2011年04月23日

ACCESSアクセス(4813)2011年株主総会レポート〜その2

2011年4月20日(水)10時から、東京都飯田橋のホテルグランドパレス2階 ダイヤモンドルームで開催されたACCESSアクセス(4813)の第27回定時株主総会に行ってきました。
このページでは、次項有 ACCESSアクセス(4813)2011年株主総会レポート〜その1 に続いて、後半の質疑応答の様子をまとめていきます。
ACCESSアクセス2011年株主総会
アクセスの株主総会では、受付で議決権行使についてのアンケート用紙と、本日の進行予定・会場案内などが書かれた用紙が渡されました。今回から議決権行使結果について、東証などに報告が必要なようです。
今までの議決権行使結果の集計は、事前に郵送で議決権行使を行った分については、事前に会社側で行使結果を集計しています。株主総会に出席して議決権を行使する分については、議案の採決時に議決権を行使する建前になっています。議決権行使は最終的な意思表示が優先されるので、議決権行使書にマルやバツを付けて受付に提出しても、その意思は無効になってしまいます。株主総会の中で議案の採決があり、そこで最終的な意思表示を行うことになるからです。ただ、株主総会での議案の採決は拍手方式が大半であり、実際の個々の賛否状況は分かりません。さらに言えば、取締役選任議案などでは、1人ずつ賛否を確認するのではなく一括して賛否を表明させています。つまり株主総会の中では、個々の取締役に対して賛否の意思表示をするのは不可能です。
なぜこんないい加減exclamation&questionな採決で大丈夫なのかというと、事前に大株主の賛成を集めているので、可決に必要な議決権数は株主総会開始前には確保できています。つまり、もし出席した株主が全員議案に反対でも、議案は可決となることが決まっています。なので事前に株主総会決議通知を印刷して、株主総会後すぐに株主に郵送できるわけです。
しかし中には賛否が拮抗していて、株主総会の場で最終的な可決・否決が決まる場合もあります。最近では2010年のサッポロホールディングスの株主総会がそうですし、来月開催のパルコの株主総会でもそうなる可能性がありました。会社側と大株主が揉めていると、事前の賛成が得られず、委任状の争奪戦プロキシファイトになったり、株主総会の中で厳密に賛成と反対の議決権数を集計して可否を争う場合もあります。実際に集計するとなると大変な作業になります。1人1人持っている議決権数は異なるので、1人ずつ賛否を確認して議決権ベースでの賛否を集計しなければなりません。出席者数が多ければ膨大な時間がかかります。
株主総会の出席票も通常とは異なり特殊な形になります。サッポロの場合は下記の記事をご覧ください。
   サッポロホールディングス(2501)2010年株主総会レポート〜その3
本来であればこのような出席票を用意して、ひとりずつ賛否を確認して集計する必要がありますが、膨大な手間がかかるので、上記のようなアンケート用紙で株主総会出席者の賛否を確認することにしたようです。それでも全員が協力するのか分かりませんし、なんか無駄なように感じてしまいます。
無駄と言えばアンケート用紙には鉛筆が付いていましたが、筆記用具くらい持ってきている株主も多いと思うので、必要な人は持っていけるように用意しておけば十分だと思いました。こんな携帯鉛筆なんて貰っても使い道がないですし。
それでは後半の質疑応答の様子をまとめていきます。
ACCESSアクセス2011年株主総会
質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(9-6)パームの特許収入はいつ頃まで見込めるのか?
→スマートフォン関連で200件ほどの特許がある。個々に有効期限は異なるが、だいたいあと8〜10年くらい有効です。アクセスグループ合計では、申請中のものも含めて650〜700件くらいの特許がある。当社くらいの規模の企業としては非常にたくさんの特許を取得していると思う。
(10-6)今期200人の人員削減を発表しているが、効果はどの程度か?
→人件費の削減効果は9.3億円くらいであるが、今期は割増し退職金などの特損9.5億円を計上するので、プラマイゼロとなる。来期以降はコストダウン効果が出てくる。
(11-6)今後も不採算事業は撤退していくのか?
→メリハリをつけるため今期からは事業部制を採用した。事業部の成果については、マイルストーンを設けてしっかりチェックしていく。達成できない場合には撤退も含めて取締役会で議論していく。
(12-7)NetFrontネットフロントシリーズの搭載台数推移をどう見ているのか?
→(スライド使用)昨年は1.4億台に搭載されたが、今後も搭載台数を伸ばしていきたい。任天堂の携帯ゲーム機ニンテンドー3DSにも採用されたので、その他の海外も含めて今期は1〜2億台は搭載されると考えている。


