大光は「おおみつ」と読みますが、東海地方を地盤とした業務用食品の卸会社です。飲食業者向けの直接販売と並行して、業者や一般の消費者を対象とした小売り事業として、業務用スーパーのアミカ事業も展開しています。大光の株主総会に参加するのは初めてです。
今後株主総会レポートは速報性を重視し、できた部分から順次公開していきます。
都度加筆修正していく予定ですので、今後ともよろしくお願いします。
2011年8月24日(水)の株価 369円(JASDAQ 3160)100株単位 5月決算
PER 8.64倍、PBR 1.16倍、配当利回り 2.71%、株主資本比率 12.6%
監査費用 2,800万円(売上比 0.07%、営業利益比 8.26%) 監査法人トーマツ
株主優待 5、11月末の株数に応じてクオカードかアミカ商品券
詳しくは


大光株主優待のクオカード 未使用の状態でこのクオカードをアミカ店舗に持っていくと、千円分の商品券と引換えが可能です。
大光(3160)のホームページ
大光(3160)のヤフー株価情報

上場当時の株価は400円を超えていましたが、その後は低迷が続き350円前後での値動きが続いています。IR活動に積極的という感じもありませんし、地味な会社なので短期間での上昇は難しそうですね。過去の業績を見ると、売上は順調に伸びているものの利益は安定していないようです。
2012/5計画 41,787百万円 248百万円 42.69円

スケジュール
10:31〜10:56 報告事項
10:35〜10:37 監査報告 今井常勤監査役
10:37〜10:56 事業報告 金森武社長が読上げ+スクリーンに関連する写真など
10:57〜11:00 決議事項の説明
第1号議案 剰余金処分の件 5円 年間10円で前年から据置き
第2号議案 取締役8名選任の件 7名全員任期満了
第3号議案 退任取締役に対する退職慰労金贈呈の件
11:00〜11:32 質疑応答 質問者4人 計9件 32分
11:32〜11:34 議案の採決 拍手方式 すべて可決
11:35〜11:35 役員紹介 一礼のみ

お土産 アミカ商品券500円×2枚 先渡し
飲み物サービス ロビーで緑茶(自社ブランド品)と水のセルフサービス
事業説明会 なし
注目の株主総会格付けですが、お土産や飲み物も用意され、質問にも丁寧に答えていたと思うので、これらを総合的に判断し、大光(3160)の株主総会格付けは 『C+』 としました。
議決権を有する株主数 4,158名、その議決権数 58,300個
議決権返送&出席株主数 1,365名、その議決権数 48,549個(83.3%)

