エイチ・アイ・エスは格安海外航空券のパイオニアで、学生対象の個人旅行からスタートし、今ではパッケージツアーやクルーズなど総合的に取り扱っている旅行会社です。
エイチ・アイ・エスの株主総会に出席するのは2010年以降連続3回目です。
エイチ・アイ・エスHIS(9603)2010年株主総会レポート
2011年はまだ未完成でした^_^; → エイチ・アイ・エス2011年株主総会暫定レポート
2012年1月26日(木)の株価 2,170円(東証1部 9603)100株単位 10月決算
PER 9.4倍、PBR 1.12倍、配当利回り 1.38%、株主資本比率 45.3%
監査費用 6,600万円(売上比 0.02%、営業利益比 0.70%) 監査法人トーマツ
株主優待 4月末・10月末の株主にツアー料金に使える株主優待券
株主優待について詳しくは → エイチ・アイ・エスの株主優待ページ
エイチ・アイ・エスHIS(9603)のホームページ
エイチ・アイ・エスHIS(9603)のヤフー株価情報

最近2年間の株価推移を見ると、2千円前後での値動きが続いています。業績も改善傾向なので徐々に株価は上がっているように感じます。今後団塊の世代の旅行需要は増えてくると思いますし、株価も上がっていくといいですね!
スケジュール
10:00〜10:30 報告事項
10:03〜10:06 監査報告 三上幹夫常勤監査役
10:06〜10:30 営業報告 男性ナレーション+スクリーン
10:30〜10:33 議案説明
第1号議案 剰余金処分の件 32円(配当性向12.5%)連結経常利益100億円突破記念配8円分増配
第2号議案 定款一部変更の件 保険事業、自動車運送事業を追加
第3号議案 取締役2名選任の件 経営体制強化のため中谷茂経理部長 ハック・アザドゥル仕入部長
第4号議案 第31期役員賞与支給の件 達成した業績水準を勘案して、総額11,250万円を支給
10:34〜11:23 質疑応答 質問者8人 計18件 49分
11:23〜11:25 議案の採決
お土産 ヒルトンのバナナブレッド(賞味期限1月29日)、マッチと中居君のクリアファイル 後渡し
2010年以降同じバナナブレッドなので、2010年の株主総会レポートをご覧ください。
飲み物サービス 株主総会前に株主控室でコーヒー、紅茶、オレンジジュースなどのサービス
経営戦略説明会 なし
注目の株主総会格付けですが、飲み物サービス、お土産もあり、今年もたくさんの質問が出ました。一方で事業説明会などはなく、ヒルトンは駅からちょっと遠くて不便だなと感じます。これらを総合的に判断し、エイチ・アイ・エス(9603)の2012年株主総会格付けは 『C−』 としました。
議決権を有する株主数 8,263名、その議決権数 322,977個
議決権返送&出席株主数 1,393名、その議決権数 278,064個(86.1%)
エイチ・アイ・エス株主総会は今年も新宿のヒルトンで行なわれました。
ヒルトンは新宿駅から遠いのが難点ですね。早朝に東京着なので問題ないんですが(^_^;)
株主総会前には株主控室も用意されており、飲み物のサービスがありました。控室内には旅行のパンフレットも置いてあり、旅行の相談コーナーもありました。
受付開始と株主控室オープンは9時前頃からで、総会会場内に入れるのは9時半からでした。株主総会会場内は例年通りのレイアウトで、正面左右にスクリーンが用意され、会場内には(8×3)×10のレイアウトで椅子が多数並べられていました。株主総会開始時点では昨年より減ったかなと感じましたが、その後も続々と増えて150人くらい?の出席となりました。
事業報告は映像と男性ナレーションでしたが、写真やグラフも使って分かりやすい説明です。昨年よりも見やすくなったと感じました。昨年はスライドが次々と変わっていって、目が回りそうでした(笑)
続いて平林朗社長から議案の説明がありました。第3号議案 取締役2名選任の件では1人づつ紹介がありました。簡単な挨拶などもあるともっと良いですね。
続いて質疑応答となりました。エイチ・アイ・エスの株主総会では、プロ株主の方と数年前に娘さんが事故に遭い、エイチ・アイ・エスと係争中の方が長時間質問するのが通例になっていますが、今年はプロ株主の方の発言がありませんでした。出席していれば発言すると思うので、欠席したのかあるいは売ってしまったのかもしれません。そんなわけで今年はプロ株主の方の支援もなく、孤立無援という感じでエイチ・アイ・エスの対応を非難していました。毎年会社側を非難する質問をして訴訟を有利にしたいようですが、私から見ると完全に逆効果であり、株主からも冷ややかに見られているように感じます。毎年質問されるので会社側も対応に困って高い和解金で折り合うようなら、会社側に損失を与えたことになるので、株主代表訴訟の対象にもなるのではないか?と感じるくらいです。
平林朗社長ももう顔も質問内容も分かっているんですから、指名しなければいいのにと思います。多くの株主が出席しているのに、個人的な目的のために長時間質問するのは迷惑ですし、多くの株主の時間を無駄にしていることになります。
こんなことを書くから一部の人から非難されるんだろうな〜とも思いますが、多くの人が口には出さなくても感じていることだと思うので、あえて書かせて頂きました。
質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)日本人以外で241億円の取扱高となっているが、今期はどの位まで伸ばすのか?
→HIS以外の旅行社の取り扱いを増やしたり、海外で日本と同じようなビジネスモデルで旅行事業を展開しており、好調に推移している。今期は1.5倍くらいを目標にしているが、足元も堅調に推移していてこれ以上の数字になる様に頑張っている。
(2-1)世界の人々にどうやってエイチ・アイ・エスのブランドを浸透させるのか?
