共同PRの株主総会に参加するのは、昨年に続いて2回目です。
株主総会レポートの作成に1年もかかり

2009年の株主総会はこちら

2010年3月26日(金)の株価 521円(JASDAQ 2436)100株単位 12月決算
PER 251倍

監査費用 記載なし 新日本有限責任監査法人が就任
株主優待 なし
共同ピーアール(2436)のホームページ
共同ピーアール(2436)のヤフー株価情報

株価は上記の通り低迷していて、残念ながら昨年からあまり変化はありません。
スケジュール
10:00〜10:20 事業報告 大橋榮社長が事業報告を読上げ
10:20〜10:29 決議事項の説明
第1号議案 第46期計算書類承認の件 ここで計算書類について説明
一時的に会計監査人なしの状態だったので議案として審議。珍しい議案だと思います。
第2号議案 剰余金処分の件 期末配当15円(年間30円据置き)別途積立金一部取り崩し
第3号議案 定款一部変更の件 会計監査人を設置、取締役の員数を6→9名以内に変更
第4号議案 取締役9名選任の件 経営陣の充実・強化のため4名増員
第5号議案 監査役1名選任の件 会社法上3名以上の監査役が必要なので松田和彦氏を新任
第6号議案 会計監査人選任の件 新日本有限責任監査法人を選任(以前も新日本だったはず?)
第7号議案 退任取締役に対する退職慰労金贈呈の件 古賀良三氏が退任
10:29〜10:53 質疑応答 質問者3人 計8件 24分
10:53〜10:59 決議事項の採決 拍手方式 すべて可決
10:59〜11:03 取締役・監査役紹介と新任取締役挨拶

お土産 パティスリー「風と土」の焼き菓子 後渡し
飲み物サービス なし
事業説明会 なし
懇親会 なし
さて注目の株主総会格付けですが、今年も昨年と同じような株主総会でしたので、共同ピーアール(2436)の株主総会格付けは昨年と同様 『D+』 としました。
議決権を有する株主数 915名、その議決権数 12,395個
議決権返送&出席株主数 236名、その議決権数 8,603個

今年も昨年と同じく共同ピーアールの本社会議室で行われました。
1階のエレベーターホールで会場の案内をしていた女性も明るくてとても感じのいい方でした。
今年も昨年と同様、10時から銀座で共同ピーアールの株主総会、11時から丸の内で日本和装の株主総会という順番です。昨年は3分前到着とギリギリ間に合いましたが、今年は共同ピーアールの株主総会が意外と長引いたので遅刻してしまいました。その点でも議案決議の省略はいいアイデアだなと感じました。
会場内には机もあり、3テーブル×2席×6+2席で38人分の席が用意されていました。出席者数は18人ほどで、女性は3名、11名がスーツ姿。拍手などで進行をサポートしている人が数人いたので、取引先か社員株主かな〜という感じでした。一般の株主は数人という印象ですね。
後方に座っている株主が多かったので、大橋社長からもっと前に座ってもらいなさいと事務局に指示していましたが、株主の自由なのでと言われてしまいちょっとムッとしていましたが、隣の山田取締役に記者会見じゃないんですからとなだめられていました

結局株主総会の冒頭に、社長からもう少し前に座ってくださいと案内がありました。
昨年も書きましたが、企業のPRやIR活動を支援する会社なのに、特に工夫の感じられない株主総会であり、スライドを使用した事業報告や経営戦略説明会も開催されません。プレゼンテーションは得意なはずなので、ぜひスライドを使って分かりやすく説明して欲しいものです。今年も大橋社長が招集通知を読上げており、朗読するだけなら事務局か若手の役員に担当させた方が、社長の負担も減るのにと感じました。
質疑応答は昨年よりは質問数も時間も増えました。とはいえ私がたくさん質問したから(笑)という部分が大きいです。厳しい質問も含めてたくさん質問したので、株主総会終了後に大橋社長から何をしている人なのか?と逆に質問されてしまいました。プロ株主じゃありませんのでご安心ください

