2011年10月10日

ゲオを揺るがす内紛 月刊FACTA

月刊FACTAオンラインの記事でゲオの内紛問題が取り上げられています。
 DVDレンタル大手「ゲオ」を揺るがす内紛 2011年10月号
 リンク切れの場合は→ こちらをご覧ください
けっこう詳しく経緯などがまとめてあり、上記の記事では今回の内紛の発端として、2011年3月に発覚したインターネット通販子会社のリテールコムを舞台とした循環取引を指摘しています。
関係者によると、独自に調査を進めていた遠藤結蔵取締役が、この問題以外にも不明朗な取引があるのと感じ、大橋一太取締役にも協力してもらって調べたところ、他にも十数件、金額にして数億円の問題取引が見つかった。ところが、沢田喜代則会長と森原哲也社長のラインは問題の封印を画策、かわりに大橋取締役の追い出しに走ったと書いてあります。

今まで毎日新聞の記事に登場するゲオ関係者は、沢田喜代則会長と森原哲也社長の立場を正当化するようなリークばかり行っていましたが、月刊FACTAでは初めて、遠藤結蔵取締役や大橋一太取締役の立場に立った関係者の証言が出てきました(笑)
徐々にゲオ社内の力関係も変わってきたのでしょうか

先日遠藤結蔵取締役を提訴した、中古パチンコ台の売買をネットで仲介する事業を展開している「ブレインズネットワークス」なるコンサルティング会社についても不透明さを指摘しています。
だいたいどうしてゲオが中古パチンコ台の売買に手を出す必要があるのか?自体が不透明ですが、上記記事によるとブレインズネットワークスの周辺もきな臭いようです。
毎日新聞の記事では、遠藤結蔵取締役が虚偽の説明をしてIT関連会社から契約書などを取り寄せ、虚偽の事実に基づく恫喝を受けた結果、協賛金として預かっていた3億円をゲオに返さなければならなくなり、経営危機に陥ったとして訴えた!という書き方をしていました。
毎日新聞の記事では会社名は明らかにされておらず、IT関連会社としか書いてありませんでした。
今回の月刊FACTAの記事では、そのIT関連会社の会社名がブレインズネットワークスだと明らかにされていますが、月刊FACTAの記事によると、

ブレインズネットワークスの会長は、巨額脱税事件で知られる「翼システム」でかつて社長を務めていた尾上正志氏で、同居する「アールアンドアール」なる会社は未公開株トラブルを起こした飲料水販売会社「H4O」と接点がある。問題の取引を仲介したゲオ関連会社の関係者は昨年4月に破産したばかりの人物だ

ということです。いろいろ問題がありそうな案件ですが、だからこそ毎日新聞はブレインズネットワークスという社名を隠して、遠藤結蔵取締役が悪者に見える部分だけをクローズアップして記事にしていたのかもしれません。会社名が分かればネット検索でいろんな不都合な情報もすぐに引っかかってきますからね!
そう考えると毎日新聞の記事は本当に一方的で酷いよな〜と感じてしまいます。

早速ブレインズネットワークスでググってみると、2009年12月に資本金1千万円で設立した会社でした。
2009年12月に会社を設立して、わずか4ヵ月後の2010年3月には、ゲオ子会社が3億円をIT関連会社に預ける代わりに、パチンコ台の優先購入権などを得られる「協賛加盟契約」を結んだ
ことになるので、あまりにもタイミングが良すぎますよね!
設立4カ月の会社に無担保で3億円も預けるなんて常識的に考えてもおかしいと思います。遠藤取締役たちが調べなければ、3億円が本当に焦げ付いていた可能性もあります。
この辺りも今週の臨時株主総会で社外取締役になるであろう、北島孝久弁護士をはじめとする元特捜部の方々に徹底的に調べていただきたいと思います。
さらに月刊FACTAの記事は続いていて、

実は遠藤氏が追及した不明朗取引の一つもブレインズネットワークス社を巡る問題で、そもそも同社で7月末まで取締役だった神谷文彦氏はゲオの顧問を名乗っており、利益相反取引だった疑いもある。周辺人脈を辿ると、コピー機選定を巡る不可解なコンサルティング契約も存在するという。

