2009年04月07日

ブラザー工業の会社説明会報告レポート〜その2

ブラザー工業の投資家向け会社説明会の続きでするんるん

中長期ビジョン
さらなる成長を目指して、中長期ビジョン「グローバルビジョン21」を発表しており、2003年から2012年にかけての10年間の目標として次の3つを掲げている。

1グローバルマインドで優れた価値を提供する高収益体質の企業になる
2独自の技術開発に注力し、傑出した固有技術によってたつモノ創り企業を実現する
3At your side な企業文化を定着させる


At your sideとは、お客様や株主様などステークスホルダーの立場に立った企業姿勢ということです。

これを10年間で実現するために3つの期間に分けている。

2003−2005  CS B2005 高収益の継続と将来への技術投資の両立
2006−2007  CS B2008 成長のドライブ
2008−2012  CS B2012 グローバルビジョン21の実現


昨年4月にはCS B2012として2012年のチャレンジ目標も発表していて、積極的な事業拡大に取り組み、1兆円規模の高収益企業を目指します。
2012年には売上高1兆円、営業利益は利益率10%の1,000億円を目指します。1兆円の売上のうち、8千億円は既存事業を伸ばして達成し、残り2千億円は新規事業を中心に育てていき飛躍的に拡大して行こうと計画しました。
新しい事業ですが、いろいろと市場環境も変わってきており、ブラザーとしてもそのニーズにうまく応えられる様な、いろいろな提案ができるように新たな事業を考えて行きたい。
開発の背景としては、インターネットの急速な普及で、オフィスシーンでは資料が紙からデータに変わったり、情報管理の必要性が高まったり、家で仕事をしたり遠隔地の人と仕事するなど変化してきている。コンテンツも大量のテキストや写真・動画などデータ量が増大してきている。ネットワークも進化し、ネット・固定電話・携帯・放送の融合が始まったり、高速化・大容量化が進んでいる。モバイルシーンでも、移動しながら仕事をしたり、いつでもどこでも仕事ができるようになってきている。このようにワークスタイル・ライフスタイルの多様化が進んでいる。

ブラザーからの一つの提案として、今年の6月から新規事業「薄型電子ビューワ」を発売する。これはA4サイズを一回り小さくしたサイズで、厚さ1.5センチ、重さ600gと抜群の携帯性を備え、A4サイズ1万枚分という大量の文書を保存できます。パスワードなどで管理でき安全性が高く、情報漏えいをシャットアウトできます。環境にも配慮していて、文書の表示中には電力を使わない。ページをめくった時だけ(データが更新された時だけ)電力が必要となるという省電力設計です。大量の文書をデータとして持ち歩けるので、紙に印刷する必要がなくこの点でも環境に優しい商品です。
使用シーンとしては、工場の機械や設備などのマニュアルを入れて現場に持って行って保守点検したり、弁護士など大量の文書を持ち歩く必要がある人向けの販売を考えており、主に業務用の商品です。
(実物も見せてくれました)

その他戦略投資としてM&Aも積極的に実行していく予定です。一例として、HOYAからA4サイズ対応モバイルプリンタ事業を譲り受け、昨年ポケットジェットという商品名で発売している。今まではA7、A6対応の葉書サイズ程度のモバイルプリンターを発売していたが、HOYAからA4サイズプリンタの事業譲渡を受けて、品揃えを充実させ多様化するお客様のニーズにきめ細やかに対応していく。
自社ではできない部分についてはM&Aなども行い、新たな付加価値のある製品・サービスの提供を行なっていく。

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今期の業績について
3月で決算を締め、いま全世界ベースで業績を集計中です。4月下旬の決算発表までは開示できないので、今回は2月初めに発表した今期の見込みを説明します。売上は減収の4,750億円の見込みです。昨年10月のリーマンショック以降市場が冷え込み、特に工業用ミシン、工作機械など産業用の需要が大きな影響を受けた。海外での販売が多いので円高の影響も大きく受けている。通信やプリンティング事業は、じつは現地通貨建てでは昨年並みの売上を確保しているが、円換算すると目減りしてしまう面もある。
営業利益は190億円、経常利益は250億円の見込みです。
海外の比率が高いので為替の影響についてよく聞かれるが、生産はほとんど中国、マレーシア、ベトナムなどの海外で行なっており、それらの商品をドルで仕入れている。アメリカ向けにはドルで売るので、ドルベースでは為替変動で売上は影響を受けるが、利益への影響はあまりない
一方ユーロについては、ユーロでの仕入が現状できないので利益への影響がある。今期経常利益が営業利益を上回るのは、ユーロで積極的に為替予約を行なった効果で、営業外収益が増えるためです。純利益は160億円と黒字の見込みです。大きな赤字を出している電機メーカーもあるが、当社では昨年より減益にはなりますが160億円の黒字を確保できるよう努力している。

