パラカは時間貸し駐車場の管理・運営を行っている会社です。パーク24などが競合先となります。
パラカの株主総会に出席するのは初めてです。
2011年12月16日(金)の株価 68,600円(東証マザーズ 4809)1株単位 9月決算
PER 5.0倍、PBR 0.54倍、配当利回り 1.90%、株主資本比率 31.3%
(パーク24 PER15.7倍、PBR3.4倍、配当利回り3.0%、株主資本比率38.0%)
監査費用 1,900万円(売上比 0.27%、営業利益比 1.59%) 新日本監査法人
株主優待 なし
パラカ(4809)のホームページ
パラカ(4809)のヤフー株価情報

上場以来の株価推移を見ると、上場後数年は40万円を超える株価まで上がりましたが、その後は下落が続いています。足元の株価は底打ちした様に見えますが、まだ底値圏で推移しています。同業で最大手のパーク24の株価指標と比べると、配当利回りを除けば割安に放置されています。時価総額では1/45と圧倒的な差を付けられていますが、どこまでキャッチアップできるのか注目ですね!
スケジュール
10:00〜10:18 報告事項
10:19〜10:22 議案説明
第1号議案 剰余金処分の件 1,200円 前年から据置き(配当性向10%)
第2号議案 定款一部変更の件 再生可能エネルギー供給や自動車への充電サービスを追加
第3号議案 取締役4名選任の件 4名全員が任期満了に伴い再任
第4号議案 当社取締役及び監査役に対するストックオプションに係る報酬額及び内容決定の件
第5号議案 当社従業員に対しストックオプションとして新株予約権を発行する件
10:23〜10:24 質疑応答 質問者0人 計0件
10:24〜10:27 議案の採決
10:40〜11:05 事業説明会 内藤亨社長からプレゼンテーション
11:05〜11:32 質疑応答 質問者7人 計15件 27分
お土産 なし
飲み物サービス 株主総会後の休憩時間中にコーヒーサービス
経営戦略説明会 あり
注目の株主総会格付けですが、株主総会では質問ゼロ!お土産もなしと寂しい状況です。一方で事業説明会を開催し、こちらでは質問も多く出ました。これらを総合的に判断し、パラカ(4809)の株主総会格付けは 『D+』 としました。

パラカ株主総会は東京駅近くの三菱ビル10階コンファレンススクエアで行なわれました。1階ではヤーマン(6630)の決算説明会が行われていた様で、こちらにも出席してみたかったですね(笑)
受付で議決権行使書を渡すと、事業説明会の資料が入った封筒を渡されました。中には分厚い資料とボールペンが入っていました。
お土産はありませんでしたが、もしかするとボールペンがお土産だったのかも(^_^;)
同業最大手のパーク24の株主総会ではお菓子のお土産があります。配当などの株主還元や株主総会のお土産では見劣りしますね。

