イオンAEONは皆さんご存知の通り、日本を代表する総合スーパーを中心とする小売企業グループです。
私は基本的に、イオンのような大企業には投資しないんですが、今回はどうしても聞きたいことがあって株主になりました(笑)もちろんイオンの株主総会に参加するのは初めてです。
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2010年5月13日(木)の株価 1,043円(東証1部 8267)百株単位 2月決算
PER 22.8倍、PBR 0.95倍、配当利回り 1.63%、株主資本比率 22.2%
株主優待 2月末と8月末の株主に対し、株数に応じてキャッシュバック
詳しくはイオンの株主優待ページをご覧ください

イオンAEON(8267)のホームページ
イオンAEON(8267)のヤフー株価情報

過去10年間の株価推移を見てみると、一時は3,000円ほどまで上昇しましたが、その後は下落が続き、また千円台に戻ってしまいました。ただ過去10年間で見ると安値圏に位置しているとも言えます。一方株価指標面から見ると、デフレの影響で利益面で苦戦が続いており、PERからは割安とは言えません。
これだけ規模の大きな会社になると、日本経済と同じような動きになってしまうのはしょうがないですね。東南アジアへの展開に力を入れているので、今後の成長は海外展開次第ですね。
スケジュール
10:00〜10:05 原田昭彦 取締役会議長の挨拶、議事進行の説明
10:05〜10:17 営業報告ビデオ
10:17〜10:19 監査報告 石坂匡身 監査委員会議長
10:19〜10:20 配当について説明
10:20〜10:56 今後の経営方針の説明 岡田元也 社長
10:56〜10:58 議案説明
第1号議案 取締役9名選任の件
10:58〜12:06 質疑応答 質問者12人 計20件 68分
12:06〜12:06 議案採決 採決は拍手方式 すべて可決
12:06〜12:07 新任取締役・監査役紹介 挨拶はなし

12:07〜12:08 原田昭彦 取締役会議長の挨拶

お土産 先渡し 千円分のイオンギフトカード
飲み物サービス トップバリュのお茶の紙パック200ml
経営戦略説明会 事業報告の中で岡田社長より説明
懇親会 なし(3年位前までは行われていたようです)
さて注目の株主総会格付けですが、お土産も用意されていて、飲み物のサービスもありました。今後の経営方針についても説明があり、質問時間も1時間以上取っていました。一方で原稿を読んでいるように感じられたり、想定問答に頼っている部分が多いようにも感じました。また幕張メッセはとても遠くて、出席する株主のことを考えているとは感じられません。これらを総合的に判断し、イオン(8267)の株主総会格付けは 『C−』 としました。「D+」にするか迷いましたが、経営方針説明があったことから「C−」にしました。実際は「C−ネガティブ」という感じです(笑)せめてビックサイトくらいで、株主総会を開催して欲しいですね。幕張メッセは遠くて、足が棒のようになりました

議決権の集計結果については、事務局より定足数を満たしているとの説明があっただけでした。
イオンのホームページには出席株主数が掲載されていて、昨年に比べて12名減の1,246名でした。
会場は例年と同じく、千葉市の幕張メッセ国際展示場ホール8です。会場内にはたくさんの椅子が並べられていました。千人以上の出席者でしたが、席にはまだかなり余裕がありました。何人分の席があるか数えてみてください


左右2ヵ所にスクリーンが設置されていて、図表や回答者の顔などが映し出されていました。
質問時には質問者の後姿なども映し出されていましたが、これは必要なんでしょうか?
上記の写真では撤去後ですが、質問用のマイクも4ヵ所ほどに設置されていました。
事業報告は12分のビデオにまとめられていて、分かりやすくて良いですね

続いて岡田社長から今後の経営方針について説明がありました。社長自ら株主に対して、今後の戦略を語るのはとても良いことですが、下を向いている時間が多く原稿を読んでいる感じもしてしまったので、もう少し自信を持って、自らの言葉で今後の戦略を語って欲しいな〜と感じました。
なんと言っても日本を代表する経営者の1人なんですからね


