2011年04月10日

共同PRピーアール(2436)2011年株主総会レポート

2011年3月29日(火)10時から銀座の共同PR本社ビル4階会議室で開催された共同PRピーアール(2436)の第47期定時株主総会に参加してきました。共同ピーアール(2436)は企業や自治体などのパブリックリレーション活動を支援している会社です。
共同PRの株主総会に参加するのは、3年連続で3回目の出席になります。
   2009年の株主総会はこちら 次項有 共同ピーアール2009年株主総会レポート
   2010年の株主総会はこちら 次項有 共同ピーアール2010年株主総会レポート
2011年3月29日(火)の株価 505円(JASDAQ 2436)100株単位 12月決算
PER 11.3倍、PBR 0.59倍、配当利回り 5.94%、株主資本比率 51.2%
今期の業績予想には東日本大震災の影響は織り込まれていません
監査費用 2,000万円(売上比 0.43%) 新日本有限責任監査法人

株主優待 なし

     共同PR(2436)のホームページ
     共同PR(2436)のヤフー株価情報
共同PR2011年株主総会
過去2年間の株価推移をみると、550円前後で横ばいの動きが続いています。出来高も少なく人気がないのがよく分かります。PR会社なのに自社のPRは苦手もうやだ〜(悲しい顔)というのは困ったものです。
共同PR2011年株主総会
同業のプラップジャパン(2449)と比べてみると株価・業績とも見劣りしています。
 共同PR2011年株主総会
  共同PRの過去の業績グッド(上向き矢印)  プラップジャパンの過去の業績バッド(下向き矢印)
 共同PR2011年株主総会
プラップジャパンは安定した利益をあげているのに対して、共同PRは直近3年は赤字が続くなどほとんど利益が出ていません。業績の差が株価に反映されていますね。今期EPSは45円の計画ですが、ずっと下方修正が続いているので実現の可能性は微妙です。そろそろ頑張ってほしいんですけどねもうやだ〜(悲しい顔)
スケジュール
10:00〜10:25 事業報告
 10:05〜10:06 監査報告 下川和己常勤監査役
 10:07〜10:25 報告事項説明 今年は山田明常務取締役が招集通知を読上げ
10:25〜10:27 決議事項の説明 引き続き山田明常務取締役が担当
 第1号議案 剰余金処分の件 期末配当15円(年間30円 配当据置き)
 第2号議案 定款一部変更の件 有価証券に対する投資事業を追加 心配ですもうやだ〜(悲しい顔)
10:27〜10:46 質疑応答 質問者2人 計6件 19分
10:46〜10:48 決議事項の採決 拍手方式 すべて可決
株主総会
お土産 洋菓子舗ウエストのリーフパイ 後渡し 賞味期限4月29日
飲み物サービス なし、 事業説明会 なし、 懇親会 なし

さて注目の株主総会格付けですが、今年も昨年と同じような株主総会でしたので、共同ピーアール(2436)の株主総会格付けは昨年と同様 『D+』 としました。しかしお土産のリーフパイはとても美味しくて、家族にも大好評でしたので、格付の見直し方向はポジティブとしますわーい(嬉しい顔)
   議決権を有する株主数        876名、その議決権数  12,394個
   議決権返送&出席株主数      198名、その議決権数   8,486個
共同ピーアール2011年株主総会
今年も昨年と同じく共同ピーアールの本社会議室で行われました。
会議室内は(3×2)×6のレイアウトで机・椅子が並べられ、36人分の席が用意されていました。株主総会開始時点で18人位でしたが、最終的には25人程度でした。女性も4名いて、昨年よりは普通の株主が増えてきたように感じます。以前は取引先や社員株主と思われる方が多かったように感じます。
昨年までは事業報告は大橋榮社長自ら行っていましたが、今年は体調を崩していて声が出にくいそうで、代わりに山田明常務(業務副本部長)が行いました。招集通知を読上げるだけであれば、朗読が得意な人に任せた方がスムーズですし、聞きやすいと思います。できればスクリーンなどを使ってもっと分かりやすく説明して欲しいですね。読上げなら来年以降も山田常務に任せればいいと思います。

出席していた知り合いの方は、ぼそぼそと元気なく話す社長を見て、この会社大丈夫なのかexclamation&questionととても心配していました。私も初めて株主総会に参加した時には、共同PRに投資したことを激しく後悔しました(笑)株価推移を見ればその後悔は正しかったんですけどねもうやだ〜(悲しい顔)後悔先に立たずです。
議案の説明も山田常務が行い、質疑応答となりました。


