壱番屋はカレー専門店カレーハウスCoCo壱番屋を直営・FCで全国展開している会社です。うなぎなどの新業態開発にも取り組んでいます。壱番屋の株主総会に参加するのは初めてです。
2011年8月25日(木)の株価 2,349円(東証・名証1部 7630)100株単位 5月決算
PER 16.7倍、PBR 1.78倍、配当利回り 2.13%、株主資本比率 71.1%
監査費用 2,800万円(売上比 0.07%、営業利益比 0.65%) 監査法人トーマツ
株主優待 5月・11月末の株主に株数に応じてお食事券贈呈
詳しくは

壱番屋(7630)のホームページ
壱番屋(7630)のヤフー株価情報

過去8年間の株価は2,200円±400円のレンジで推移しています。東日本大震災の影響も一時的で、株価への影響はあまりありませんでした。それにしても目立つのは半年置きに出来高が急増していることですが、5月末と11月末の株主優待権利取りのためです。それにしてもここまで目立つとは(笑)
業績は順調に推移しています。今期も増収増益を計画しています。
2012/05計画 40,900百万円 2,250百万円 140.95円

スケジュール
10:00〜10:25 報告事項
10:02〜10:03 役員1人ずつ挨拶 担当と名前
10:05〜10:08 監査報告 岩堀眞逸常勤監査役か菊池泉常勤監査役
10:09〜10:18 事業報告 浜島俊哉社長がプレゼ資料を使って説明
10:18〜10:20 東日本大震災の影響について
10:25〜10:27 決議事項の説明
第1号議案 剰余金の処分の件 50円 前年から10円増配
第2号議案 定款一部変更の件 取締役会で配当額を決められるように変更
第3号議案 取締役6名選任の件 任期満了に伴い全員改選、全員再任
第4号議案 監査役2名選任の件 岩堀眞逸、菊池泉監査役任期満了に伴い再任
10:28〜11:30 質疑応答 質問者10人 計24件 62分
11:30〜11:32 決議事項の採決 拍手方式 すべて可決

お土産 うちわ先渡し、千円分のお食事券 後渡し
飲み物サービス 別室で飲み物のサービス
経営戦略説明会 なし
注目の株主総会格付けですが、お土産や飲み物も用意され、株主総会集中日をずらして開催しています。質問時間も十分に取り、担当取締役も含めて丁寧に答えていました。一方で懇親会がなくなったのは少し残念です。これらを総合的に判断し、壱番屋(7630)の株主総会格付けは 『C−』 としました。
議決権を有する株主数 19,884名、その議決権数 159,609個
議決権返送&出席株主数 4,930名、その議決権数 121,878個(76.4%)

