2012年01月12日

ソフトバンク(9984)個人投資家向け会社説明会

2012年1月10日(火)に名古屋で行われた、日興IR主催 ソフトバンク(9984)個人投資家向け会社説明会に参加しました。ソフトバンクはインターネットに特化した事業や投資事業、携帯電話事業などを行っている会社です。
2012年1月10日(火)の株価 2,222円(東証1部 9984)100株単位 3月決算
PER 7.3倍、PBR 2.99倍、配当利回り 0.45%程度、株主資本比率 18.0%
株主優待 携帯・Yahoo! BBサービスの基本料金割引
 詳しくは 次項有 ソフトバンク 株主優待情報ページ

 ソフトバンク(9984)ホームページ

 ソフトバンク(9984)ヤフー株価情報
ソフトバンク個人投資家向け会社説明会
上場以来の株価推移を見ると、上記の通り2000年前後のITバブル時には華々しく上昇したものの、その後は総じて低迷しています。ボーダフォンジャパン買収に伴う巨額の借入金やリーマンショックなどもあり、636円まで売られた後は戻り相場が続いていましたが、足元はユーロ危機の影響なのかまた株価は低迷しています。
 14:00〜14:11 ソフトバンク30年の歩み 上映
 14:11〜15:11 事業内容・今後の戦略などについて説明
 15:11〜15:29 質疑応答 質問者5人 計5件 18分
お土産は、イベントシール付(写真の左側がシールになっています)のお父さんカレンダーでした。
ソフトバンク個人投資家向け会社説明会
説明はIR室長大久保隆氏と中村氏の2名で行い、孫正義社長は出席していませんでした(^_^;)
平日午後の開催であり出席者は高齢者が中心でしたが、比較的若い女性なども参加しており、人気銘柄らしい一面も感じました。
ソフトバンクの説明会に参加するのは2回目ですが、今回もまずは「ソフトバンク30年の歩み」と題されたビデオが10分間ほど流されました。既得権益者の妨害を跳ね除け、日本にブロードバンドを普及させた苦闘の歴史がまとめられていました。確かに日本のインターネットが劇的に安くなったのはソフトバンクのお蔭です。ぜひスマートフォンのパケット料も劇的に安くしてほしいですね!スマホの料金引き下げにはあまり積極的でないのが少し残念です。

まずは若手の中村氏から足元の業績などについて説明がありました。
足元の業績は好調で、2割を超える利益成長を続けています。携帯事業を手掛けているNTTドコモ、KDDIと比較していましたが、売上・営業利益とも前年比の増加額はトップで、2010年の営業利益額ランキングでは、1位NTT、2位NTTドコモに続いて3位。上位2社はNTTグループなので、実質的には2位。
2011年度上期の売上は、2期連続で過去最高を更新しており、5%の増収となった。営業利益は6期連続の最高益更新で18%増となり、3年で倍増となっている。
事業内訳を見ると携帯事業が大きく伸びている。
営業利益は携帯3社の中では万年3位だったが、今ではKDDIを抜いて2位になっている。ドコモが横ばいなので、数年後には1位も可能な勢い。経常利益も6期連続の最高益更新で24%増となっている。これはボーダフォン買収時の借入金が大きく減ってきた影響もある。
純利益については3期連続の最高益更新で前期比2.8倍となっている。この中には株式売却による特別利益もあるが、業績は順調に推移している。純利益でも初めてKDDIを逆転して2位になっている。
フリーキャッシュフローも3期連続で過去最高を更新しており、借入金の返済や投資余力も十分ある。
借金が多く財務内容が悪いというのは、ソフトバンクの問題点と言われてきたことであり、リーマンショック時には大きく株価が下落する要因ともなった。
2006年4月にボーダフォンジャパンを2兆円で買収し、純有利子負債が2.4兆円に達したが、その後は着実に借入金を返済してきた。リーマンショックもあり、2008年度末に1.9兆円あった純有利子負債を2011年度末までに半減、2014年度末までにゼロにするという負債削減のコミットメントを発表した。
2011年9月末の純有利子負債は0.7兆円となり、半年前倒しで半減を達成できた。次は純有利子負債
ゼロを目指してさらに負債削減に取り組んでいく。
利益の積み上げと転換社債の株式転換により自己資本比率も18%となり、ボーダフォン買収前の水準より高くなった。これらの財務体質改善が評価され、国内の格付け機関からはA−の評価となり、海外の格付け会社からもBBB−まで格上げされ、投資適格となった。格付けが改善することで金融機関からの借り入れ条件も良くなり、直近では1%台で借り入れができるようになった。借入金総額の減少と借入金利の低下の両面から金利負担が減少し、経常利益の増加につながっている。