質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています(敬称略)
(1-1)まず前年と比べると業績が改善したことに感謝します。とは言えまだ非常に低水準で満足できる水準ではないと思う。今期はさらに改善を見込んでいるが、昨年の下期で底を打ったと考えてよいのか?
→(菅原豊取締役 総合企画局長)昨年の下期で底を打ち、今期は回復に向かうと考えている。今期の計画もそのような数字になっており、頑張っていく。
(2-1)国内No1のPR会社という意気込みは大事だが、同業のプラップジャパンがすぐ近くまで迫ってきている。利益面では完全に差を付けられているが、なぜ同業でこんなに差が付くのか?
→よく聞かれる質問だが、決定的に違うのは交際費です。共同PRではメディアリレーションを重要視しており、メディアに対する交際費が非常にかかっている。交際費をプラップ並みにすればすぐに利益はでる。交際費を多く使うのはあまり良いことではないが、メディア中心にやっているとどうしても必要になってくるのでご理解いただきたい。
(3-1)前期は2億円ほど販管費が減り黒字につながったが、人件費の減少が少し気になる。PRの仕事は人財が一番大事だと思うが、人件費はどのように減らしたのか?また昨年質問した監査費用のコストダウン結果も教えて欲しい。
→この商売はどうしても夜が遅くなり、残業代が増えて帰りもタクシーになってしまうことが、人件費や交通費が多くかかっている。その他の経費は削減しているが、削減には限度があるのでご理解いただきたい。
→(菅原)監査費用については500万円減の効果があった。
(4-2)経費削減には限度があるとのことだが、一方で、対処すべき課題には更なる経費削減が挙げられている。もっと具体的に今期はどんな経費削減に取り組むのか教えて欲しい。
→(菅原)前期の主な削減項目は、給与14.69億円▲6.9%、法定福利費2.31億円▲0.4%、家賃2.13億円▲13.1%、貸倒引当金繰入額0.02億円▲94.4%など全体で8.9%の経費削減となった。昨年から固定費の削減を進めてきたが、今期についても継続して発生する業務については、各チームでバラバラと発注するのではなくて、相見積もりを取って最適な発注先を選定していく。家賃はオーナーさんに協力頂き、今期も1千万円の削減を行う。
(5-2)経費についても予算管理していると思うが、固定部分の経費見直しはどうなっているのか?詳細がないなら、経費削減と効率性の向上についての考え方を聞かせて欲しい。
→具体的に説明できるのは家賃の減額だけです。PRの仕事は同じ案件の繰り返しではないので、発注の都度、無駄のない発注先を選定していくことに尽きる。各部門に業績目標もあるので、残業代など効率的に運用して目標の達成を目指す。
(6-1)大地震が発生し原発の問題もあって、色々な意味で日本への注目が集まっている。政府の記者会見などを見ていると、情報発信の仕方や危機管理などの面で、共同PRが貢献できることがあるのではないかと感じる。官公庁向けに加えて、政府や政党向けのPR活動についてどのように考えているのか?
→官公庁向けは積極的に取り組んでいるが、まだ十分ではない。今後も積極的に取り組んでいく。共同PRがお手伝いしている地方自治体には、他の自治体から問い合わせも多いので、ニーズはたくさんあると考えている。今後地方自治体中心に長期的なお手伝いをしていきたい。
→(篠崎良一常務取締役 事業局長)官公庁からは今でもいくつか広報活動についての調査依頼やコンサルティングの話をいただいている。企業に止まらず、大学、NGOなどから危機管理についての依頼も増えていて、前期は10%弱くらい伸びている。今期もこれ以上の伸びが期待できる。危機管理の研修などを通じて需要の開拓を図っていく。今回の地震ではユーストリームが活躍したので、当社のセミナーでもユーストリームなどを取り入れていく。地震の業績への影響としては、イベントやプロモーションの中止・延期の動きが一部にある。今後どう推移するのかを慎重に見極めながら、業績の修正が必要であれば適宜発表していく。出来る限りマイナスの影響がないように頑張っていく。

以上で質疑応答は終了となりました。今年は大橋社長の体調が優れないということで、たくさん質問を用意していたんですが一部のみに遠慮してしまいました。
その後議案の採決を行い、問題なく可決され株主総会は終了となりました。