ここでブラザーの財務内容について説明したい。正直来期は不透明な部分も多いが、当社は堅実経営で借入金が非常に少ない。有利子負債は年々減ってきており、2006年3月期からは現預金が有利子負債を上回っている状況です。自己資本比率も年々上昇し、前期末で55.1%になっている。売上は低下しているが財務体質は非常に健全です。DER(他人資本が自己資本に対してどれだけあるかを示す指標)も0.2%と非常に低く、安定した経営ができる。

株主還元について
株主還元についても積極的に行なっていく考えで、株主の皆さんに分かりやすいよう数値目標も公表している。配当の基本方針は、経営成績に応じた積極的な利益還元に加え、継続的な安定した配当も重視しています。業績に連動した配当という面では、連結配当性向30%を目指すという方針を打ち出しています。この場合、利益次第で配当が上下してしまうので、株主資本配当率(DOE)1%程度を最低限として設定しています。これは7〜8円程度に相当する。
今期の配当は中間期に普通配12円と100周年記念配2円の計14円を実施し、期末には今のところ12円を予定している。この26円という配当は昨年4月に発表した数字を据え置いている。10月以降業績が厳しくなり業績の下方修正も行なったが、なんとか黒字を確保できる予想も出ているので、予定通り配当する見込みです。その結果配当性向は43.5%と高くなっている。
記念配を除くと24円となるが、これを今日の株価790円で割ると3%くらいの配当利回りになる。来年度も業績は厳しいと思うが、配当性向30%を目指して行きたい。
2007年8月に単元の見直しを行ない100株から投資できるので、現状では8万円ほどから購入できるようになっています。ぜひブラザーの株をよろしくお願いします。


質疑応答
(1)今期は減収だが、来年度も今期と同程度の売上の場合、経費の削減などで利益は増えるのか
→来期の数字については4月末の決算発表時に公表するので、今はお話できません。内部的には今年並みの売上は確保したいと考えているが具体的なことはまだ言えません。経費についても設備投資など先送りできるものは一部先送りしている。しかし新規事業については、積極的な開発投資を行なっていきたい。利益については黒字にできるよう経費の削減など努力している。
(2)プリンティング事業のシェアは国内と海外でどの程度なのか?また中期計画ではそれぞれどの位のシェアを狙っているのか?
→具体的な数字を持ち合わせていないが、海外についてはヒューレットパッカード、サムソンに次いで3位につけている。国内についてはキャノン、エプソンが強い状況です。
(3)昨年秋以降環境が変わってきているが、中期計画の見直しは行なうのか?
→中期計画についてもいま見直しをしていて、目標をどうするのかについては今はお話しできない。今月末の決算発表時に中期計画の目標についても発表したいと考えているので、決算短信あるいはホームページなどをご覧頂けたらと思う。
(4)シェア2位、3位の会社は生き残りが難しい中で、世界でも3位で1位は遠い、国内でも1位は遠い状況で中期計画のように業績を伸ばし生き残っていけるのか?
→確かに市場環境は厳しいが、先ほど説明したように現地通貨ベースでは前年並みを維持しており、ここを死守していきたい。SOHOという隙間的な市場を狙って事業展開してきたが、これからはもっと大きな市場も狙っていこうと考えている。大企業向けも狙えるような商品開発も進めてきており、高速ラインヘッドプリンターなど商品の幅を広げてきている。
(5)At your sideを目指しながら、P&HやP&Sなどの略号が多く分かりにくい。もっと分かりやすく表示する必要があるのでは?
→社内用語を使ってしまい申し訳ない。もっと分かりやすく改善していく。

最後の質問はよく意味が分からなかったので割愛しています。為替レートがおかしいのでは?とかリアルタイムの株価を表示して欲しいとか色々お話しされていました。

質疑応答についてはもう少し詳しく説明してくれても良かったのではないかな?と感じます。決算発表前なので業績などについては話せないのは分かりますが、シェアについてはもう少し具体的に、HPが○%、サムソンが○%、ブラザーが○%と説明してもらわないと、どの程度上位と差があるのか分かりません。僅差と大差では大きな違いがありますからね。国内も同様です。また将来のシェア目標についても回答がありませんでした。2012年の市場規模がこの位でそのうちこれくらいのシェアを狙っていくという様な説明が聞きたかったですね。
市場環境の悪化と円高により減収減益となっていますが、主力事業は現地通貨ベースでは前年並みを確保しているのは素晴らしいですね。海外生産・海外販売がメインなので現地通貨建てで売上が確保できていればそれほど心配する必要はないかなと思います。国内のシェアアップが課題でしょうね。上位2社が広告宣伝も含めて熾烈な競争をしていますので、ここに割って入るのはなかなか難しそうですね。同じ土俵で勝負せずコストをそれほど掛けずに認知度を上げていく方策が必要だと思います。どんな施策を打ち出してくるのか興味がありますね。
財務内容も健全なので安心ですが、意外とPBRが高いですね。1倍割れがたくさんある中ではまだちょっと株価が割高だなと感じてしまいます。
4月末に発表される中期計画の見直しでどの程度の成長を見込んでいるのかがポイントになりそうですね。成長率が低いようだと株価も厳しいかもしれません。

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posted by Zaimax at 03:14 | Comment(0) | TrackBack(0) | セミナー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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