2011年10月02日

グリー(3632)2011年株主総会レポート

2011年9月27日(火)10時から、東京都港区六本木の六本木ヒルズ森タワー49階 六本木アカデミーヒルズ49 タワーホールで開催されたグリー(3632)第7回定時株主総会に出席しました。
グリーは携帯向け中心のSNSサービスを提供している会社ですが、最近は手軽に楽しめるドリランドなどのソーシャルゲームが大ブームになっており、飛躍的に業績を伸ばしています。
グリーの株主総会に参加するのは初めてです。
同業のDeNAの株主総会レポートもご参考に → ディー・エヌ・エーDeNA2011年株主総会レポート
2011年9月27日(火)の株価 2,205円(東証1部 3632)100株単位 6月決算
PER 23.0倍、PBR 13.5倍、配当利回り 0.41%、株主資本比率 59.5%
監査費用 3,000万円(売上比 0.05%、営業利益比 0.10%) 新日本監査法人
株主優待 なし

   グリー(3632)のホームページ

   グリー(3632)のヤフー株価情報
グリー2011年株主総会
上場からの株価推移を見ると、見事に上昇トレンドが続いています。こんな会社も珍しいですね。下記の通り業績も信じられないような伸びを示しているので、この株価も当然なのかもしれませんが、ただただ驚くばかりです(笑)
2012/6計画(Min)  90,000百万円 22,000百万円  95.95円
2012/6計画(Max) 100,000百万円 28,000百万円 122.11円

グリー2011年株主総会
スケジュール
10:00〜10:23 報告事項
 10:07〜10:23 事業報告 女性ナレーションと映像による報告
10:24〜10:25 議案説明
 第1号議案 剰余金の配当の件 期末配当9円 5分割を考慮すると45円 前年の25円から増配
10:36〜    質疑応答
たぶん11時頃には株主総会終了
グリー2011年株主総会
お土産 ノート、シール、水2本 後渡し
飲み物サービス なし と思われる 
経営戦略説明会 なし

注目の株主総会格付けですが、お土産はあるものの水を株主総会終了後にもらっても嬉しくありません。質疑応答も予想していたより低調に感じました。これらを総合的に判断し、グリー(3632)の株主総会格付けは 『D−』 としました。
グリー2011年株主総会
 机の上に並んでいるのはお土産の入った袋の行列るんるん ようこりんのパクリわーい(嬉しい顔)
グリーの株主総会は、グリー本社も入居している六本木ヒルズで行われました。9月27日は今月の株主総会集中日なので、私も2社目の株主総会です。なので少し遅刻して会場入りしました。
会場内には(4×6)×20弱くらいのレイアウトで、椅子がたくさん並べられていました。けっこう多くの株主が出席していて、7割くらいは座っていました。さすが勢いのある会社は違いますねexclamation×2
中央にはスクリーンが設置され、事業報告などで活用されていました。
まだ第7回の株主総会であり若いネット系の会社ですが、役職員はスーツ・ネクタイ姿であり、クールビズ総会ではなく普通の株主総会でした。このあたりもちょっと意外ですが、そこが他のネット系とは違うグリーらしさなのかもしれません。でも節電に取り組む姿勢は見せた方がいいと思います。
役員席が低いのか後方からはあまり見えませんでした。田中良和社長は下を向いていることが多くて、原稿を読んでいる感じでした。
到着した時にはすでに事業報告が始まっていましたが、女性ナレーションが招集通知を読上げ、関連する図表などがスクリーンに表示されていました。
その後議案説明があり質疑応答となりましたが、なかなか手が上がらず、こんなに人気のある会社なのに質問ゼロexclamation&questionと思いましたが、1人が質問してからは次々と質問が続いたようです。
私はまた次の株主総会があるので、10時35分頃に会場を後にしました。なのでその後どのくらい質問が出たのかは分かりませんが、11時前には終わったようなので7〜8人くらいが質問したのではないでしょうか?
グリー2011年株主総会
しかし上記の通り、会場は11時半までしか押さえておらず、13時からは別の予定が入っているので撤収もしなければなりません。11時半までしか会場を押さえないということは、株主総会での株主との対話を重視しているとはあまり感じませんね。
株主総会終了後にお土産がいただけましたが、中身は上記写真の通りノートとシール、そして阿蘇の名水300ml 2本です。お土産で水を渡されても重いだけだと思います。株主総会前に渡されるならのどの渇きを癒すこともできますが、後で渡されても嬉しくないですね。このあたりも株主の気持ちがよく分かっていない会社なのかな〜と感じてしまいました。
同業でよく比較されるDeNAの株主総会にも出席したので、株主総会比較記事も書いてみたいと思いますが、株主総会はDeNAが圧勝です手(チョキ)
水もお土産としてはあまり嬉しくありませんが、シールも使いようがないし、ノートも嬉しくないですよね。すべてグリーのロゴ入りなので、GREEの熱烈なファンにはたまらないグッズかもしれませんが、なんかノベルティグッズの詰め合わせみたいな感じで、目を見張るような業績をあげているグリーにしてはしょぼいよな〜というのが正直な感想ですもうやだ〜(悲しい顔)
質疑応答も含めて、わざわざ遠回りしてグリーの株主総会に来た価値は感じられませんでした。

