2011年10月17日

オリンパスの社長解任劇

最近東証1部上場企業で、取締役を巡る不祥事や解任劇が続いています
ゲオの取締役が内部規程違反の自社株売却で取締役の辞任勧告を受けたのに始まり、大王製紙では創業者の孫であり社長・会長を歴任した井川意高氏に対する子会社からの不透明な84億円もの巨額融資が問題になり、そして今度はオリンパスで英国人のマイケル・ウッドフォード社長が解任されました。
オリンパスでは2011年4月1日に末席の外国人執行役員だったマイケル・ウッドフォード氏を社長に抜擢したばかりなのに、「組織の意思決定プロセスを無視した独断で組織間の連携がとれなくなった」とか「日本の組織風土に合わなかった」などの理由で、マイケル・ウッドフォード氏を除く出席取締役の全員一致で解任を決めたそうです。
ここで終われば外国人社長はオリンパスに合わなかったのか〜で終わったところですが、マイケル・ウッドフォード氏が英紙フィナンシャル・タイムズのインタビューで、
オリンパス社が過去に実施していた買収に不適切な行為がなかったかどうかを調査したところ、解任されたと語った
と報じられたことで、きな臭くなってきました。長年オリンパスの経営に君臨してきた菊川剛会長が絡む不透明なM&Aがいくつかあるようで、この点について指摘したため社長を解任されたようです。出席取締役の全員一致で解任を決めたそうなので、取締役会では菊川剛会長に意見することは不可能なようです。これではまったくガバナンスが効きませんね。

問題を指摘したのが取締役なのか、社長なのかという立場の違いはありますが、構図はゲオの内紛と同じような展開になってきました。どうやら会長が問題らしいという点もなぜかゲオと共通しています(笑)オリンパスの不透明なM&Aについては、以前から月刊FACTAが追及していました。このあたりもゲオと同じ展開です。
 オリンパス 「無謀M&A」巨額損失の怪 零細企業3社の買収に700億円も投じて減損処理。連結自己資本が吹っ飛びかねない菊川体制の仮面を剥ぐ

次の展開としては、週刊ダイヤモンドが菊川剛会長を全面的に支持する特集を組むものと思われます(笑)

東証1部上場企業で内部統制が効いていない事例がこれほども続くと、他の会社にも同じような問題が隠れているのではないか?と疑心暗鬼になってしまうのではないでしょうか?
これら3社の様に社内からの指摘で表面化するケースはまだマシで、内部からの告発さえ行われないような会社がたくさんあるように感じてきます。
東京証券取引所も内部統制報告書を提出させたりしていますが、どの程度機能しているのかは疑問です。これら3社の監査法人は日本を代表する大手監査法人が担当していますが、問題を見つけられなかったのか、あるいは問題とさえ認識していないのか、あるいは目をつぶっていたのか分かりませんが、どちらにしろ監査法人にも問題があると思います。

先週末からオリンパスの株価も急落して、今日はストップ安も付けています。
オリンパス社長解任劇
こんな報道が続くようでは、ますます個人投資家が株式市場から離れてしまいます。
経営者は逃げずにしっかりと説明責任を果たして欲しいですし、誰に説明しても恥ずかしくない様な経営をして欲しいものです。
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ひらめき
posted by Zaimax at 12:27 | Comment(0) | TrackBack(0) | 投資で疑問に感じること | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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