GMOホスティング&セキュリティは、レンタルサーバーなどのホスティング事業と、Webサイトの実在性証明などを行うセキュリティ事業を展開している会社です。
GMOホスティング&セキュリティの株主総会に出席するのは昨年に続いて2回目です。
昨年の様子は

GMOホスティング&セキュリティは4月1日からGMOクラウドに社名変更します。
2011年3月22日(火)の株価 70,400円(マザーズ 3788)1株単位 12月決算
PER 12.9倍、PBR 2.08倍、配当利回り 2.84%、株主資本比率 58.7%
監査費用 3,150万円(売上比 0.38%) 有限責任監査法人トーマツ
株主優待 6月末と12月末の株主に5千円分の自社サービス割引券(2,500円×2枚)
詳しくは

GMOクラウド(3788)のホームページ
GMO H&S(3788)のヤフー株価情報

最近2年間の株価推移を見てみると、時々人気化するものの7万円前後での推移が続いています。今後はクラウド事業に本格的に取り組みますし、社名も分かりやすいGMOクラウドに変更するので、クラウド需要の伸びとともに株価も上昇するといいですね。
スケジュール
18:00〜18:18 事業報告
18:03〜18:05 監査報告 藤田智秀常勤監査役
18:05〜18:18 営業報告 青山社長が読上げ+スクリーンにポイントを表示
18:18〜18:20 決議事項の説明
第1号議案 剰余金処分の件 200円増配の2,050円(配当性向35%)
第2号議案 定款一部変更の件 4月1日から社名をGMOクラウドに変更
第3号議案 取締役7名選任の件 任期満了に伴い7名全員を再任
第4号議案 監査役2名選任の件 任期満了となる藤田智秀氏、佐藤明夫氏を再任
18:20〜18:39 質疑応答 質問者3人 計7件 19分
18:39〜18:41 議案の採決 拍手方式 すべて可決
18:41〜18:46 役員から挨拶 1人ずつ担当や抱負を株主に語りかけていました

お土産 クオカード千円分とノベルティグッズ類 先渡し
飲み物サービス ホテルから水のサービスあり
事業説明会 なし
懇親会 なし
さて注目の株主総会格付けですが、昨年同様18時からの開始で他の株主総会と重なりにくい様配慮されていますし、質問にも丁寧に答えていたと思います。一方せっかく株主が集まる機会ですから、経営近況報告会なども行うともっと理解が深まって良いのにと感じました。これらを総合的に判断し、GMOクラウド(3788)の株主総会格付けは昨年と同様 『C−』 としました。
議決権を有する株主数 3,538名、その議決権数 116,021個
議決権返送&出席株主数 619名、その議決権数 85,096個

