2012年03月22日

GMOクラウド2012年株主総会レポート

2012年3月22日(木)18時から、東京都渋谷区のセルリアンタワー東急ホテル地下2階 朝霧の間で開催されたGMOクラウド(3788)の第19回定時株主総会に参加しました。
GMOクラウドは、レンタルサーバー、プライベートクラウドなどのホスティング・クラウド事業と、Webサイトの実在性証明などを行うセキュリティ事業を展開している会社です。
GMOホスティング&セキュリティの株主総会に出席するのは昨年に続いて3回目です。
   GMOホスティング&セキュリティ(3788)2010年株主総会レポート
   GMOホスティング&セキュリティ(3788)2011年株主総会レポート

GMOホスティング&セキュリティは2011年4月1日からGMOクラウドに社名変更しています。

2012年3月22日(木)の株価 53,400円(マザーズ 3788)1株単位 12月決算
PER 12.6倍、PBR 1.55倍、配当利回り 2.81%、株主資本比率 59.2%
監査費用 3,000万円(売上比 0.33%、営業利益比 3.94%) 監査法人トーマツ
株主優待 6・12月末の株主に自社サービス割引券(2,500円/月×2枚)など
 詳しくは 次項有 GMOクラウドの株主優待情報ページ

   GMOクラウド(3788)のホームページ

   GMOクラウド(3788)のヤフー株価情報
GMOクラウド2012年株主総会
最近2年間の株価推移を見てみると、クラウドが注目されて時々人気化するものの11月に期待外れの3Q決算を発表してからは低迷が続いています。クラウドはまだ話題先行期のようです。
スケジュール
18:00〜18:14 事業報告
 18:02〜18:04 監査報告 藤田智秀常勤監査役
 18:04〜18:14 営業報告 青山満社長がスクリーンを使って簡潔に説明
18:14〜18:17 決議事項の説明
 第1号議案 剰余金処分の件 50円減配の2,000円(配当性向61%)
 第2号議案 定款一部変更の件 取締役会による事後承認を禁止など
 第3号議案 取締役7名選任の件 7名全員が任期満了に伴い6名を再任、唐澤稔氏を新任
 第4号議案 監査役2名選任の件 1名任期満了に伴い再任、藤田智秀氏辞任→深山智房常務を新任
18:17〜18:43 質疑応答 質問者6人 計12件 26分
18:44〜18:46 議案の採決 拍手方式 すべて可決
18:46〜18:52 ホスティング事業とセキュリティ事業について担当役員から説明
18:52〜18:53 新任の唐澤稔取締役から豊富などの挨拶
18:53〜18:54 青山社長が唐澤稔氏を起用した目的などを説明、閉会の挨拶
GMOクラウド2012年株主総会
お土産 クオカード千円分とノベルティグッズ類  先渡し
飲み物サービス 水とおかきのサービス
事業説明会 株主総会後に簡単に説明
懇親会 なし

さて注目の株主総会格付けですが、昨年同様18時からの開始で、他の株主総会と重なりにくい様配慮されていますし、質問にも丁寧に答えていたと思います。昨年と比べると、各事業の担当取締役から簡単に事業の現状と今後の展開について説明があり、改善されています。これらを総合的に判断し、GMOクラウド(3788)の2012年株主総会格付けは昨年から格上げし 『C』 としました。
   議決権を有する株主数       4,724名、その議決権数  116,027個
   議決権返送&出席株主数       950名、その議決権数   81,269個(70.0%)
GMOクラウドの株主総会は、今年も本社の入っている渋谷のセルリアンタワーで開催されました。
上記のお土産写真にも写っていますが、テーブルの上にはお水とおかきが用意されていて、小腹がすく時間帯の株主総会には嬉しい配慮ですね!
質疑応答の中でも無料の社員食堂の話題が出てきましたが、親会社のGMOインターネットの会社説明会で、熊谷グループ代表が「GMOグループに知り合いが居たら社員食堂入れるので、ぜひ食べてみてください」と冗談かもしれませんが言っていたので、株主総会後に株主は話題の社員食堂にご招待!とかあったら嬉しいな〜などと考えていました(笑)なんと言っても今日は早朝から青春18きっぷで東京に来たので、ロクに食事を取っていません。腹ペコだったので社員食堂の話題で余計にお腹がすいてしまい、株主も無料の食堂を体験させて欲しいな〜と感じてしまいました(^_^;)
株主総会後にもおかきは残っていて、他の株主総会とは違って品の良い方々が集まっているんですね!

