このレポートでは前半の質疑応答までをまとめた
ドクターシーラボ(4924)2009年株主総会レポート 〜その1
に続いて、後半の質疑応答の様子をまとめます。

質疑応答
(7)(女性)今日は女性が多くて驚いた。今日のお土産も化粧品のトライアルキットだが男性も使えるのか?株主優待も化粧品だが男性はどうしているのか?といつも気になる

→ドクターシーラボではいま現在は男性用化粧品は作っていない。ただしアクアコラーゲンゲルは、これからの冬場の乾燥対策や、髭剃り後などにたくさん使ってもらっている。今後ホームページなどで男性向けにも積極的に訴求していきたい。ぜひ男性の株主様も使って頂きたい。株主優待などについては色々なご意見があることは承知している。1人でも多くの株主様に喜んで頂けるよう改善していきたい。
(8)対面販売と海外の売上が足を引っ張っていると思う。前から海外は苦戦していると思うし、対面販売も先行きは厳しいと思う。もっと効率のいい販路に資金を集中し、チャネルを絞り込んでもいいのではないか?(会場内の何人かから拍手)
→海外事業はご指摘の通り、ここ数年は苦戦しています。組織を見直すなど苦労を重ね、2年ほどかけてやっと今期黒字が見えてきたところです。とはいえ、やはり国内の足場固めの方が重要だと考えています。
対面販売については、今から8年ほど前に名古屋の名鉄百貨店を皮切りに、今は全国に展開している。100店を目標にスタートしたが、現状で90店となっておりほぼ目標を達成したと思う。これからは個店ごとに見直しを行い、売上を伸ばしていきたい。通信販売が売上の53%を占めるようになったが、カウンセリングなど百貨店でしかできないこともある。コストバランスに配慮し、通信販売、卸売販売、対面販売の3つのチャネルのバランスを見ながら経営していく。
ここで最初の質問に対する回答がありました。質問を再掲します。
(1)1月末の株主には1万円分の株主優待、7月末には2,700円の配当があり、配当より1月末の株主優待の方がメリットが大きいと思うが、この間に株主数がどう変動しているか知りたい。また、株主優待は1株、2株、3株以上で異なっているが、持ち株数別の推移も知りたい。
→保有株数別の株主数の推移について、事務局からのメモを元に説明がありました。
1〜4株 50,231名→47,714名(前の数字が1月末、後ろが7月末です)
5〜9株 1,461名→1,494名
10株以上 611名→618名
質問した株主は1月末の株主優待の権利を取りたい人は多いが、7月まで保有している人は少ないのではないか?と思って質問したと思いますが、1〜4株の株主数はその通りの傾向になっています。
持ち株数別の推移というのは、株主優待の基準である1株、2株、3株以上を指していますが、なぜか上記のような区分での回答になりました。ちょっと質問の趣旨とずれた回答になってしまいました。