質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)円高になっているが為替の影響はどうか?
→円高が続いているが、グリーにとってはプラス面が大きいと思っている。今回米国でOpenFeint社を買収したが、海外でM&Aを行ったり海外で事業を始めるにも、円高だと円ベースでの出費が少なくて済む。もちろん海外での売上・利益を円ベースに直す時に、円高が進んでいると目減りするというマイナス面はあるが、グリーは海外展開を進めている段階なので、円高は投資効率が良くなり、メリットの方が大きい。
(2-2)OpenFeint社を買収したが、今期のグリーの営業利益にはどの程度貢献するのか?
→OpenFeintについてはまだ投資したばかりであり、今後どのように事業展開していくか検討している段階だが、日本や北米で開発したゲームを北米・ヨーロッパなどに展開していく予定。収益に関しては、今期のグリーの予算には海外分の費用も含めて収益は織り込んでいない。今後海外でも売上が上がってこれば、収益のアップサイド要因になると考えている。
注記)OpenFeint社の2010年12月期の営業利益は5.3億円の赤字であり、2009年度より大幅に悪化しています。2011年度はグリーの利益に貢献するほど業績の改善が進んでいるんでしょうか?現状のままだと業績のダウンサイドリスクの方が大きそうに感じます。OpenFeintの第2位株主には、株式会社ディー・エヌ・エー18.3%と書いてあり、2009年10月に出資しています。出資時のDeNAのリリースにはDeNAが「モバゲータウン」で培ったコミュニティ運営やマネタイゼーションのノウハウを融合することにより、飛躍的に成長させることが可能と考え出資したと書いてあります。
今回のグリーのリリースにはGREEのノウハウを活かし、OpenFeintのソーシャル機能を強化。ユーザの利用活性化によりゲームへの誘導強化とARPUの向上を目指すと書いてありますが、DeNAのノウハウを融合しても赤字が拡大し、手放すことにした赤字会社をグリーが86億円で買って、今度はグリーのノウハウを注入するそうですが果たしてうまく行くのでしょうかexclamation&question買収に伴い85億円ののれんが発生(ということはほとんど資産価値がない会社を86億円で買ったことになります。もちろん会員基盤やプラットフォームに価値があると考えての買収だと思いますが)
この85億円ののれんは、今期から20年で償却するそうです。ソーシャルゲーム事業が今後20年間もグリーの業績を引っ張って行ってくれると考えているのでしょうか?今期も400億円以上の経常利益を計画しており一括償却も可能な業績なのに、20年もかけて償却する意図がよく分かりません。保守的な計画を立てて、せめて5年くらいで償却して欲しいものです。
DeNAはOpenFeintの代わりに、ngmocoというこちらも同じような赤字会社を最大342億円で買収しました。266億円ののれんが発生しましたが、DeNAは12年間で均等償却しています。3倍以上という巨額ののれんなのに12年で償却するDeNAに対し、85億円なのにGREEは20年償却と対照的な財務戦略で、この辺りの比較も興味深いですね。私のイメージ的にはグリーの方が保守的なので、もっと短期間で償却しているかと思いましたが意外な結果になりました。
どちらにしろ、アメリカなど海外のベンチャーキャピタルからすると、法外ながく〜(落胆した顔)のれんまで付けて気前良く高値で買ってくれる、DeNAやグリーなどの日本の会社は、ありがたいお得意様というかカモあせあせ(飛び散る汗)であることは間違いなさそうです。きっと多くの案件が持ち込まれているんでしょうね。両社とも次々とM&Aのリリースが出ていることからも明らかです。
数年たっても買収会社の収益が回復せず、巨額ののれん一括償却に追い込まれることがなければいいんですが。まあグリーののれんは85億なので、現状の業績が続けばほとんど影響はないですね(笑)

