日本和装は4ヵ月間無料きもの着付教室を展開し、きものや帯などの販売仲介を行っている会社です。
日本和装は2012年2月27日(月)に東証2部に上場する予定です。
日本和装については、下記のブログでも記事にしていますのでご覧くださいね!
日本和装〜きもの業界に新風を吹き込む日本和装!
2012年2月10日(金)の株価 29,350円(JASDAQ 2499)1株単位 12月決算
PER 9.4倍、PBR 0.87倍、配当利回り 5.11%、株主資本比率 56.7%
株主優待 12月末の株主に対し、株数に応じてクオカードやギフトカード
詳しくは

日本和装ホールディングス(2499)ホームページ
日本和装ホールディングス(2499)ヤフー株価情報

最近2年間の株価推移を見ると回復傾向が続いていましたが、最近は3万円前後での推移が続いています。株主優待制度導入により、12月末の権利落ちが異常に大きいですね!優待制度については若干の手直しが必要かなとも感じます。
決算説明会への出席者は、吉田重久社長、藤永新一常務取締役、菅野泰弘取締役とIR担当の大森さんです。決算説明会の様子は大森さんのブログ「IRがんばっています!」でも紹介されています。
IRがんばっています! 2011年12月期決算説明会
出席者は11名で、前回出席した2Q決算説明会と比べるとこじんまりとした印象でした。
まずは先日発表された東証2部への上場承認について説明がありました。
会社側としては12月頃の上場を目指して準備を進めてきたが、少し承認を頂く時期がずれた。12月には上場記念イベント(修了生向けの販売機会)を考えていたが、承認がずれたので開催できなかった。
2011年は東日本大震災が発生し、どうなってしまうのかと感じたが、きものの流通を止めてはいけない!消費を停滞させてしまってはいけない!と感じ、修了生向けのイベントを積極的に開催してきた。生産者を支援するための施策も色々と打ってきた。阪神淡路大地震も体験したが、翌年は神戸で一番きものが売れた。そういった経験もあり積極的に事業展開してきた。
震災の影響により、無料きもの着付教室のセミナーが減少し、売上も前年を下回ったが、16.2万人いる修了生向けのイベントを積極的に開催したことで、既存顧客向けの売上は前年を上回った。しかしイベント開催には、案内のためのDM費や会場費なども必要になり、経費が増加した。3Q、4Qは若干業績が減速しているが、春からずっとイベントを開催してきたので、さすがにイベント疲れが出てきたのかもしれない。
経費面では、きものブリリアンツ全国大会を秋にも開催したが、1回開催すると4千万円以上はかかり、上場審査に対応して社内の体制も見直してきた。その一環でコールセンターも京都の自社施設から関東に移転し、専門業者のベルシステムにアウトソーシングした。
こういった経費の増加で、売上は前年実績・計画とも上回ったが、利益面では減益となった。
年末にはイベント疲れも出て失速したが、今期は気持ちも新たにスタートしており順調に推移している。
今期は経費についてもケチケチムードで行く!そのため決算説明会も本社の会議室で開催しているし、株主総会も今まで使用してきた丸ビルのカンファレンスルームをキャンセルして、自社施設で開催することにした。使うべきところには使っていくが、格好を付けるようなコストは徹底的にカットしていく。
受講生募集のCMも今回は女優を起用せず、修了生の方々に出演してもらった。
今日はマンダリンオリエンタル東京で、講師の方々を集めてキックオフミーティングを行ったが、春の教室への応募者からも話を聞いた。修了生をCMに起用したことで、日本和装に親近感を感じてくれているようだった。
タイに子会社を作ったが、今後タイでの縫製に取り組んでいきたい。タイにトレーニングセンターを作り、社員も募集していく。社員募集では現地でのテレビCMなども考えている。
現在加工売上高が4億円ほどあり、徐々にタイに移していきたい。
東証への上場申請は数年前から行っており、2011年の計画も確実に実現できる計画にするよう指導があったが、東日本大震災により環境が大きく変わり、利益は下方修正になってしまった。
