2012年03月18日

リンクアンドモチベーション2012年株主総会レポート

2012年3月17日(土)11時から、東京都中央区のリンクアンドモチベーション本社5階で開催されたリンクアンドモチベーション第12期定時株主総会に出席しました。
リンクアンドモチベーションは大手企業向けに人材開発や採用のコンサルティングを行っている会社です。アビバなどを買収して消費者向けの事業も拡大しています。
リンクアンドモチベーションの株主総会に参加するのは初めてです。
2012年3月16日(金)の株価 52,000円(東証1部 2170)1株単位 12月決算
PER 9.1倍、PBR 2.1倍、配当利回り 3.85%、株主資本比率 36.1%
監査費用 2,950万円(売上比 0.28%、営業利益比 3.63%) あらた監査法人
株主優待 なし

   リンクアンドモチベーション(2170)のホームページ
   リンクアンドモチベーション(2170)のヤフー株価情報
リンクアンドモチベーション2012年株主総会
上場来の株価推移を見ると、上場当時は10万円の公募価格を大きく上回る27万円以上まで上昇しましたが、その後はIPO銘柄特有の値動きで大きく株価が下落しています。ずっと5万円前後での値動きが続いており、長期保有株主の満足度は低そうです。株価指標的には割安感を感じませんが、小笹芳央社長は現状の株価をどう評価しているのか気になりますね。
スケジュール
11:00〜11:43 報告事項
 11:03〜11:05 監査報告 本田寛常勤監査役
 11:05〜11:43 営業報告 小笹芳央社長がスクリーンを使用して説明
11:43〜11:45 議案説明 取締役6名選任の件 任期満了に伴い全員再任
11:45〜12:13 質疑応答 質問者7人 計12件 28分
12:13〜12:14 議案の採決
12:14〜12:15 新任役員紹介 名前のみ
リンクアンドモチベーション2012年株主総会
お土産 小笹芳央社長の著書 先渡し
飲み物サービス ミネラルウォーター330ml
経営戦略説明会 営業報告の中で詳しく説明

