2011年05月18日

イオンモール(8905)2011年株主総会レポート2

2011年5月11日(水)10時から、幕張のホテルニューオータニ幕張 2階 鶴の間で開催されたイオンモール(8905)の第100期定時株主総会に行ってきました。
イオンモール(8905)2011年株主総会レポート2では、イオンモール(8905)2011年株主総会レポート1 に続いて、質疑応答の様子や株主総会全体を通しての感想などをまとめていきます。

株主総会会場内にはテーブル付の席が用意されていて、(4+6+6+4)×9のレイアウトで180人分の席が用意されていました。前方には空席が目立ちましたが、後方はかなり人が多かったので、90人ほどは来ているようです。正面には大きなスクリーンが用意され、株主席から向かって右側面に新任役員候補の席が設けられていました。名前も表示されているのでとてもいいですね。多くの会社では株主席の最前列端が関係者席になっていて、そこに新任役員候補が座っています。もちろん名前の表示などもないので、役員候補であることさえ株主には分かりません。
会場内にはマイクが3ヵ所用意されていて、質問者は近くのマイクまで行って質問する形式でした。

スクリーン上では株主総会開始15分前の9時45分から、イオングループのCSR活動を紹介する映像が13分ほど流されました。イオングループの株主総会では同じ映像が流されているようです。
その後株主総会が始まり、議長の村上教行社長から東日本大震災の影響について説明がありました。
また、株主総会終了後に説明会を行うとの案内がありましたが、わずか4分ほどの説明で終わってしまいました。30分ほどは説明があって、その後質疑応答もあるのだと思っていたので、期待外れでした。説明会で質問しようかなと考えていたので、質問する機会を失ってしまいました。
村上社長はとても元気のいい人で、話す様子を見ていてもとてもエネルギッシュで好印象でした。株主総会後に会長になると発表されましたが、もっと頑張って欲しいなと思いました。
株主総会の進め方についても説明があり、このホテルは耐震強度が十分あるので、万一地震が起きても慌てず館内放送に従ってほしい、地震発生時には審議より決議を優先させて頂きたいとのことでした。決議されないとまた株主総会を開催しないといけませんから、しょうがないですね。

事業報告は映像で行われました。役員の方々は何度も見た映像だと思うんですが、村上社長をはじめ皆後ろを振り返り半身になって映像を見ていて、これも好印象ですね。
せっかく株主総会用に分かりやすく業績を説明する映像を作ったんですから、ホームページでも公開したらいいのにと感じます。株主総会に出席できるのはほんの一部の株主だけなので、ホームページを通じて公開し、もっと有効活用した方が良いと思います。
イオンモール2011年株主総会
続いて議案の説明となり、役員選任議案では取締役候補を1人ずつ村上社長が紹介していました。役員候補は呼ばれるとすぐに起立してしっかりと一礼していましたが、イオングループのトップであり一番偉い岡田元也取締役相談役は、名前を呼ばれてからもそもそと立ち上がり、ちょこっと頭を下げただけでした。
私はどんなに大きな会社になっても、会社というものは経営トップの姿勢が反映されるものだと感じています。周りの部下はいつもトップの振る舞いを見て自然と真似をするものです。岡田氏はイオングループの中で一番偉いわけですし、模範となるような姿勢を見せてほしかったですね。
俺が一番の大株主なのに、なぜ弱小株主にお辞儀をしなければならないんだ!俺が経営しているから利益が出ているんだからこちらがお礼を言ってほしいくらいだ、と言われているように感じてしまいました。まあ確かにその通りではあるんですが、上場している以上一般の株主を大事にする必要があると思います。それが嫌なら上場を廃止するしかありませんが、上場廃止となれば今までと同じような条件で借入れができるか分かりませんし、上場しているメリットを享受しているんですからそれに伴う責任もしっかりと果たして欲しいと思います。
その岡田氏は東日本大震災後のインタビューで「懸念しているのはいろいろなところで自粛が広がっていることだ」と社会の自粛ムードを懸念していますが、それならば懇親会を中止せずにチャリティーイベントなどを行うなどの工夫をして懇親会を開催するという方法もあったのではないか?と感じます。社会の自粛ムードを懸念しながら、一方では自粛ムードを広げているというのは矛盾していますね。
 社会の自粛ムードを懸念=イオンの岡田元也社長 2011/03/28時事ドットコム
懇親会は自粛するとしても、せめて株主とコミュニケーションを深める懇談会くらいは開催して欲しかったなと感じました。私の定義は、軽食などの食事を出すのが懇親会、食事がないのが懇談会という定義ですが、会社によって懇親会・懇談会の定義は微妙に異なるようです。

その後質疑応答となりました。
多くの株主に質問してもらうため質問は1人3問以内でお願いしたいということでしたが、3人しか質問しないのであれば制限するのは無意味だと感じました。昨年まではもっと質問も多かったのでしょうか?
議長の指名を受けてから近くのマイクまで進み質問します。質問後は席に戻り、それから回答するという形式でした。この形式だと質問の意図と回答が異なった場合、すぐに再質問しにくいのが難点ですね。
質問に対しては担当取締役中心に回答し、村上社長が補足するという形式でした。もう少し社長が回答してもいいかなとも感じましたが、社長退任が決まっていることを考えれば、取締役に経験を積ませる考えだったのかもしれませんね。