(3-2)テンセントとの業務提携の進捗状況についても教えてほしい。
→テンセントは中国最大のインターネットの会社であり、中国でグリーの事業を進めていくには現地の状況を理解する必要があると思うので、テンセントさんの力を借りて中国事業を進めていきたい。具体的には、日本の様々なゲームメーカーさんと連携して、中国向けのゲーム展開を進めていく。
(4-3)(女性)東日本大震災に対してグリーとしてはどんな支援を行ったのか?
→金銭的な支援だけではなくて、インターネット事業を行う会社として被害の状況を伝えたり、被害者の方と被害の状況を知りたい人をマッチングしていくようなサービスを行った。
ユーザーからの義援金受付も行い、約1.9億円が集まった。グリーからも1億円を用意し、合せて2.9億円を日本赤十字社を通じて寄付した。

私はここで失礼しましたが、その後も海外展開中心に質問が続いたようです。
エレベーターで2階まで降りたところで、株主総会お土産長者と呼ばれているm​t​i​p​sさんに会いましたが、m​t​i​p​sさん情報では海外展開について、田中良和社長自らアメリカか中国に住んで腰を据えて取り組んでほしいという過激な意見もあったそうです。確かに特に中国事業などは、幹部が現地に駐在して機動的に対処しないとうまくいかないように感じます。しかし田中良和社長が中国に住んだら体を壊してしまいそうなイメージがするんですがあせあせ(飛び散る汗)
中国に根付いたテンセントに任せるのが正解なんでしょうね。
ヤフー掲示板の情報などでは、ゲームソフト開発だけではなくてハードも含めて開発する必要があるのではないか?とかセキュリティ対策についての質問も出たようです。アメリカで成功しているアップルやグーグルはハードも含めた展開を志向しているので、ハードを含めた展開も検討しているのかもしれませんが、ハードまで手掛けるのはリスクも大きい感じがしますね。
今後の展開も含めてグリーの高成長がどこまで続くのか、今後もチェックしていきたいと思います。
来年はもう少しお土産も充実してくれると嬉しいんですけどねわーい(嬉しい顔)
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ひらめき
グリー2011年株主総会
posted by Zaimax at 03:11 | Comment(2) | TrackBack(0) | 株主総会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
大注目のグリー、株価はどこが天井なのかなあと上場からずっと追いかけていますが、びっくりするくらいにあがり続けていますね。
収益率がすごい高さなので、まだまだ成長しそうですが、それ以上にしっかりその株を持っていらっしゃるところはさすがですね。
Posted by mkd(ピンポイントplus) at 2011年12月11日 14:19
mkd(ピンポイントplus)さん、コメントありがとうございます。
テーマに乗った株はびっくりするような急騰をしますが、成長が鈍化した時の急落も大きいので投資するのは難しいですね。
将来の急騰を夢見ながら、地味な割安株を発掘していきます!
Posted by Zaimax at 2011年12月26日 09:16
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