会場内にはテーブル席が(6+6)×5+6人分のレイアウトで66人分の席が用意されていました。かなり満席に近くて60人弱の出席でした。
お土産は今年もクオカードとGMOクラウドグッズでしたが、大きな不織布製の袋も希望者には配っていました。どうやら昨年5月のクラウドEXPOで配っていた物と同じらしいです(笑)余ったのかも。
余り物といえば、今日株主総会があったデジタルアドベンチャーのお土産は、韓流スター ペ・ヨンジュンさんなどのカレンダーでした。3月終わり頃になってカレンダーをもらっても嬉しくないですし、いまさら冬のソナタではねぇ(^_^;)2004年版のカレンダーじゃないの?などと言われていました(笑)

正面にはスクリーンが用意され、事業報告や事業部ごとの説明会などで活用されていました。
昨年の株主総会レポートで、事業説明会を開催して欲しいと書きましたが、今年は早速担当役員から事業説明が行なわれました。せっかくの機会なのでできれば質疑応答なども行なって欲しいですね。
その後は皆で社員食堂で夕食!となれば最高です(笑)
質疑応答は今年もすべて青山社長が回答していました。昨年までと比べると、質問者も増えて活発な質疑応答となりました。
質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)2Qまでは利益率も高かったのに3Q以降一気に業績が悪くなり、株価も大幅に下落してしまった。販管費の増加は先行投資だと思うが、要因を説明して欲しい。
→販管費と原価が増加したのは、クラウドサービス開発の先行投資と、社名をGMOクラウドに変更したので、社名とサービスの浸透を図るために、2011年5月のクラウドコンピューティングEXPO春で費用をかけて大きな出展を行なったため。円高で海外での業績が円換算で目減りした要因もある。
(2-1)今期の計画でも利益率は低水準が続いている。いつ頃利益に貢献してくるのか?
→顧客数が拡大しているので、今期も売上増加に伴う費用増(サーバーの増加など)を織り込んでいる。今年は大きな経費をかけることは考えていない。従来のパフォーマンスの4倍に増強したGMOクラウドPublicが好調に推移している。その他のホスティングサービスも順調に推移しており、今年は足元を再度固めて後半からの利益につなげていく。2013年からは業績が本格的に回復する予定。
注記)2011年の株主総会では、春のクラウドEXPOに向けて新サービスも準備しており、大きな発表ができると思う!などと強気の発言が目立ちました。GMOクラウドは定期的に会社説明会も開催しているので、私もちょくちょく参加していますが、夏前までは強気の発言が目立っていたように感じます。
しかし秋を迎える頃から徐々にトーンダウンして、計画通りサービスの開発が進んでいないとか、顧客の開拓に時間がかかっているなどの発言が目立ってきたように感じます。春頃には、東日本大震災と津波で自治体の住民データなどが消失する事態となり、自治体でもクラウドを活用してデータを安全な場所に分散して保存しておく需要が高まっている、と説明していて、確かにクラウドに対する関心は高かったと思うんですが、時間が経つにつれて徐々に危機感も薄れてしまったのでしょうか?クラウド業界が期待するほどには需要は拡大していないようです。あるいは需要は増えてもそれ以上に参入業者も増えて価格競争が激化し、儲かり難いビジネスになっているのかもしれません。

