデメリットもあります。JASDAQを上場廃止にすれば東証での売買に一本化されるので、注文も厚くなって売買が成立しやすくなると思います。コストの面からも早急に一本化した方が良いと思います。
(4-2)女性の役員を登用しては?IR担当の大森さんはとても優秀であり、役員にしてもいいのでは?
→品質管理担当と営業担当の執行役員は女性であり、営業所の責任者としても女性が活躍している。特に40〜50代の女性のパワーを感じている。
(5-2)第3号議案と第4号議案の違いがよく分からない。ファントムストックというものはあまり聞いたことがないので、説明してほしい。
→(菅野泰弘取締役管理本部長)株価を上げるためには利益が重要になるので、第3号議案のストックオプションは業績連動型のハイリスク・ハイリターンの設計にしている。第4号議案のファントムストックは賞与のようなものであり、仮想の株式を付与し権利を行使すれば、株価が上がった分がボーナスとして支給される。株価に連動したボーナスになり、株価を意識してもらうため導入する。
(6-2)日本和装の理論株価はどの程度だと考えているか?
→私の想いとしては今の2倍の6万円くらいだと考えている。
→(菅野)理論株価を出してもらったところ、2015年の業績予想をベースにすると7万円と算定された。
(7-3)まだ市場での出来高が少ない中で自社株買いを行なえば、さらに流通している株数が減ってしまうので、流動性が落ちてしまう。現状では自社株買いをするのは適当でないと思う。
ファントムストックは実際に株式の売買をするわけではないので、悪く言えば付与された人達が市場で日本和装株を買い上がり、その高くなった株価でボーナスをもらうことも可能になる。いろいろ問題があると思うが、なぜストックオプションだけではダメなのか?ファントムストックを付与するのは何人なのか?
→(菅野)ファントムストックはボーナスの算定方法の変更であり、議案として審議する必要はないが、株主の方々に日本和装の考え方を説明してから実施したいと思い、議案として上程した。幹部社員約20名を付与の対象にしている。ファントムストックは賞与として付与するので、ストックオプションとは分けた。
(8-4)オールインワン施設だけではなく、公共の施設も使えるように努力して欲しい。社長の今後の抱負を聞かせて欲しい。
→2011年は東日本大震災で消費が停滞するのを避けるため、コストがかかるのは覚悟の上で販売機会を多く作った。また加盟店の方々を支援するための施策も行なったので、利益は低くなった。顧客対応をもっと良くするために、コールセンターも外部の専門業者に変更した。整備をしてきたオールインワン施設をもっと活用して、より良いものを提案して業績につなげていきたい。もっと売上を伸ばせるのではないか?とよく言われるが、まずは足元をしっかりと固めていく。効率を高めるので利益は向上する。
タイの縫製工場はタイシルクと融合したものを作れないか?と考えている。アメリカで作っているきものや帯の二次製品(ソファやパーティションなど)の製造も考えている。
→(藤永新一常務取締役営業本部長)東日本大震災で4〜6月の新規顧客向け売上は大きく落ち込んだ。そのため既存顧客向けのイベント開催に力を入れてきた。今年は原点に帰り、新規顧客向けの4ヵ月間無料きもの着付教室内のセミナーを充実させていく。併せて既存顧客向けにも力を入れていく。足元の業績は順調に推移している。

以上で質問も出尽くし、質疑応答は終了となりました。
議案の採決の後に、役員一人一人から挨拶がありました。
東日本大震災を全社一丸となって乗り越えたことや、東証2部上場審査を通じて、社内の一体感が高まり、社員も鍛えられたそうです。
西川常勤監査役は監査報告で十分に語っていたので、挨拶はいいですよね?とスルーされましたが、私も喋りたい!という強い希望で(笑)最後に挨拶をしていました。西川監査役の監査に対する考え方は、自分の子供たちにも誇れるような会社にするという視点で厳しく監査に当たっており、3人の取締役の業務執行を厳しくチェックしているそうです。
二反田監査役は、日本和装が福岡で7.5坪から事業を開始し、売上規模も今の1/100の頃から税理士として日本和装に関わっており、東証2部上場まで成長してきたことを感慨深く感じていました。
こうした方々に厳しくそして暖かく見守られているんですから、悪いことはできませんよね!
日本和装2012年株主総会
今年は吉田重久社長が着物姿で登場し、より日本和装の株主総会らしくなりました。

株主総会後も、藤永新一常務、菅野泰弘取締役、IR担当の大森さん達が会場に残り、株主の方々と談笑していました。株主総会と違って気軽にお話できるのでいいですね。株主との距離を縮めたいという社長の考えが浸透しているように感じました。
今後も日本和装の成長を株主の一人として楽しみにしています。
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ひらめき
posted by Zaimax at 17:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | 株主総会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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