2011年07月23日

Eストアー(4304)2011年株主総会レポート

2011年6月22日(水)10時から、東京永田町の都市センターホテル7階701号室で開催されたEストアー(4304)の第13回定時株主総会に行ってきました。Eストアーはネットショップにショッピングカート、コンサルティング、サーバーを提供する会社です。楽天が仮想商店街であるならば、Eストアーさんはフランチャイズ方式でお店のシステムを提供して、ロイヤルティなどを収益源にしている会社です。ヤフーが筆頭株主で26.7%を保有しており、ヤフーの持分法会社になっています。
このレポートはぴかちゅうさんが作成されたものをベースに私が加筆して作成しています。ぴかちゅうさん、ありがとうございましたるんるん
私は5月のEストアー会社説明会に参加しましたが、株主総会には出席していません。
2011年6月22日(水)の株価 91,900円(JASDAQ 4304) 1株単位 3月決算
PER 11.8倍、PBR 2.42倍、配当利回り 2.50%、株主資本比率 47.8%
監査費用  万円(売上比 %、営業利益比 %) 監査法人トーマツ
株主優待 なし

   Eストアー(4304)のホームページ

   Eストアー(4304)のヤフー株価情報
Eストアー2011年株主総会
上場来の株価推移を見てみると、小型株人気が盛り上がった2006年までは比較的順調に上昇していましたが、その後は下落が続いています。ただこの間も業績は順調に成長してきたので、2008年に株価は底を打って上昇に転じています。
前期実績と今期計画(会社四季報予想)を追記します(売上高、純利益、1株当たり利益)
2012/03計画 4,400百万円  330百万円 7,760円
2011/03実績 4,068百万円 328百万円 7,567円

Eストアー2011年株主総会
スケジュール
10:00〜10:10 報告事項
 10:00〜10:10 議長の石村賢一社長より事業報告
 10:10〜10:20 事業報告 映像+女性ナレーションが事業報告読み上げ
10:20〜10:50 質疑応答と議案の審議 質問者1人
 第1号議案 剰余金の処分の件
 第2号議案 取締役4名選任の件(1名新任)
 第3号議案 監査役2名選任の件
 第4号議案 補欠監査役1名選任の件(新任)
11:00〜11:40 2011年の事業説明会および質疑応答 質問者2人
お土産 後日送付
飲み物サービス 席に水などのサービス
事業説明会 あり

注目の株主総会格付けですが、質問者は2名でしたが、すべての質問を石村社長が事業説明会が終わったあとまで残ってくれて回答していただけました。来年の親睦会開催も期待して、Eストアー(4304)の株主総会格付けは 『C』 としました。
   議決権を有する株主数     1,646名、その議決権数   51,636個
Eストアー2011年株主総会
株主総会の場所は、東京都千代田区平賀町にある都市センターホテルにて開催されました。6月の終わりとなると暑く、地下鉄より5分程度歩いただけで汗がだくだくになってしまいました。
ぎりぎりで到着したのでエレベーターで7階でおり701号室に向かいましたが、大半の株主は受付を終わらせて会場に入っていた様です。受付で議決権に○をつけて提出しました。
ホール内は、議長席を横一列に6名の席と、その後ろに事務局の方が6名ほど座っていました。正面右横にスクリーンがあり、質問用のマイクは2箇所に用意されていました。会場内は6×36名が座れる席が用意されていました。過去3年ほど出席していますが、大体毎年30人前後の出席人数です。
東日本大震災に被害にあわれた皆様に及び亡くなられた皆様の冥福をお祈りしますという石村賢一社長の挨拶から、株主総会は始まりました。
Eストアさんの株主総会はほとんど質問がなく、毎年社長とぴかちゅうの質問タイムと化しています。せっかくの上場企業の社長さんとお話をする機会なのですから積極的に質問をしてほしいです。質問がでてこないところをみると大半がEストアさんとの取引のある会社からの出席者か、社員株主の皆様だと推測いたします。
注記)Eストアーの事業内容からすると、Eストアーのサービスを利用して出店している方々が株主になっているケースも多そうなので、株主総会にも来ているかもしれません。そういった方々はサービスに不満がない限り、株主総会で質問することは少なそうです。