プラップジャパンと比べて利益水準が低いのは、メディアに対して交際費を多く使っているからという説明がありましたが、交際費をたくさん使って接待漬けにしないと仕事が進まない会社と、交際費をさほど使わなくても同程度の売上を上げられる会社では、後者の方が優れていると思います。プラップジャパンは交際費をかけなくても共同PRと同程度の売上を上げているわけですから、本当にそれだけの経費をかける必要があるのか?再検討して欲しいものです。夜遅くまでテレビ局や新聞社などのメディアを接待したり交際費を使わないと、メディアに取り上げてもらえないというのは問題だと思います。金の切れ目が縁の切れ目のような付き合いに本当に意味があるのでしょうか?官公庁などは接待禁止ですし、メディアに対してももっと健全な関係を構築する必要があると思います。費用を接待などに使わなければ大幅に利益も増えて、税金として社会の役に立ったり、株主への配分ももっと増やせると思います。
だいたい新聞やテレビなどのメディアは、新規参入のない特殊な立ち位置にあると思いますし、自ら強調しているように社会の公器という側面もあります。給料などの待遇も平均賃金からすると大幅に高く、特権意識も強い人たちだと思います(少しひがみが入っているかもしれませんがあせあせ(飛び散る汗)
そんな特権階級の人たちを、赤字に転落するほどの交際費を使って接待するというのはおかしいと思います。公務員の接待などを激しく批判しているのもメディア自身ですし、社会の公器を自認するメディア自体が自ら接待は禁止する必要があるのではないかと感じます。公務員の接待は大々的に批判するけど、自分たちが接待を受けるのは民間だから問題ないexclamation×2というのは、身勝手な理論で国民からも支持されないと思います。
そろそろ旧態依然とした慣習はやめる必要があるのではないかと感じます。
共同PRには日本No1のPR会社として、不透明な接待に頼らなくてもメディアが取り上げたくなるような話題を、次々と発信していって欲しいですね。
社長の仕事は激務で体調にも負担がかかるでしょうから、そろそろ若手を社長に抜擢して、徹底的な改革を進める時期なのではないかと感じます。大橋社長は一段上の会長などの高所から、後任社長をサポートするような役割が求められているのではないでしょうか?創業者で大株主でもある大橋社長の英断を期待したいですね。体調を崩しているという社長に向かって、株主総会ではこんな指摘はできませんでしたが、後進を育てることが経営者の最大の責務です。大橋社長は3ヵ月ほど入院していたそうですが、それでも会社は回っていたわけですし、そろそろ後進に道を譲る時期だと思います。任せないと人は育ちませんし、元気なうちに任せないと後継者も大変です。


株主総会では質問しませんでしたが、定款変更で有価証券に対する投資事業を追加するというのはとても心配です。自社の株価でさえ低迷から脱することができないのに、有価証券への投資で成功することができるのでしょうか?どこぞの金融機関から変な金融商品を薦められて、数年後には有価証券評価損、売却損など巨額の特別損失を計上して、大赤字になるのが目に見えていますもうやだ〜(悲しい顔)こんな無駄なお金の使い方をするくらいなら株主に還元して欲しいですし、本業にもっと集中してほしいものです。
心配だったので株主総会後に聞いてみましたが、決して有価証券の売買を大々的に始めるのではなく、有価証券を取得する場合に備えて事前に定款を変更しておくだけだという説明でした。
リーマンショックの際にも、外資系の証券会社や投資銀行が格付の高い不透明な商品を多くの会社に売りまくり、多額の損失を生じさせましたし、最近でも中小企業にメガバンクなどが為替のデリバティブ商品を販売して、巨額の評価損が発生して倒産する会社が続出したり大赤字に陥るなど問題になっています。
いかにも儲かりそうな話を持ち込んでくるんでしょうが、そんなに儲かるなら銀行や証券会社が自分で保有すればいいわけで、売り込んでくる商品に美味しい商品などないexclamation×2と肝に銘ずる必要があると思います。有価証券の売買で儲けるのはそんな甘い世界ではありません。有価証券に対する投資事業を定款に追加する暇があったら、もっと本業に精進してほしいと思います。
有価証券に対する投資事業については、株主としてきっちりと監視していきたいと思っていますひらめき
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ひらめき
共同ピーアール2011年株主総会
posted by Zaimax at 17:50 | Comment(1) | TrackBack(0) | 株主総会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
共同ピーアールの大量退社は問題になるのでしょうか?ー今週の総会
Posted by tれうy at 2012年03月26日 19:48
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