2011年10月23日

スパークス・グループ(8739)2011年株主総会レポート

2011年6月20日(月)10時から、東京都品川区品川の御殿山ガーデン ホテルラフォーレ東京 地下1階「左近」で開催されたスパークス・グループ(8739)第22回定時株主総会に出席しました。
スパークス・グループは中小型株中心に資産運用を行っている投資信託会社です。公的年金などに対して投資顧問業務も行っています。スパークス・グループの株主総会に参加するのは初めてです。
2011年6月20日(月)の株価 7100円(JASDAQ 8739)1株単位 3月決算
PER 赤字、PBR 1.01倍、配当利回り 無配、株主資本比率 50.7%
監査費用 6,200万円(売上比 0.87%、営業利益比 赤字) あらた監査法人
株主優待 なし

   スパークス・グループ(8739)のホームページ

   スパークス・グループ(8739)のヤフー株価情報
スパークス・グループ2011年株主総会
過去10年の株価を見ると、中小型株人気に乗り2004年には30万円近くまで上昇しましたが、2006年のライブドアショック以降は株価の下落が止まりません。マーケット次第で業績も大きくブレるので、なかなか投資しにくい銘柄ですね。
2012/3計画 6,000百万円 ▲1,300百万円 ▲644.4円 四季報2011年秋号
スパークス・グループ2011年株主総会
スケジュール
10:00〜10:16 報告事項
 10:03〜10:04 監査報告 藤田勝正常勤監査役
 10:04〜10:13 事業報告 スクリーン+女性ナレーション
 10:13〜10:16 阿部修平社長から赤字転落の説明とお詫び
10:16〜10:20 質疑応答 質問者1人 計1件 4分
10:20〜10:28 議案説明 質問者1人 計1件
 第1号議案 取締役4名選任の件 4名全員が任期満了に伴い全員再任
 第2号議案 補欠監査役1名選任の件 選任の効力満了に伴い再任
 第3号議案 会計監査人選任の件 あらた監査法人が任期満了に伴い、新日本監査法人を選任
10:45〜10:58 峰松洋志経営管理部長から2010年度決算について説明
10:58〜11:37 阿部修平社長からスパークスグループの経営方針について説明 質疑応答なし
お土産 なし
飲み物サービス 休憩時間にミネラルウォーター500ml
経営戦略説明会 あり、ただし質疑応答の時間なし

注目の株主総会格付けですが、お土産や飲み物もまったくなく、質問もしづらい雰囲気でわずか30分弱で終わってしまいました。その後説明会が開催されたものの、会社側が一方的に説明するだけで質疑応答の時間さえありませんでした。これらを総合的に判断し、スパークス・グループ(8739)の株主総会格付けは 『D』 としました。
   議決権を有する株主数    20,217名、その議決権数   2,016,719個
   議決権返送&出席株主数   4,152名、その議決権数   1,405,955個(69.7%)
スパークス・グループ2011年株主総会
スパークス・グループの株主総会は、品川のホテルラフォーレ東京で行われました。今日は同じく品川でバンダイナムコ、全日空の株主総会も開かれています。どこに参加するか迷いましたが、初参加のスパークス・グループを選びました。
ところが暑いなかでの株主総会なのに、飲み物のサービスもなし、お土産もなしという寂しい株主総会でした。業績も赤字転落し無配が続いているのでしょうがないのでしょうか。
会場内には椅子席が(5+5+5+5)×7のレイアウトで並べられ、140人分の席が用意されていました。出席者は50人ほどでした。株主数と比べると出席者がかなり少ないですね。
正面にはスクリーンが用意され、事業報告や株主総会後の会社説明会で使用されていました。
会場内には質問用のマイクが2本用意されていましたが、毎年質問者はほとんどいないようで30分ほどで終了しているようです。
役員の方々はスーツにネクタイという普通の株主総会で、クールビズ総会ではありませんでした。というより半袖では寒いくらいのクールな株主総会でした(^_^;)受付で招集通知を配るのも無駄ですね。持参くださいと招集通知に書いておけば済むことだと思います。
もう少し環境意識を高めると、時代に合った良い投資先が見つかるのではないでしょうか?
事業報告は映像で行われましたが前期は赤字転落ということで、阿部修平社長から赤字転落の説明とお詫びが3分間ほどありました。
赤字の原因はのれんの償却などの特損であり、実質的には黒字、預かり資産残高も回復に転じたなど基本的に強気の説明という感じでした。今期も15億円ののれん償却があるが、カバーできるように全力で取り組んでいく。業績の回復と復配を早期に実現したい。今期の復配が最大の目標
四季報の予想では今期も赤字となっていますが、阿部修平社長の発言通りのれん償却をカバーするほどの利益が出るのでしょうか?9月の残高報酬を見ても減少傾向に歯止めはかかっていませんし、第1四半期決算も厳しい内容になっています。今後の欧米の景気動向を考えても、運用業務の改善は厳しそうに感じますが、ロングショート戦略がうまくはまれば成功報酬を得られる可能性はありますね。

