ゲオで内紛劇が勃発した背景について私の推測を色々と書いてきましたが、でたらめな推測だ、客観的で公平な推論になっていないという指摘も頂いています。
確かにあくまでも外部の一株主の推測なので、内部の人間やゲオ関係者と言われるような人から見れば、まったくのでたらめかもしれません。ただ常識的に考えると、ゲオからプレスリリースされている内容には腑に落ちない点がありますし、事実をねじ曲げていたり都合の良いことだけを発表している面がある様に感じます。
客観的で公平な推論になっていないという点に関しては、確かにその通りだと思います。
このブログ記事は、あくまでも私の主観的な推測を書いているだけです。遠藤結蔵取締役や大橋一太取締役側の立場を擁護するような主張になっているのは、両者の主張を見た場合、遠藤結蔵取締役や大橋一太取締役側の言っていることの方が事実に近いと、個人的に感じるからです。
さらに言えば、ゲオ関係者と称する人が毎日新聞を通じてリークしている内容も、両者に公平とはとても言えないと思います。影響力が大きく信頼性も高いマスコミこそ、もっと客観的で公平な報道を心掛けてほしいと思います。個人レベルのブログというものは、個人個人の考えを書くものだと思いますし、新聞社のようなマスコミに求められているものとは次元が異なると考えています。
常識的に考えれば、非公式なゲオ関係者を名乗って遠藤結蔵取締役や大橋一太取締役を非難するような記事を次々に書かせるということは、問題にされるのを恐れているからこそ相手側を攻撃して、自分たちに少しでも有利な状況にしようとしているように感じられます。
大騒ぎする方が実は触れられたくない弱みを抱えている、というのはよくあることです。
良く言えば、攻撃は最大の防御なりということです(笑)
ヤフーの掲示板でも、臨時株主総会の招集を請求した遠藤結蔵取締役を批判する書き込みがあり、世論を誘導するためのメディア対応に力を入れているようです(笑)
今回の内紛劇は、2011年6月に店舗のコピー機納入を巡って、ある取締役が関わる会社に対してコンサルタント料名目で不明朗な支出が見つかり、他の不明朗取引も見つかったので、大橋一太取締役が森原哲也社長に報告し、調査委員会の設置を求めたことが発端とされています。
ゲオの公式リリースとしては7月28日付で、
本日の一部報道にありました請求者(臨時株主総会を請求した遠藤結蔵取締役のこと)の主張につきましては、事実と相違する部分がある ことから、内容を確認の上あらためてお知らせいたします。
と書いてありますが、どこが事実と相違しているのかは明らかにしていませんし、その後あらためてのお知らせもありません。
非常に微妙な表現で、遠藤結蔵取締役の主張は間違っているとも言っていません。
今回のゲオの内紛劇については、
1.不明朗な取引を指摘された取締役
2.不明朗な取引を指摘した遠藤結蔵取締役・大橋一太取締役
3.森原哲也社長を中心とするゲオの公式見解
という3者それぞれから公式・非公式も含めて情報が出てきており、不明朗な取引を指摘された側のマスコミを使ったネガティブキャンペーンまで繰り広げられているので、3者の思惑が複雑に絡み合い事態をややこしくしています。外部からゲオ社内の現在の状況や、真実は何か?を推測するのは非常に困難です。
対立が続いているのは明らかなので、現状ゲオの取締役会は機能していないのではないでしょうか?
両者が激しく言い争っているのか、お互いに目も合わせずに押し黙っているのか分かりませんが、不信感が渦巻き、本来の取締役会としてはほとんど機能していないと思われます。困ったものです。
2011年7月21日に発表された、大橋一太取締役に対するインサイダー取引疑惑や辞職勧告のプレスリリースを読んで最初に感じたのは、何かおかしいぞ、なぜ今頃になって自社株の売却が明らかになるんだ

