不定期の掲載になると思いますが、株主総会に出席する中でふと疑問に感じたことを書いていきたいと思います。不定期の更新になりますが、読み物としてお楽しみくださいね

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第1回では、株主総会の議案の可決・否決はいつ決まる?と題してお送りします。
株主総会の最後には議案の採決が行われますが、ほとんど議案は何の問題もなく可決されています。賛成がどの程度だったのかもほとんどの会社では発表されません。
前々からどうやって賛否を集計しているのだろう?と疑問に感じていました。
先月には大盛工業の株主総会に出席し委任状争奪戦を目の当たりにしましたが、そういったこともあり議案の可否についてはさらに疑問が深まりました。
通常会社側は、議案を内定した段階で主要な株主に根回しし、賛否を確認しているものと思われます。ですから株主に招集通知を発送する前には、ほぼ可決されることが決まっているのが実態だと思います。
もっと言えば、招集通知を印刷に回す前には可決できることが決まっていると思います。
しかし本来は株主総会の議案採決の段階で正式に可否が決まるのだと思います。とはいえ採決時には、賛成の方は拍手をするだけで、会社側も賛成者数を数えてはいません。数えたところで1人1人の持っている議決権数は異なるので、人数を数えるだけでは意味はないんですが、どうしてそんな状態で『可決しました』と自信を持って言えるんでしょうか?
不思議ですよね。大株主が拍手していないかもしれないのに可決だなんて。
株主総会出席時には受付に議決権行使書を提出します。
私は最終的な議決権は株主総会の中で、会社報告や質疑応答を聞いてから判断したいと考えているので、白紙で提出しています。
大部分の人は同様に白紙で提出していると思います。
議決権行使書には、白紙で提出した場合すべての議案に賛成したものとみなすと書いてありますが、これは本来おかしいですよね。
これが認められるなら株主総会の中で議案採決する意味はありません。形式的に採決をしていますよ!というだけで集計をしていないなら、議案採決ではなく、受付時に集計した結果発表の場でしかないと思います。これは本来の株主総会の趣旨からするとおかしな話ですよね

通常受付奥にはパソコンが設置されていて、何やら入力しています。今までは出席株主数を集計しているんだろうな〜と思っていましたが、たぶん議案への賛否も集計しているんでしょうね。
ここでの集計結果をもとに議案の可決・否決が決まってくるとしか思えません。
では私の様に、議案採決時に意思表明をしたい場合はどうすればいいのでしょうか?
受付時には議決権行使書を受付に見せるだけで渡さず、議決権は株主総会の中で行使させてもらうと告げて入場する、という方法が考えられますが、これでいいのでしょうか。こんな人は見たことないですが

会社法がどう規定しているか分かりませんが、議決権行使書を受付に白紙で提出した場合でも、最終的な意思は株主総会中の議案採決時の判断が優先されるとすれば、おざなりの拍手だけではなくちゃんとその場で集計しないといけないと思います。

大盛工業の株主出席票は初めて見る形式で、各議案毎に切り取れるような票が付いていました。これは受付での集計結果が、賛否が拮抗する結果になった場合、株主総会中の議案採決時に1枚づつ切り離して議案への賛否を再度集計するためだと思います。だとするとやはり議案採決時に本当は議案の可否が決まるのだと思います。
郵送で白紙で提出した分については、株主総会中に賛否を表明できないので、賛成と集計するのは分かりますが、出席株主の議決権行使を受付までに決めなくてはいけなくて、提出以降は判断を変更できないのには疑問を感じてしまいます。
ちなみに議決権行使書を郵送した株主も、やはり総会の場で議決権を行使したいと思えば、株主総会に出席することができます。
受付で名前や株主番号などを記入すれば入場できます。そして議案採決時の判断が最終的な意思として取り扱われると思います。
ここまでを振り返ってみると、本来は株主総会の中で議案も含めて審議を尽くし、そのうえで各自で議案に対する賛否を判断し、議案採決時に議決権を行使し、その結果で議案の可否が決まるものと思われます。
これが本来の姿だとも感じます。
この前提で考えると、さらに大きな疑問が湧いてきます。
私が投資するような中小型株の場合、社長や取締役達で過半数以上の議決権を持っている会社がたくさんあります。
このような会社の株主総会で、議長である社長や壇上の取締役の方々が、議案採決時にみずから拍手をしている姿は見たことがありません。
拍手していないということは、議案に賛成していないということになります。過半数の議決権を持っている株主が賛成していないんだから、『賛成多数で可決されました

もちろん会社側としては、経営陣は事前に賛成の議決権行使書を提出しているので、賛成と集計して問題ないと主張するでしょうが、経営陣も株主総会に出席しているんですから、その場での最終意思が本来は採用されるはずです。だから本当はみずから拍手しないと、議案に賛成したとはみなされないと思います。
ぜひ議長みずから拍手している、自画自賛のような議案採決を見てみたいものです

それを避けるためには、『議案に反対の株主は拍手をお願いします』と言わなければいけないと思います。これなら拍手をしないということは賛成とみなされるので、議長みずから拍手しなくてよくなります。
拍手が多いと否決され、拍手がないと可決というのもちょっと異様な雰囲気ですね。出席株主の感謝と応援の拍手に包まれながら、議案が可決されるというのが、いい雰囲気の株主総会だと思います。
やはり社長を始め取締役、事務局の方々も、株主ならみずから大きな拍手をして欲しいものです(笑)
以上は私が感じた疑問に対して自分なりに考えた結果で、法的にはどうなっているのかは分かりません。詳しい方がいらっしゃったらぜひ教えて欲しいですね。
考えれば考えるほど、現在の議案採決のしくみはおかしいんじゃないかな〜と思えてきて眠れません

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この考え方から行くと多くの株主総会は全くの茶番劇になってしまいますね。
世界ではどういう風なのか興味を持ちました。
これは私も疑問に感じていることなので、正解かどうかはよく分かりません。自分の思うままに記事にしてみました。
本来は株主総会のなかで採決を行い、議案の可否が決まると思うんですが、もしかしたら違っているのかもしれません。
有効期限は総会日の前日17時までというのは、郵送する場合の期限なんじゃないですか?
株主総会終了後2〜3日で報告書が送付されてくるのですから印刷日数を考えると株主総会日には刷上がっているはずですからね
以前、出席したある会社の株主総会で、質問をして、拍手では曖昧なので起立か挙手でするべきと言うと想定外の質問だったらしく
右往左往してましたが・・・
議案については大株主に説明して事前に了解を取っていると思うので、株主総会時点ではすでに可決が決まっています。
なので事前に報告書を印刷して、株主総会終了後すぐに発送できます。
株主総会中の決議はセレモニーにすぎないと思います。拍手している人を数えている株主総会は見たことがないですからね(笑)
しっかり賛成数を確認する必要があるのでは?などと質問されたら、正論だけに会社側も右往左往してしまうでしょうね(笑)
株主総会中の決議が形だけというのは、株主としては無力感を感じてしまいますね。