サイバーエージェント(4751)はアメーバブログなどインターネットメディア事業やネット上の広告代理店業などを展開している会社です。
サイバーエージェント(4751)の株主総会に出席するのは初めてです。
2010年12月17日(金)の株価 179,300円(マザーズ 4751) 1株単位 9月決算
PER 19.4倍、PBR 3.85倍、配当利回り 1.51% 株主資本比率 36.0%
監査費用 9,400万円(売上比 0.10%) 有限責任監査法人トーマツ
株主優待 なし
サイバーエージェント(4751)のホームページ
サイバーエージェント(4751)のヤフー株価情報

過去10年間の株価推移を見ると激しく乱高下していますが、それでも10年前と比べると大きく上昇しています。アメブロも利益貢献していますし、ソーシャルゲームなど新たな事業が育ってくれば、今後が楽しみですね。
スケジュール
15分ほど前からスクリーンでサイバーエージェントを特集したテレビ映像を上映
13:03〜13:21 事業報告
13:06〜13:07 監査報告 塩月燈子常勤監査役から監査報告
13:08〜13:17 営業報告 映像+ナレーション
13:17〜13:20 計算書類報告 連結B/S、P/L 単体決算は省略
13:21〜13:27 決議事項の説明
13:27〜13:47 質疑応答 質問者4人 計6件 20分
13:47〜13:49 議案の採決 拍手方式 すべて可決
第1号議案 剰余金処分の件 2,200円(前年比1,200円の増配)
第2号議案 取締役8名選任の件 任期満了に伴い6名再任、2名新任
第3号議案 監査役2名選任の件 任期満了に伴い再任
第4号議案 当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)更新の件
13:49〜13:50 新任取締役紹介 担当職務など簡単な挨拶あり
14:09〜14:36 会社説明会 15分ほど休憩時間をおいて開催
14:36〜15:12 質問者3人 計7件 36分 途中で打ち切り

お土産 鏡もち、瓦せんべい 先渡し 年末に嬉しいお土産ですね
飲み物サービス 280mlの水ペットボトル Ameba water
経営戦略説明会 株主総会に引き続いて開催
懇親会 なし
さて注目の株主総会格付けですが、株主総会では質問しにくい雰囲気があり、出席者数の割にあっさりと終わってしまいました。一方で午後1時からの開催で株主が出席しやすいように配慮されていますし、会社説明会も行われ、お土産も用意されていました。これらを総合的に判断してサイバーエージェント(4751)の株主総会格付けは 『C+』 としました。
議決権を有する株主数 29,493名、その議決権数 648,343個
議決権返送&出席株主数 4,731名、その議決権数 383,962個

株主総会は渋谷駅近くの、セルリアンタワーで行われました。よく株主総会で利用されるホテルですね。
受付周辺も蛍光グリーンで統一され、サイバーエージェントらしい雰囲気でいっぱいでした。
受付ではいただくお土産の中に、お水のペットボトルと株主総会後に開催される会社説明会の資料も入っています。
会場内にはたくさんの椅子が並べられていました。毎年多くの株主が出席しているんでしょうね。午後1時からの開催なので、他の株主総会と重なることも少なくて参加しやすい株主総会だと思います。
事業内容からして若い出席者も多かったですし、女性の出席者も目立ちました。
株主控室も用意されていて、スクリーンに株主総会の様子が映し出されていました。控室にはテーブルも用意されていたので、質問などをしないならこちらでゆっくり参加するのもいいかもしれませんね。
13時頃に役員の方々が登場しました。
まずは控室に中継したり、IRサイトで公開するため、株主総会の様子を録画するとの説明がありました。
下記のページで株主総会の様子が公開されています。(質疑応答の部分はカットされています)

