東山フイルムはタッチパネル用のハードコートフィルムや白物家電などで使われる操作部の樹脂シートスイッチ(メンブレンスイッチ)用部材などを製造・販売している会社です。
東山フイルムの株主総会に出席するのは初めてです。

2010年3月24日(水)の株価 535円(JASDAQ 4244)100株単位 12月決算
PER 12.4倍、PBR 0.84倍、配当利回り 0.93%、株主資本比率 30.1%
2期連続赤字なので損失の繰越があり、PERは実際は24倍程度です
株主優待 なし
東山フイルム(4244)のホームページ
東山フイルム(4244)のヤフー株価情報

上場以来の株価チャートを見ると、株価は下落傾向が続いていましたが、2009年の300円台を底にタッチパネル人気に乗ったのか、赤字ではありますが最近は反発しています。
スケジュール
10:31〜10:51 事業報告 松原社長が読み上げ+スライド
10:51〜10:53 議案説明
第1号議案 補欠監査役1名選任の件
第2号議案 会計監査人選任の件 トーマツから仰星(ぎょうせい)監査法人へ
10:53〜11:03 質疑応答 質問者1人 計3件 10分
11:03〜11:05 議案採決 採決は拍手方式 すべて可決
5分の休憩後、経営近況報告会
11:09〜11:39 松原社長からスライドを使用して説明
11:39〜11:46 質疑応答 質問者2人 計2件 7分

お土産 御菓子処 美濃屋 ももらんぐ6個入り 賞味期限4月5日 先渡し
飲み物サービス なし
経営戦略説明会 株主総会後に開催
懇親会 なし
さて注目の株主総会格付けですが、経営近況報告会も開催しており、質問にも丁寧に答えていて、お土産も用意されていました。一方、開催場所は勝川と名古屋から離れていて不便な場所です。そのためか出席者も取引先などが目立ち、個人株主は少数でした。そのため質疑応答も低調で、あわや質問なしかと思いました

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議決権を有する株主数 798名、その議決権数 37,308個
議決権返送&出席株主数 204名、その議決権数 33,012個

お土産のももらんぐは春日井名物だそうです。写真の通り表彰状が入っていますが、
『第23回全国菓子大博覧会 名誉総裁賞受賞』だそうです。
御菓子処 美濃屋のももらんぐ
会場のホテルプラザ勝川は、あみやき亭の株主総会でも毎年利用している会場です。ただ名古屋駅から遠いので遠方からの参加者には不便ですね。今日は雨でしたがいつも通り自転車で行きましたが、駐輪場が見当たらず、ホテルと契約している駐車場の駐輪場にとめておいたら、帰りには雨ざらしの場所にご丁寧に移動してありました

駐輪場も用意していないとは、私としては困ったホテルですね。あみやき亭の株主総会では参加者が増えて会場に入りきれなくなっていますし、不便な勝川で開催せず便利な名古屋駅周辺で両社とも開催して欲しいものです


会場内には机も用意され、2テーブル(4席ずつ)×7行で56人分の席が用意されていました。出席者数は少ないんだろうな〜と思っていましたが、意外と多くて25人ほど出席していました。ただスーツ姿の人が多く、株主総会後に社長や会長に挨拶に行っていたので、取引先の株主と思われます。個人投資家らしき人は数人程度でした。
そのため質問もほとんどなく低調な質疑応答でした。

事業報告は、松原社長が召集通知を読み上げる形式で行われました。株主総会開始前に、事務局から経営近況報告会が開かれると案内されていたので、事業報告は読み上げで済ませたのかもしれません。
財務諸表については連結と単体それぞれ説明していましたが、時間もかかるので連結の説明だけでいいと思います。
その後、決議事項の説明があり、全体を通しての質疑応答の時間となりました。
質問したい人は手を挙げて議長の指名を受けると、会場係の人がマイクを持ってきてくれるので、その場で出席票番号と名前を言って質問する形式です。一問一答形式で行われました。
松原社長が質問はありませんか?と呼びかけても反応がなく、質問ゼロかと思いました。出席者は取引先が中心なので、2期連続赤字といえどもやはり質問し難いんでしょうね!下手に質問して深津会長に睨まれたら、出入り禁止になるかもしれませんし

