2011年11月15日

個人株主は軽視されている!?

株式投資を長くしていると疑問に感じることが時々出てきますが、最近強く感じるのは
 日本では個人投資家は軽視されている、あるいは馬鹿にされている
ということです。
これは今に始まったことではなくて、ずっと昔から言われていることですが、株式投資をすればするほどそう感じる場面が増えてくる感じです。
これだけ貯蓄から投資へと叫ばれ、株式投資や資産運用の必要性が浸透してきても、やはり証券取引所や証券会社、そして上場企業の姿勢は変わらないのかな〜と悲しくなります。
昔は(今でもかもしれませんが)大手の証券会社では、資金量も少ない個人投資家はうじ虫と呼ばれていたそうです。損をして投資をやめる人がたくさんいても、次から次へと別の個人投資家が湧いてくるからです。そのような考え方が証券界や上場企業などの根底にまだ流れているのかもしれませんね。

今回のオリンパス問題への対応を見ていても、(個人投機家ではなくて)個人投資家は軽視されていると強く感じてしまいます。
本来であれば、オリンパスが不透明な決算処理をしているという疑惑が明るみに出た段階で、東京証券取引所は投資家に注意を喚起するため、オリンパス株を監理ポスト(確認中)に割り当てる必要があったのではないかと感じます。
疑惑についての報道はあるものの、東証も何も動いていないし大した問題ではないのだろうと考えて、少し安くなったオリンパス株を買ったり、あるいはまだ売らなくても良いだろうと判断した個人投資家もたくさんいると思います。
問題が表面化してからの東証の動きを見ていると、日本的な事なかれ主義を感じてしまいます。
早い段階で監理ポストに割り当てると、東証の責任を追及されるのではないか、東証が監理ポストなんかに割り当てるから株価が下がった!と非難されるのではないかと考え、オリンパスからの発表を見守るというような中途半端な態度を取り続けたのではないか?と疑問に感じてしまいます。
東証銘柄を売買してくれる投資家を守ることより、東証自身を守ることを重要視した経営判断だったのではないかと感じてしまいます。
11月12日くらいから報道されるようになったオリンパスの上場維持ニュースについても、東証の上げた観測気球なのか、本気で上場維持策を模索しているのか、あるいはなにか裏があるのかは分かりませんが、たぶん個人投資家のことを考えての判断ではなく、東証への非難が最小限になるにはどうするべきか?という視点から出てきた判断なのではないかな〜と感じてしまいます。
この問題については別途オリンパス関連の記事としてまとめてみます。

少し話題が逸れましたが、私はオリンパスのような大きな会社、グローバル企業にはほとんど投資していません。そういった大きな会社は資金量が大きな投資家に任せておけばいいと考えているからです。
個人投資家は、資金量の大きないわゆる機関投資家と言われる人たちが注目しないような、地元のまだ小さな会社に投資した方がメリットがあると考えています。
まだ知名度も低く規模も小さな上場企業の場合、創業者や役員、取引先などの関係株主を除けば、ほとんどの株主は個人投資家が占めていると思います。小さな会社であればあるほど個人投資家に支えられていると思います。

そういった小さな会社は個人投資家を大事にしているか?というと、大事にしている会社もあれば、馬鹿にしている会社もあるというのが現状です。
そこを見極めていかないとリターンにつながりにくいと思います。
小さな会社ほど経営者次第で会社の行く末は大きく左右されます。
小さな会社ほどちょっとした不祥事でも倒産してしまうリスクが大きくなります。
その会社が本当に信頼できる会社なのか?は、投資をする際にも非常に重要な判断基準になります。

会社が成長して大きくなれば、相手にする投資家も規模が大きくなり、機関投資家中心になるのはやむを得ない部分もあると思います。それでも機関投資家が運用している資金は、元をたどれば個人個人が購入した投資信託や、毎月積み立てている年金、生命保険料など個人のお金、ということを忘れてほしくないですね。

では個人投資家を大事にしているかどうか、どうやって見極めるのか?という問題になりますが、これはなかなか難しい問題です。どんな会社であっても表面的には個人株主も大事にしています!と言うからです(^_^;)
見極める方法としては、
(1)ホームページのIR情報ページ、投資家向け情報ページの充実度合を比較する
チェックポイント
決算短信だけではなくて、決算説明会の資料や動画などが掲載されているか?
決算以外にも新商品情報、マスコミ掲載情報などこまめに情報が更新されているか?
投資家向けに問合せ先が掲載されているか?