今年も株主総会は渋谷のセルリアンタワーで開催されました。
会場内には机も用意されていて、ホテルからのサービスのお水のグラスが置かれていました。遅れそうになり急ぎ足で到着したので、お水を飲み干したらすぐに注いでくれました。今年もお替り可能です(笑)
開始時点では40人位でしたが、仕事帰りの人なのか徐々に増えて50人位になりました。それでも震災の影響なのか昨年より10人ほど少ない感じです。遠方からの出席者が激減しているんでしょうね。他の株主総会でも昨年よりは出席者が減っているようです。
今年はお土産が先渡しとなり、受付時にGMOクラウドが取り上げられた業界紙とともに渡されました。
事業報告は今年も青山社長が召集通知を読み上げる形式でしたが、スライドは文字が中心であり、グラフや写真を使ってもう少し分かりやすく工夫してもいいのではないか?と感じました。3月28日に開催された個人投資家向け会社説明会では、事業内容を分かりやすく説明していたので、すぐにでも改善可能だと思います。横文字などが多くて事業内容が分かりにくい会社なので、余計に工夫が必要です。株主がみな事業内容を理解しているとは限りませんからね。
引き続き決議事項について説明があり、すべての報告事項、決議事項に関する質疑応答となりました。
回答は青山社長がすべて回答していました。メモなどを見ることもなく自らの言葉で語りかけていて好印象でしたが、他の取締役からも回答があるともっといいのにと感じます。株主としては経営陣の方々はどんな人なんだろう?どんな職務を担当しているのだろう?と気になりますので、他の役員の方々にも活躍の場があるともっと良い株主総会になると思います。
今年は株主総会終了後に取締役から1人ずつ挨拶があり、今期重点的に取り組む課題などについて簡単に説明がありました。役員の方々の力強い声が聞けてとても良かったと思います。来年以降も株主総会の内容をさらに改善していって欲しいと思います。
質問者数は今年も3人でしたが、質問数は2件減少し、時間も9分短くなりました。質問者数が少ないので活発な質疑応答という感じではありません。経営近況報告会などを開催し、事業内容への理解が進めば、もっと質問が出てくるのかもしれませんね。
質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています(敬称略)
(1-1)GMOクラウドに社名変更するが、その本業のホスティング事業がここ数年売上は横ばい、営業減益が続いている。価格競争が厳しいと思うがどのような戦略で利益を伸ばしていくのか?
→レンタルサーバーは低価格競争が激しくなっており、一昨年までは低価格領域には参入しない方針だったが、昨年から低価格のロケットネットなどを開始し参入した。1年で契約件数が4万件になるなど好調に推移しているが、収益性は低いので売上の伸びほどには利益は伸びていない。まずは契約件数を伸ばすことに注力し、売上を拡大させていく。昨年からクラウドサービスに力を入れており、人員も増やしている。そのため販管費が増加し利益が減少している。今まではブランドやサービスがばらばらだったが、既存のホスティング事業は4月に投入するパブリッククラウドサービスに集約していくことで効率性を上げていく。
(2-1)ここ数年収益性の高いマネージドホスティングサービスに力を入れてきたが、現状はどうか?
→マネージドホスティングサービスはGMOクラウドの中のプライベートクラウドとして事業を展開している。非常に大きな案件が取れ始めていて、5月にビックサイトで開催されるクラウドのイベントで、大きな事例をいくつか発表予定なので期待して欲しい。今までは中小企業が顧客の中心だったが、GMOクラウドを投入したことで今までに無いような大きな成果につながると考えている。
(3-2)昨年11月のクラウドエキスポショーでも盛況だったが、実際の成果に結びついているのか?
→2010年5月に日本で初めてのクラウドのイベントが開催され、11月が2回目のクラウドイベントだった。今まで当社は大きなイベントに出展経験がなく苦労したが、反響も大きく成果も出ている。ここで出た成果を5月のイベントで発表予定。今は開発を進めているので、費用が先行している。
(4-2)先ほども質問があったが、販管費・原価率が上がっており、もっと詳しく説明して欲しい。
→低価格ブランドの浸透のために広告宣伝に力を入れたため広宣費が1億円増加した。ブランドの浸透も徐々に進んだので、今は効率的に運用している。人員を増強については、昨年の10月にクラウド対応の体制はできたので、今後も人員が増え続けるわけではない。今後は利益に結び付けていく。
(5-2)クラウドの売り上げ見込みは?
→2011年はホスティング事業で11億円強売上を積み上げる予定だが、ワダックスのM&Aによる売上増が7億円、残り4億円がクラウドでの積み上げ分。2Qから少しずつ実績が出てきて、5月のイベント後の下期に4〜5億円の売上を狙っている。決して難しい数字ではないと思っている。

(6-1)事業の特性上、止めないことが重要だが、地震などへの備えはどうなっているのか?
→耐震性の高いデータセンターを借りており、サービスを止めないという部分では問題ない。サポート体制については、今回は3日間社員を自宅待機させる体制を取った。メールでのサポートは行えたが、都内の通信環境が悪くなり電話でのサポートは行えなかった。今年の1月から災害時のサポート体制の見直しを進めており、山口県と大阪の営業所でもサポートができるような体制を作っていく。一方パブリッククラウドサービスでは、子会社のアメリカのデータセンターやアジアのデータセンターも活用して、データのバックアップができるような体制にしていく。これを機会に海外展開もしていきたい。グローバルサイン事業で海外でのノウハウも蓄積できたので、海外にもホスティング事業を提供していきたい。
(7-3)配布されたパンフレットに書いてあるDC事業はすでにやっているのか?
→データセンター事業はすでに展開しています。
質問の意図がよく分からず、ECなのかDCなのか何度も確認していました。質問者もDC事業とは何かよく分かっていなかったようです。事業内容が分かりにくい会社だからしょうがないですね。それにしてもなぜ事業内容もよく理解していない会社に投資するのか、理解に苦しみます。
以上で質疑応答は終了となりました。M&Aなどで拠点が点在しており販管費も増加しているので、統廃合した方がいいのではないか?と思っていましたが、緊急時のサポート拠点として活用すると言われると、そういった使い方もあるのかな〜と感じました。今期以降クラウド事業が徐々に立ち上がってくるようなので、社名変更と併せて人気が出るといいですね。
今回の東日本大震災では、津波で住民票などの大事な書類やデータが無くなってしまいましたが、クラウドサービスを活用してデータを安全な場所に保存していれば、データ消失という事態は避けることができます。企業や旅館などでも顧客データや取引先情報などがなくなり、事業継続が困難な会社も出てきています。今後自治体なども含めてクラウドサービスへの注目が高まってきそうなので、GMOクラウドにも期待したいですね。
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