岡田社長の今後の経営方針の説明の様子

日本一を目指す というフレーズが多かったですね。説明の様子は後ほどまとめてみます。
イオンは委員会等設置会社なので、株主総会の議長や監査報告などが一般の会社と違っていて興味深かったですね。ふつうは社長が議長となり、監査役が監査報告を行います。イオンの場合は、社長ではなく取締役会議長が株主総会でも議長となり、監査報告は監査委員会議長が行いました。監査役の代わりが監査委員会ということなんでしょうね。大きな会社の株主総会に出席するのも勉強になりますね。
その後議案の説明があり、いよいよ質疑応答となりました。できるだけ多くの株主から質問を受けるために、質問は1人2問までとの説明がありました。
議長の指名を受けてから会場内に設置されたマイクまで進んで質問し、席に戻ってから回答するという形式でした。全体がAからFまでの6ブロックに分けられていて、ブロック毎に順番に指名していました。ただ会場が広いこともあり、各ブロックの4列目前後の人が指名されていました。それより後ろの人は指名されにくいように感じました。質問したい人は各ブロックの前方4列目辺りに座るのがベストだと思いますね

回答は担当する執行役員からの回答が中心で、たまに岡田社長も回答するという感じでした。
質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています(敬称略)
(1-1)昨年の株主懇談会ではミニストップにイオンバンクのATMを入れていくとの説明だったが、まだイーネットのATMが入っている
→(森美樹代表執行役副社長総合金融事業最高責任者)イオンバンクのATMはミニストップ中心に109台設置した。ただエリアを絞って集中的に設置しており、今回は静岡地区中心に設置した。今後はイオンクレジットサービスが主体となりATM設置を拡大していく。
(横尾博執行役ミニストップ社長)まだまだ首都圏のATM設置は少ない。
(2-1)イオンも大企業病になっていて、現場と本部の認識にずれが多いように感じる。
→(村井正平執行役GMS事業最高責任者)確かに現場と本部のずれはあり、由々しき問題だと思っている。週1回店長とテレビ会議を行い、ずれを解消するよう取り組んでいる。
(3-2)(女性)障害者雇用への取り組みについて教えて欲しい
→(縣(あがた)厚伸執行役人事最高責任者)法定基準の1.8%以上の雇用を維持している。今後も障害者雇用に積極的に取り組んでいく。
(4-2)葬儀ビジネスへの取り組みについて教えて欲しい。
→(村井執行役)一昨年より葬儀ビジネスに着手している。きっかけとなったのは、イオンリテールでもパートさんなどを含めると11万人もいるが、葬儀には数百万円もかかっていて、返礼品なども含めて外部流出となっている。これらをグループ内に取り込みたいというのが1つ。そして葬儀について調べてみたら、葬儀に決まった価格はなく価格は葬儀屋の言いなりという状態だった。葬儀費用は不透明で困るという声も多かったので、参入することにした。みなさんは知らないかもしれないが、葬儀価格は喪主の肩書きと門構えで、あなたならこれぐらいと決められている。名刺を見てあなたなら300万円では笑われますよ!という一言で500万円になる(会場内に笑いが広がる)こういった不透明な業界を変えて、透明な価格体系にしたいと全国に投げかけたところ、当社の基準に従ってもらう必要があるが、手を挙げていただいた業者が400社ほどある。これらの契約した葬儀会社に紹介している。これが大好評で、事が事だけに積極的にはできないが、そういったことがありましたらイオンに連絡してください。イオンライフサービスが飛んでいき、懇切丁寧に説明する。
葬儀価格は喪主の肩書きと門構えで決まる というのは、どこかでよく聞いた話です。まさかとは思いますが、冨安社長の話をそのまま受け売りしているわけではないですよね

1月25日の産経新聞の記事でも、葬儀ビジネスに手応えを感じているというコメントがあり、今回も葬儀ビジネスは大好評ということですが、具体的にどのくらい請け負っていて、業績に貢献しているのかはまったく不明です。産経新聞の記事でも「2千件を超える問い合わせや依頼がある」と書いてあるだけです。この回答でも実際に何件依頼されたのかは分かりませんでした。大好評というのも、問い合わせがたくさんあり反響が大きい!ということなのかもしれませんね。
(5-3)ダイエーについて全く説明がない。ダイエーの位置付けについて教えて欲しい
→(豊島正明執行役財務最高責任者)2008年2009年と業績が低迷している。イオンのプライベートブランド「トップバリュ」を投入して2008年10月までは好調に推移していたが、リーマンショック後の11月から低迷が続いている。産業再生機構時に、直営売り場を廃止して、安いテナント料で貸してしまったのも大きな問題。まずは今期発表している黒字目標を達成することが優先事項と考えている。
(6-4)イオンが退店した店舗がそのまま放置されていて、地元にとっては治安上も迷惑だ。土地や建物の権利問題などがあるのかもしれないが、なんとかして欲しい。
→(口廣守執行役開発責任者)現在解体しており、今後の活用策は検討中です。方向性が決定次第報告する。
(7-5)顧客重視やコンプライアンスに関連して質問したい。会場まで来る途中で案内係の社員4人、男性2人女性2人に昨日のイオンの株価を聞いてみたが、男性1人しか答えられなかった。株価ぐらい分かるよう徹底して欲しい。
→(縣執行役)株主の皆様のニーズをしっかりと汲み取り対応していきたい。
経営陣ならいざしらず、一般の社員にまで常に自社の株価を覚えさせておけというのもどうかな?と思います。株式投資をしている私でも、自社の株価を毎日正確に覚えていたか?というとそんなことはありません。今日は株主総会なんだから、株主のニーズを考えて株価ぐらい答えられるようにしておかないと、お客様のニーズも捉えられないという趣旨なのかもしれませんが、社員に聞かないと株価も分からないというのは、株主としてどうなの