(2)会社に問い合わせをしてみる
メールの場合 返事が返ってくるまでの日数、回答内容
電話の場合 応対してくれた人の役職、質問に対する回答内容(的確な回答があったか?)

(3)会社説明会に参加して、社長の考え方などを感じ取る
これは会社説明会を開催している会社しか判断できませんし、開催日時や場所によっては参加しにくいこともあるので、上記(1)、(2)と比べると困難になります。

(4)株主総会に参加し、直接経営陣を見てみたり、質疑応答を通じて会社側の姿勢を感じ取る
株主総会はすべての上場企業が行っているので、会社を休んだり交通費などのコストをかければ出席可能です。私も気になった会社が見つかった場合、まずはよく調べてみて、それでも投資してみたい!と感じたら、まずは1単位だけ買って株主総会に参加し、質疑応答を通じて会社側の姿勢を感じ取り、最終的な投資判断を行うこともあります。本格的に投資するまでにかなりの時間が必要になりますが、集中的に投資をするのであれば、そのくらい時間をかけて調べる必要があると思います。
そうは言っても平日10時から開催される株主総会にはなかなか行けない!という方々のために、この株主総会に行こう♪というブログを始めました。
せっかく株主総会に出席した感想を、自分だけで独り占めするのはもったいない、この会社に興味を持っている多くの方々にも情報提供したい、そしてブログを通じて情報交換したいという想いからこのブログを始めました。
他にも株主総会について書いているブログはありますので、そういった情報も活用しながら会社側の考え方を知ることを大事だと思います。

(5)不祥事など大きな問題が発生した時の会社側の対応を調べてみる
不祥事など困った問題が起きた時にこそ、会社の本当の姿勢が如実に表れます
どんな会社でも表面的には、良いことも悪いこともきちんと開示します!と言います。そうでなければそもそも上場なんかできません。なので表面的な言葉など信用できません。
オリンパスのように問題が生じた時にこそ、その会社の本音や考え方が露わになります。
オリンパスの様にずっと何も問題ない、月刊FACTAなど嘘ばかり書いている、マイケル・ウッドフォード社長に問題がある、などと他者を悪者にし自分たちに非はないと言い続けました。それでも色々な事実が出てきて辻褄が合わなくなると、情報を小出しにし言い訳の内容も少しづつ変えてくるという最悪の対応を取っています。

もしオリンパスの菊川剛前会長に不祥事が明るみになる前に、
「オリンパスで不祥事が出てきたらどう対応しますか?」
と聞いたら、徹底的に調査して迅速に情報開示します!というような模範的な回答が返ってきたのではないでしょうか?
なんといっても日本を代表する経済紙の日本経済新聞社が、2011年10月25日に開催した世界経営者会議で、オリンパスの菊川剛会長(当時)に法令順守やリスク管理など企業のCSRについて講演を依頼していたくらい、オリンパスは法令順守について模範的な会社という評価だったんですからね!
たぶん(^_^;)

なので何か問題が起きた時に、その会社はどのような対応を行ったのか?というのは非常に重要な情報だと思います。
そういった参考になるケースがあまりないのが欠点ですが(笑)

簡単な調べ方から、レアケースまで書いてみましたが、このような点に注意しながら、個人投資家にとってより良い会社を見つけていきたいですね!
私が疑問に感じた会社の中から、本当に個人株主を大事にしているか、実例を分析してみたいと思います。

 1例目 名古屋の葬儀会社ティア(2485) 
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ひらめき
posted by Zaimax at 13:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 投資で疑問に感じること | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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