2011年06月03日

イオン(8267)2011年株主総会レポート2

2011年5月19日(木)10時から幕張メッセ国際展示場5ホールで開催されたイオン(8267)の第86期定時株主総会に行ってきました。
イオン(8267)2011年株主総会レポートその2では、イオン(8267)2011年株主総会レポート1に続いて、質疑応答中心にまとめてみます。
イオン2011年株主総会
質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)イオンは9時にオープンするが、まだ品出しが終わっていない。特売品などまだ商品が出ていなかったり、台車に山積みにされていて危険だ。ヨーカ堂ではオープン時には品出しが終わっている。
→(村井正平専務執行役GMS事業責任者)事実だと思う。現在節電の一環としてサマータイム導入の検討が進んでおり、さらに1時間開店が早まる可能性もある。人員配置も含めてしっかり対応する。
(2-1)イオングループの未来屋書店でオーナーズカードが使えないのはなぜか?
→(松井博史執行役専門店事業責任者)システムの問題で今は使えないが、早急に改善していきたい。
(3-2)高齢者などの買い物難民が問題になっているがイオンの対応は?
→(村井)ネットスーパーを全国で120店展開している。今年は170店、会員数50万人を目指している。ネットを使えないシニア向けに、FAX、電話注文も検討している。買い物弱者対策として、三重県と岐阜県で行政と一緒になって取り組みを行っている。
(4-3)海外からのお客様向けの対応はどうなっているのか?大量購入需要もあり売上も大きいと思う。
→(村井)外国人客の割合はお店の立地によって異なる。地域の外国人の方々の食生活・需要に応じて、品揃えなどを行っている。店舗では大量購入者向けの対応は行っていない。イオンは主婦の方々の日々の需要に応えるお店であり、大量購入については営業や仕入部門で対応している。
(5-4)(女性)イオンのチラシは他店と比べてかっこよくない。ただ商品がたくさん載っているだけ!
→(村井)レギュラーの村井です(笑)イオンのチラシは駄作の連続と言われてもしかたない。全体的には紙媒体からネットやテレビ中心に展開していきたい。とはいえチラシも重要なので、今後改善していくので期待して欲しいとしか言えない。
(6-4)トップバリュの充電式乾電池の販売が中止になった。充電器があっても他社の充電式乾電池と互換性がないので使えない。エコな商品でもあり販売を再開して欲しい。
→(久木邦彦執行役商品責任者)確かに他社の充電式乾電池とは互換性がない。電池の持ち時間が短すぎたため販売を中止した。新しい商品を開発中なのでしばらくお待ちいただきたい。
(7-5)(女性)幕張のそごう物流センター跡地の出店は白紙のままなのか?
→(口廣?開発責任者)土地を取得して以降スーパー中心に検討中です。時間がかかり過ぎ申し訳ないが、極力早く開店していきたい。
(8-6)群馬の店舗が少ないのでもっと増やして欲しい。
→(口廣?)たしかに群馬には2店しかない。現時点では発表できるような店舗はないが、北関東ではマルチプラットフォームを活用して出店していくので、しばらくお待ちください。
(9-6)株主懇談会をもっとエリアを細かくして実施して欲しい。
→(平林秀博執行役社長室責任者)株主懇談会は全国7ヵ所で開催している。貴重なご意見として参考にさせていただく。
(10-7)お客様感謝デーでVISAなどのギフトカードが使えない。今まで私の要望は取り入れてきたはず、などと長々と苦情を述べていました。詳しくは下記の記事にまとめていますのでご覧ください。
   次項有 5月19日付 イオンの株主総会
→(森美樹代表執行役副社長)イオンはこれまでお客様の声を聞いて改善してきた。ただ外部のギフトカードは加盟店手数料がかかるので、検討課題とさせて頂きたい。
(11-8)ヨーカ堂が古着を引き取ってクーポンを渡すイベントを行っていたが、イオンはやらなかった。
→(村井)不用品の引取りセールを最初に行ったのはイオンだが、色々と問題も発生した。リサイクルの仕組みがしっかりとできるまで、不用品引取りセールは中止させている。
(12-8)オーナーズカードの返金を店まで取りに行くのは面倒だ。ワオンポイントや商品券などで郵送できないか?
→(森副社長)ぜひお店に来て頂きたい。ワオンの使えるお店も増えてきたので検討していきたい。
(13-9)最近のイオンの話題はパルコ問題だが、パルコへの投資はどの事業戦略にあたるのか?パルコ株の取得金額はどれくらいか?
→(豊島正明専務執行役デベロッパー事業責任者パルコ株は87億円で12.3%取得(1株当たり860円)した。パルコ株取得の目的の1つは競争戦略上の問題で、昨年秋頃に筆頭株主である森トラストの持ち株が売却されるのではないかという話が持ち上がった。競合会社に買収されては大変なので、パルコ株の取得を検討した。もう1つは都市化などの戦略上の問題で、イオンが展開しているモール型ショッピングセンターとのシナジー効果を期待している。ファッション関連の専門店ビルフォーラスなどとのシナジーも期待している。パルコ側にとってもイオンの開発力が活かせると考えている。
マスコミからはイオンは敵対的だと報道されているが、イオンとしてはそのような意図はない。
(14-10)(女性)ツイッターで炎上する事件があったが、イオンの対応が遅かった。ツイッターの活用策も含めて教えて欲しい。
→(ジェリー・ブラック専務執行役デジタルビジネス事業責任者)ツイッターは重要だが、ソーシャルメディアをどう活用するかが重要だと思う。東日本大震災時に携帯を使って安否確認を行ったが、携帯は通じない場所もあった。それでもツイッターやフェイスブックを使って連絡を取ることができた。これからもソーシャルメディアをもっと活用していく。
ジェリー・ブラック氏は英語で回答し、逐次日本語に通訳されました
→(縣厚伸行執行役グループIT責任者)炎上事件は、イオングループ(イオンファンタジー)の役員の名を騙り、ソフトバンクの孫さんの100億円寄付を批判して問題になった。イオンのイメージダウンになった。今後も警戒態勢を取り迅速に対応していく。
(15-10)幕張にイオングループの店舗が3店もできるが、客の取り合いになるのではないか?
→(口廣?)豊砂地区は約5万坪のコンペが行われ、イオンが当選した。近隣店舗もあるが、5万坪の広さを活かして新しい形の街づくりとして計画を進めていきたい。
イオン2011年株主総会
この時点で11時56分になり、12時も近づきお腹が空いたのか議長からあと2人にして欲しいとお願いがありました(笑) 最後の2人は直接議長が指名するそうです。ここぞとばかりに手を挙げましたが、指名されませんでした(笑)

(16-11)アウトレットモールへの進出は素晴らしいが、コストコの様な会員制の店舗は考えているか?
→(岡田元也代表執行役社長)会員制の店舗は考えていない。会員制店舗でも一般向けと業務向けを兼ねているのがコストコで、業務用中心なのがメトロ。ともに研究はしているが参入の考えはない。
(17-11)イトーヨーカ堂はテナントとして紳士服のアオキを入れるという報道があったが、家電売り場も含めてイオンも同じような展開があるのか?
→(岡田社長)GMSの不振が続き、もう終わった業態と言われてきた。実際長崎屋やマイカルなど多くのGMS企業が実質的に破たんしてきた。ビジネスモデルが古く専門店に対抗できていなかった。もう一つは親会社としての色々な仕事をしなければいけなかったので、GMSに特化して専門性を高めることに集中して取り組むことができなかった。この2つを問題と捉え構造改革に取り組んできた。家電売り場でさえ自社で育成したいと考えており、紳士服についても青山などとパートナーを組んでイオンは食品に集中するという後ろ向きの戦略は取らない。
(18-11)ヨーカ堂と比べて海外比率が低く、利益率も低い。ヨーカ堂は海外比率が21%に対しイオンは4%、営業利益率はヨーカ堂が12%、イオンが5%となっている。なぜこのような差が出ているのか?
→(岡田社長)海外の売上比率については、2020年に向けて飛躍的に伸びていくことになると考えている。海外のコンビニなどはFC制を採っており、売上をイオンの売上として計上できないので、この点でも差が出ていると考えている。
イオン2011年株主総会
最後の質問者は、最前列の株主が指名されました。
(19-12)マックスバリュの肉・野菜などの商品選定基準はどうなっているのか?ここ2ヵ月くらいはユニー系の店に切替えている。子供がユニーの方が美味しいというので、価格は高いが家内が切替えている。
→(坂野邦雄専務執行役スーパーマーケット事業責任者)スーパーのマックスバリューは全国に15社あるが、上場企業もあり各々独立して運営している。商品機能や品質管理部門はイオンの中にもある。基準は示しているが味覚や価格は地域性もあり、各エリアに任せている。幕張本社ですべてを決めて押し付けるのは問題があると思う。ご意見を参考にして改善していく。

以上で質疑応答は打ち切られました。まだ多くの株主が発言を求めて手を挙げていたので、1時間で打ち切らずもう少し質問に答えてもいいのではないでしょうか。お店に対する意見やクレームは、株主総会後に経営陣と意見交換の場を設けるなど、質疑応答がもっと充実するよう改善が必要だと感じました。
今回のイオンの株主総会では、マスコミを賑わしていたパルコへの株主提案について、経緯など詳しく説明がする必要があったと思います。報道を見る限りでは、パルコと筆頭株主の森トラストの間で生じた擦れ違いにイオンが付け込んで、パルコの経営権を取得しようと強引に揺さぶりをかけているという感じがしてしまいます。
今回はパルコ買収に関する質問が出たので経営陣から回答がありましたが、質問がなければ全く説明がないところでした。豊島正明専務執行役の説明では、イオンとしては決して敵対的な買収を仕掛けたわけではなく、マスコミの取り上げ方に問題があるというような説明をしていました。それならなおさら株主に対して、イオンの考え方や経緯をきちんと説明する必要があると思います。質問が出なければ説明しなくてもいいという姿勢は問題です。私もパルコとの問題は心配していましたし、経営陣の考え方を聞きたいと思って株主総会に参加しましたが、質問の機会はありませんでした。
過去のイオンの経緯をみても強引な買収が目立ち、けっしてM&Aが当初予定通り成果を挙げているようには思えません。今回のパルコとの一件にしても(マスコミの取り上げ方に問題があるのかもしれませんが)イオンの強引な姿勢が目立ちますし、それはイオンにもプラスにはなりません。もちろん資本の論理で過半数の議決権を押さえれば会社は手に入るかもしれませんが、キーとなる人財がイオンの姿勢に反発して退社してしまえば、投資に見合った成果が得られなくなる可能性もあります。さらに、イオンは消費者を顧客としたサービス業の会社なので、会社のイメージもとても重要であり、イオンは強引な会社だ!利益につながるなら何でもやる会社だ!というようなイメージになってしまうと、顧客離れも進んでしまいます。いわゆるレピュテーションリスクというものですが、強引な姿勢が目立ってしまうとこの2つの面からイオンの業績に大きな影響を与えると思います。だからこそ経営陣はしっかりと説明する必要がありますし、株主に対してもきちんと会社側の姿勢を理解してもらう必要があると思います。

取締役の選任についても少し疑問を感じます。社外取締役で大蔵省出身の石坂匡見氏が退任しますが、後任の佐藤謙氏もまた大蔵省出身の方です。大蔵省から防衛庁に移り、退官後は都市基盤整備公団副総裁、財団法人世界平和研究所理事長と渡り歩いています。天下り・渡りという典型的な経歴に思えます。岡田社長と関係の深い民主党は天下りや渡りを強く批判しているはずです。それなのにイオンの役員には大蔵省の指定席があるように感じてしまいます。イオン銀行やクレジットカード事業など、金融業を展開するためには大蔵省からの天下りを役員として受け入れないと、事業展開上支障があるのでしょうか?そんなことも勘ぐりたくなってしまいます。
役員選任にあたってはもっと透明性を高めて欲しいと思います。
こんな感じで色々と問題点も目に付いたイオンの株主総会でした。
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ひらめき


posted by Zaimax at 23:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | 株主総会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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