2010年06月13日

MonotaRO(3064)モノタロウ会社説明会レポート

2010年6月12日(土)の15時05分から東京IPO主催で開催された、MonotaROモノタロウ(3064)の個人投資家向け会社説明会 に参加してきました。
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ひらめき
MonotaROモノタロウは、工場などで使う消耗品や工具類などをインターネットを通じて販売している会社で、顧客は中小の製造業者が中心です。本社は兵庫県尼崎市なんですねexclamation×2

2010年6月11日(金)の株価 1,600円(東証1部 3064)100株単位 12月決算
PER 18.2倍、PBR 4.20倍、配当利回り 1.88%、株主資本比率 49.5%
株主優待 なし


   MonotaRO(3064)のホームページ

   MonotaRO(3064)のIR情報ページ

   MonotaRO(3064)のヤフー株価情報


MonotaRO(3064)
2006年12月に上場して以来の株価推移を見ると、上場して1年半ほどはIPO特有の下落基調で推移していましたが、その後は千円〜2千円の間で推移しています。千円を割れてくるとPER面で割安感も感じますが、現状の株価では割安感はあまり感じません。今後の成長期待しだいですねexclamation×2
MonotaRO(3064)
瀬戸欣哉社長右斜め上から説明がありました。ホームページの社長メッセージに掲載されている写真では立派な顎鬚をたくわえていますが、今日はすっきりした顔で登場です!かなり雰囲気が変わりますねわーい(嬉しい顔)
先に会社説明会を行ったMICメディカル(2166)の田村茂社長が、瀬戸社長とはMBA取得時の同級生だったという話をしたので、当時のことを思い出し、創業に至った想いなどを熱く語っていました。

MBAの勉強をして感じたのは、新しい会社を作るということは、社会に新しい価値をもたらすということ、社会に価値をもたらし続けることができて、初めて会社は成長することができるし、皆に認めてもらうことができると言うことです。特に上場企業として皆さんからお金を集めて事業を行っている以上、社会に価値をもたらすのは我々にとって義務だと考えている。新しい会社が提供する価値は何か?と言うと、旧来の会社では提供できなかった価値を提供する必要がある
日本の製造業はかつての輝きを失い競争力が落ちてきている。日本の製造業を強くするために、流通業としてどれだけがんばれるか?それがMonotaROが社会に提供できる価値だと考えている。日本のものづくりは中小の製造業者が支えている。一方で中小の製造業者は、工具などの購入量は少ないので、選択の幅も狭く値段も高いという不当な状況に置かれていた。そのような状況では国際的な競争力も生まれてこない。日本の製造業を強くするためにも、幅広い工具類を大企業向けと同じような低価格で提供する必要があると考え、それを実現するために工具類をインターネットを使って販売するMonotaROを創業した。
国際的な競争力を付けるためには、工具類の価格も国際標準に近付ける必要がある。そのために業界の反発も大きかったが、MonotaROでは海外からの輸入も増やしている。日本の製造業を強くするためにはこれが必要だと信念を持ってやっている。
商品点数は100万点扱っており、うち4万8千点が在庫商品になっている。主な顧客層は製造業、工事業(水道工事・電気工事)、自動車整備業などで、不利な購買を強いられていた中小企業が中心です。
資本もなく5人で創業したが、142億円を売り上げるまでの会社に成長し夢のようだ。蓄積してきた受注データ、50万件の顧客データベースを分析し、効果的なマーケティングで顧客当たりの売上増加を図っている。受注データだけを活用しているのではなくて、閲覧データも活用してお薦め商品を紹介している。
間接資材総合カタログは5冊に増えており、自動車サービス業やガソリンスタンド向けの自動車・トラック用品編、工事業者向けなどの工事用品編も用意して、顧客の幅を広げている。
MonotaRO(3064)
四半期ごとの売上高と顧客数の推移をグラフにしてみると、リーマンショックの影響で自動車工場などの稼動率が大きく低下した2009年1Q(2009年1〜3月)は売上が落ちたが、その後は順調に回復して通年では2009年の方が売上が伸びた。それまでは既存顧客の売上が年々伸びて、それに加えて新規顧客が毎年増えるという形で業績を伸ばしてきた。リーマンショックの際は既存顧客の売上が25%以上減ったが、新規顧客の売上が30%以上増えたので、その後順調に売上が回復している。今年も不景気が続いたとしても、新規顧客が増えていることから、今期の計画では17%の成長を見込んでいる。その証拠として1Qですでに24%以上の成長を達成している。
売上総利益率は第1四半期で27.5%であるが、MonotaROでは運賃も売上原価の中に入れているが、他社は固定費扱いが多いので、その分MonotaROの利益率は7%ほど低く見える。他社と同じレベルで売上総利益率を比較すると34.5%程度になる。
輸入商品は利益率が高いので、2008年までは輸入商品の比率向上とともに利益率も高まってきたが、足元では若干低下傾向です。これは不況の影響で特売商品中心の売上になっていること、新規の顧客が増えた影響です。新規顧客は、最初は価格の比較しやすい競合の激しい商品から取引が始まることが多いので、利益率の低い商品の売上比率が高くなる。そこから徐々に購入商品の幅が広がっていき、利益率も回復してくる。不況時ほどコストダウンに関心が集まり仕入先を変えてくれるので、顧客数の増加に力を入れており、昨年は10万件以上顧客が増えた。好況時にはなかなか仕入先を変えてくれないので、いま顧客を増やしておくことが将来の業績につながってくる。利益率が一時的に下がるのはけっして悪いことではなくて、将来のためのプロモーション時期だと考えている
販売管理費の売上比を見ると順調に下がってきて、ここ5年ほどは20〜22%の範囲で推移している。2007年には物流倉庫を3倍以上に拡充したので比率が上がった。前期は不景気の影響で工場稼動率が大幅に低下し、購入商品の単価が下がったり、不要不急のものは買わない傾向が強まり、注文件数は増えるものの1件当たりの注文金額が減少して、結果として販管費率が上昇した。さらに工事業向けの新分野に参入したので倉庫を再度拡張し、1万坪ほどになっている。