やはりもう少し個人投資家が参加しやすいように、開催場所や日時など工夫が必要だと思います。
質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)2期連続赤字なのに事業報告が簡単すぎると思う。タッチパネルの需要は増えているのに、なぜ赤字幅が拡大するのか?今期は本当に黒字化するのか?
→今期の見込みについては、経営近況報告会で詳しく説明する。
今期赤字になったのには、3つの理由がある。
1つはリーマンショック後の生産調整で、フラットパネル関連の生産が大きく減少し、東山フイルムのフイルムコーティング事業にも影響が出た。特に上半期(2009年1〜6月)の落ち込みが大きかった。
2つ目は償却費の増加で、2007年に瑞浪工場に35億円ほどの大型投資をしたので、償却費が2008年9.2億円、2009年7億円と負担が大きかった。今期は5.4億円と減少してくる。
3つ目は好調なタッチパネルですが、新たに参入した分野なので開発投資が発生し、加工製造技術も必要だが、当初計画以上に歩留まりが悪く、製造原価増要因となった。
今期はこれらの要因が改善してくるので、黒字になる計画です。
(2-1)開示している役員報酬には使用人分給与は含まないと書いてあるが、使用人分給与はいくら支払っているのか?
→(腰丸敏雄常務 管理本部長)使用人分給与は支払っていない。
(3-1)第2号議案について、トーマツは監査費用が高いので会社の規模に合った監査法人に変更するのはいいことだと思う。何社か見積もりを取ったと思うが、仰星に決めた理由は何か?監査費用はどの程度下がるのか?
→(腰丸常務)赤字が続いているので、聖域無きコスト改善を行っており、東山フイルムの会社規模から言っても3大監査法人は身の丈に合っていないと判断した。3社の見積もりを検討したが、仰星監査法人が一番当社の業務内容を理解してくれた。仰星監査法人は9位の監査法人です。
監査費用は勘弁願いたいが、前期の監査費用1,900万円と比べると2/3程度に下がる見込みです。
監査費用は来期の召集通知に載る情報なので、明らかにしてもいいと思うんですが、何か問題があるんでしょうか?今期は監査費用でも700万円近くコストダウンになりますね。
以上で質疑応答は終了となりました。2期連続赤字ですし、もう少し質問が出るかと思ったんですが、1人だけという寂しい結果でした。大部分の株主が取引先など関係者で、個人投資家はほとんどいないんでしょうか。
質問への回答には松原社長の人柄が表れていて、実直で人の良さそうな人だな〜と感じました。前期までの利益悪化要因は着実に改善しているので、今期以降は黒字化しそうな感じがしました。ただ中期的な成長性については、環境の変化があまりにも激しいので先行きの見通しが難しいようです。タッチパネルはますます伸びていくと思うので、面白そうな会社ではあるんですが。
その後議案の決議を行い、株主総会は34分で終わってしまいました。あまりにも短時間で終わるのは寂しいですね。ぜひ来年は個人投資家も参加しやすい日時・場所に変更して、もっと活発な株主総会になるといいですね

株主総会後、5分ほどでスクリーンなどの準備を行い、経営近況報告会となりました。
監査役は退席し取締役が残りました。説明は松原社長が行いました。

30分ほど今後の計画について説明し、質疑応答の時間も設けられていました。
ただ、スライドが小さくて細かい数字など見にくく感じました。一番近くにいる松原社長でさえ見にくそうでしたから、会場後方の人はさらに見にくいのではないでしょうか。もっと大きく映す必要がありますね。
タッチパネルは今後も伸びていくが、特に韓国・台湾・中国での伸びが大きい。タッチパネルの市場規模は2007年から2010年にかけて3倍に伸びると予測されているが、東山フイルムでは同期間に9倍の伸びを見込んでいる。当社のシェアが上がっていることが分かってもらえると思う。タッチパネルの市場規模は3千億円だが、そのうち当社が関わっているフイルム部分は110〜130億円となる。

東山フイルムは海外でも商社を使わず、営業マンが直販している。直接お客さんのところに足を運び、工場の中にも入り込むように言っている。現場のニーズを汲み取り一緒に改善に取り組んでいる。その結果、海外比率は今期で43.5%の見込みだが、実質的には47%程度になっている。中国の伸びが大きく、3年後くらいには売上の半分が中国向けになる勢い。
ただ、原料フイルム・塗工用のファインケミカル材料・最先端の製造設備のすべてが日本に揃っているので、工場は日本に置き、各国にはTSCC(テクニカル・サービス・コミュニケーション・センター)を設置することを考えている。ここに分析装置などの設備と人財を送り込み、各国のマーケットに合わせたサービスを行っていく。
質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)TSCCは今年中に4拠点作るのか?また人材は日本人を送り込むのか?
→拠点は小さなものを考えているが、分析機器などの投資も必要になるので、業績なども見ながら慎重に進めていく。来年夏までに1拠点作りたい。
人材は日本人を考えている。それも1ヵ所に留まるのではなく各国の拠点や日本の間を動き回ってもらう。実際商品は各国間を移動しているので、それに合わせた動きになる。人材は社内で公募したが、15人の応募者の中から3人を選んだ。まずは本人がいなくなっても職場が回るように、6ヵ月間で後継者を育てろと指示している。将来的には各国の人材を起用することも考える。
(2-2)今後海外中心に伸びていくことは分かったが、中期目標はどう考えているのか?
→なかなか計画と実績が合わないので、今は中期計画を公表していない。
一つ言えるのは売上を拡大するためには生産量を増やす必要があるが、東山フイルムは世界最先端ではないが先端に近いので、生産を外注して増やすことはできない。外注すると品質が落ちてしまう。
なので製造拠点の投資計画と中期成長計画が密接に絡み合っている。
以上で経営近況報告会は終了となりました。ここでも質問が少ないのが残念ですね。説明会を行うのはとてもいいことなので、もっと活発に質問が出るよう、見やすく分かりやすい説明を心がける必要がありますし、参加者を増やすことも大事だと感じました。
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タグ:東山フイルム(4244)
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