注目の株主総会格付けですが、参加しやすい土曜日に株主総会を開催し、Link DAYという事業内容を紹介するイベントも開催しています。事業報告の内容は詳しく分かりやすく説明しており、お土産もあります。一方で事業報告の時間と比べると、質疑応答の時間が短いように感じます。これらを総合的に判断し、リンクアンドモチベーションの2012年株主総会格付けは 『B−』 としました。
   議決権を有する株主数   2,800名、その議決権数 125,293個
   議決権返送&出席株主数   563名、その議決権数 105,983個(84.6%)
リンクアンドモチベーションの株主総会は昨年も参加しようと予定していましたが、2011年3月11日に東日本大震災が発生し、関東の交通網も大幅に乱れていたことから2011年3月19日(土)開催だった株主総会出席は諦めました。なので2年越しに念願が叶っての出席ということになります。
リンクアンドモチベーションの株主総会は、本社の入っている銀座の銀座オーミビルで行われました。当日はけっこう雨が降っていて、モチベーションも上がらない天候でしたが、株主総会に出席してどの程度モチベーションがアップするのか楽しみです(笑)
エレベーターで5階まで上がると受付があり、お土産の入った布袋を渡されました。中にはペットボトルのお水と小笹芳央社長の最新刊1日3分で人生が変わるセルフ・モチベーション、事業報告で使用したプレゼ資料が入っていました。
昨年までは好きな本を何冊も選べたようですが今年は変わったようです。出席票は赤色でモチベーションアップを狙っていました(笑)赤色の出席票は珍しく、いちごHDに続いて2社目です。
午後からは事業内容を紹介するLink DAYが社内で開催されており、事前に登録すれば株主以外も参加できるようです。
会場内にはいす席が(8+8)×4のレイアウトで64人分用意されていました。開会が近付くにつれて満席に近くなり、50人くらいは来ていたようです。映像で中継された第2会場も用意されていました。土曜日開催が定着しているようで参加者も多いようです。合せると90人くらいは出席していました。
会場正面にはスクリーンが用意され、事業報告や質疑応答で利用されていました。会場の奥行きが狭いので、事務局席が会場後方隅に設置されていたようです。
事業報告は40分ほどかけて小笹社長が行い、前期の実績とともに今期の計画についても詳しく説明がありました。さすがリクルート出身の社長だけあり、プレゼは慣れたものです。途中には、7名から始まったリンクアンドモチベーションの成長の軌跡も映像で紹介され、株主のモチベーションもアゲアゲでした(笑)
創業10周年でミッションを見直し、個人向けのサービスを加えたと説明がありました。
私たちはモチベーションエンジニアリングによって、組織と個人に変革の機会を提供し、意味のあふれる社会を実現する
パソコンスクールのアビバの子会社化や、学習塾事業への進出もその一環です。
その後議案の説明に続いて質疑応答となりました。
質問には基本的にすべて小笹社長が回答していましたが、アビバについての質問は出席していたアビバ社長から回答していました。第2会場の様子がスクリーンに映し出され、第2会場からも質問可能でした。
質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)色々と説明があったが、今後拡大していく事業領域を教えてほしい。
モチベーションエンジニアリングが通用する領域を考えており、具体的には働と学の領域になる。働の領域、人材開発ではダイバーシティ(多様性)のマネージメントやグローバルにリンクするテーマに取り組んでいきたい。
学の領域はパソコンスクールや塾が該当するが、急いで拠点を増やしてネットワークを張り巡らせたい。良いご縁があれば、学の領域はM&Aなどで拠点の拡大、生徒数の拡大を目指していきたい。
(2-2)アビバAVIVAを子会社化した経緯について聞きたい。アビバは業績が悪化しベネッセ傘下に入ったが、2010年3月に債権放棄の上ほぼ無償でスリープロに譲渡した。その時点で前受金が21億円あった。リンクが子会社化を発表した2011年6月時点では買収価格が6.28億円だったが、8月に9.8億円に見直した。スリープロの決算短信を見てもアビバの業績は悪かったが、ほぼ無償で譲り受けた会社を1年少々しか経過していないのに9.8億円で買うのは高いのではないか?最近広告もよく見るが、スリープロ時代よりも売上が落ちている。広告費をかけても売上が落ちるような会社を買って大丈夫か?
リンクの株主資本比率は70%以上あったのに37%まで落ちている。アビバの前受金の影響だと思うが、以前の21億円と比べると18億円ほどに減っている。前受金が減ればもっとバランスシートもきれいになると思うが、難しいのか?スリープロ傘下よりリンクの傘下に入った方がアビバにはメリットがあると思うが、リンクアンドモチベーションの収益性を低下させてしまうのではないか?
→広告は今後も強化していく。買収価格の9.8億円は元々スリープロとの間で交渉していた価格に近い。買収を決めたのはもちろん勝算があるからであり、確かにコンサルティング事業と比べると営業利益率は低いが、買収直後からグループの収益に貢献している。アビバはのれんを除いてもすでにグループの収益に貢献してくれている。今後いかにアビバを磨き上げていけるかが腕の見せ所であり、少しずつブランドイメージを変えながらグループ内でのシナジーを生んでいきたい。収益への悪影響はまったくなく、収益に貢献してくれている。グループに加えて良かったと思うし、事業内容もリンクと親和感が強いので、今後プラスに作用すると思う。
前受金については生徒さんから預かった前払いの授業料であり、生徒数が増えれば増えていく。前受金を保全していないような業者もあるが、リンクアンドモチベーションの傘下に入ったアビバは、前受金もリンクが保証すると宣言して事業展開しており、前受金がバランスシートから消えることはないし、生徒数が増える限り減ることもない。
→(アビバ 田中良一社長)前受金は生徒数が増える限り減ることはない。アビバの財務内容も改善しており、ご心配の前受金で親会社にご迷惑をかけることはないと思う。
(3-2)前受金が21億から18億に減ったのは生徒数が減っていると考えていいのか?
→(田中社長)生徒さんの利用回数が月1〜2回だと前受金の消化が進まないが、現状ではお客様の満足度も高まり、月8回以上通ってくれる生徒さんが増えて前受金の回収が進んでいる。現状の前受金の減少は良い傾向と考えている。
小笹社長アビバの累損も今年中には解消予定です。ご指摘のようにアビバは厳しい状況が長く続いてきたが、再成長期に入っており、リンクグループに入ったことで成長の角度をさらに上げて行きたい。アクセルを踏んで新規の教室も増やしていくし、アビバブランドを活用してフランチャイズにも取り組んでいきたい。積極的に拡大する領域と考えている。
注記アビバは名古屋が本社なんですね!なんか急に親近感が湧いてきました(笑)
(4-3)子会社化したインテックジャパンもアヴァンセも社長がリンクアンドモチベーションの取締役に代わっている。前経営陣が蓄積してきたノウハウが継承できないのではないか?前経営陣の処遇はどうなっているのか?子会社化したら追い出してしまうのか?
→インテックジャパンは創業社長がご高齢であり、先方から社長も含めて事業を引き継いでほしいという意向だった。ノウハウは実際に事業展開をしている人たちに引き継がれている。アヴァンセも同じように先方からの要請で社長を送り込んでいる。両社とも実際に実務を行っている幹部の方々とは信頼関係が出来ているし、前社長にも当面は顧問や相談役などの形でご指導も頂くので、ノウハウの継承も問題ない。
(5-3)リンクアンドモチベーションは目に見えないモチベーションを指標化して見えるようにしてきたと説明があったが、小笹社長はリンクアンドモチベーションの株主の満足度をどう評価しているのか?
→私が答える立場にはないと思うが、リンクがやろうとしていることやどこを目指しているのかなどをしっかり伝えていく必要があると思う。事業内容が分かりにくい部分もあるので、事業展開の背景なども含めて今まで以上に力を入れていきたい。私が言うのもなんだが、非常にポテンシャルのある事業領域であり、優秀な人材も育っているので、もっともっと理解頂ければ評価頂ける会社ではないかと考えている。
注記)株価は上記チャートの通り大幅に下落し低迷しています。今期以降は業績も改善を見込んでいますが、配当は2千円で据置きです。現状に満足している株主は少ないと思いますが、小笹社長の回答は答える立場にはないという残念な回答でした。株価指標面からは割安感は感じませんし、株主の期待に応えるような業績は達成できていません。株主の満足度は株価に現れるのかもしれませんが、IR支援も行っているんですから、どんな対策を行えば株主の満足度が高まるのかもっと考えてほしいと思います。自社の株主も十分に満足させられないのに、他社のコンサルティングを行うのはおかしくないでしょうか?
上場以来業績の伸び悩みと株価の低迷でご満足を頂けない状況になっている。今後業績の改善とともに株主還元にも力を入れていきたい、などの現状認識を聞きたかったんですけどねぇ(^_^;)

