2009年06月19日

TAC(4319)の2009年株主総会レポート 参加報告

6月19日(金)10時から開催されたTAC(4319)の株主総会に参加してきました。このブログでは質疑応答中心に詳しくレポートしていきます。TACの株主総会に出席するのは、2007年に続いて2回目です。

TAC(4319)株主総会

   TAC(4319)のホームページ

   TAC(4319)のヤフー株価情報

TAC(4319)株主総会

株主総会の中で質問も出ましたが、業績は順調なのに株価は下落が続いています。株主優待制度が見直され、保有メリットが薄れたのも株価が低迷している1つの原因なんじゃないかな?とも感じます。不況に強いというTACの特徴が株価にはなかなか反映されませんね。

スケジュール
10:00〜10:40 報告事項の説明 斎藤社長からプレゼソフトを使って詳しく説明
10:40〜10:57 質疑応答 3人 17分
10:57〜11:05 決議事項の説明・質疑応答1人・採決 拍手方式
 第1号議案 剰余金配当の件 期末8円配当
 第2号議案 定款一部変更の件 株券電子化に伴う変更
 第3号議案 取締役7名選任の件 質問1件
 第4号議案 監査役1名選任の件 
 第5号議案 退任取締役・監査役に対する退職慰労金贈呈の件
11:05〜11:08 退任取締役、監査役、新任監査役の挨拶

お土産 なし
飲み物サービス お水のペットボトル エビアン330ml
経営戦略説明会 事業報告と併せて、現状と今後の戦略について説明


TAC(4319)株主総会

開催場所は、例年通り飯田橋のホテルメトロポリタンエドモント『悠久の間』です。
12列×11行で132人分の席が用意されていました。テーブルが用意されているのはありがたいですね。40〜50%くらいの埋まり具合でした。

東京まで出かけてコストもかなり掛かっていますしわーい(嬉しい顔)あせあせ(飛び散る汗)このレポートをまとめるのにも時間がかかっています。興味がありましたらぜひこちらのページなどにもご協力よろしくお願いしますプレゼント

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 議決権を有する株主数     11,845名、その議決権数  182,336個
 議決権返送           2,487名、その議決権数  126,080個
 出席株主数              61名、その議決権数   12,334個
 議決権返送&出席株主数     2,548名、その議決権数  138,414個

議決権行使書の返送数と当日の出席株主数に分けて説明があったのは初めてです。出席株主数が分かっていいですね。
事業報告は斎藤社長がプレゼソフトを使って行い、分かりやすかったですね。資格試験毎の受験生の推移や受講生の状況について説明がありました。

TAC(4319)株主総会

前期は不況の影響もあり、資格を身に付けたいという社会人や、公務員試験を目指す大学生などの受講が増えて、過去最高の売上と営業利益を達成しました。
公認会計士試験の難易度が下がったので、受験生が増加し2万人を超えたそうです。一方税理士試験の難易度は難しいままなので、公認会計士試験に流れて受験生が減っています。簿記は社会人の基礎知識との認識が深まり、会計分野全体では受講生も増加傾向です。
一方、不動産鑑定士やFPなどの金融分野は金融危機の影響もあり、一番落ち込んでいます。
今期は受講生が減っている税理士講座の立て直しと、会計知識を持った人材を会計事務所などに派遣しているTACプロフェッショナルバンクの立て直しに取組むそうです。成長戦略としては、新たな分野の講座開発にも取組んでいきますが、詳細は秘密だそうですわーい(嬉しい顔)
ライバルに真似されたら困るからでしょうかexclamation&question

その後質疑応答となりました。質問したい人は手を挙げて議長の指名を受けます。マイク係の人がマイクを持って来てくれるので、その場で質問する形式です。先日のあみやき亭では、マイク係の人がマイクを持って質問者に渡さない形式だったので、とても質問しにくかったんですが、TACは普通通りマイクを渡してくれました。
2007年にはたくさんの質問が出ていましたが、今年は3人だけであっけなく終わってしまいました。前回参加時には、教室のドアの開閉音がうるさいとか、教室が手狭、テキストが間違っている、テキストを早く送って欲しいなど多くのクレーム・要望などがありましたが、今回はありませんでした。
質問には社長と担当取締役がバランスよく答えていたと思います。もっと活発に質問が出るといいんですけどね。


質疑応答(回答者の敬称略)
(1)今後介護分野の需要が増えると思うが、介護分野への取り組みについて教えて欲しい
→介護福祉士の講座を始めたが、TACとしては新しい分野で、対象となるのもどちらかというと年配の女性が多いと考えられ、今までと勝手が違って戸惑っている。会計士の講座などでは、こんな対策を打つとこんな効果が出ると想定できるが、介護分野は反応が読めない。今は需要を探して霧の中を手探りで進んでいるような状況です。
(2)余資運用として複合金融商品で10億円運用していると書いてあるが、具体的にどんな商品に投資し、どんなリスクがあるのか
→(近藤)米$のレートで適用利率が変わる商品で、1$=78円の円高にならない限り元本は毀損しないが、レート次第で利率が上下する。