(8-5)あちこちのイオンラウンジを利用しているが、どのイオンラウンジの社員も流れ作業のように笑顔一つなく対応している。お客さんが多いのは分かるが、ラウンジなんだからもっと考えてほしい。前に私が知らなくて失礼な行為をしてしまったが、その時にみんなの前で注意され、白い目で見られて非常な恥ずかしめを受けた。もう少し客の立場を配慮した対応をして欲しい。
→(村井)もう一度原点に返って、イオンラウンジのあるべき姿に変えていく。
私は最近株主になったので、イオンラウンジを利用するのも最近からですが、社員の方々の対応には満足しています。というより、利用者側のマナーが悪くて嫌な気分になったり、社員の方々は大変だな〜かわいそうだな〜と思うことがよくあります。イオンラウンジについては別に記事にしてみようと思っていますが、決まりを守らず社員に食ってかかる客や、子供が走り回っていても知らん顔の親がいたりとひどいものです。社員の方々がかわいそうです。株主以外も利用しているので、株主だけの問題ではありませんが、イオンラウンジはあくまでもサービスなのに、利用できるのが当たり前的な驕りがあるように感じますね。せっかくのありがたいサービスなので、感謝しながら利用したいものですね

後半の質疑応答の様子は、株主総会レポート〜その2をご覧ください。
イオン(8267)2010年株主総会レポート〜その2
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私も先日、イオンの株主総会に行ってきました。時間がなかったので途中で帰ってきてしまいましたので、後半のレポート楽しみにしています。
ちなみに私はお茶はもらえなかったのですが、これは最後までいた人の特典(?)だったのでしょうか?
株価を社員に聞いたとか言う人の質問に関しては、管理人様と同じ感想を私も持ちました。個人的には株主の質問のレベルが「苦情」に近く、もっと経営戦略とかに突っ込んだ質問が欲しかったなと感じてしまいました・・・。
経営陣の方も元気がないのも気になりましたが・・・。
長々と失礼しました。
お茶は会場入り口から見て右手側(受付と反対方向)のテーブルで、係の人が配っていました。入り口にいる係の方が、「お茶をお配りしています」と案内していました。
私が会場に着いたのは10分ほど前なので、少なくともその頃までお茶のパックが用意されていました。
株価を社員に聞いた件については、一番言いたかったのは2番目の質問(8-5)イオンラウンジで辱めを受けたことへの苦情なのではないかと思います。それだけ質問すると大人気ないと思ったのかは分かりませんが、まえ振りとして、社員の対応がなっていない!ということを強調するために、株価を知らなかったことやコンプライアンスなどを持ち出したのではないかと感じました。
サービス業など店舗でサービスを行っている会社の株主総会では、店での対応に対するクレームが比較的多いんですが、まだイオンはマシな方かな〜と思いますね。外食などの株主総会では、これはガス抜きの場なのか?と思うような苦情もたくさんあるので(^_^;)
聞かされる株主はたまりませんよね。
経営陣に元気がないというのもその通りで、顔もよく見えませんでしたし、あまり印象に残りませんでした。
特に岡田社長はあまり元気が無い様に感じましたね。とはいえいつもの岡田社長を知らないので、普段と変わらないのかもしれませんが(笑)
今まで参加した株主総会の中で、イオンが圧倒的に一番売上の大きな会社なので、もっと素晴らしい、日本経済を俺が支えているんだ!くらいの迫力のある話が聞けるのかと期待していましたが、やはり創業社長の話が一番迫力があり、面白いですね。
これからもよろしくお願いします。後半のレポートも早めに仕上げますね♪