質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)39ページに青森県の店舗で減損を39億円計上したと書いてある。たぶんリニューアルした店舗だと思うが、減損後の帳簿価格を教えて欲しい。
→(河原健次 取締役管理本部長)ご指摘の通り青森県のイオンモールつがる柏店です。2009年2月にリニューアルしたが思うように収益が伸びなかったので、固定資産の減損会計基準に則り、回収可能額と簿価の差額39億円を減損計上した。昨年よりプロジェクトチームを組み、収益計画を組みなおしており、今後魅力的なショッピングセンターにできると考えている。簿価は土地が15億円で、建物は約50億円だったものを約11億円まで減損した。
村上社長から補足)中長期を見据えて全面的に改装したので今年度から黒字の方向に向かっていく。
(2-2)対処すべき課題で、国内で出店ペースの加速化、新たな立地開発に取り組むと書いてあるが、今後はコンパクトシティ構想などで郊外立地が難しくなり、出店余地が少なくなるのではないか?どのような戦略で課題を実現していくのか?
→(岩本馨 常務取締役開発本部長)郊外の出店余地が減少してきているのは事実です。ただ現在出店を進めている案件は、地域の行政・住民の方々と共に新しい街づくりという形で進めている。当面は進行中の物件もあり問題ない。ただ郊外のいわゆるモール型の出店は今後減ってきて、都心型SCが増えていく。昨年プロパティマネジメント(PM)物件として受託したイオンモールKYOTOのような、敷地面積1万坪以内の新たな都市型ショッピングセンターの開発を進めている。
村上社長)現在54のSCを運営しているが、電車でアクセスできる店舗が19SCまで増えてきている。これは戦略的に増やしてきた結果だが、今後は郊外型のショッピングモールについても従来以上に非日常的な店舗開発の検討を進めている。発表できる段階になればプレスリリースなどで発表する。新たな立地も含めてそれぞれのSCの中身についても大胆にチャレンジしていきたい。
(3-2)中長期的な成長を考えるとアジア展開が重要になると思うが、中国での業績推移は計画と比べてどうなのか?また、国内事業と比べて収益性にはどの程度の差があるのか?
→(河原健次 取締役管理本部長)2月末時点で中国には2店舗あるが、合計の売上は100億円ほどになる。ただこれは現時点の数値であり、毎月数%の伸びを続けており、半年では10%以上、1年では20〜30%の勢いで伸びている。なので100億円と言っても今は100億円ではないことを理解して欲しい。
収益性については、中国では自社での投資は内装など中心に1SC当たり20億円程度であり、建物などはマスターリース方式で賃借している。5年前後で投資回収ができるようなビジネスモデルになっている。現状は土地・建物とも所有しないビジネスモデルだが、土地の使用権を取得したりイオンモールが建物も建てるような様々なビジネスモデルを検討している。現状のビジネスモデルは売上と同様あくまで現時点での姿であり、将来は無限の可能性があると考え様々なモデルを検討していく。北京の店舗は3月にキャッシュフローベースで単月で黒字になっており、中国事業は比較的順調に推移している。
村上社長)中国の場合、旧正月が毎年月ずれするので前年比では比較しにくい部分もあるが、4月は記録的な好調さで北京、天津のSCとも予算を達成したと報告があったところです。中国でも日本と同様地域の方々に支持いただき順調に推移している。特に天津の店舗は、尖閣諸島の問題で日中関係が悪化している中で地元の方々から誘致され、イオンとともに出店した店舗であり、地元の方々にも支持されている。
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(4-3)(女性)昨年末に豊砂地区にイオンモール幕張の出店が発表されたが、2013年3月オープンに変更はないか?
→(岩本常務)幕張新都心の店舗の現状ですが、2012年3月の土地の引渡しに向けて千葉県企業庁と協議を進めている。現状では2013年春オープン予定で、関係機関と協議を進めている。
(5-3)昨年の株主総会でもエコという観点から車がなくてもアクセスできるような店舗を増やして欲しいという要望があった。豊砂地区には新駅ができるとの話もあるが、イオンモール幕張は新駅なども考慮した設計になっているのか?交通渋滞が起こらないような設計にして欲しい。
→(岩本常務)豊砂地区には新駅の計画があり、駅前ロータリーの計画もある。当然新駅を意識した設計を進めている。交通渋滞についてはどのSCでも懸念されるが、新たに東西に計画道路が開通したこともあり、この影響も考慮して進めて行く。周辺に渋滞を起こさないような交通誘導を図っていく。
村上社長)イオンモールは車でのアクセスに頼ったSCが多いので、どこに出店しても交通渋滞を懸念される。3月にオープンしたイオンモール甲府昭和でも渋滞が懸念されたが、今まで一度も渋滞を起こしていない。今まで多くのSCを開発してきたので、車の流れや誘導の仕方、店舗の配置など多くのノウハウを蓄積しており、スムーズに流れるようなレイアウトにしている。発表できる段階になったら、先ほどの質問にもあったような新たな都市型のショッピングセンターとして発表するので、楽しみにして欲しい。
→(岩本常務)アクセスについては、幕張地区でバス運行を行っている京成バスさんとも協議をしていて、幕張本郷駅からのスムーズなアクセス実現など検討を進めている。車一辺倒にならないように、公共交通機関も含めたアクセスを検討している。
注記)岩本常務は何度も千葉県企業庁を愛知県企業庁と言い間違えていて、愛知県でも新たな出店計画を進めているのかなexclamation&questionと感じましたね。ぜひ愛知県もよろしくお願いします(笑)
(6-3)豊砂地区の道路にはほとんど歩道がなく、道路を横断する歩行者もいる。SCがオープンすると歩行者が原因となって渋滞が起きる可能性もあるので、歩行者や自転車の動きも考慮した設計にして欲しい。
→ご意見ありがとうございました。開発に反映できるようにしていきます。
(7-2)今後海外店舗の比率が増えてくると業績への影響も大きくなるので、国内と海外の収益性の違いについて、もう少し説明して欲しい。
→(河原取締役)先ほども説明したようにマスターリース方式なので、短期間で投資回収ができるようなモデルになっている。日本での事業と比べると2.5倍くらいの収益性があると解釈できると思う。ただ日本でもマスターリース方式の店舗もあり、中国の店舗が日本の店舗よりすべて2.5倍収益性が上がるわけではない。中国の消費市場は今後も伸びていくと考えており、土地の49年使用権を購入してSC開発をするビジネスモデルになっていくかもしれない。そうなると収益性なども変わってくる。
村上社長)現状は投資を抑えたマスターリース方式での出店であり、2.5倍という数字が出ている。先ほど映像で説明したように、今後新しい地域、新しい国への出店も増えていくので、マスターリース方式より土地も保有した方が良いという物件も出てくると思う。しっかりとコントロールしていく。
注記)この回答は回収期間の違いが中国と国内では2.5倍くらい差があるということだと思いますが、土地・建物とも自社で投資し1SC開発に200億円近くもかかる国内モデルと、20億円ほどの投資で済むマスターリース方式の中国事業を比べても意味がありません。マスターリース方式の方が投資回収が早いのは当然だと思います。質問者が聞きたかったのは、投資回収期間ではなくSCレベルでの利益率の違いだと思います。賃料収入/SC店舗の総売上高 のようなイメージでしょうか。
あるいは日本と同じようなビジネスモデルを想定した場合の投資回収期間の違いなど、前提条件を揃えた場合の比較を聞きたかったですね。