株主総会後には10分の休憩を挟んで、事業説明会も行われました。こちらでも質疑応答がありましたので、まとめて記載しています。
質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)昨年の株主総会のお土産(お茶、米、梅干)を選んだ理由を教えてください。
→通常は、ケーキなどのお土産ですが、前年は日本をイメージしました。お米ときたら、海苔、梅干、お茶じゃないですか。Eストアのショップ様提供の中から厳選して選ばせていただきました。
(2-1)新規子会社になるプレシジョンマーケティングは売上は倍々に増えていますが、利益がでておりません。Eストアの子会社化にあたり何か対策等は考えていますか。
→新規子会社プレシジョンマーケティングは、インターネット広告代理店のサイバーエージェントと同じ広告代理店業務(リスティング広告など)をおこなっています。Eコマースのリスティング広告、コンサルティングの成果に応じて報酬をいただいている。子会社化した理由としては、まだEコマース自体の広告の裾野は広がる余力がある(リスティング広告、SNS広告)と考えており、Eストアも広告業務に積極的に参加するためです。プレシジョンマーケティングとともに積極的に展開していく。
 次項有 プレシジョンマーケティング ホームページ
(3-1)Googleショッピングの2010年10月末の開始に伴い、Eストアのショップに対してトラフィック、PV(ページビュー)はどの程度向上していますか。
→思ったほどトラフィック、PVともに向上していない。これは一緒にやっているYAHOOさんも同様である。現在Googleの1メニューにリンクされているため、もっと違う手法及び手をGoogle側で考慮しないとだめなのではないか。余談ではあるが、現在NTTデータが発表しているEコマースのトラフィックは次の通りで、Eストアーは3位に相当する。ただしEストアの名前は出てこない。あくまでもEストアのシステムを使用しているショップさんの総トラフィックの総計
 1位 楽天、2位 Amazon JAPAN、3位 Eストア(全SHOP込み)
(4-1)6月22日からEストアさんのスマートフォン対応がリリースされましたが、GMOグループのメークショップも6月末よりスマートフォン向けの機能をリリースする予定で、機能的に見比べても区別がつきません。メークショップ側は無料なので、メークショップ側が有利なのではないでしょうか。ここが違うなどありましたら教えて欲しい。
→技術面はどの会社でも同水準の為、GMOグループのメークショップが6月末にリリースするものと変わりませんが、まだお話できませんが、弊社のスマートフォンに特化したネット通販ASPはこれから何機能かのアドオンプログラムを実装し、メークショップと差別化していく予定です。
ぴかちゅうさんの推測)新たに子会社化したプレシジョンマーケティングとともに、Facebook広告・DeNAなどのSNSと連携していくのではないでしょうか。今度のスマートフォン対策及び広告事業には自信が伺えます。楽天をかなり意識した発言が端々に出ていました。たしかに社長の想定どおり楽天のEコマースの総売上に匹敵するぐらいの売上があれば、現状の低迷した株価が続くわけはないですからね。
注記)私もEストアーの会社説明会に参加しましたが、Eストアーの事業内容を説明するのは難しいので、分かりやすい楽天と比較して説明しているという部分もあると思います。もちろんぴかちゅうさんの仰る通り、縁の下の力持ちだけど実は楽天より総売上は大きい会社なんだ!という所を目指して事業拡大を続けていると思います。
(5-1)株主総会を土曜日、日曜日にしてほしい。
→去年土曜日に実施したが、他の株主様から土曜日は忙しいので平日の方が会社を休んでいけるので、土曜日、日曜日開催はやめてほしいとの声があり、今年は平日に開催した。
注記)これはEストアとの取引のある関係株主であればそうでしょうが、他の人は土曜日、日曜日の方がよいとおもいます。確かにネットショップを運営している人は土日の方が忙しそうですね(笑)
(6-1)リクルートのポンパレ(ショップサーブ2)&ECパートナーズがアウトソーシングで運営をしているのではないか?
→よく質問されるがポンパレにECパートナーズ、Eストアはかかわっていない。