配当についてはどうするか議論したが、消費を低迷させてはいけない!という考えから、当初計画通りの1,500円を維持することに決めた。
新たな取り組みとしては、アンチエイジングをコンセプトにした新教室を開催した。6〜7年前の修了生の方が久し振りに来てくれるなど非常に好評で、多くの販売仲介実績をあげることができた。
博多帯を製造している日本和装ホールセラーズは、震災の影響により春の帯セミナーが減少したため、自社商品の販売が減少した。修了生向けのイベントで積極販売を行ったが、きものなどの仕入れ商品の取扱いが増えたので増収減益となった。
日本和装クレジットでは、イベントの販売促進のため低金利キャンペーンなどを行い、外部に流出していたクレジット手数料の低減につながり、業績は好調に推移している。割賦販売の増加により、比例して借入金も増加している。ただ、顧客の支払方法はボーナス2回払いが半数を占めており、1年間で回収ができる債権が多いので、再度の流動化を検討するなど資金調達の多様化を進めていく。
2012年度の計画については、売上高64億円、営業利益5億円を計画している。
日本和装のビジネスモデルの原点に戻り「無料きもの着付教室」のセミナーを重視し、経営資源を集中していく。受講生が集まった時点で順次開講していくスピーディな対応を行い、開講教室数を増加させる。
昨年成功したアンチエイジング教室をヒントに、進化した修了生向けの教室を企画し、販売機会を増やす。アンチエイジング教室は予定の倍くらいの応募があり、好評だった。
今年は小規模イベントを減らし、採算性の高いイベントに集中することで経費を削減する。
2011年は着付教室の講師の育成にも取り組んできたが、春の教室から自社で育成した新講師「きものマエストラ」がデビューする。
男きものにも取り組んでいく。社長クラスの人にきものでパーティなどに参加してもらうことも大事だと思うので、秘書の人に着付を教えることなども考えている。
主に以上の内容で会社側からの説明は終わり、質疑応答となりました。
(1)今期のオールインワン施設はどこを計画しているのか?
→大阪を考えている。
(2)修了生をCMに起用したが、応募者数はどうか?
→前回までと比べると出足は落ちている。女優を起用していた時はCMを流すごとに応募者数が大きく増えていたが、今回は応募者数があまり増減せず安定しているのが特徴。女優を起用しなくても応募者数過去最高!を目指していたが、現時点では女優の力は大きいなと感じている部分もある。
(3)今期の計画を見ると過去の傾向とは逆転して上期より下期の比重が大きくなっている。
前期の3Q・4Qにイベント疲れが出たという説明があったが、上期もこの影響を見込んでいるのか?
詳しくは → 決算説明会に参加しました!
上記の記事の後半部で、上期・下期別の業績推移をグラフにしています。
→昨年は震災以降ずっと既存顧客向けのイベントに力を入れてきたので、上期については原点に戻り、新規受講生向けのセミナーに再度力を入れていく。下期からは再度修了生向けのイベントにも力を入れていくので、今期は下期の比重が高くなっている。
以上で質問もなくなり、決算説明会は終了となりました。
春の受講生募集から修了生をCMに起用していますが、応募者数の出足は前年を下回っていて、目論見は少し外れているようです。しかし修了生の方々にCMに出てもらうのはとても良いことだと思いますし、こういった取り組みは地道に継続していくことが一番重要だと思います。ハクビは大女優に頼った集客を続けているので、日本和装には現状の取組みをさらに深化させて欲しいと思います。
集客での理想形は、CMなどしなくても口コミで募集枠が埋まってしまう!という状況だと思います。
日本和装には、女優の集客力頼るという安易な道を選ぶより、困難があっても新しい道を切り開くような会社になって欲しいと思っています。2011年に積極的な事業展開を行ったのも、困難な道を敢えて選んだのだと考えています。
修了生の方々に喜んでもらうためにも、日本和装には今後も新しい道を模索し続けてほしいですね!
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