以上で質問も出尽くし、質疑応答は終了となりました。思ったより質問が少なくてちょっと残念でした。
続いて議案の採決を行い、無事可決し株主総会は終了となりました。
その後退任役員について経歴や今後の役職などについて、村上社長から1人ずつ紹介がありました。イオンモールの顧問となる人が多いようです。イオンモールにどのような貢献をしてくれたのかなど紹介があり、とても良いことですね。
引き続き今期の取り組みについて説明がありました。
今期は国内で2SCを出店し、来期は4SCを計画している。中国では今期1SC、来期は5SC以上の出店を計画している。2013年度以降は毎年2桁に近い出店を目指し、イオンモールの成長の原動力にしていきたい。今期は震災の影響や電力供給懸念なども織り込み減益計画にしているが、2013年度は売上で7.4%、経常利益で9.4%の成長を目指していく。
最後に、この後の取締役会で私が取締役会長になり、岡崎氏が取締役社長に就任する予定です。岡崎氏は16年間に渡り、中国・香港・マレーシアの現地法人勤務、経営の経験があり、国内でも経営にかかわってきたキャリア豊富な人物です。経営陣の若返りも考慮した。必ずや株主の皆様のご期待に沿えられると思う。株主の皆様には引き続きご指導ご鞭撻を賜りたくよろしくお願い致します。

会社説明会がわずか4分で終わってしまったのは意外でしたが、今後も着実に成長していくという村上社長の力強い言葉が聞けたと思います。イオンモールは全体を通して良い印象の残る株主総会だと感じました。終了後も役員の方々は席に残り、退席する株主を見送っていました。
元気な村上社長が退任してしまうのはとても残念ですね。新社長の岡崎双一氏は海外経験も豊富で、これからアジア展開を進めていくイオンモールには最適な方なのかもしれませんが、せっかくの機会ですので最後に株主に挨拶があればもっと良かったのではないかと感じました。株主に対し、今期以降社長としてこんな会社にしていく!という力強い言葉が聞けたら、株主も安心するのではないでしょうか?
社長が交代する場合は、新社長の挨拶も実施して欲しいと感じました。挨拶だけではなくて今期の取り組みは新社長から説明しても良かったと思います。実際株主総会後の説明会では、新役員の紹介とともに新社長が説明するケースも良くあります。
新社長のもと、アジア中心に今後も成長を続けていって欲しいですね。期待しています。


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ひらめき
イオンモール2011年株主総会


posted by Zaimax at 18:07 | Comment(0) | TrackBack(0) | 株主総会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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