配当金については株主から増配の要望も多く頂いており、会社側でも増配していく考えだが、水準はまだ未定です。純有利子負債の削減のコミットメント達成ごとに増配していく考えなので、今期そして2014年度が増配のタイミングになる。

ここでIR室長の大久保隆氏と交代し、「ソフトバンクは今後も成長し続けます」と題して今後の成長戦略などについて説明がありました。
今までは事業を成長させること、借金を減らすという財務戦略、大きくはこの2つに取り組んできた。
企業価値が変わらなくても借金が減った分株主価値が上がる。この点では借金も減り株主価値を上げることができた。今後の成長戦略としては、下記の2点に取り組んでいく。
(1)携帯電話事業の成長加速
(2)アジアにおける投資

 携帯電話事業の成長加速
ボーダフォンジャパン買収時の契約回線数は1,522万回線で、シェアは15%だった。その後新たなサービスなどを導入するなどして契約件数を伸ばし、シェア2割まで上がってきている。経営が行き詰ったPHSサービスのウィルコムも支援しており、ソフトバンクのノウハウを注入することで2011年12月からは加入者数が増え始めている。ウィルコムも合せると3,135万回線まで契約件数を伸ばしている。
データARPU(アープ)もスマートフォンなどの普及により順調に増加している。音声ARPUは世界的に伸びていないので、今後もデータARPUを伸ばしていく。契約件数の増加と1回線当たりの使用料の増加(データARPUの増加)により、移動体通信事業の通信料売上は順調に増加し、前期比14%増となっている。
営業利益については、ボーダフォン時代は日本での経営がうまく行かず減益が続いていたが、ソフトバンク買収後は立て直しに成功し、V字回復となっている。
ソフトバンク携帯が伸びているのはアイフォーンのおかげ、アップルのおかげと言われるが、実際の普及率はそれほどでもない。現状では従来型の携帯ガラケーでのメール利用などが中心で、年配の人達も携帯メールを使うようになってきており、ライフスタイルが変わってきている。
ソフトバンクはつながりにくいと言われてきたが、ネットワークの増強にも取り組んできた。海岸などではつながりにくい所もあるが、ドコモとauはつながりやすい800MHz帯の電波を割当てられているためであり、ソフトバンクは大きなハンデを背負っている。
基地局数は5年で8倍まで増やしているが、併せてスマートフォン時代の到来を睨んで、6年前からWi−Fiスポットアクセスポイントの整備を進めてきた。現状では12.5万ヵ所あり他社を大きく引き離している。
その結果スマホにするとソフトバンクの方がつながりやすくなったという状況になっている。auも1年で1万ヵ所から3万ヵ所に増やすなど整備を進めている。
今後の設備投資計画は2年で1兆円を予定しており、今期・来期は一度しゃがんで溜めを作る時期と考えている。と言っても成長しない訳ではなくて、今まで3割程度の成長をしてきたものを一時的に10%程度に落とす。13年度以降はまた30〜40%成長を目指す。2020年までに回線数4,000万件、連結営業利益1兆円、純有利子負債ゼロを目指すコミットメントに変更はない。
 アジアにおける投資
中国のインターネット人口は2015年に8.8億人に達すると見込まれており、ソフトバンクでも中国でも現地の有力事業者に出資し、戦略的パートナー関係を築いている。中国No1のイーコマースであるアリババグループには32.6%出資、中国No1の実名制SNSであるレンレンには33.4%、中国No1のオンラインテレビ会社であるピーピー・ライブには40.1%出資と出資比率も高い。
アリババはヤフオクやヤフーショッピングのようなサービスを提供している会社(楽天とは決して言いませんでした(笑))で、登録ユーザー数は6,500万社と順調に増加している。
アリババグループで中国No1のオンラインショッピング会社タオバオの取扱高は5兆円に達しており、同業のアマゾンの2.8兆円を大幅に上回っている。
SNSのレンレンは登録ユーザー数が1.3億人を突破しているが、大学生から始まったこともあり、ユーザーには大学卒の高学歴・高収入の人が多い。
オンラインテレビのピーピー・ライブは、地方から出稼ぎに来ている人が地元の番組を見たり、見逃したドラマを見たりするなど活用されている。月間アクティブユーザー数も1億人を突破し順調に増加している。