この原因として、最初は森原哲也社長がうるさ型の大橋一太取締役を排除して、自分の意のままにゲオの経営を牛耳るために、6月の株主総会が終わり一段落ついた段階で辞職勧告を行ったのかなと考えました。
株主総会前に問題が発覚すると、株主からいろいろと追及されるので面倒だと考え、7月になってから辞職勧告に動いたのかなと推測しました。
これが第1の仮説 森原社長による大橋取締役排除説です。
大橋取締役から自社株売却の相談を受けたのが森原社長なので、この間の事情には一番詳しいですし、私の印象では今の経営陣の中で大橋取締役が一番扱いにくいと思うので、自社株売却が社内規定違反ということで、取締役からの排除に出たのかなと推測しました。扱いにくいというのは悪い意味で言っているのではなくて、大橋取締役が一番正論を曲げない頑固者という印象があるからです。
しかしそれならなぜ昨年の11月に問題にせず、今になって辞職勧告をするのか理解に苦しみますし、自社株の売却が判明したのが6月下旬という会社側の説明にもしっくりこないな〜と感じていました。
その後いろいろと上記3者から公式・非公式情報が出てきて、私の推測も変わってきました。
どうやら大橋一太取締役が6月に、ある取締役が絡んだ不明朗な支出について追及を始めたところ、ある取締役の逆鱗に触れて

そのため私も第2の仮説として、不明朗な取引疑惑をきっかけに、ある取締役の派閥と旧遠藤派(遠藤・大橋派)との内紛が勃発したと推測しました。というよりそのような報道が主流となりました。
第2の仮説 ゲオ社内派閥抗争説 はとても分かりやすいですが、それでも疑問点はあります。
まず森原社長やゲオの公式発表では、不明朗な取引の存在を認めていません。プレスリリースをよく読むと事実と相違する部分があると書いてあるだけで否定もしていないですが、新聞報道などを見ると否定しています。大橋一太取締役たちが、不明朗な取引について第三者調査委員会の設置を求めたところ、会社側は設置を拒んだそうなので、存在を否定していると思われてもしょうがないと思います。
ここで大きな疑問が浮かび上がってきます。公認会計士でもある森原哲也社長が、なぜ不明朗な取引についての第三者調査委員会の設置を拒むのか?という点です。おかしな点があれば徹底的に調査するのが公認会計士の仕事だと思います。
実際、森原社長はゲオ社内の大がかりな循環取引を明らかにしています。
考えられるのは、ある取締役の権限が強力で、第三者調査委員会の設置に賛成すると森原社長もろとも辞職勧告が突きつけられかねないというケースですが、そんな力のある取締役はゲオ内には居そうにありません。なのでこの点が非常に疑問として残りました。
さらに辞職決議されてから臨時株主総会の請求まではたった1週間しかありません。辞職勧告問題が出てきた取締役会からでも2週間しかありません。こんな短期間で社外取締役5名を選任し、臨時株主総会の開催を請求するだけの力が遠藤取締役側にあるのか?と考えると、この点も非常に疑問に感じました。この点についてはゲオの大株主でもある藤田商店がアドバイスしているのかなとも推測しました。
それにしても社外取締役候補の方々は錚々たるメンバーです。
北島孝久氏 元東京地方検察庁特別捜査部副部長、現在はサン総合法律事務所で弁護士

北島氏はカネボウの粉飾決算事件やライブドア事件を手掛け、エース検事と呼ばれたやり手
大森一志氏 元東京地方検察庁検事、現在は大森法律事務所で弁護士・公認会計士
今は自分で法律事務所を構えていますが、北島氏の所属するサン総合法律事務所の設立に、パートナー弁護士として参加しています。北島氏とのつながりも深そうです。
小宮山太氏 監査法人出身の公認会計士
荻野恒久氏 監査法人出身の公認会計士
志村直幸氏 監査法人出身の公認会計士
北島孝久氏は粉飾決算などの捜査に強いようですし、大森一志氏は弁護士でもあり公認会計士でもあります。残り3名の方も公認会計士であり、不明朗な取引を調査するメンバーとしては最適だと思います。これだけのメンバーが調査委員会を作ったら、ゲオのいろんな問題点がゴロゴロ出てきそうです