続いて報告事項に対する質疑応答となりましたが、質問しにくい雰囲気もあり誰も手を挙げません。今年も質問ゼロなのかなと思ったら、1人だけ質問がありました。ただ回答は無難で当たり障りのない回答という印象でした。
質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)対処すべき課題に成長を支える資金を安定的に調達する必要があると書いてあるが、増資などを検討しているのか?
→バランスシートはしっかりしていると思う。子会社ののれん、現金と現金に近い資産を持っており、一般的には強固な財務体質になっている。ただ今後の成長のためには一定額の手元資金も持っておきたい。今期は銀行借り入れで調達予定であり、現状では増資の計画はないが、新株発行の方が良いと判断すれば増資も排除しない。今の環境では、銀行借入か債券発行がベターな資金調達手段と考えている。

以上の1問で質疑応答は終了となりました。
株価・業績とも低迷していて株主数も2万人以上いるのに、出席者も少なくほとんど質問がないのは意外です。株主に恵まれているのか(笑)、もう諦めてしまっているのかどちらなんでしょうか?
続いて議案の審議となりました。
第1号議案取締役4名選任の件では、可決後1人ずつ紹介がありました。
議案の審議では前方に着席している2名の方が異議なし!と叫んでいて、さらに質問しにくい雰囲気になってしまいました。株主との対話を重視するなら、もう少し質問しやすい雰囲気作りも大切です。
第3号議案 会計監査人選任の件について質問がありました。
質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)会計監査人を変更するが、複数の見積もりを取るなどしてコスト改善効果も見込めるのか?
→あらた監査法人の任期満了に伴い、色々な側面を総合的に判断し主要監査法人の中で比較検討した。コスト面も非常に重要な点と考えている。グローバルな監査体制などの業務上の効率も含めた多面的な検討をした結果新日本監査法人になった。詳細は差し控えるが、コスト面でも新日本の方がベターであり、株主様の期待を裏切ることはない。
注記)今期の監査費用がどの程度になるのかは分かりませんでしたが、前期の6,200万円よりは減るようです。来年の招集通知で監査費用は分かるので、詳細を差し控える必要はないと思いますが。
以上で株主総会は終了となりました。
阿部修平社長の最後のあいさつは「株主の皆様にはご審議頂きありがとうございました」でしたが、ほとんど審議はありませんでした(笑)来年はもっと活発な審議が交わされるといいですね。
15分の休憩を挟んで説明会が行われました。株主総会が長いなら休憩も必要かもしれませんが、30分で終わるなら続けて開催してもいいと思います。休憩時間中には水のペットボトルも配られましたが、受付時に配布して休憩時間なしで説明会を行えば良いと思います。あるいは事業報告と重なる部分も多いので、事業報告をもっと充実させるという方法もあります。
招集通知に同封された会社説明会の案内には、株主との懇談会は実施しないと書かれていますが、せめて質疑応答の時間くらいは取って欲しいと思います。会社側から一方的に説明するだけで終わってしまったのはとても残念でした。

6月1日にワンアジアロングショートファンドを立ち上げた。今後の運用残高増加に期待している。来年の株主総会では、不十分ながらも復配できました!と報告できるよう、全力で業績回復に努める
One Asiaロングショート、One Asiaロングオンリー投資戦略の立ち上げ、環境・グリーンテック投資戦略の拡大・深化、7月に第一号を予定している日本復興ファンドの立ち上げに取り組む。
通貨分散して運用してきたことが今までは円高で裏目に出てきたが、これからはプラスに転ずる局面になってきたと思う(今後は円安になるという考えの様です)
スパークスは20人のメンバーが日本だけで4,000社を訪問しており、韓国でも同様の取り組みを行っている。来年には、スパークスは毎年1千社のアジアの会社を回っていると言えるような会社にしていく。
などの説明がありました。アジア中心に事業展開をしていくようです。
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ひらめき
説明を聞いていて質問が何点か出てきたので、説明会終了後に阿部修平社長に聞いてみました。SBIの北尾社長もそうですが、近くで見ると威圧感がありますね(^_^;)お忙しい人なので余計にそう感じるのかもしれませんが、変なことを聞いたら睨みつけられそうな感じがして緊張しました(笑)
(1)今期復配を目指すとのことだが、前期末の利益剰余金は▲24億円であり、それ以上の利益が出ないと復配できないと思うが、そんなに利益が出るのか?
→利益が出てくれば資本剰余金などから振替えることも検討し、復配を目指す。
(2)韓国のコスモ社が過去のスパークス並みの成長が期待できるという説明だったが、日本と韓国では人口や株式市場規模も異なるのに、どのような戦略で同様の成長を目指すのか?
→韓国は世界から評価されて市場規模が拡大していること、コスモ社も上位4社に入っているなど少数の会社で寡占化が進むので、韓国でも日本と同規模の成長ができると考えている。
(3)スパークスの優秀なアナリストがスパークスという会社を調査したら、どう評価すると思うか?
→海外の会社からは、独立系で3千億円規模の運用しているスパークスの評価は高い。スパークスとビジネスをしたいという海外法人も多い。(うまくかわされた感じ(笑))
(4)成功報酬が増えたのは素晴らしいが、それ以上に残高報酬が減っている。成功報酬が貰えるくらい運用成績が向上しているのに、なぜ残高報酬の低下が止まらないのか?
→成功報酬は韓国で発生した。残高報酬の低下は、国内と比べると残高報酬の料率が低いため。
(5)アジア重視なのに拠点は韓国と香港しかない。シンガポールにも拠点が必要では?
→今後インド等に調査範囲を広げることを考えると、シンガポールに調査拠点を置く必要性も感じている。
posted by Zaimax at 14:11 | Comment(0) | TrackBack(0) | 株主総会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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