今年は決議事項が7件もあり、株主総会が長引いた要因の一つなんですが、質疑応答終了後に大橋社長が決議事項を飛ばして以上で株主総会を終了します

まとめて一括して承認を求めるか、事前集計で承認に必要な議決権数を超えておりこの場での決議は省略しますと宣言すれば問題ないようにも感じます。ぜひ無駄な時間は省いて欲しいですね。
質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています(敬称略)
(1-1)昨年の株主総会で、社長から「今年は株主の皆様に満足頂けるような数字を提示できると自負している」との発言があったが、連結では昨年より大幅に悪化して2期連続の赤字となっている。ここまで会社を育ててきた実績は素晴らしいが、大橋社長はご高齢であり経営陣の若返りも必要ではないか?本当に会社を立て直して黒字化する自信はあるのか?
→確かにご指摘の通りです。景気自体が昨年私が想定していたよりずっと厳しい環境になったことも要因の一つだが、業界全体の問題として競合が厳しくなったことから、採算を度外視して安値攻勢をかける会社が増えてきて、足の引っ張り合いになった影響が大きい。安値攻勢でクライアントを奪われたり、価格を合わせたりということで想定以上に業績が悪化してしまった。クライアントへのサービス内容には自信を持っており、PR会社の中でも一番だと思っている。今年はどうなのか?という点については、未知数の部分もあるが昨年のような厳しい環境は脱すると思うので、今年は売上も40億円を突破できると思っている。
昨年想定が狂ったのは韓国子会社がクライアントを想定ほど取れなかった影響も大きい。今年はその分取れると思うし、国内についてはほぼ想定通りであり心配していないが、韓国・中国などの海外事業が足を引っ張っている。これをなんとかしないといけないが、今年は大丈夫だと思っている。
と言ってもまた来年同じように言われてしまうと困るので(笑)そうならないようにがんばります。
(2-1)リテイナーの解約や減額要請があるなど、顧客も聖域なくコストダウンを進めている中で、共同PRの販管費は今期も増えている。毎回経費の見直しを強化すると言いながら増えているのはなぜか?本当にコストダウンに取り組んでいるのか?
→共同PRの粗利率は36〜37%前後であり、この数値はそれほど変わっていない。業界平均でも37%を超えると黒字になるので、この数字以上になるように管理している。それにしても昨年は売上が伸びなかった。今年はそうならないように頑張るのでご理解いただきたい。来年は同じような発言はしないので、安心してわが社の株を持ち続けてください(笑)
(注記)このレポートを作成しているのは1年後なので、大橋社長のおっしゃる通り株を持ち続けましたが、株価は横ばいから若干下落という感じです。業績は回復しつつあるものの連結純利益は5百万円で、吹けば飛ぶような数字です。今年の株主総会ではどんな発言があるのか楽しみですね