サイバーエージェントはネット企業を代表するような会社ですし、藤田晋社長も知名度の高い社長です。私のイメージでは非常にやり手の社長というイメージでした。
実際に藤田社長を見るのは初めてですが、株主総会となると緊張するのか、あるいはただ原稿を読上げるだけなのは苦手なのか、普通の人のように感じました。もっとキレを感じさせる人なのかな?と勝手に想像していました。後半の会社説明会では、そんなキレも感じられるようになってきましたので、株主総会はいつもとは違う緊張感があるのかもしれませんね。
藤田社長の株主総会開会宣言後には会場から拍手も沸き起こり、人気があるんだな〜と感じました。
営業報告は女性ナレーションとスライドを用いて行われ、とても分かりやすい説明でした。上記のページから見ることができます。
引き続き、藤田社長から議案について説明があり、質疑応答となりました。
質問したい株主は、挙手をして議長の指名を受け、会場中央に用意されたマイクまで行って質問する形式です。会場内はアルファベットで区分けされていて、Cブロック前方の方みたいな指名方法です。
より多くの株主から質問を受けるため、基本的に1人1回1問でお願いしたいということでした。
そんなにたくさんの質問も出なかったので、制限する必要もないように感じました。
以下の質疑応答では1回の質問ながら複数の内容が含まれているものもありましたので、適宜分けてまとめています。
質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています(敬称略)
(1-1)連結決算と単体決算の差が大きいが、関連会社の説明がほとんどない。特にFXの会社のウェイトが大きいと思うが、関連会社の状況についても説明して欲しい。
→2000年の上場以来連結経営を重視しており、先ほどの業績説明も連結の業績を報告している。次々と子会社を作って連結経営を行っている目的は2つある。
1つは、事業を行っているインターネットの世界は変化が激しいので、機動的に参入し変化にもベンチャー企業のように対応するために、多くの子会社を作って育ててきた。
もう1つは、若い社員が多いので、子会社をたくさん作ることで早いうちから経験を積ませ、経営ができる人財、事業を立ち上げられる人財を育てるためです。子会社の経営者として若いうちから責任を持たせ、人材の育成を図ってきた。
(2-1)FX事業は不安も感じるので、今後の展開も含めて担当役員から詳しく説明して欲しい。
→FX事業については昨年の株主総会でも、その前の株主総会でも厳しい指摘を頂いたが、業績に占める割合は徐々に下がってきている。FX事業は、サイバーエージェントの事業立ち上げ時の厳しい時期に利益貢献してくれたが、前から言っているようにFX事業はサイバーエージェントの本業ではない。足元では完全に主力事業が入れ替わっており心配する必要はない。
(西條晋一COO)FX事業には3つのリスクがあると考えている。1つ目はレバレッジ規制の問題がある。レバレッジを50倍以下にする規制で、足元も規制の影響を受けている。2つ目は、為替リスクを市場でヘッジしているが、大きな為替変動時にはタイミングのズレなどでヘッジしきれないリスクがある。この部分では速やかにヘッジするようにしており、現状問題はない。3つ目はシステムダウンリスクですが、当社のシステムは極めて安定して運用できている。
(3-2)メディア事業が高い貢献をしていると書いてあるが、詳細がよく分からないので説明して欲しい。
→インターネットのメディア事業は、ヤフーやDeNA、グリーなどの決算を見てもらえば分かるように、営業利益率が50%を超えるような高収益事業になっている。サイバーエージェントは売上の半分が広告代理店事業ですが、この部分は代理店手数料が15〜20%なので、劇的に改善しても10%くらいが限界。一方でアメーバ事業は足元で営業利益率が50%位になっているが、粗利率では80〜90%位が見込めるような高収益事業です。いままでずっと先行投資をしてきたが、やっと収穫期に入ってきたところです。
(4-2)その中にはソーシャルゲーム事業も含まれると思うが、売上比率などが分からない。アメーバ事業の中でもソーシャルゲームを行っていると思うが、この分も含めて売上比率を教えてほしい。
→ソーシャルゲームの市場は2009年の年末から急にできた新しい市場であり、サイバーエージェントでも急激に伸びている。FXのレバレッジ規制で凹んだ分を補って余りある貢献をしてくれている。まだ決算にも表れてこないくらいの規模で売上は四半期で12億円くらい、売上に占める割合は5%位と低いが、急激に拡大している。ソーシャルゲーム事業は、モバゲーやグリーにゲームを提供している事業だが、これとは別にアメーバ内でも同程度自社で展開している。この事業は今後も伸ばしていくので、来年の株主総会ではもっといい数字が報告できると思う。
(5-3)最近株価が好調だが、藤田社長がツイッターで「株主総会までに年初来高値をぜひ目指したい」と言っていたがそこまでは難しかったですね。
アメーバ事業について聞きたいが、私はブログの本も書いていてブログには詳しい。先ほど収穫期だと説明があったが、ブログの旨みは多くの人に知られていて、アメブロに多い芸能人ブログなども、芸能プロダクションが囲い込む動きが出ている。現状芸能人ブログでどの程度の利益をあげているのか?今後減る恐れはないのか?どんな対応策を考えているのか教えてほしい。
→先週ツイッターで、年初来高値で株主総会を迎えられたらいいなと書き込んだが、16万円位が年初来高値と勘違いしていた^_^;18万円になって良かった(笑)
アメブロは収穫期に入っているが、芸能人ブログがアメブロに移ってきてくれたおかげで、ページビューもぐっと増えて媒体価値は上がっている。しかしそこから直接的に受ける収益はあまりなくて、10%かせいぜい20%位です。収益貢献というよりアメブロの認知度を高めたり、会員を増やす効果が大きい。
事務所が自社で始めるのではないかという指摘があったが、私はむしろ逆だと思う。2004年位からブログサービスが始まり、ヤフーもニフティもライブドアも多くの会社がブログサービスを始めた。芸能事務所も自社でトライするところがあったが、インターネットの世界は技術革新も早いし、サービス追加や改善も大変です。さらにはアクセスが増えるとサーバーもダウンしてしまう。ブログサービスを提供し続けてきて、進化させ続けてきたのは我々のサービスだけなので、むしろ残存者利益が確保できる状況だと思っている。以前よりは競合も減り、事業展開が楽になってきたと感じるくらいです。芸能事務所とも良好な関係を築いてきたので、今後もサイバーエージェントとコラボレーションして行こうという感じになっている。
私もブログサービス程度なら簡単に始められるので、自社内のコンテンツにしようという動きがあるのではないか?と考えていましたが、藤田社長はむしろ反対だ