大垣市での株主総会会場と言えばやはりフォーラムホテルになるようです。6月の未来工業に続いて大光もフォーラムホテルでの株主総会開催でした。
大光は上場後2回目の株主総会ですが、前回もフォーラムホテルのようです。
案内の係員の方々はとても元気が良くて好印象でした。
会場内には最前列だけテーブルが並べられ7×3、2列目からは椅子のみ7×4×12のレイアウトで並べられていました。357人分ほどの席が用意されていて、7割くらいの出席率でした。250人くらいの出席者になり、株主数と比べても地方開催の株主総会としては出席者数が多いですね。前方には取引先の方々なのか、スーツ姿の株主が目立ちました。
正面左右にスクリーンが用意され、営業報告で利用されていました。
役員の方々はスーツにネクタイの普通の株主総会で、流行のクールビズ総会ではありませんでした。
営業報告は金森武社長の読上げでしたが、決算説明会資料もあるんですから有効利用してもっと分かりやすく説明した方が良いと思います。決議事項の説明に続いて質疑応答となりました。
質問は1人1度に2問までと制限されていましたが、再質問は可能でした。主に金森武社長が回答していましたが、経理に関する質問は管理部門担当の秋山大介常務が回答していました。
質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)今年6月にアミカで販売した冷凍インゲンから農薬が検出されたが、どんな検査を行っているのか?
→大光では様々なプライベートブランド商品を、輸入したり協力会社に製造してもらい販売している。問題となったインゲンは大阪の商社を通じて輸入・販売していた。大光のPB商品は、一部のロットをニュージーランドにある世界一厳しい検査をすると言われている検査機関に送って検査していて、インゲンも検査したロットは陰性だった。一方で定期的に保健所での抜き取り検査も行われていて、今回はこの検査で農薬が検出された。今後自主検査をさらに強化し、上流の農場レベルでのチェックにも力を入れていく。
(2-1)アミカ南草津店は1年ほどで閉店となったが、出店の経緯は?
→社内には出店基準があり、周辺の人口、中小飲食事業者数を重視している。この基準には合致していたが、南草津店の周辺は新興住宅街で、新たな立地を目指したがうまくいかなかった。場所としては良いので、他業種からの引き合いが多く、今は他社に店舗を貸している。今後マイナスの影響はない。
(3-2)売上の過半数を占める外商事業の赤字が続いているが、黒字化に向けた戦略は?
→3年半ほど前に関東に進出した。大光は卸商社であり、売上の規模・仕入れの規模拡大が重要になる。仕入規模を拡大するためには、外商事業・アミカ事業の両方を拡大していくことが重要で、この3年間は規模拡大に邁進してきた。関東の青葉営業所は10億円ほどの売上規模だったが、今は60億円まで伸びてきた。攻めの姿勢で売上拡大を重視してきたが、思うように利益は出せなかった。物流の仕組みを一から見直すなど改善し、経費削減を図って収益改善を図っていく。東京などでは自社配送をやめてアウトソーシングし、経費削減を図っていく。
将来的にはアミカ事業の方を伸ばして、外商とアミカを1:1にすることで利益水準を上げていく。
(4-2)アミカ事業について、業務用スーパーは他社も参入しているが、アミカのシェアや業界での順位はどの位か?他社と比べた強み・弱みも教えて欲しい。
→業務用スーパーは神戸物産の業務スーパーが550店、トーホーのA−プライスが90店、アミカが35店で、その他の上場企業としては尾家産業、佐藤商会などが手掛けている。
キャッシュ&キャリー型の業務用スーパーは、神戸物産、東邦、大光の3社が手掛けているが、中京圏ではアミカが圧倒的なシェアを持っている。
他社との違いは、アミカはすべて直営であること。神戸物産は99%がFC。外商で培った情報をすべてアミカを通じて顧客に提供している。アミカは他社より業務用の顧客が比率が高い。業者から愛されることで、ひいては一般のお客様にも支持されると考えている。
(5-3)南草津店が失敗した要因をもっと詳しく説明して欲しい。
→計画ほど飲食業者の方が来店してくれなかったのは、大手チェーン店のお店が多く、店舗に仕入れ権限がなかったため。一方一般のお客様については、アミカの場合大家族や地域のコミュニティが発達していて、様々な行事などが行われるとアミカへの来店につながる。南草津店の場合新興住宅街に出店したので、まだコミュニティがそこまで育っていなかった。今回の失敗を教訓にして今後の出店に活かしていく。
(注記)株主総会後にもう少し話を聞いてきました。南草津店は大きな店なので減損も大きくなった。ロードサイドで場所が良いので、他社に建物を貸して賃料収入を得ている。土地は定期借地権で借りている。
(6-3)今後関東に力を入れるようだが、大阪営業所はどうするのか?関西からは撤退するのか?
→関東でも多くの注文を頂いているが、大手の飲食チェーンが多くて、最低限東名阪で取引ができることが求められている。大光では物流のアウトソーシングも含めて、札幌から広島辺りまで物流網を築いている。大阪も支店規模に格上げできるよう売上拡大にがんばっていく。
(7-2)投資有価証券が12億円もあるが、借入金も多く自己資本比率も低いなかで有価証券など保有する必要があるのか?借金返済に回した方がいいのではないか?
→(秋山大介 常務取締役監理本部長)投資有価証券は、業務上の取引関係を有する会社や銀行の株式が大部分です。取引継続のために必要だと考えており、内容は吟味している。
(注記)株主総会後にもう少し話を聞いてきました。取引先の株は増やしてはいないが、取引も伸びているので売ってしまうのは難しい。過去に減損しているので、大きな含み損が出ることはないと思う。
(8-2)名誉会長という肩書を用意して1,020万円の報酬を支払っているが、ふつう名誉会長職は無報酬なのではないか?
→金森勤名誉会長は前社長だが、大光の成長に大きな功績があり、収益源となっているアミカ事業を立ち上げたのも前社長です。今も経営全般についてアドバイスをもらっている。ほぼ毎日朝8時から17時まで出社しており、地域財界での活動や古くからの取引先なども担当してもらっている。報酬に十分見合う働きをしてもらっており、大光になくてはならない人です。
(注記)株主総会後にもう少し話を聞いてきました。名誉会長は上場までは代表取締役会長という役職だったが、金森一族の役員が多すぎることもあり引退してもらった経緯もある。今でも当時と同じような仕事をしてもらっているが、報酬は大幅に減っている。社外活動や昔からの取引先との関係維持などに尽力頂いている。
経緯もよく知らず、失礼しました(^_^;)
(9-4)(女性)大光を買ったのは株主優待があるからだが、他社で株主優待を廃止した会社があり株価が大きく下がって困っている。(ゲンキーのことですね)大光は株主優待を続けて欲しい。
→ご意見ありがとうございます。今後も株主の皆様から愛されるような会社になるようがんばります。
ということなので、株主優待は続きそうです(笑)
以上で質疑応答は終了となりました。
せっかくの機会なのでもっと多くの株主が質問すればいいのにと感じました。
回答はほとんど金森武社長が回答しており、他の取締役の声も聞きたかったですね。せっかく全取締役が参加しているんですから、担当取締役からも回答してもらった方がいいと思います。
地元の会社ですし、来年の株主総会も楽しみにしています!
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タグ:大光2011年株主総会
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私は岐阜と名古屋中心に出席できるものは出るようにしています。(有給の関係もあるので限られますが)
また来年もよろしく。
今回のまとめ、配慮がされておりとても感心致しました。
てつぅさんも大光の株主総会に参加していたんですね!
株主総会はいろいろと投資の参考になるので、できる限り参加しています。きっとどこかでお目にかかりそうですね!
今後ともよろしくお願いします。