(3-1)コストに関連して、第6号議案で大手の監査法人を選任しているが、大手は監査コストが高いと思う。会社の規模からしても中堅の監査法人で十分ではないか?見積もり比較などを行って決めているのか?
→その通りだと思う。監査法人は月に1〜2回しか来ないのに費用は非常に高い。監査費用が高いのではないか?という申し入れは行っている。まだ回答は来ていないが考慮してもらえるのではないかと考えている。監査費用は2,000万円くらい?(よく聞き取れませんでした)かかっており半分にしたい。あまり変な監査法人にすることも難しいので変えるつもりはないが、価格交渉は引き続き行っていく。
来年質問いただければ交渉結果などはご報告する。
(注記)これについても結果が出ていて2,000万円でした。少しは下げてもらえたのでしょうか?
(4-1)第4号議案で取締役を4名増員するが、入替で増員は最小限に抑えることはできないのか?
→増員と言っても執行役員を取締役にするだけなので、実質的に増員ではなく肩書が変わっただけです。
(5-1)新任の方々には期待しているので、所信表明をお願いしたい。
→後ほどさせていただきます。
(6-2)新しい血を入れることはとてもいいことだと思うが、中間管理職層への社員教育が重要だと思う。どんな教育体制になっているのか教えて欲しい。
→PR会社は少し特殊であり、一般的な教育プログラムに参加すれば育成できるというものではない。経験がものを言う仕事であり、3〜5年経験してやっと外に出せるような仕事です。一昨年新人を多く採用したが、一人前になるまでにあと1年ほどかかる。その後は戦力として期待できるのでもう少し待ってほしいというのが本音だが、もっと早く成果を出せ!という株主の声も分かるので、新人が育つまでは我々が新人の分もカバーできるように努力していく。
(7-3)株主としては株価が一番の関心毎ですが、業績を上げるのは当たり前であり、PR活動も含めて株価上昇策はあるのかお聞きしたい。
→株価は市場が決めるものなので特別なことはしていない。業績を上げることが基本だと思っている。決して株主を軽視しているわけではなくて、配当を維持するのも私の方針です。今後は社内にIR室も設けて、イメージアップ・株価アップを図ろうと準備している。株価は低迷していると感じているので、専門家に分析してもらったところ1,200円が妥当という結果になった。現状は半分以下なので、せめて1,000円くらいは目指したいというのが私の希望ですし、IR活動も頑張りたい。
(8-1)官公庁向けは不況下でも安定していると思うが、足元の状況や今期の見込みはどうか?
→(菅原豊執行役員)官公庁向けとしての売上は集計していないが、先ほど社長から説明があったように官公庁向けの実績ができたので、これを元に提案したり、官公庁側から同じようなことをやりたいという話が来たりしている。中央官庁の仕事は事務手続きも非常に複雑なので、簡単に真似することは難しいと思うが、真似してもらっても大丈夫なくらい潜在需要はあると思っている。収益性は変わらないが、官公庁向けの仕事に関わる部門が増えており、各チームが少しずつ仕事を獲得していけば売上も伸びていくと考えている。
(大橋社長)官庁向けの仕事には力を入れていく予定で、中央官庁に加えて県庁や市役所などの地方自治体にも力を入れていく。実績や引き合いも頂いており、今年は期待できると考えている。来年には報告できると思うので期待して欲しい。
以上で質問は終了となりました。質問が出尽くすまで対応していて素晴らしいと思います。
この後一悶着があって、もう可決することは決まっているんだから閉会を宣言したいという議長に対し、事務局が決議を行ってくださいと注意し、しぶしぶ事務局がうるさいのでということで決議となりました。なかなか珍しい、そして面白いやり取りでした。
なんとか株主総会も終了し、事務局もホッと胸を撫で下ろしたことでしょうね

来年からは形式に拘らない斬新な株主総会にして欲しいものです。招集通知の過去3年間の損益の表示が単体決算のみというのも疑問に感じますね。ぜひ連結の数字で表示して欲しいと思います。
大橋社長は楽観的な性格なのか、今年も今期は期待して欲しい、ぜひ株を持ち続けて欲しいと何度も言っていました。昨年の実績が悪かったので少し苦笑いしながらではありましたが、今年はどんな言葉が聞けるのか楽しみですね。
今年の株主総会は集中日ではないので、じっくりと説明を聞いてきたいと思っています。
2年続けて参加した印象では、大橋社長は人が良いので、ちょっと無理な目標でもついリップサービスして太鼓判を押してしまうような感じです。来年の株主総会にもぜひ来て頂いて、期待に応えられたか確認して欲しいということでしたので、今年もぜひ出席したいと思っています。
私が出席するまではあまり質問もなかったのかな?社長は株主との質疑応答も楽しんでいるように感じました。質問が少ないと会場にいる知り合いの株主を指名しているくらいですからね


最後に新任取締役4名の自己紹介と所信表明があり、株主総会は終了となりました。
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