株主としては喜んでいいのか、ちょっと微妙ですが(笑)
だからこそ、これだけのメンバーをどうやって短期間で集めたのかなと疑問に感じるわけです。あまりにも手際がいいですし、失礼ながら遠藤結蔵取締役と大橋一太取締役にそこまでの人脈はないのではないかと感じます。
こういった疑問点があることに加えて、あなたの推測はでたらめで、後々恥をかくことになりますよ、あなたの事実の見立てが本当に客観的で公平な推論になっているか、今一度冷静になって見つめ直してみたらいかがでしょうか、という指摘 を頂いたこともあり、再度考え直してみました。
そして浮かび上がってきたのが第3の仮説です。
これは全く新しいものではなくて、第1仮説と第2仮説の融合のような感じです。
題して第3の仮説

あまり名称が良くないので変更します。
題して第3の仮説 森原哲也社長漁夫の利作戦 説

首謀者などと書くと悪者扱いしているようですが、そうではなくて森原哲也社長を正義の味方と位置付けた推測です。森原社長の考え次第で、ゲオにとって良くもなれば悪くもなるという仮説です。
また出鱈目だ

続きを楽しみにお待ちください。
かなり長くなってしまったので次の記事にするだけです(笑)
過去の関連記事を読みながらお待ちくださいね。

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2011年7月22日 ゲオ役員のインサイダー疑惑報道について
2011年7月29日 株主による臨時株主総会の招集の請求に関するお知らせ
2011年8月 1日 ゲオ役員インサイダー取引疑惑の続報
2011年8月 3日 ゲオ臨時株主総会の招集請求2
2011年8月11日 ゲオ臨時株主総会開催へ!
2011年9月 7日 ゲオの内紛劇
2011年9月 8日 ゲオ内紛劇第3弾
2011年9月12日 ゲオ第3の仮説登場?
2011年9月12日 森原哲也社長漁夫の利作戦
2011年9月14日 毎日新聞の疑問解消? 第3の仮説は間違いかも

タグ:ゲオ内紛
【投資で疑問に感じることの最新記事】
私としては今後の方が気になりますね。
株主提案の件ですが、株主構成から提案は通ると思います。ということは社外取締役も通り、経営権は創業家側に移ります。取締役の任期1年を提案したのも、さっさと経営陣の刷新を図りたいためでしょうし。
とりあえず、株が下がって一番困るのは遠藤氏なので、株主に対しては悪いことはしないとは思いますが・・・経営手腕はわかりませんね。
確かに内紛を繰り広げているどちらの側にとっても、このまま対立が激化するのは、お互いのボロが出るばかりでメリットはありません。
私も社外取締役などの議案は可決すると思います。一部の株主を除き、反対する理由がないからです。
その後の展開については、社外取締役候補を遠藤結蔵取締役側が選任したのなら、ご指摘のような展開になるかもしれません。
ただ社外取締役には、外部の目で経営を監視する役割が求められており、創業家側の問題点には目をつむるという対応はできないと思います。
まだ遠藤取締役は若いですし、実質的には森原社長が経営の実権を握るんじゃないかなと感じています。
これが第3の仮説と言っているものです。
まあどうなるかは今後の展開を見ないと分かりませんが、社外取締役が入れば、ゲオの経営がもっと良くなることは確かだと思います!
参考にさせて頂きますね。
今後ともよろしくお願いします。
3月からのIRで判りますね。
5月・6月の報告。
監査人を半分、馬鹿にしたような対応。
きちんと返却するべきものは裁判で争うのではなく、早く返却して身奇麗にしてもらいたいものです。
良くなるゲオを早く見たいものです。
会計士を入れたから良くなるのではなく、
良くするために外部の弁護士等も含む常設のスーパーヴァイザリーボードの設置が必要でしょうね。
期待しています。
早く、ケジメをつけられますように。
ゲオの監査法人は、厳しい監査を行うことで有名なトーマツですが、こんな不祥事のオンパレードとはトーマツも監査の質が落ちたのかなと思います。トーマツが監査しているなら大丈夫だろうと言われ、監査費用が高いのもそれだけの監査をしているからと言われていたのに、という想いもあります。
色々と問題を抱えているようですが、うまく解決できるといいですね。
社外取締役が就任したことでゲオの膿が一掃され、解決の一助となればいいですね。