(3-1)5月のクラウドEXPOにお金をかけ過ぎたのでは?1度に大きく使うより、費用を抑えながら何回も出展した方が浸透しやすいと思う。
→社名変更とクラウドサービスへの参入を大々的にPRするため費用をかけて出展した。その後は大規模なイベントには出展していない。昨年秋ごろから全国でクラウドサービスについてのスモールセミナーを開催している。こちらはあまりコストもかからないので、全国で多く開催して受注につなげていきたい。
(4-1)コストをあまり掛けずに出展回数を増やして欲しい。今年はクラウドEXPOに出展しないのか?
→今年は考えていない。他のイベントに参加するかもしれないが、スモールセミナーに力を入れていく。
(5-1)業績を細かく見るとホスティングサービスが伸びていない。
→昨年はクラウドサービスの立ち上げに注力していて、従来のサービスが手薄になっていた。秋以降従来のサービスについても再度力を入れて、リニューアルなどを行なっている。リニューアル後は順調に推移している。
(6-2)先ほどの質問とも関連するが、国内のホスティングサービスが中心となるGMOクラウドの単体業績がずっと減益が続いている。契約顧客数は伸びているが売上高は減っており、低価格サービスが伸びていると思うが、販管費などのコスト構造も低価格サービスに対応できる体制にしていかないと利益が出ないのではないか?
→1月のリニューアル以降、契約件数・単価とも上昇している。クラウドサービスは従量課金なので、お客様から評価されて使用量が増えると、単価が上昇しGMOクラウドの売上も伸びていく。詳しくは株主総会後に担当役員から事業ごとに簡単に説明させていただく。
(7-2)対処すべき課題で新規事業の研究・開発に積極的に投資していくと書いてあるが、GMOグループは様々なサービスを展開している会社が集まっているので、シナジーが出しやすい反面、GMOクラウドが新たな事業を行なおうとしても、グループ内で競合したりして実現できないのではないか?グループ内での調整はどのように行なっているのか?
→確かにグループで多くのサービスを展開しているが、それぞれ事業領域が決まっている。同じ様なサービスを提供しているように見えても、ターゲット顧客が法人・個人・技術者向けなど異なっている。
(8-3)クラウドでストレージのサービスは行なっているのか?
→ストレージ単体では提供していないが、クラウドサービスの中でストレージサービスも提供している。

(9-4)先ほども質問が出たが、グループ内でシナジーを活かして共同で販促するなどの取り組みは考えていないのか?
→共同で営業したりもしている。GMOユアーズという会社を作って、GMOグループ全体の福利厚生を行なっていて、無料の社員食堂などを運営している。もちろんコストはかかるが、無料で食事を提供するなど福利厚生を充実させることで、優秀な人材を採用していきたい。
(10-5)定款で取締役会での事後承認を禁止するが、何か問題が発生したから定款変更するのか?
→問題が発生したから定款を変更するのではなく、企業が永続的に存続するための障害になるようなことが起こらない様に、事前に定款に盛り込んでおく。定款に載せれば株主からの監視の対象にもなる。
(11-5)事後承認禁止の条文で、1項で取締役会での事後承認を禁止しているのに、2項では代表取締役は法令・定款に違反しない範囲で取締役会の決議に先んじて執行できると書いてある。この規定自体が定款に違反しているから矛盾しており、書き方がおかしいのではないか?
→原則は事後承認は認めないが、原則外の事態も起こり得る。例えばすぐに手を打たないとサービスが止まってしまう場合など、取締役会を開いている余裕が無い場合もあり得る。そのような場合でも、直後に開催する取締役会で取締役全員の賛成を得ること、と厳しい条件を付けている。
注記2項の最初に「前項の規定にかかわらず」と書いてあるので、1項と2項は矛盾しないと思います。定款案は顧問弁護士などのチェックも行なっているので、法的におかしな定款案が上程されることはあまりないと思います。
(12-6)データセンターはどこの会社を利用しているのか?BCP(business continuity plan)も重要なので、可能な範囲で教えて欲しい。
→セキュリティの問題から詳しくは説明できないが、場所としては関東と関西、アメリカの西海岸、アジアのデータセンターを利用している。セキュリティや災害リスクに対応できるデータセンターです。

以上で質問も出尽くし、質疑応答は終了となりました。
昨年までよりは活発な質疑になって良かったと思います。ただ質問が終わるとすぐにマイクを回収されてしまうので、回答が不足していた場合の追加質問がし難く感じました。そんなに急いでマイクを回収しなくても大丈夫だと思うんですが(笑)
来年は業績・株価とも回復して、事業説明会ももっと充実するといいですね。せっかくの機会なのでぜひ事業責任者の取締役の方々に質問する機会も設けて欲しいと思います。
できれば社員食堂の見学も...(笑)
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posted by Zaimax at 22:30 | Comment(0) | TrackBack(0) | 株主総会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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