壱番屋の株主総会は昨年までの名古屋城そばのウェスティンナゴヤ キャッスルから、栄の名古屋東急ホテルに変わりました。毎年株主数が増えてウェスティンナゴヤ キャッスルでは収容人員に心配ということで変更になったようです。ただ今年から株主総会後の懇親会が無くなったので、来年からは出席者数が激減すると思います。なので来年はウェスティンナゴヤ キャッスルでの開催をよろしくお願いします。
受付ではうちわを渡されました。今年大流行のクールビズ総会なので、うちわで暑さをしのいでくださいということなんでしょうね。株主控室も用意されていて、コーヒーなどの飲み物が用意されていました。
株主総会会場内にはびっしりと椅子が並べられていました。参加者数も数えきれないほどいました。今年から懇親会がなくなったのでもっと少ないのかなと思いましたが、もしかしたらあるかも(笑)とか、その分お土産が豪華になるかもなどと期待して来た人が多そうです。期待外れに終わったので、私の過去の経験からすると来年は出席者が激減すると思います。
正面左右に大きなスクリーンが用意され、会場中ほどにはモニターも4台ほど設置されていました。
役員の方々は上着・ネクタイとのなしのクールビズ総会でした。今年だけにせずに今後もずっとクールビズ総会でいいと思います。
最初に役員の方々から一人ずつあいさつがありました。担当職務と名前だけでしたが、株主に役員を紹介してから株主総会を始めるのはとても良いことだと思います。
事業報告は浜島俊哉社長がスクリーンを使いながら行い、とても分かりやすかったと思います。
続いて議案の説明があり、質疑応答となりました。
飲食業の会社なのでたくさんの質問が出ました。回答は担当取締役中心に行い、浜島俊哉社長も時々回答していました。バランスのいい対応だと思います。それにしても色々な質問が出ましたし、1人で3〜4問質問する人が多かったですね。まとめるのが大変です(^_^;)
質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)鰻の新業態は高価格だが専門店に対抗できるのか?
→(河合尚也専務 新業態事業部担当)鰻は嗜好性、地域性などもあって難しいが、広く多店舗展開しているチェーンはなく、ニッチマーケットなので可能性がある。4ヵ月間の実績は予定通りであり、今後の推移を見守りながら判断していく。
(2-1)外販事業の売上について教えてほしい。
→(細野修二常務 商品企画部担当)売上のほとんどがロイヤリティビジネスで前期は6,800万円だった。今期は8,400万円を見込んでおり、今後も伸ばしていきたい。
(3-1)色んな新業態を作っているが、価格政策について教えてほしい。
→(阪口裕司常務 経営企画室長)業態によって価格帯は分かれるが、価格と提供している価値が見合っていることが重要と考えている。商品の品質・サービス・店舗の造作も含めて、価値を上げられるように取り組んでいく。カレーハウスCoCo壱番屋の平均単価は820円〜830円くらいだが、ポークカレー単品では430円から提供しており、幅広い需要に対応できると思う。
(4-2)宗次直美会長は非常勤の相談役になったがなぜか?
→本人からの強い希望で非常勤の相談役になった。60歳という節目を超えて引退したいという申し入れがあった。今も時々会社に来てアドバイスを頂いている。
(5-2)懇親会がなくなったので浮いた費用でお土産のお食事券を増やして欲しい。
→(阪口常務)毎年出席者数が100名ぐらいずつ増えており、安全面から懇親会を中止した。お土産は例年通り。株主還元は配当中心に行っていく予定。
(6-2)野菜サラダはカレーより高い。ランチタイムには100〜150円くらいでサラダを提供してほしい。
→貴重なご意見とさせて頂く。
(7-2)海外展開を進めているが利益は出ているのか?
→(河合専務 海外事業部担当)前期は4,700万円の収益(売上)が上がっている。ロイヤリティをもらっておりその合計です。経費は人件費中心に1億円程度かかっており、会社としては利益は上がっていない。ただし出店が進めばロイヤリティが増えて黒字に近づいていく。すぐには難しいが近い将来黒字化させる。今期は5,500万円程度を計画している。
(8-3)借入金が減少しているが無借金を目指すのか?配当は今後も増やすのか?
→(阪口常務)今後もゼロの方向で考えている。大きな設備投資があれば借り入れも検討する。金融機関との取引は預金も含めて良好な関係を築いていく。配当は配当性向35%を目途に、全体のバランスを見ながら検討する。
(9-3)外販商品を取り扱っている店を一覧にしてほしい。
→(細野常務)コラボ商品の販売先(どこのスーパーで売っているのか?)をオープンにして欲しいということだが、営業は(共同開発した)メーカーが行っており、スーパーでの取り扱いも各スーパーの判断になる。壱番屋で今どこのスーパーで取り扱っているのかは把握できない。問い合わせ頂ければ、メーカーに確認してお知らせすることはできる。
(10-3)宗次会長は今日は来ているのか?会場にいれば挨拶してほしい。→来ていない。
(11-4)まず2011年3月11日に浜島社長はどこで何をしていたのか?東海地方も他人ごとではなく、対策を教えてほしい。壱番屋があしなが育英会に募金したことを高く評価している。日本赤十字社は色々と問題が表面化している。
→東日本大震災の当日は神奈川県の大和市にいて、新規物件の確認に行く途中だった。車を止めてテレビで情報収集していた。当日は愛知まで帰ることができず、翌朝本社に戻った。対策本部は宮崎龍夫取締役を部長にして立ち上げた。各店舗に地震対応マニュアルは配っているが、避難訓練などは行っていない。対応を強化する必要がある。関東のカレー工場が止まったこともあり、今は1週間分ほどカレーの在庫を増やしている。