以前からずっと指摘されてきたコピー機選定を巡る不可解なコンサルティング契約の実態が少しずつ明らかになってきました。
このコピー機選定を巡る不可解なコンサルティング契約について、大橋一太取締役が調査を求めたところ、森原哲也社長は調査委員会の設置を拒否して、逆に大橋一太取締役のインサイダー取引疑惑を持ち出してきたことで、ゲオの内紛が大きく取り上げられるようになりました。
今回のFACTAの記事で、ブレインズネットワークスとの関係も明らかになってきたことで、これらがつながればより大きな問題になり、調査されては困る事情が明らかになってくるのかもしれません。

月刊FACTAの記事は、臨時株主総会は10月13日。採決のその時まで状況は予断を許さない
との一文で結ばれています。
ゲオの株主構成からしてほぼ可決されるのは間違いないと安心していたんですが、予断を許さないような僅差の状況なのでしょうか?
そうであれば、株主の皆さんには議案への賛成を呼びかけなければいけません!
手元に届いている10月13日の臨時株主総会の議決権行使書には、第一号議案、第二号議案とも賛成に丸を付けて、早急に返送してくださいね
株主の皆さんの賛成票が、ゲオのガバナンス体制を強化することにつながり、企業価値の向上にもつながっていくと思います。当日出席して賛成するのもいいことですが、当日出席できない人は、議決権行使書を捨ててしまわずに、賛成に丸を付けて返送してくださいね。捨ててしまうと棄権したことになり勿体ないですので、遠藤結蔵氏の想いに応えるためにもぜひ議決権の行使にご協力頂きますようよろしくお願い致します。

森原哲也社長側の立場を擁護するような記事ばかり書いていた毎日新聞ですが、2011年10月7日付の記事では少し様子が変わってきています。
 不明朗支出:ゲオ合弁会社の販売管理費、売り上げの14倍
 リンク切れの場合は→ こちらをご覧ください
という記事があったので、また遠藤結蔵取締役を非難する記事が出てきたのかなと思いました(笑)
今回の記事では、ゲオとインデックスが同額出資で設立したエンタウェイブの問題について取り上げています。エンタウェイブはインデックスの連結子会社「ネオ・インデックス」の関係者が仕切っていたということで、ネオ・インデックスについて問題視しています。今まであまりにも一方的に遠藤結蔵取締役側を非難してきましたが、雲行きが怪しくなってきたので毎日新聞も方向性を変えつつあるのかもしれません。
それにしても今までのゲオ関係者を登場させた一方的なリークによる非難記事はひどいと感じるので、社外取締役が就任し徹底的に調査することで、隠されていた事実が明らかになってきたら、毎日新聞も徹底的に糾弾する必要があるのではないでしょうか?他の大手新聞社とも一線を画し、毎日新聞だけが偏った記事を載せ続けたのはあまりにも異様です。
ブレインズネットワークスについての記事も核心部分には触れずに、都合の良い部分だけを取り上げて記事にしていたんですから本当に許せませんね!
早く事実を白日の下に晒して欲しいと思います。
そのためにも10月13日(木)の臨時株主総会議案には賛成票をよろしくお願いします!!!