受付横にはパラカ駐車場の看板がお出迎えしていましたが、「満」となっており、株主総会会場内は満席なのか!と思いました(笑)
会場内はテーブル席が用意され、(4×2)×7+2のレイアウトで58人分の席が用意されていました。出席者数は33人くらいで、満席ではなくほぼ半分程度という感じでした。取引先金融機関などの株主なのか、スーツ姿の人も目立ちました。
正面に大中小と3つのスクリーンが設置され、会場中ほどにも2つ設置してありました。
事業報告は女性ナレーションの読上げで行われました。株主総会後に事業説明会があるので、ポイント中心の読上げで十分だと思います。
続いて議案の説明があり、質疑応答となりました。
これだけ出席者もいますし、質問も出るんだろうな〜と思って油断していたら誰も手を挙げず、質問ゼロであっさりと終わってしまいました。質問ゼロの株主総会は本当に久しぶりです!
続いて議案の採決が行われ、わずか27分で株主総会は終了となりました。
その後10分ほどの休憩を挟み、事業説明会となりました。
休憩時間中には温かいコーヒーがサーブされました。
事業説明会では内藤亨社長からパラカの現状と今後について、25分間に渡り詳しい説明がありました。
私は2年ほど前にもパラカの会社説明会に参加したことがありますが、基本的に当時と同じような説明でした。手元にも同じ資料が配布されていますが、両面印刷にすれば半分の枚数になるのにと感じました。
続いて質疑応答となりましたが、ここでも質問ゼロなのか!と緊張が走りましたが(笑)たくさん質問が出てホッとしました。株主総会では質問しにくいんですね。
質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)(外国人)PBRが低い原因をどう考えているのか?
→東証の平均PBRも低い。確かにそれよりも低いが、PBRが5倍の時もあった(上場当時だと思います)ので、原因を探っても意味が無いと思う。
(2-1)何も考えていないのか?
→考えてはいるが、PBRが低い理由を考えても意味が無い。業績を上げて配当を増やしたり、自社株買いの実施を増やしたい。IR活動にも力を入れていく。この2つをやって株価を上げるしかない。
(3-2)電気自動車が普及すると思うが対応しているのか?
→定款を変更し事業としてできるようにした。まだ具体的にやるかどうかは検討中。充電サービスは充電器がまだ高いので、現状では採算が合わない。
(4-3)今後営業所を増やしていくとの説明だが、今後都市部では車の保有台数も減っていくと思う。都市部を増やしていくのか、地方を開拓していくのか?
→車の保有台数減については、潜在需要が大きいのでほとんど影響はない。2008年に車の保有台数が7,900万台となり初めて減ったが、わずか0.2%程度であり需要に比べて影響は少ない。
今後どこに力を入れていくのか?と言う点については、都市部・地方両方に力を入れていく。東京・大阪などの都市部は、駐車料金が高いので駐車台数が少なくても売上が稼げる。一方地方は駐車料金は安いものの台数が稼げる。戦略として説明した地域一番を目指すのは地方が中心となる。
(5-3)駐車場の自社保有がパラカの特徴と説明があったが、他社でも自社保有をしている所はある。どこにパラカの独自性があるのか?
→数件自社保有することは誰にでもできると思うが、事業として柱にできるかどうかがポイント。
通常銀行借入は5年くらいになるので、毎年20%返済しなければならず、たくさん保有するのは困難。パラカでは20年で借りており、毎年の元金返済は5%、金利も2.5%程度であり、最大でも7.5%の返済となり、年々減っていく。駐車場の利回りは8%程度で回っているので、税引き前でプラスになる。
他社が参入しないのはこの資金調達面と、どの土地を買えばいいのかという目利きの面から参入してこないのだと思う。
(6-4)営業人員が急増するが、教育体制は大丈夫か?未熟な社員が目利きすると不採算駐車場が増えるのではないか?
→拡大するためには3条件が必要になる。1つは赤字にならない駐車場の割合が高まること、2つめは新しい基幹システムが2010年10月に稼働し、売上や収益など色々な分析ができたこと。そして3つめが今おっしゃった教育体制が必要だが、ほぼ整ったと判断している。新卒採用が中心だが、すぐに辞めるなど苦労してきた。その経験が蓄積されてきて、教育体制も出来てきた。
(7-5)配当性向20%維持と説明があったが、30%・45%の会社もある。どんな考えで20%なのか?
→配当性向20%を維持したいとは言っていない(笑)配当性向は10%程度です。
(8-5)同業他社と比べてどうなのか?
→日本の会社の配当性向平均は30%くらいです。同業のパーク24は来期予定で50%くらい、今期実績はもっと高い(65%)です。
(9-5)業績が伸びているのは安心だが、株主優待や増配があってもいいと思う。→特に回答なし
(10-6)先ほど採用は新卒中心と説明があったが、経験者の採用に積極的でない理由はなにか?
(社長)同業他社の経験者という意味か?
(株主)中途のキャリア採用も含めて広く捉えている。
→一部中途採用も行っている。新卒を重視しているのはパラカのDNAを共有したいからで、12年前からずっと新卒採用を続けている。そうした社員が多数を占めている中に中途採用が入ってくるのは問題ないが、中途採用ばかりだとDNAがバラバラになる。
(11-1)今期は利益の伸びより配当の伸びが低い(配当性向10%→9.5%)今後も配当性向は下がっていくのか?
→それはない。配当も増やしていきたいと考えている。配当については4つの点(毎期の業績、内部留保、手元流動性、投資環境)を総合的に判断して決めていく。
まずは配当の原資となる利益を伸ばすこと。内部留保を増やしているのは、コインパーキングの需要がまだ多いと考えているため。自社保有駐車場についても利回りの高い物件が買える環境にある。成長が鈍化すれば配当を増やしたい。
(12-7)業界の中でどんな位置付けを目指すのか?
→コインパーキングでは最大手がパーク24であり、パラカは後発組。事業開始6年の差でガリバーのような差がつき、利益では1/10程度。これだけの差があれば同じことをやっていては負けてしまう。差別化が必要であり、保有駐車場や還元方式を導入してきた。日本一ではなく、まずは小さな地域で地域No1を目指し、そういった地域を増やしていくことで時間はかかるが、いつかはキャッチアップしていきたい。
(13-7)オペレーションは標準化していると思うので、代理店形式でアウトソーシングして拡大する考えはないのか?
→集金や清掃・メンテなどかなりアウトソースしており、ノウハウの心臓部分だけを自社で行っている。営業はアウトソーシング出来ないと思う。
(14-7)コインパーキングのリアルの稼働状況を把握して、空車が多いと時間限定で割引するなどデータを活用して何か営業に活用できないか?
→常に検討している。数年前にも全駐車場からデータを取ることを検討したが、費用対効果で合わないと判断した。今は通信費も安くなっており、採算が合うのであれば検討していきたい。
→(間嶋正明取締役 管理部長)駐車場の精算機に通信ユニットを付ければ、いつでもリアルタイムに把握できるが、通信コスト等の費用面から行っていない。集金時にはデータを取って本社に送信しており、1〜3日のタイムラグでデータは集めている。機器や通信コストが下がってくれば、リアルタイムにデータを取る様にしていきたい。
(15-7)三井パークはリアルタイムにデータを取り、価格変更なども柔軟に行っているという記事があった。パラカでもそのような革新的なことをやってもらえると嬉しい。
→本社で機械的に料金変更はできるが、駐車場に設置してある看板は変えられない。他社のことは分からないが、駐車場まで行って価格を貼り替えないといけないと思う。現状ではそこまで費用をかける必要もないと思う。
以上で質問も出尽くし終了となりました。
さすが証券会社出身の社長だけあって、株価指標などについては詳しいですね!
まだまだコインパーキングの需要はたくさんあるので、配当に回すより成長投資に回し、業績をあげて行きたいということです。成長性が評価されて、パーク24に大きく負けているPERも高くなるといいですね!
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タグ:パラカ2011年株主総会
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