同業と考えられる会社の売上・利益推移をまとめた表を掲載しているが、じつは昨日までシンガポールに行っていて、外国人投資家の方々と話をしてきた。外国人投資家の方々からは、MonotaROは成長成長と言うが、日本の製造業はだめになってきているじゃないか、その中でどうやって成長できるんだ?という質問があった。日本の流通部門には効率性が低い部分があり、MonotaROは流通業の効率を高めることで、効率の低い会社に勝ってきている、これが成長性の源だと説明する一つの資料だと思っている。
工具類や消耗品を扱っている上場企業は9社ほどあるが、エンドユーザーに直接販売しているのは、ミスミグループ本社(9962)杉本商事(9932)の2社で、MonotaROと直接競合する可能性がある。これらの同業他社は、2007年と2009年を比べると、売上は30漢0%ほど減っている。利益はさらにひどくて赤字転落している会社もある。そのような中でMonotaROは売上30%増、利益はほぼ倍増と大幅に伸ばしている。今期は17%増の計画を発表しているが、1Q実績は24%増と好調に推移している。
財務内容は現預金が有利子負債を上回っており、実質無借金になっている。
第1四半期の業績は増収増益で順調に推移しており、通期でも増収増益を計画している。上期・下期の内訳では、12月に向けて売上が増えるので、下期の方が売上が大きくなる傾向がある。1Qも順調に推移しており、このまま行けば下期も期待できる。(上方修正が期待できると言うことなんでしょうね)
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今後の中長期的な戦略についてですが、特に下記の1,2が重要だと考えている。
1.新規顧客の獲得
引き続きコスト意識が高まる不況による追い風と、リスティング広告やSEO対策などで検索した時に上位に表示されるよう積極的なプロモーションを行い、月間新規獲得口座数1万件を目指す。何かを買おうと思った時はネットで検索するのが一般的なので、検索結果の上位に表示されるのは重要です。
2.プライベートブランド商品、輸入商品の強化
日本の工具は世界の水準と比べると高いので、顧客のコスト削減・ロイヤリティの向上、MonotaROの利益率の向上に有効なPB商品や輸入品を強化していく。消費者向けのマーケットではユニクロなどプライベートブランドを確立した会社が成長している。一方BtoBの分野ではほとんどPB商品が試されていなかった。海外では一部あるが一般的ではなく、特に日本ではほとんどなかった。コモデティ性の高い商品(消耗品など)ではPBブランドの可能性も大いにあるので、今後もPB商品の開発を強化していく。現状では23%ほどだが将来的には50%まで持っていきたい。
3.工事業向け商品拡充
工事業者向け専用カタログを発刊し、昨年は水道工事や電気工事向けの商品を掲載したが、今年は住宅設備に拡大し、来年は建材商品も加えていく。工事業は仕入先も決まっているなどクローズな業界だったが、リフォームなどの小口工事も増えて、安く仕入れる需要も増えてきている。取り扱い商品の拡充を推進し顧客層の増大を目指す。
4.1to1(ワンツーワン)マーケティングの深化
データマイニングにより顧客注文データ、閲覧商品データをより精微に分析し、お客様ごとに必要な商品情報を必要なタイミングでお届けし、顧客満足度の向上を狙う。データマイニングと言っても普通は数百程度の変数で分析しているが、MonotaROでは数千の変数を入れることができ、人が変数を判断するのではなくてソフトウェアで判断している。今年からはソーシャルネットワークの概念を入れて、よく似た顧客のデータも活用して、レコメンデーションするようにしている。
5.クラウドコンピューティング、クラウドソーシングの活用
今までは自社でシステム開発を行い低コストを実現してきたが、色々なアイデアを試すにはコストがかかるようになってきた。クラウドコンピューティングなどの革新的なサービスを利用して、低コストでスピーディな開発体制を構築し、上記1to1マーケティングの推進、WEBページの利便性の向上に取り組む。
6.大企業向け購買管理システムとの連携
今までは日本の製造業を支えている、中小企業の皆さんが満足するソリューションを提供することに取り組んできたが、大企業向けにも十分戦える部分が出てきている。大企業もJ−SOX法対応、内部統制などで購買履歴を残す必要があり、そういった需要に対応して大企業でも買いやすいシステムを開発したり、そういったシステムに我々の商品を販売したりという形で売上を伸ばすことも始めている。2010年5月よりカウネットが運営する購買管理システムべんりねっと と連携を開始し、今後もアスクルのSOLOEL などとの連携を予定している。大企業向けに顧客層を広げていくのも成長戦略の一つです。
質問の時間を残そうと早口での説明になり申し訳ありません。
ご質問等あれば積極的にお受けしたいと思います。