確かに以前のように、ブログサービスが乱立するという状況ではなくなってきているのかもしれません。このブログはシーサーブログで作っているので、アメブロじゃなくてすみませんという感じですね

進化しているのはアメブロだけ

ここで議長から毎年第2部で事業についての説明や時間の許す限り質問も受け付けているので、第1部では議案に関する質問をお願いしたいとの発言がありました。
議案に関する質問を!ということですが、基本的に株主総会は報告事項と決議事項に対する質疑応答の場なので、事業についての質問も出るのが当たり前だと思います。ことさら議案についての質問に絞る必要はないように感じます。このように言われてしまうと質問しにくくなってしまいます。
(6-4)配当が増えたが、来期はどの程度を予定しているのか?
→前期は2,200円だが、今期は2,700円の予定であり、今期も増配の予定です。
今期の配当や業績見込みは、決算短信を見ればすぐに分かるので、この程度は質問するより調べてほしいと感じますね。逆に言えば株主でも決算短信を見ない人がたくさんいるんでしょうね。
以上で質疑応答は終了となりました。こんなに多くの株主が出席しているのに、質問が4人だけというのは意外でした。普通なら質問を打ち切らないといけないほど、質問者が途切れないような気がするんですが。毎年質問は少ないんでしょうか?
続いて議案の決議となりましたが、もちろん問題なく無事終了し、その後新任取締役の挨拶があり、サイバーエージェントの株主総会第1部は終了となりました。
15分ほどの休憩をおいて、第2部の会社説明会が開催されました。
会社説明会の様子は株主総会レポート〜その2としてまとめる予定です。
レポート作成中です。完成までの間は、下記リンクはトップページに戻ります。
サイバーエージェント(4751)2010年株主総会レポート〜その2
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