(13-7)財務大臣や東京電力が大株主であり、これらの持ち株が売られるのではないか?ということで需給悪化要因になっている。会社側としてどう対処していくのか?自社株買いなども検討しているのか?社外取締役の方々はどう考えているのか?
→すぐに売却するとの話は聞いていない。売却については会社側ではコントロールできないので見守るしかない。自社株買いについては、いまアクセスは大きな事業転換の最中であり、今後M&Aや出資などの資金需要が発生する可能性もある。手元資金をどう使うのかは慎重に判断していきたい。
社長が力不足なので社外取締役の方々にはいつもアドバイスを頂いている。コメントをお願いします。
宮内義彦 オリックス取締役兼代表執行役会長・グループCEO)社外取締役の役割は、株主・マーケット目線で取締役を監視し、見守るのが役目です。アクセスはALPで走ってきた会社なので、ALPをなんとか成就させたいという気持ちが強かった。ただマーケットの変化がそれ以上に速かった。社外取締役が話し合い、ALPからの転換を促した。
大株主についての質問ですが、財務省は株価低迷中には売らないと思う。会社が再度成長して株価が上がってきてから売るのではないか。今後M&Aの可能性もあり、手元流動性を高める必要があるという会社側の判断は正しいと思う。
新浪剛史 ローソン代表取締役社長CEO)社外取締役で話し合い、戦略を転換して再成長を目指すよう促した。人員削減というリストラも経営陣としては難しい判断だが、戦略を大幅に転換するためには必要です。自社株買いについては、企業の成長性を示し評価を高めないと、自社株買いをして一時的に株価が上がってもすぐに元に戻ってしまうと思う。
三石多門 ドコモ・モバイル代表取締役社長)いまのアクセスは、U字型・V字型で再成長することが一番重要だと考えている。
ACCESSアクセス2011年株主総会
社外取締役の方々から考え方が聞けたのはとてもいいことですね。以前から社外取締役は著名人だが実際に機能していないのではないか?という指摘を受けていたようですが、今回のALPをやめるという大きな事業転換は社外取締役が先導して決断を促したと強調していました。昨年の株主総会では宮内義彦氏に対し、アクセスの事業内容を理解しているのか?という質問もあったようです。そんな経緯もあって、今回は我々が意思決定を主導したと強調したのかもしれません。
私の個人的な感想ですが、メンバーの経歴を考えると三石多門氏が今回の意思決定をリードしたのではないかと感じます。一番携帯電話ビジネスの方向性に詳しいですからね。
一方で今回のALP撤退に伴い業績が大きく悪化し、責任を取る形で役員報酬の大幅削減が発表されています。ただ社外役員は役員報酬削減の対象になっていません。ここ数年、社外取締役の役員報酬総額は1,440万円で変わっていません。1名は無報酬と書いてあるので、残り2名の方々はずっと720万平均をもらっていることになります。誰が無報酬なのかは書いてありませんが、過去の経緯を見ると三石多門氏が無報酬のようです。残り2名の方々は本業で多額の報酬を得ていると思いますが、業績の悪化した会社から変わらず報酬をもらい続けるのはどうなのかな?と疑問を感じます。とはいえ2名の方々を前にしてこんな質問をする勇気ある株主はいませんでしたがあせあせ(飛び散る汗)
他の会社では社外取締役の報酬額は低いのが一般的です。その分ほとんど機能せずお飾りだ!とも言えるのかもしれませんが、社長は報酬ゼロにすると表明しているんですから、社外取締役の方々も少しは協力する姿勢を見せたらいいのにと感じました。
 手数料もお得でGMOグループのGMOクリック証券もお薦めでするんるん