一方インドは今後携帯電話の契約数が大幅に伸び、2015年には世界最大のモバイル市場になると予測されている。インドではInMobi(インモビ)という会社に出資している。インモビは携帯電話に広告配信を行っている会社で、グーグルに次ぐ規模の会社。2011年9月に1億ドル出資し、2012年4月にも1億ドルを出資し筆頭株主になる予定。
ソフトバンクの取締役は半分以上が社外取締役だが、インド最大の携帯通信会社バーティ・エアテルCEOのスニール・バーティ・ミタル氏も社外取締役に迎えている。
バーティ・エアテルとは50%づつ出資して、インキュベーションJV BSBを設立した。BSBではインドでモバイルインターネット事業を展開していく。インドではまだソーシャルメディア、ゲーム、電子商取引などが普及していないので、これから育成していく。

最近の株価推移を見ると、リーマンショック後の金融危機では千円割れまで売り込まれたが、その後2011年3月の東日本大震災までは上昇していた。さらに昨年秋にはKDDIがiPhoneを販売するという報道で株価も下げるなど、足元は2千円台で推移している。証券アナリストの評価でも最も高い人は4,500円の目標株価となっており、最も低い人でも2,500円と評価されている。
アナリストの方々の高い評価に応えられるよう成長し株価も上げて行きたい。
今後も「情報革命で人々を幸せに」を目指していく。
以上で説明は終了となり、質疑応答となりました。