(7-1)石村社長が個人投資家向けの説明会を大阪、東京で頻繁に行っていますが、株価は低迷し株主数も減っている(1,646人前期末比162名減)信託銀行の投資が1029株と増えていますが、現状の配当性向上ではだめなのではないでしょうか。ますます流動性が下がってきています。IR部門の創立を図りEストア自体の知名度を上げてはどうでしょうか。
→流動性の向上は考えています、分割などで流動性をあげるなどの施策も打っていきます。IR部門の創立もご提案がありましたように考慮していきます。
(8-1)最近トラブルが頻発していますが原因はなんでしょうか。ネットワークであればデーターセンターで冗長化されていると思いますが。
→原因は、人為的なものがほとんどです。具体的にはプログラムの改修時にデグレ(プログラムを修正した際に他のモジュールにて影響がでてしまう事。調査不足)にて障害が発生しています。本当はすべて再作成したいのですが、それを実施すればコストに跳ね返ってしまいます。

社長に提案で、トラブル時にすべてインシデント管理を行い、障害の発生、原因、対策(暫定)、恒久対策をとるようにお願いしました。履歴をとるようにすれば同一のプログラム移送では障害を未然に防げるはず。
(9-1)ベトナムのオフショア拠点を3年ぐらい前に作りましたが、その後どうなっていますか。
→その後発展して人員も増強しています。気質としてはベトナム人は優秀だと思います。ただし中国のオフショアなどと同じで最近ベトナムも景気が良くなり人の流失が激しいです。
(10-2)今回震災などがありデータセンターを東京以外に移すなどの考えはありますか。
→東京に3拠点のデータセンターがあるが、電源、ネットワークが常時2系統あるデータセンターにサーバーをおいている。今回の震災で大阪などにデータセンターを移す話もあったが、以前大阪にデーターセンターを置いた際に収益性が低下したため、やめることにした。クラウド化も考慮中ですが、震災の影響でクラウド化が高騰してかつトラフィックが増大しているため、ネットワークが重くなり現在考慮中。
かつIPV4→IPV6にIPアドレスの変換が全世界的に行われているため、IPV6の今後の展開を見てから決めたい。東京に震災が起きたときは、人海戦術で対応するとの事です。
注記)東京に震災が起きれば、Eストアーの社員の方々も被災して大変だと思います。そんな中で本当に人海戦術で対応できるんでしょうか?事業継続計画がしっかりできているのか若干不安を感じますね。東日本大震災の後には、生活必需品など中心にネットショップの売上が大きく伸びているので、Eストアーのサービスが止まってしまうと損失も大きいと思います。
ぜひGMOクラウドのサービスをご検討ください!あっexclamation×2GMOグループはライバルなんですねわーい(嬉しい顔)
(11-2)自己株式9,111株の今後は?
→消却あるいはM&Aに積極的に活用していきたい。

事業説明会ではEストアとはどのような会社なのかの説明をリクルート学生向けに用意した資料で丁重に説明をしていただけました。以前は優秀な学生は金融に持っていかれましたが、学生自体が10年後、20年後を考える上でメジャーになるビジネスを考えるようになり、石村社長が20年後のビジョンを学生にわかりやすく説明を行い納得がいけたようです。石村社長の説明は非常にわかりやすいです。10年後は日本の人口は減るが購買層である10代、20代の資産が増え、その世代は情報リテラルシーが高く購買意欲が高いため、Eコマース市場はまだまだ伸びると考えている。
今年は優秀な学生がかなり獲得できた、これからは技術者派遣の利用から新卒採用に変えていくとの事。現状は優秀な学生が安く雇える反面、技術者派遣は性質上高くなってしまうので、内製化を図るとのことでした。海外進出に関しては、まだ国内事業に拡張が望めることから海外を目指すのは5年後、10年後のスパンになるであろうとの事。2011年度はEストアもインターネット広告事業に積極的に参加する。将来的には80億円前後の売上が期待できる。いままではインターネット広告事業がないため、他のベンダーにもっていかれくやしい思いをした。石村社長は楽天をかなり意識してるようで、楽天とEストアの比較を積極的にアピールしていました。Eストア全体でショップ数を10万店舗を目指して増やしていく。これでほぼ楽天と並ぶはず。

最後にぴかちゅうの質問をすべて株主総会後もすべて回答していただけたことにとても感謝をしています。株主総会に出席できなかった地方のEストアの株主様に参考になれば幸いです。なお、当方の記憶違いなどもありますので質疑応答など誤っていましたら申し訳ありません。
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ひらめき
Eストアー2011年株主総会
 実は私も当日そーせいの株主総会に行っていました 終わってましたけど(笑)
posted by Zaimax at 15:15 | Comment(0) | TrackBack(0) | 株主総会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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