(9)まずは素晴らしい業績をあげた経営陣の方々にお礼申し上げたい。今期もがんばってください。意見ですが、私は先ほどの株主さんとは逆の考えで、もっと海外に投資してもいいと思う
→ありがとうございます。海外も含めて今の業績に甘んじることなく、役員一同、社員一同がんばっていきたい。
(10)(女性)創業10年で平均勤続年数が2.9年というのは短いのでは?株主への配分もありがたいが、会社の発展には従業員が一番大切なので、もっと従業員にも利益を分配した方がいいのではないか
(待遇が良くないので社員がすぐに辞めてしまい、勤続年数が短いのでは?という感じでした)
→業容拡大のためにはスタッフがとても大事だと認識している。今後もいろいろな制度を作っていく。余談になるがインセンティブプランで社長賞・会長賞などの表彰をしており、今後も努力していく。
平均勤続年数が2.9年というのは、一見すると短い様に感じるかもしれないが、前年は2.5年、その前は2.1年と徐々に長くなってきている。ここ数年百貨店やGMSなどの店舗の美容部員の採用が拡大傾向にあり、新入社員の割合が高いことから平均すると勤続年数が短くなってしまう。
創業以来ずっと働いてくれているスタッフがいることも付け加えさせていただく。
毎年恒例の質問であり、採用拡大中の成長企業ではよくある質問ですね。新入社員の割合が高い会社では、どうしても平均勤続年数が短くなってしまいます。
(11)B/Sを見ると投資用不動産15億円が載っているが、何のために持っているのか?
→(佐藤常務)元々は研究所などを作ろうと思い土地を取得したが、まだ開設は早いかなということでストップしている。当面研究所を開設しないので、売却してもいいかなと思い売却先を探している。そのためB/S上は投資用不動産となってしまう。金額が大きいことや、金融危機でこのような不動産不況になってしまったこともあり、いくつか引き合いはあるもののなかなか売却先が決まらない状況です。
決して投資目的で保有している訳ではありません。
(12)前期より儲かっているのになぜ今回配当が減ったのか?
→株主への利益還元は大事だと考えているが、金融危機以降経済状況があまり良くない、そしていま現在も不透明な状況が続いている。なにより消費マインドが低下していると強く感じている。まだ創業10年の会社ということもあり、まずは内部留保を厚めにさせて頂きたいという経営判断を行った。
(13)(女性)CSRについて聞きたい。老人ホームで商品を使ってもらうなど、もっとCSRに力を入れてもいいのではないか?若々しくなれば家族などへの商品PRにもなる。
→貴重なご意見ありがとうございます。ドクターシーラボの顧客の年齢層は幅広いので、ご意見も参考にしながら社会貢献にも取り組んでいきたい。
(13)資生堂など他社は若年の多い中国に力を入れている。ドクターシーラボも早く進出して欲しい。
→中国からお買い物に来る旅行者もたくさんいるが、ドクターシーラボの銀座や新宿の店舗では、これらの旅行者の方々がたくさん買ってくれている。アクアコラーゲンゲルの評価は高いと思う。出店のメリットもあるがリスクもあるので、組む相手を吟味しながら検討していきたい。
(14)株主報告書や社内報を送ってもらっているが、社長の顔が載っていない。今日初めて見た。役員も女性は1人だけで商品開発ができるのか
→女性役員は私1人だが、部長・副部長など現場ではたくさんの女性が活躍している。
(15)BS・PLについて確認したい。連結の方が資産が少ないのはなぜか?また、連結と単体で売上の差は4億程度なのに、為替差損が6,500万円も出ているのはなぜか?
→(佐藤常務)海外子会社などがずっと赤字だったので、その分連結の方が資産が少なくなってしまう。
海外事業を行っているのでどうしても為替の問題は出てくるが、円高になっているので差損が出てきて、会計的なテクニック上の問題とご理解頂きたい。
(説明が不足していると感じたのか事務局からメモが入ったみたいで追加で説明がありました)
為替差損は外貨建ての売掛金に対するもので、円に換算して表示するため評価損益が出てくるものです。
1つ目の回答は分かりますが、2つ目の質問に対する回答はよく理解できませんでした。株主が質問しているのは、B/Sに記載されている為替換算調整勘定△65,699千円のことだと思いますが、これは海外に持っている資産などの投資時の評価額と、現在の為替で評価した場合の金額の差を表しているのではないでしょうか?円高になっているので海外に持っている資産の額が会計上少なくなるので表示する必要がある、などもう少し分かりやすく説明すればいいのにと感じました。
すると、上記の通り追加で説明がありました(笑)
11時20分になり、たくさん質問を頂いてきたので残り2名くらいにして欲しいとの議長発言
(16)(女性)病院の売店でもドリンクなどを販売しているが、病院経由で化粧品を販売してもらい、商品の信頼度を高めるという考えはないのか
→当社の強みでもあるメディカルコスメという部分では、病院や調剤薬局などでも置いてもらっている。まだまだパイは小さいが、今後も積極的にクリニックや病院に展開していきたいと考えている。
それでは最後の方お時間もありますので、ということで最後の質問者になりました。
(17)ドクターシーラボはどの年代に売れているのか?また、今後はどの年代をターゲットにしていくのか?
→顧客層の中心は30代後半から40代前半です。販路によっても異なり、バラエティショップなどでは若い方が中心だが、百貨店などではある程度年齢を重ねた方が中心になる。以前は通販などでは30代前半が中心だったこともあるが、2年前から40代の年齢層を積極的に開拓して行こうという施策を行った結果、現状の様になっている。それでは今後もこの年代中心で行くのか?という質問ですが、そうではなくてドクターシーラボにはまだ認知度は低いもののラボラボという20代前半をターゲットとしたブランドも持っていますし、ジェノマーという百貨店専門のアンチエイジングを中心としたブランドも持っている。今後は幅広い年齢層にこれらのブランドで対応し業容を拡大していきたい。
以上で質問を終わり審議に移りたいと思いますが、ご了解をいただける方は拍手をお願いします、という議長の発言で会場から拍手が起こり、質疑応答は打ち切りとなりました。
まだ手を挙げている人はいたので、もう少し質疑を尽くしてもいいのではないでしょうか?
毎年1.5時間程度を目安に株主総会を運営しているのでしょうか?
回答は社長中心で、財務の質問になると佐藤常務が回答していました。事務局からメモが入るので、それを読む感じです。質問にもよりますが社長はメモに目を通し、自分の言葉で語っているように感じました。判断力あって頭のいい社長なんだなと感じましたね。
一方、事業報告・質疑応答を通して創業者の城野会長の発言がまったくなかったのが残念です。株主総会の最後に取締役全員から簡単に挨拶があり、やっと城野会長の声が聞けました