(14-8)(女性)今期の計画にはがっかりした。今後再成長させていくという社長の力強い言葉が欲しい。
→今後事業転換を加速させていく。3つの柱には大きなチャンスがあると思う。28期にはいったん業績が下がるが、再成長のためには基礎作りの時期も必要です。今期は再成長の基礎をしっかりと固めて、来期以降の成長を実現したい(会場から拍手)
(15-8)今まで新株予約権をたくさん発行してきたが、現状はどうなっているのか?
→昨年の株主総会でストックオプションの枠をいただいたが、業績の下方修正を行ったこともあり、ストックオプションの付与は見送った。まずは再成長の見通しをつけるのが先決だが、社員のモチベーションアップのためにも来期はまたお願いしたいと考えている。
 11時41分となり、時間も迫っているのであと1〜2人にして欲しい との議長発言あり
(16-9)取締役を2名減らすが目的はなにか?なぜこの2名なのか?
→先ほども説明したが、事業部制を採るので退任する2名は執行役員として、事業部のトップに専念して力を発揮してもらう。6人の取締役でスピードアップして判断していく。社内と社外が3対3なので、判断が分かれたらどうするんだ!と心配しているのかもしれないが、しっかりと議論していくので問題ない。
(17-9)リストラだけではなくて、方向を大きく変えたりする必要があるのでは?
→ソフトウェア開発では人が一番大事だが、キーとなるメンバーは変わらず頑張っていく。新しくアクセスのビジョンとして ネット時代をリードし、豊かな地球生活を実現する を掲げて事業展開していく。
(18-10)先代の荒川会長の時からACCESSは壮大な目標を掲げていて、私も舞い上がってしまったが。結局ALPは駄目になってしまった。携帯ブラウザも無料化が進んでしまうのではないか?
→オープンソースの流れが他社も含めて脅威になっている。グーグルは広告収入で稼いでいるので、ソフト開発費に数百億円投入しても無料で提供できてしまう。正面からぶつかっても対抗できないので、サービス・イネーブラを目指し、サービスを提供することで利益を上げていく。ソフトウェア業界の流れもそうなっている。ブラウザも将来的には同じようになる(無料化が進む)かもしれない。


   これがグッド(上向き矢印)グーグルの収入源なんですよねあせあせ(飛び散る汗)
(19-10)パームを買収してALPを開発してきたが、ALPは今後役に立たないのか?
→(スライド使用)Palmパームを381億円かけて買収したが、その後の回収状況は次の通りです。
ドコモオペレーターパック213億円、パームOSのライセンス収入119億円
パーム保有の現金78億円、特許ライセンス収入34億円、1stELSE開発費収入7億円
合計約450億円を回収
 ALP開発で培った資産は今後もいろいろと活かしていく。

以上で質疑応答は終了となりました。
午後からは同じ会場で事業説明会を行い、その場でも質問を受け付けるので、質問のある方はぜひ午後も参加してくださいとのことです。午後からの予定もあるので、毎年株主総会は12時頃の終了を目途にしているようです。
続いて議案の採決を行い、無事株主総会は終了となりました。

質問には鎌田社長中心に丁寧に答えていましたし、スライドなども用意して回答していたので分かりやすいと感じました。これだけ株価が低迷している割には、厳しい質問が少なかったように感じます。諦めて売ってしまったのか、アクセスの今後に期待している株主が多いのでしょうか?
と思ったら、午後の質疑応答は少し雰囲気も変わりましたがく〜(落胆した顔)かなり厳しいやり取りもあり、やはりひとこと言いたい株主もけっこういたようです(笑)
株主総会は2階で開催されましたが、1時間の休憩中には3階の別会場で飲み物と軽食が用意されていました。軽食と言ってもお腹いっぱいになりましたわーい(嬉しい顔)ありがとうございまするんるん
午後の説明会の様子もまとめていきます。

   ACCESS(4813)2011年株主総会レポート〜その3
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ひらめき
ACCESSアクセス2011年株主総会
 やはりお寿司は熾烈な争奪戦に がく〜(落胆した顔) 写真なんか撮ってる場合じゃないです(笑)


posted by Zaimax at 00:21 | Comment(1) | TrackBack(0) | 株主総会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
このようなサイトがあること知らなかったが
大変的確で、客観的な報告と思料されました、感謝です。同社は現在の業績はともかく、日本のソフト会社では数少ない世界に目を向けた志と視線の会社です、何とか成功していただきたいと願ってます。
Posted by 山崎美喜夫 at 2011年04月23日 09:35
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