(6-4)人材開発は大手企業は自社内でできるので、地方の中小企業などが顧客になるのでは?
→売上の8割は大手企業です。大手企業では人材開発や採用のアウトソースが進んでいる。中小企業を対象にするのは非効率です。人材の採用から開発、人事評価制度など組織の制度や企業風土の改善などを行っている。
(7-5)BtoC事業のCは、コンシューマーよりクライアントの方がふさわしいのでは?
→クライアントは顧客企業というイメージであり、アビバなどの個人から直接お金をもらうビジネスは、クライアントというより消費者という捉え方が適していると思う。
(8-6)今期の純利益は17%増益を計画しているが、配当2千円は今後も固定なのか?
→未来の配当については答えられない。過去上場記念配を除けば2千円固定できているので、実績を見れば分かってもらえると思う。今後の利益水準をみながら検討していく。
(9-6)招集通知15ページの社外役員の出席状況がほぼ出席という書き方ではどの程度出席しているのか分からない。回数や出席率など正確に記載してほしい。
→検討する。社外役員の方々からは貴重なアドバイスを頂いている。
(10-6)東証からは社外取締役の選任を求められていると思うが、どう考えているのか?
→最適な人材がいれば検討する。最近の風潮として、社外取締役の選任など外見的なルールばかりが先行しているように感じる。社外取締役を選任しておけば問題ないという雰囲気を懸念している。リンクアンドモチベーションに最適な人材であれば、社外・社内を問わずに選任したい。
注記)確かにオリンパスにも立派な経歴で高給取りの社外取締役が3人もいましたが、まったく機能しませんでした。下記の記事もご覧ください。
   オリンパスの社外取締役
なので、小笹社長の懸念ももっともだと思います。形だけ整えればいい!では困ります。
12時9分となり、時間の関係であと1人にして欲しいとの議長発言あり
(11-7)リンクプレイスの売却について説明して欲しい。
→リンクプレイスは、モチベーションエンジニアリングを用いた様々な「場」の構築とその運営支援を行ってきたが、オフィス設計の需要が減少しており、モチベーションエンジニアリングとのシナジー創出も難しいと判断し、MBOで経営陣に売却した。MBO資金を工面するため彼らの持ち株を自社株買いすることで支援した。現在はディー・サインde-sign incと社名を変えて頑張っていて、良好な関係を築いている。
(12-7)積極的なM&Aで業績は伸びているが、既存事業は不調ではないか?
→人事・教育支援などのモチベーションマネジメント事業は、東日本大震災が発生して半年くらいは、多数の社員を集めて実施する研修の中止や延期が続き、厳しい状況だった。昨年暮れ位からかなり回復しており、先ほど報告した通り今期は大丈夫。採用支援のエントリーマネジメント事業は順調に推移しており、企業の採用協定の問題を心配していたが、むしろプラスの影響が出た。
以上で質疑応答は終了となりました。

事業報告の時間と比べると質疑応答の時間が短いのが気になりますし、小笹芳央社長以外の取締役の発言がなかったのが少し残念ですね。午後からLink DAYというイベントを開催するので時間が限られるのは分かりますが、それなら最初から11時開始ではなく10時から株主総会を開始すればいいと思います。年に1回の貴重な機会なので、もう少し質疑応答の時間も大切にして欲しいと思います。
コンサルティング事業は社長の力に依存している部分も大きいと思うので、後継者が育っているのかがとても気になります。その点で他の役員の方々の発言も聞けると判断材料になりますが、まったく発言の機会がありませんでした。小笹芳央社長が先頭に立って引っ張れなくなった時、リンクアンドモチベーションは大丈夫なのか気になりました。
最後の取締役紹介も名前だけでしたし、来年の株主総会では他の取締役の方々からの回答や、一人ずつ株主に挨拶するなど検討してほしいなと感じました。
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ひらめき
posted by Zaimax at 23:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | 株主総会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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