(12-4)中国で退店した要因を説明して欲しい。
→(河合専務)中国では3店退店している。1店は赤字が続いたので退店した。前々期に退店した成都の店は利益は若干出ていたが、上海から遠く1店だけでは無駄が多かったので退店した。残りは契約更新ができず退店となった。日本ではあまりないが中国ではよくある。
(13-4)鰻業態に期待している。中国や台湾産のウナギを使って安くて美味しい鰻を提供してほしい。
→(河合専務)シラスが採れず価格が高騰している。台湾産の鰻を使っているが、シラスが採れないので価格以前に手に入らない状況。手元在庫は来年の2〜3月分までなので、その後の鰻は中国産になるのか日本産になるのか未定。
(14-4)ここに来る途中、地下街で酒粕のお店が人気だった。酒粕をカレーにも活かせないか?
→関西の1店舗で酒粕を使ったカレーを出している。個店レベルで色々なカレーを提供している。美味しいかどうかは個人の好みだが、私が試食した感想は趣のある味(笑)だと思った。
(15-5)携帯での店舗検索が分かりやすくなった。席数が載っているがボックス席の有り無しが分からない。家族で行く場合、ボックス席のありなしも重要。国道を指定すると店舗が表示されるようにしてほしい。店舗独自のメニューも出るといい。新店情報を携帯でも見れるようにしてほしい。
→(宮崎龍夫取締役 営業本部長)社内で改良しており、見やすくなっている。オリジナルメニューの掲載は検討中。貴重なご意見として承る。
(16-5)コラボ商品はどのメーカーとどんな商品を発売しているのか?分かればメーカーに聞けるので、この程度は載せて欲しい。
→(細野常務)コラボ商品の発売時にはプレスリリースを出している。携帯でも見られるかは分からない。プレスリリースを見ればどんな商品か、どこから発売なのか分かる。
(17-6)今年から懇親会を止めたが、いくら位費用がかかっていたのか?先ほど広さの問題と言われたが、名古屋ドームもある。配当を増やしても100株では嬉しくない。大株主が喜ぶだけだ。
→懇親会は1千万円くらいかかっている。懇親会としての役割は終えたと思うので、今後は配当で還元。
(18-7)(女性)係員が邪魔で前が見えない。運営方法を改善してほしい。→今後改善していく
(19-8)新業態を出しているが、壱番屋と分からないような業態も出てきている。ぱっと見て壱番屋と分かることが重要だと思うが見解は?
→分かりやすくすることも方法の一つだが、敢えて壱番屋を前面に出さずに展開している。今までのココイチのイメージから脱皮することも新業態の重要な役割だと考えている。
(20-8)円高や放射能の影響は?
→(細野常務)大きな影響はない。円高については、半年〜1年先まで為替予約済みであり、先々効果が出てくる。ただ原材料価格が上がっており、円高メリットも相殺される。放射能については、放射能に汚染された食品は流通しないというのが前提だが、水などは工場でもチェックしている。飛騨牛については1個体が該当したが、この牛肉を調べたが放射能は検出されなかった。
(21-8)30年を迎えるが還元策は何か考えているのか?
→(阪口常務)第30期は増収減益を見込んでいるが純利益は増益予定。既存店が1%伸びる計画。減益は原材料の高騰や在庫の積み増しているため。純利益については震災に伴う特損がなくなること、資産除去債務の一括計上もなくなるので増益となる。配当については純資産を見ながら検討する。
(22-9)新業態の出店計画を教えてほしい
→(阪口常務)あんかけスパ パスタデココ7店、麺屋ここいち1店、鉄板ハンバーグにっくい亭3店、うなぎ屋壱番1店、国内のCoCo壱番屋46店の予定。
(23-9)あんかけスパやひつまぶしは全国展開可能な商品なのか?
→過去、徳島や東京に出店したが、あんかけスパというものを理解してもらえなかった。ネーミングや商品内容を変える必要があるのかもしれない。当面は東海3県に出店していく。
(24-10)安全安心が重要であり、安く提供するだけではなくて安全面も重視してほしい(会場から拍手)
→安全安心はベースとなるもので、当然です。自分の子供にでも食べさせられるものを提供していくのが壱番屋の基本で、安さを追求したことはない。安全安心は絶対に揺るぎないものなので安心してほしい。
以上で質問も出尽くし、質疑応答は終了となりました。
その場で思いついたような質問も含めていろんな質問が出ましたが、担当取締役中心に丁寧に答えていたと思います。質問が出尽くすまで対応したのもとても良いことです。
どうしても最初の方の質問に引っ張られてしまう部分があり、今回は外販部門のコラボ商品についての質問が目立ったような...
新業態開発に熱心なのはカレー業態に限界を感じているからなのか?国内ではカレー業態でどの程度まで伸ばせると考えているのか?など将来の壱番屋について判断材料を提供してくれるような質問を期待したいですね。
それなら自分ですればいいだろ



なんとかY氏の呪縛から逃れないと(^_^;)
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タグ:壱番屋2011年株主総会
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株主として、株主総会の質疑応答の内容を知りたかったところだったので、とても参考になりました。感謝しております。
株主総会に出席できるのはほんの一部の株主なので、株主総会の様子を伝えようとこのブログを始めました。
これからもいろんな会社の株主総会を記事にしていきますので、今後ともよろしくお願いします!