→アジア中心に日本と同じようにネット上の予約システムを展開していく予定。海外ではHISの旅行会社としての認知度が低いので、スマートブッキングbyHISとして旅行会社の予約サイトとして訴求する予定。海外のインバウンド拠点では、他の旅行会社のお客様のインバウンドを取扱う事業も開始しているが、こちらはスカイハブという旅行会社と分かりやすいブランド名で展開している。
(注記)ここで言うインバウンドinboundとは、外国人観光客を日本に誘致するという意味の様です。2010年3月からはコスタクルーズの日本における寄港地オプショナルツアー業務を行うなど、訪日外国人旅行手配にも力を入れています。
(3-2)新しい発券システムなどを開発したと説明があったが、システム開発のうち良いものはビジネスモデル特許など知的財産権を取得してほしい。
→検討する。
(4-2)早期割引がお得というパンフレットを見た。消費者としてはとてもありがたいが、以前の株主総会で株主優待をもっと良くしてほしいという要望に対し、原価率が高いので我慢してほしいという説明だった。早期割引が増えると利益を大幅に削ってしまうのではないか?何か合理的なコストダウン要因があるのか?
→株主優待については、半年の期限を1年に伸ばしたり、クルーズプラネットやクオリタでも使えるようにするなど使用制限も緩和した。
早期割引については、特にエアラインが早割に力を入れており、他の旅行会社も早割に力を入れているので対抗する必要がある。現地のバス代などは1台当たりの価格は固定であり、たくさん乗ってもらった方が1人当たりでは安くなる。早く予約を確定することで乗車効率が高くなる。他社は早割を導入するとともに90日前からキャンセルチャージを取っている。業界標準は30日前からだが、HISはより申込みやすくなるように逆に21日前に縮めた。対象は65歳以上の方やファミリー、学生など。
(5-2)他社対抗は分かるが、全コースで早期割引というのはやり過ぎではないか?キャンセルチャージはできるだけ消費者に有利になる様に短くしてほしい。
→そのように努めてまいります。
(注記)言ってることが矛盾してますよね。早割を増やすのは良いと思いますが、キャンセルチャージを短くするのは大きな問題だと思います。ただでさえ旅行業界ではキャンセルチャージがかかる直前でのキャンセルが増加して問題になっています。行くかどうか分からないけど早割期間中にとりあえず申込んでおこう!と複数のツアーを押さえる人が増えているようです。そして結局はほとんどをキャンセルしてしまいます。早割でツアーが満席になってしまうと、本当に行きたいと思っている人が申込みできなくなり、他社のツアーなどに流れてしまうことになりかねません。直前になってキャンセルが出たからと言われても後の祭りです。全コース早割対応にして、さらにキャンセルチャージ期間をもっと短縮すると、身勝手な客が有利なHISに集まり、キャンセル率がアップして業績を圧迫するのではないかと気になります。早割を使うならキャンセルチャージ期間は長くするなどしないと、事業として成り立たないと思います。
(6-3)(女性)キャンセルするには理由があるので、キャンセル料についてもっと丁寧に説明して欲しい。キャンセルを申し出た場合、あと何日間は同じキャンセル料なのでもう少し待てますよ、というくらいの案内はして欲しい。友人と旅行を申し込んだが、友人の親族の具合が悪くなりキャンセルすることになった。1週間位して状態が安定したので行けるかもしれないと連絡があったが、もうキャンセルしているので無理と説明したところ、友達とは残念な関係になってしまった。
→他社はキャンセルチャージ期間を長くしているのに対し、HISは特定の顧客層に限定しているものの短くしている。現状のキャンセル率は2%を切っており、キャンセルチャージで利益を出そうとは考えていない。お客様に旅行を楽しんでいただいてそこから利益を得るというのがHISのビジネスなので、これからもお客様にご利用して頂きやすい環境作りをしていきたい。ただ我々も旅行手配を代行している立場であり、出発間際になると予約しているエアラインや宿泊施設に対してキャンセルチャージが発生することになる。利用している交通機関や宿泊施設とも相談の上で、利用しやすい環境作りをしていきたい。
(7-3)現金で支払ったのにキャンセル後の返金は振込みのみで、手数料は顧客負担というのはおかしいのではないか?キャンセルが少ないのであれば振込手数料は会社負担にして欲しい。
→窓口で現金で返金することは可能。窓口での案内が不十分だったので、社内で徹底していく。
(8-3)チケットの手配などをHISにお願いするが、見積もりのFAX内容がよく間違っている。上司がチェックするなど間違いが無いようにして欲しい。
→航空券の見積もりについては、システムで自動的に見積もれるようになっている。間違いが無くなるようシステム対応を行っていく。
(9-4)前期は利益が出ているのに、なぜ敢えてこの時期にさらに投資有価証券売却益を出したのか?売却益の内容も教えてほしい。
→31億円の投資有価証券売却益のほとんどは、2010年12月末に売却したスカイマークエアラインズの売却益。保有している投資有価証券のほとんどはスカイマーク株であり、市場価格が売却に値すると判断したので売却した。なぜこの時期に売却したのか?と言われれば、市場実勢に合わせて売却したとしか言いようがない。
(注記)2011年1月4日付のプレスリリースによると、2010年12月20日から12月29日にかけて300万株を売却し、31.08億円の売却益が発生しています。売却の20日後には1,449円の高値を付けているものの千円以上で売却しているので、下記の株価チャートから見ると良い時期に売却したのではないでしょうか?でもまだ705万株も持っています。全部売っておけば良かったのに...タラレバですが(笑)

HISの株主総会の質疑応答は長いので、いつもの株主の苦情も含めてまだまだ続きます。
後半の質疑応答の様子は、株主総会レポート2にまとめます。
エイチ・アイ・エス2012年株主総会レポート2 作成中です
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