1$=78円ということで当面は大丈夫かもしれませんが、78円を超えたらどうなるのかもう少し聞けば良かったと思いました。一度でもノックダウン価格を超えると$で償還されたりするものもありますからね。受講生から預かった前受金なのに、こんな商品で運用する必要があるんでしょうか。
(3)大原が、公認会計士の合格者も税理士の合格者もTACを追い抜いたと言っているが本当か。
→公認会計士の試験が簡単になり、大原の合格者が増えている。試験が難しかった時はTACの方が圧倒的に合格者に占める比率が高かった。大原は、高校を卒業した学生を専修学校で教えるケースが多いが、試験が難しかった頃はこのルートで公認会計士に合格するのは困難だった。今の公認会計士試験はこのルートでも合格できるようになったので、このルートの生徒数が多い大原の合格者が増えている。試験が簡単な間はこの傾向が続くと思う。
(4)税理士試験の受験者が減ったのを公認会計士に流れたと説明していたが、国税庁の退職者は無試験で税理士になれるため、大量に税理士が発生し一般の受験者の意欲が薄れたのではないか。この制度はなんとかならないのか
→国税庁の退職者が簡単な試験で税理士になれるのは、ずっと昔から続いている。以前から批判されているがずっと続いていることなので、最近になって税理士試験の受験者が減った原因とは思わない。税理士試験の受験者が減り公認会計士試験の受験者が増えたのは、公認会計士試験が簡単になったタイミングと一致しているので、国家試験間の競合だと思う。
(5)不況下でも好業績なのに株価の評価は低い。IRが不足しているのではないか。
→(鎌田)現在の株価に満足はしていない。昨日の株価は410円で、直近500円台まで上がりしばし調整中だが、日経平均と比べると高い水準で推移している。最近多数のメディアに取り上げられるようになってきたが、このための下準備もIR戦略の一環です。時価総額の割に株主数が多いですねexclamation×2と証券会社からはよく言われる。今後も個人株主を増やしていきたい。

確かに不況が深まるにつれて個人の資格熱が盛り上がり、新聞などで取り上げられることが多くなっています。PR戦略としてはあまりコストもかからなくていいことだと思いますが、不況という外部環境頼りという感じもしないでもありません。個人投資家向けの会社説明会を開く、株主優待を充実させるなどIR活動も充実させて欲しいですね。
受講生もたくさんいますので、受講生に株主になってもらうような活動も必要ではないでしょうか?

質問はあっさりと3人で終わってしまい残念です。もっといろんな質問が聞きたかったですね。社長を中心に回答は自らの言葉で語っていたと思います。
その後決議事項の説明に移り、1議案づつ説明・質疑・決議という順で進められました。以前はこの形式が主流でしたが、最近は事業報告の後に議案の説明を行い、まとめて質問を受けその後決議のみ行なう形式が主流になってきています。この方が効率的に短時間で総会が運営できるからなんでしょうね。

TAC(4319)株主総会

第3号議案 取締役7名選任の件で質問がありました。
(1)現状の11名から取締役が7名になるが、どんな考えで7名に絞ったのか
→現状の11名は最大人数と考えている。任期中の職務遂行状況を評価して、取締役に残ってもらう人と執行役員になってもらう人に分けた。取締役の人数を減らすことで、迅速な意思決定ができるようになる。

以上で5議案とも無事決議されました。全体を通して質疑応答があっさり終わってしまったのが残念です。これは出席株主側の問題なんですが。たくさん質問が出ると思って、遠慮してあまり質問を考えていかなかったんですが、来年はたくさん質問を用意しておこうかなわーい(嬉しい顔)

事業報告は本当に分かりやすくて、好感が持てますね。不況時にも強いことがよく分かりました。
不況になると自己投資や公務員試験への需要が高まり、不況下でも成長していけるのがTACの強みです。今後の成長のために新規講座の開発も進めているそうなので、今後どんな講座が登場してくるのか楽しみですね。

TAC(4319)株主総会


主力の税理士講座が落ち込んでいること、FPなど金融関連の講座も2桁減になっていること、会計に強い専門家の人材派遣子会社TACプロフェッショナルバンクが苦戦していることなど課題もありますが、簿記が社会人の基礎知識として必要性が認識されてきて、会計分野全体では受講生が伸びていることや、新規講座を開発していることを考えると、足元の業績も安定していますし割安でおもしろそうな会社だと思いますね。
投資にも簿記の知識はあった方がいいと思います。ぜひTACで簿記講座を受講してみてくださいねわーい(嬉しい顔)

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posted by Zaimax at 16:30 | Comment(2) | TrackBack(0) | 株主総会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
株初心者で、保有中です。
詳細のレポートでびっくりしました。
勉強になりました、ありがとうございました!
Posted by よこたん at 2009年06月26日 16:48
よこたんさん、書き込みありがとうございます。
お褒めいただきありがとうございます。参考になったようで私も嬉しいですね。
TACは不況にも強い業種なので、これからが楽しみだと思います。
株主優待がもう少し充実してくるともっと嬉しいんですけどね(笑)
これからもよろしくお願いします。
Posted by Zai at 2009年06月26日 17:36
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