(1)米ヤフーの経営が思わしくなく、売却話が出ていたがどうなっているのか?
→噂は聞いているが最終的に決まったことはない。ヤフージャパンが買うのではないかという報道も出ている。ソフトバンクと言うよりヤフーでの判断になると思う。
(2)有利子負債は大きく減って利益も増えているのに、配当はほとんど増えていない。配当性向はどうなっているのか?
→先ほど説明したように今後2回の増配は約束しているが、配当水準は決めていない。配当利回りで考えるとかなり低いことは認識している。今までは配当より成長投資に資金を回してきた。今後も成長重視だが、配当も増やしていく方針を打ち出した。ただ配当性向の目安は現時点では設定していない。
円高やユーロ問題などが紙上を賑わしているが、ソフトバンクでは利益が出やすい事業を行っているので、株主還元にも力を入れていく。次回の株主総会までには詳しい方針も発表できると思う。
注記)純有利子負債削減のコミットメント達成に合わせて増配していくので、1つ目の目標の達成が濃厚な今期末の結果を見てから、1回目の増配幅を決めて発表するようです。会社側も利益が出やすい事業を行っていると語っていますし、足元の業績も好調と説明しているので、どのくらいの増配幅になるのか期待したいですね!
(3)電力事業への取り組みはどうなっているのか?震災後は孫社長も積極的だったが、最近はトーンダウンしているように感じる。
→原発事故を受けて、太陽光発電などの自然エネルギー買取法案の成立に力を入れてきたが、電力業界などの反対もあり、買取価格の設定などで骨抜きにされている。現状の買取価格では事業として成立しない。買取価格の見直しなど事業環境が整えば再度検討したい。
(4)iPhoneはアップル社の取り分が多くてなかなか儲からないと言われているが、今後さらにiPhoneの割合が高まっていくと利益面で影響が出てくるのではないか?
→アイフォーンは儲かる商材であり、しっかり利益も出ている。NTTドコモがiPhoneは契約条件が悪いなどと言っているが、他社の契約内容は分からないのでコメントのしようがない。ソフトバンクとアップルの契約内容では非常に儲かるので、今までも業績を伸ばしてきたし、今後も伸ばせる。
注記)かなり強気な発言でした。ソフトバンクとアップルの付き合いは深いので、契約内容もかなり優遇されているようです。一方で携帯販売店の話を聞くと、iPhoneは利益率が今までの半分くらいになってしまうようです。iPhoneも含めたスマートフォンは、機能も複雑で説明事項も増えるなど販売時に手間がかかります。販売後も使い方が分からない、動かないなどのクレームも多い割に、今までの携帯と比べると手数料が少ないので、携帯ショップの利益はかなり厳しいようです。
iPhoneを売ることでアップルやソフトバンクは非常に儲かるかもしれませんが、販売店はあまり儲からず、ユーザーは今までの携帯と比べると(あまりメールやネットを使わないのに)高いパケット定額料を支払わされる、というのでは情報革命で人々を幸せにという説明と齟齬があるように感じます。通信会社には公益事業的な側面も大きいので、そんなに儲かっているならユーザーにも還元してほしいですね!
(5)増配と言い出したのは、経営者が高齢になって成長意欲が衰えてきたからなのか?
→決してそんなことはない。個人投資家や大株主ともよくミーティングを行うが、株主還元への要望が多い。配当利回りは1%以下であり、日本でも第3位の営業利益額を達成しているのと比べると、配当額が低すぎると指摘される。こういった指摘を受けて配当にも力を入れることにした。
一方で今は金融危機であり、世界中の会社のバリエーションが下がっている。会社の値段が下がっている今は投資するにはチャンスであり、円高もあってインモビも160億円くらいの投資で筆頭株主になれる。数年前ならもっと投資額が多額だったと思う。
孫正義もここ5年はボーダフォンジャパンの立て直しに力を注いできた。2011年10月に買収時のLBOをすべて返済した。経営者としては負債を返済したことで、携帯事業がやっと一段落したという状況であり、次の成長に向けてギラギラしている状況です。

以上で時間となり、質疑応答は終了となりました。
投資家としてはやはり経営トップから直接説明を聞きたいと思うものですが、孫正義社長は超多忙なのでしょうがないでしょうね。その代りと言ってはなんですが、ホームページでは決算説明会の様子も映像で公開していますし、ユーストリームや電話などで生中継も行っています。さすがネット企業だな!と言う感じですが、他の会社もぜひ見習って欲しいものです。
今回の個人投資家向け会社説明会では、質問時間も長く取ってあったので、1人1問という制限はありましたが、色んな質問が出てソフトバンクへの関心の高さを感じられました。
会社説明会の主催社によって、全体の時間や時間配分などは変わってきますが、今回の日興IR主催の説明会はとても良かったと思います。これからも説明会を楽しみにしています。

ヤフーBBを使っていることもあり以前はソフトバンクの株主でしたが、株主優待制度が使いにくくなり2006年に手放してからはノンホルになっています。
今回の説明を聞いて3年後からは再度成長が期待できそうですし、株主優待制度も以前と比べると改善されているようなので、再検討してみようかな〜と感じました。
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ひらめき
posted by Zaimax at 11:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | セミナー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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