質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)債権の回収についてはどのように取り組んでいるのか?
→回収を他社に移転すると言う部分では代引きとクレジットカード支払いがあるが、合わせて25%くらいです。残りは自社でリスクを被っている。通常の支払いは購入月の翌月末請求になっている。過去の貸倒率は0.2%程度なので、クレジットカードなど数%の手数料を取られることを考えると、自社でオープンアカウントの方がコスト効率がいい。
なぜそんなに貸倒率が低いのかと言うと、独特のデータ解析を使って顧客ごとのリスクと特性を判断して与信残高を設定している。
(2-1)物流についてどのような仕組みにしているのか?
→物流センターは自社保有しているが、配送は佐川急便などの外部に委託している。15時までにいただいた注文は大体当日中に出荷し、北海道・沖縄などの一部を除いて翌日には届く体制を築いている。
(3-2)今後の戦略に海外への輸出と書いてあるが、日本と同じようなビジネスモデルを考えているのか、海外の代理店などにまとめて輸出するのか?
→基本的に輸出しようと考えているのは、プライベートブランド商品などのユニークな商品や日本にしかないような商品です。個別に輸出したのではコスト割れになってしまうので、ディストリビューションネットワークが必要になる。その意味でも大株主でもあるアメリカのグレンジャー社(売上6,000億円exclamation×2ほど)の、例えばアメリカ、カナダ、中国、インドなどのネットワークを利用して輸出するというのが一つの方法です。もうひとつは自分たちでの事業展開も検討している。
(4-3)商品は自社で在庫しているのか?
→自社で在庫しているものは5万数千点ほどしかない。それ以外は卸から購入したり、メーカーさんから配送してもらっている。国内の商品については、注文後翌日に持ってきてもらう契約になっているので、数日分在庫しておけば十分です。リードタイム+2σで欠品率が2%以下になるように設定している。輸入商品はリードタイムも長く需要も日々変わるので、6ヵ月分ほど在庫しているものもある。全体を平均すると1ヵ月分くらいになる。
(5-3)では商品個々にリードタイムを元にお届け日数などを設定しているのか?
→当日出荷可能なのは在庫商品だけで、その他の商品についてはカタログに3日以内出荷とか5日以内出荷と明示している。
(6-3)それができているのは御社のシステムの力なのか?
→取引先の皆さんの力だと思います。
(7-4)誰でも口座開設は可能なのか?経費はかかるのか?
→基本的に仕事をしている人なら誰でも口座を開ける。事業者と言う考え方をしている。経費もかからない。一般の工事職人さんでも口座開設の可能性はある。
(8-4)カタログは無償なのか?定期的に更新されるのか?
→無償です。カタログは毎年更新しています。


以上でMonotaRO(3064)の会社説明会は終了となりました。
瀬戸欣哉社長は事業を開始した想いなど熱く語っていましたし、今後も顧客数が増えて順調に成長していきそうに感じました。会社説明会に参加して、私も応援したいな〜と感じましたが、一方で予想PERは18.2倍であり、割安な水準ではありません。将来性を考えれば割安という考え方もありますが、東証1部上場企業ですしそれなりに人気があるのだと思います。
瀬戸社長は会社説明会などのIR活動も積極的に行っているので、この点でも多くの人に知られていて人気があるのかもしれませんね。これはとてもいいことなんですが、私の投資スタンスとしては、知名度が低くて応援してくれる人がまだ少ないうちに投資するというのが基本的な考えなので、ちょっと気付くタイミングが遅かったかなと感じます。少し持つにはいいかもしれませんし、○○ショックexclamation×2みたいな感じで売られる場面があれば、投資対象として面白いかもしれませんねるんるん今後も見守っていきたいと思います。
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MonotaRO(3064)
posted by Zaimax at 17:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | セミナー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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