と書いたものの、週刊ダイヤモンドでもゲオの内紛劇の背景が取り上げられているようで、それによるとエンタウェイブについても遠藤派の関わりが指摘されていて、どうやら上記の記事は暗に遠藤結蔵取締役を非難する意図で書かれたようです。私もまだまだ甘いですね〜(^_^;)
どうやらダイヤモンド社も毎日新聞派に付いたようです(笑)かなり一方的に非難していますね。
 不祥事続出の問題企業 ゲオ お家騒動の全貌
 リンク切れの場合は→ こちらをご覧ください
月刊FACTAの記事とは全く正反対なところが面白いですね。1つの会社についてこんなに違った記事が書かれること自体が興味深いことです。
遠藤氏は財政状況が厳しいと指摘しながら、最後にはゲオの非上場化を画策しているのではないか?と書いてあります。お金に困っているのにどうやってゲオを買い取ると考えているのでしょうか?
どこまでゲオの内紛を理解して記事を書いているのかな〜と疑問に感じてしまいますね。
上場企業を私物化しているのはどちらなのか?は今後徐々に明らかになってくると思います。
 ブログランキングに参加しています 次項有 にほんブログ村 株ブログ 株 中長期投資へ
 トップ3を目指しています!クリック応援よろしくお願いします
ひらめき
ゲオの内紛に関連するブログ記事一覧
 2011年7月22日 ゲオ役員のインサイダー疑惑報道について
 2011年7月29日 株主による臨時株主総会の招集の請求に関するお知らせ
 2011年8月 1日 ゲオ役員インサイダー取引疑惑の続報
 2011年8月 3日 ゲオ臨時株主総会の招集請求2
 2011年8月11日 ゲオ臨時株主総会開催へ!
 2011年9月 7日 ゲオの内紛劇
 2011年9月 8日 ゲオ内紛劇第3弾
 2011年9月12日 ゲオ第3の仮説登場?
 2011年9月12日 森原哲也社長漁夫の利作戦
 2011年9月14日 毎日新聞の疑問解消? 第3の仮説は間違いかも
もうやだ〜(悲しい顔)
タグ:ゲオ内紛
posted by Zaimax at 00:42 | Comment(4) | TrackBack(0) | 投資で疑問に感じること | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ちなみに大橋氏が売ろうとしたゲオエステートは沢田が仕切っている会社です。ゲオエステート取締役を見れば分かります。
Posted by M at 2011年10月11日 00:11
この問題もだんだん泥沼化してきましたね。
遠藤氏の経営手腕には疑問点ですが、この状態を打破するためにはやはり創業家への経営権回帰が一番手っ取り早いですね。今現在、大株主・経営者のねじれ現象が起きてますから。
また、遠藤氏の資産会社による非上場化はクリアしなければいけない条件はありますが可能です。金銭面では、ゲオの資産を担保にして借金をします。これはどういうことかというと、MBOが成立すればゲオは資産管理会社のものとなるためゲオの資産を前提に借金をすることができます。金融機関からすれば、資産管理会社にお金を貸すというより、ゲオに貸すという形になりますから、当然貸し出せる金額も大きくなります。ただし、資産に比べ株の買い取り価格が高くなってしまうと借金にも限度がありますので、難しくなります。
あとはMBOが成立する一定の株数の確保ですね。
ただし、このようなMBOを行うとかなり財務が悪化しますので、もし行うにしても経営のリスクが大きくなりますね。
Posted by YAHOO掲示板から at 2011年10月11日 21:27
Mさん、コメントありがとうございます。
ゲオエステートは大橋氏が売却を進めていたんですか?それは知りませんでした。

確かにゲオエステートには沢田喜代則会長と久保田貴之副社長が取締役に名を連ねていますが、沢田氏は不動産分野に詳しいんですか?
ゲオエステートの株主総会で質問したことがありますが、沢田氏を始めゲオ出身の取締役の方々はじっと下を向き、目を合わそうともしませんでしたね。俺に聞かないでよ!という感じでした(笑)
Posted by Zaimax at 2011年10月12日 00:26
YAHOO掲示板からさん、コメントありがとうございます。
ほぼ予想通りの展開とは言え泥沼化してきましたね!
まあ今週木曜日の臨時株主総会で片が付くと思いますが。
個人的には沢田氏には経営手腕はあまりないと思うので、若いとはいえ遠藤氏の方が期待できるのではないでしょうか?

遠藤氏の資産は大部分がゲオ株と思われますが、担保に入っているというニュースもあったので、実質的な資産がどの程度かは分かりません。
確かにゲオの資産を担保にLBOするという方法もありますが、ゲオの時価総額が500億円とすると、残り7割の株を取得するのにプレミアムゼロでも350億円が必要になります。2割プレミアムを載せれば420億円が必要です。
ゲオ自体が435億円ほどの借入金があるので、合わせると855億円もの借入金になってしまいます。
世界的に金融危機の再来がリスク要因となっている中で420億円も用立てしてくれる金融機関が見つかるでしょうか?
未上場の会社になれば金利面などでも不利になるでしょうし、私はゲオをMBOするメリットはないと思います。
藤田商店を含めれば4割近い議決権を押さえているんですから、MBOしなくても思い通りの経営は可能だと思います。
私はMBOなどないと思うので、ダイヤモンドの記事はこの点でも的外れだな〜と感じました。

それにしても毎日新聞やダイヤモンド社など、影響力のある大手メディアは会社側の主張に沿った記事を書き、遠藤取締役側の主張を記事にしているのは、朝日新聞が大橋取締役のインタビューを載せたのを除けばマイナーなメディアやブログくらいです(^_^;)
果たして真実はどこにあるのか、今後の調査結果が楽しみです。
いい加減にしないと大恥をかくぞ!というようなメッセージも頂いていますが、確かにその可能性もあるんですけどね(笑)
Posted by Zaimax at 2011年10月12日 00:54
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック