コックスCOXは日本全国に店舗展開しているカジュアル衣料専門店です。2010年8月にイオン系で同業のブルーグラスと合併し、新生コックスになっています。中国にも3店舗展開しています。
コックスの株主総会に参加するのは初めてです。
2011年5月12日(木)の株価 196円(JASDAQ 9876) 100株単位 2月20日決算
PER 64.0倍、PBR 0.32倍、配当利回り 無配、株主資本比率 71.1%
監査費用 3,700万円(売上比 0.16%、営業利益比 285%

株主優待 期末の株主に株数に応じて株主優待券(額面千円)を贈呈

コックスCOX(9876)のホームページ
コックスCOX(9876)のヤフー株価情報

過去10年間の株価推移をみると、2006年頃までは業績も比較的安定していたので、順調に上昇していましたが、その後は業績の悪化とともに値下がりが続いています。最近は3期連続で赤字が続いていますが、赤字額も小さくなってきているので株価も200円前後での膠着状態が続いています。黒字が定着してくれば見直しの買いも入ってきそうです。

スケジュール
10:01〜10:21 事業報告
10:04〜10:06 監査報告 平中輝夫常勤監査役
10:06〜10:16 営業報告 映像により報告
10:16〜10:21 計算書類報告 池内清和社長から説明
10:21〜10:28 質疑応答 質問者1人 計3件 7分
10:28〜10:35 決議事項の説明・審議・採決 質問者1人 計1件
第1号議案 定款一部変更の件 本社移転に伴う変更 江東区から中央区に移転
第2号議案 剰余金処分の件 繰越損失を解消するため、その他資本剰余金・別途積立金から振替
第3号議案 取締役5名選任の件 4名全員改選 4名再任、1名新任(1名増員)
第4号議案 監査役2名選任の件 1名改選、2名辞任 1名再任、1名新任(1名減り4名に)

お土産 コックスのマザーブランドCIQUETOのタオルセット 後渡し
飲み物サービス なし
事業説明会 なし
懇親会 なし(今年も自粛 ず〜っと自粛

注目の株主総会格付けですが、事業報告は映像にまとめていましたが、基本的に事業報告の内容と同じであまり写真やグラフなどを使っていませんでした。出席者・質問とも少なくて活発な株主総会ではなく、昔ながらのシャンシャン総会という雰囲気でした。お土産の用意があったのはありがたいですが、飲み物サービスや会社説明会などはなくあっさりと終わってしまいました。これらを総合的に判断し、コックスCOX(9876)の株主総会格付けは 『D』 としました。
議決権を有する株主数 1,220名、その議決権数 275,144個
議決権返送&出席株主数 236名、その議決権数 240,694個

コックスの株主総会は秋葉原の富士ソフト秋葉原ビル5F アキバホールで行われました。昨年まではどこで行われていたかは分かりませんが、本社が江東区から中央区に移転するので、株主総会も都心部で開催することになったようです。参加する側としては便利な場所で開催されるのはありがたいですね。今回はホテルから歩いていくことができました。
エレベーターで5階に上がり、受付で議決権行使書を渡すと、出席票と招集通知が渡されました。ほとんどの株主は招集通知を持ってくると思うので、再度渡すのは資源の無駄だと思います。コックスも新ブランドCIQUETOは地球と生きる、地球環境に配慮するという意味を込めているんですから、この辺りから徹底して欲しいですね。招集通知に「受付では用意していませんので、お持ちください」と書いておけば済むことです。実際そうした記載をしている会社もあります。
アキバホールはこじんまりとしたホールですが、階段状になっていて役員の方々を見やすい会場です。メモも取りやすくていいですね。机にはコンセントとLANポートも用意されていて、さすがアキバだな〜と感じました。写真の真ん中あたりで丸くなっているところがアキバホールです。飲み物のサービスはありませんでしたが、イオングループなんですからトップバリュのお茶ペットボトルくらいあればいいと思います。
壇上には役員席と事務局席が用意されていましたが、名前などの表示がないので誰が誰なのか分かりませんでした。名札の用意は必要だと思います。株主から向かって右側が取締役席で4人、左側が監査役席で5人

正面にはスクリーンが用意されていて、9時40分からイオングループのCSR活動紹介ビデオが流されました。昨日見たイオンモールと同じ内容です。左手側前方に新任役員候補席がありましたが、こちらも名前の表示はありませんでした。株主総会開始時点で出席者は23名で、スーツ姿の人が目立ちました。社員株主か取引先などの関係株主が大半のようでした。社長が発言するたびに拍手する人が何人かいて、昔ながらの株主総会だな〜と感じました。こういった方は質問などしないので、例年30分ほどで終わっているそうです。事業報告の後質問ゼロで採決を行う典型的なシャンシャン総会が続いてきたようです。

営業報告は映像で行われましたが、計算書類については池内清和社長から説明がありました。一般的には、ただ数字を読上げても分かりにくい計算書類こそ映像で報告するケースが多いので、珍しいですね。営業報告と計算書類は映像で行い、対処すべき課題や今後の展開については社長からプレゼンというのがベストではないかと考えています。
続いて質疑応答となりました。質問したい人は手を挙げて議長の指名を受け、その場で質問する形式でした。誰か質問するのかな〜と見ていましたが、誰も手を挙げそうな雰囲気はありませんでした。今までも質問は無かったようですし、池内社長もそう感じたのか「何か質問はありませんか?」と問いかけつつ、視線は原稿の次の部分に移っていて、手を挙げている人がいるのにそのまま「それでは質問も無いようなので議案の審議に移ります」と言いかけ、質問者に気付いた役員に、「今年は珍しく手を挙げている人がいますよ

そんな感じで1人だけ質問がありました。質問がないとこのブログの価値も半減してしまうので、適度な質問がある株主総会が一番ありがたいですね(笑)
質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)関係会社預け金が急増して70億円もあるが、貸付の目的や金利はどうなっているのか?この預け金を一部使うだけで十分復配が可能なのではないか?
→(高野秀明 常務取締役経営管理統括部長)ブルーグラスと合併したが、ブルーグラスの現預金を合算したので金額が増えている。親会社のイオンに預けて運用してもらっている。配当については利益剰余金がマイナスのため復配できない。今回の議案で利益剰余金をゼロにするので、今後利益を積み増していくことで復配を目指していきたい。
(2-1)今期も特損などで純利益の計画は1億円となっているが、どのような特損を織り込んでいるのか?不採算店の減損や閉鎖はほぼ一巡したと考えていいのか?
→(高野常務)前期は100店舗以上を閉鎖し、今後の閉鎖店舗の損失も計上したので、経常利益と最終利益の差が大きくなった。
(池内清和社長)今期も100店舗強の不採算店の退店や業態転換が必要であり、1店ごとに退店か業態変更かを検討している。上期は特損の発生を見込んでいるが、下期はリストラも一巡するので特損も減少すると見込んでいる。
(3-1)2015年には事業規模・収益性とも業界トップクラスのリーディングカンパニーを目指すという計画を掲げているが、5年で実現する戦略を教えて欲しい。トップクラスとは具体的にどの程度の売上・利益を目指しているのか?
→私の考えでは、SPAでは売上1千億円が1つの目標だと思う。ユニクロさんは別格として、ワールドさんが3千億円、最近勢いのあるポイントさんが1千億円を目指している。社内では3年、5年、10年のタームごとの目標を設定している。コックスも早期に1千億円企業の仲間入りをしたい。そのためにマザーブランド化と3世代向けのブランドを構築していく。40代アップ向けのikkaが百数十億円の売上があり、20代後半から30代前半向けのLBCが100億くらいの規模がある。そして20代から30代くらいまで幅を広げたVANCEを郊外多店舗化を図っていく。現状は50億円弱であるが、これらを各世代のNo1ブランドにしていく。40代以上でNo1のポイントさんのグローバルワークは250億円ほどの規模なので、まずはそれぞれのブランドが200億円規模を目指していく。そのためにブランドの集約を進めてきた。これとは別にイオンと一緒にアジア展開を行い、さらにEコマースも含めて1千億円規模の会社を目指していく。
以上で質疑応答は終了となりました。池内社長は業界の現状とコックスの目指す方向について、しっかりと語ってくれました。せっかくの機会なのでもっとたくさんの質問が出るといいんですが、関係者中心の出席者では難しいのかもしれませんね。
続いて議案の審議に移りました。第2号議案剰余金処分の件で質問がありました。
(1)別途積立金などから振替えて繰越損失をゼロにするが、今期赤字になればまた繰越損失が発生し復配ができなくなってしまう。その他資本剰余金にはかなり余裕があるので、もっと振替えてプラスにした方がいいのではないか?
→(高野常務)ご指摘の通り利益剰余金をプラスにすれば復配の可能性が高まるが、法律で規制がありゼロにするまでが許されている範囲と理解している。

大きな赤字を出した会社では、剰余金を取り崩して利益剰余金のマイナスを一掃しプラスにする会社もあったように感じますが、私の勘違いなんでしょうか?経理のプロや監査法人がそう言うのならそうなのかもしれませんが、これだけ株主資本が厚いのに配当ができないというのも何か納得できませんね。
ぜひ会社法に詳しい方の解説をお待ちしています。
その他の議案には質問も無く、無事すべての議案が可決されて株主総会は終了となりました。
合計すると4問の質問が出ましたが、それでも34分ほどであっさりと終わってしまいました。
株主総会終了後、役員の方々はすぐに退席し、スクリーン背後の幕?が上がり、目の前に秋葉原の景色が広がりました。前方がガラスになっているとは思いませんでした。
前日のイオンモールでは、株主総会後も役員の方々は席に残り株主を見送っていましたが、同じイオン系でも会社によって株主総会の運営は異なるものですね。
その後受付で出席票と引き換えにお土産の入ったCIQUETOの袋をいただきました。最初はお菓子かな?と思いましたが、軽かったのでタオルかハンカチなどの自社商品だなと思いました。予想通りでしたね(笑)タオルはたくさんあるので、ハンカチなどの方が良かったな〜と個人的には感じました。それでもお土産を用意していただき感謝しています。また来年も参加したいですね

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