石原社長の挨拶
今後も役員・社員一同本当に頑張っていきますので、今後ともご支援のほどよろしくお願いします。

城野会長の挨拶

今後とも独自性の高い本当にお客様のお役に立てる商品を開発・販売していきたいと思っています。
最後に「よろしくお願いします」がなくて拍手のタイミングが難しかったです(笑)まだ続きがあるのかと思いました。
佐藤常務(64歳)の挨拶
私の役割は、引き続きこの若い会社で国内とか海外?とかいろいろ向上しなければならないことがたくさんあるので、この方面で頑張っていきます。ご助言・ご支援のほどよろしくお願いします。
佐藤常務の挨拶は聞き取りにくい部分があったので、上記で正しいか自信がありません。
中村取締役と神戸取締役の挨拶は割愛しますが、このように取締役から挨拶があったのはいいことだと思います。質疑応答でも、もう少し満遍なく各取締役から回答があるとさらにいい株主総会になると思います。
毎回問題になっているのかもしれませんが、監査法人の報酬(3人が質問)海外進出について(4人が質問)が何人も重なっていました。他にも手を挙げている人が多くいたので、できれば同じ様な質問は控えめにして欲しいですね。
聞いていて、俺にも一言言わせろ(笑)みたいな質問もありました

確かに監査報酬はちょっと高いと思いますし、私も質問したいと思っていましたが、自粛しました。
石原社長は会場全体からバランスよく指名していました。広いホールだと後方は見え難いので前方の方が指名されやすいですが、それでも後方からも積極的に指名していました。ただ前方で何度も手を挙げているのに指名されないのは、無視されている様に感じてしまい、寂しさも感じてしまいますね。なかなか指名されないので途中で帰ってしまった株主もいました。
これだけ多くの株主が出席していますし、質問したい人も多いので、株主総会全体を2時間くらいにして、質問時間を30分ほど延ばしてもいいんじゃないかな?と感じました。佐藤常務以外の回答も聞きたかったですし、特に城野会長の発言をもっと聞きたかったですね

初めて株主総会に出席した方も多いみたいで、出席票番号と名前を言わずに質問を始める方がけっこういました。年配の方がほとんどですが、初めての株主総会でいきなり質問するというのはさすがですね!
団塊の世代が退職して株主総会への出席者は増えてきていますが、今後ますます質疑応答が活発になりそうです。株主総会への出席者や質問者が増えて、質疑応答が活発になるのはいいことですが、私に質問の順番が回ってこなくなるのは困ったものです

今後質問の内容も、細かい部分を突いてきたり今までとは違う質問が出てくることも考えられるので、会社側としては準備が大変になってくるんじゃないかな?と思います。
最近マスコミの報道では、色々な経験を持った団塊の世代が急に自由な時間が増えたことで、あちこちで自己主張するようになり、問題を引き起こしているという話もありますが、株主総会でも対応に苦慮するような場面が出てくる様に感じます。俺は株主なんだぞ

また、自分の考えを持っている人や知識の豊富な人も多いので、質問時に自分の考えを長々と述べる人も増えてきそうです。その分質問できる人数が減ってしまっては困りものです。
株主総会の雰囲気の変化も含めて、今後も見守っていきたいですね。
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最後は全員で一礼して終わりました

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