2008年09月25日

VTホールディングスの会社説明会レポート

9月24日に行われた名証サマーセミナーに行ってきました。
今日はアイホン、シーキューブ、VTホールディングスの3社の説明がありました。

高橋社長より説明がありました。前2社と違い今年で25歳とまだ若い会社ということを強調していました。
毎回のように事業内容の説明や子会社ごとの説明がありました。
ディーラー業はエリアも決められメーカーの縛りも強いので、上場以降M&Aを繰り返して事業を拡大してきた。

ホンダカーズ東海はVT発祥の事業ですが、売上170億、経常利益8億くらいで、全国のホンダディーラー中7年連続で利益額No1だそうです。関東や関西などに大きなディーラーがありそうに感じるんですが、利益No1ということは効率がいいんでしょうね。
とはいえ現状ではM&Aにより日産系の割合の方が高くなっています。VTという社名(ベルノ東海の頭文字)にしたことを今では後悔しているそうです(笑)
長野日産は赤字だった会社ですが、売上300億、経常利益12億に改善しており、日産のレッドディーラー中で利益額No1です。
静岡日産は浜松エリア以外の静岡県内に展開していますが、売上300億弱、経常利益8億ほどで、ブルーディーラー中利益額No1です。
日産の多くのディーラーの中で、レッド・ブルーとも利益額No1のディーラーをVTが経営しているとはさすがですね!
三河日産はトヨタのお膝元の豊田市や岡崎市がエリアで前記2社に比べると小さい。トヨタが強くてずっと赤字だったが、当社が買収してからは黒字に転換している。現状売上170億、経常利益5億ほどの規模で、ブルーディーラー中7番目の利益額になっている。

フォードライフ中部は上場後最初にM&Aした会社で、ジャスコから7000円(7000株×1円)で譲ってもらった。フォードディーラーはどこも赤字だが、ここは1億円くらいの利益を上げてきた。今期は5千万円くらいになりそうだが、フォードディーラー中唯一の黒字会社だと思う。フォードだけでは商売にならないので、マツダやスズキなど何でも売っている。
VTインターナショナルはジャガーのディーラーで、赤字の大阪の店を引き継いだ。3年目になるが去年まで赤字で苦戦してきた。今年は黒字見込みです。
エルシーアイはロータスのインポーターを行っている。インポーターは、海外のメーカーから輸入権を取って輸入車をディーラーに販売する会社で、リスクは少なくそこそこ儲かる。販売台数が増えるとメーカーに輸入権を取り上げられてしまうので、難しい仕事ではある。20億円ほどの売上で5〜7千万の利益があり、少人数で運営している。
ピーシーアイもインポーターを行っていて、輸入権を集めている。後ほど詳しく説明する。

トラストはマザーズ上場会社で、中古車の輸出を行っている。海外の消費者に直接販売しているのが特徴。ディーラー業より利益率が高いが、昨年は本業以外の部分で購入した船舶のエンジンが壊れるなどトラブルがあり、船舶の売却損などが発生した。中古車はオークションで仕入れるが、外国人バイヤーが半分を占めているような会場もあり、中古車の奪い合いになって価格が上がっている。さらに新車が売れていないので、中古車の出品自体が減ってきている。
J−netレンタリースは60店舗でレンタカー事業を行っている。保有台数は6500台で全国展開には1万台規模が必要になる。売上30億、経常利益3.5〜4億くらいで、レンタカー業界では高収益会社です。レンタカーは3〜4年使用後にいかに高く売るかが収益に影響してくる。ディーラーのノウハウを活かして、売れ筋の車を仕入れるなど工夫している。
ここまでが自動車関連の事業で、売上の97%を占めている。ディーラー業は仕入原価が80%以上で残りのうち半分は値引きする。残り数%の中から経費を払うので、ベルノ東海の5%の利益率は至難の業。当社のディーラーはすべて3%以上の利益率で、ディーラーの中ではかなり高収益です。
しかし他の業界に比べると利益率が低くて、エリア拡大もままならないということで、隣の芝生が青く見えて本業以外にも手を出してきた。ずっとやってきた自動車販売業では絶対に赤字になることはないし、失敗もない。買収した会社もすべてうまくいっている。ただし本業外のところでは失敗もある。今後本業外に手を出すことはないが、買ってしまったものは利益が出せるよう取り組んでいく。少なくとも私が社長のうちは本業外のM&Aはない
住宅分野はもともと出資していた会社が倒産して引き継ぐことになった。建築家を紹介してデザイナーズ住宅を建てる事業をしていて、30億くらいの売上、1億の利益と数年前に黒字化し順調に推移している。今までは名古屋と大阪に店舗があったが東京にも出店する。
E−FOURはアイコーエポックから社名変更したが、前々期この会社のおかげで大きな減損を出した。その時に資産を0評価したのでこれ以上損を出すことはない。
海外では好評でインサイダー情報になってしまうので発表できないが近々公表する。節電機を製造・販売していて、取り付けると10%くらい電気代を節約できる。日本では昔詐欺のような商品が出回ったこともあって評判が悪いが、海外ではブラジルで販売権を買った会社が工場を建てて製造を開始したり、東南アジア、ヨーロッパ特にイギリスが好調で、年間3億くらいの注文がある。CO2の削減につながるということで将来的にも有望です。今なら有望とはいえ本業以外の分野なので買わないと思うが、落とすものはすべて落としたので、今後は利益がついてくると考えている。


前期の業績は、自動車販売台数、売上、営業利益、経常利益において過去最高となった。純利益も黒字化し6円の配当を行った。今期は4円と発表しているが、前期並みの数字が出たら6円、もうちょっと上に行ったら7円、8円と配当を増やす予定はある。
今期は販売台数は5〜7%減を想定している。トヨタでも販売台数が落ちているという状況で、ガソリン高も販売減に影響している。ただ利益的には直近ほぼ前年以上で推移していて、ほとんど影響ないと思う。
当社の場合新車販売での利益は30%以下で、車検などのサービス部門の比重が高いので、5%くらい新車販売が減っても影響はない。ただ他のディーラーは苦戦しているようで、M&A案件も俄かに出てきている。当社にとっては追い風かなと感じている。
今期の業績予想はほぼ前期並にしているが、今いくつかM&A案件があって、それらが成就してくれば上乗せになると思う。

中期計画では2010年に2000億円の売上を掲げているが、段々と近づいてきて残り1年半になってきた。インサイダーになるのでなかなか言えないが、今やっているものがあってうまく行けばこの位近くまでは行ける。全部自動車なので我々にとってはノーリスクで利益を上げていける部類です。まだ発表する段階ではないが近々発表できると思う。いろいろ進めているのでこの旗は降ろさずに行こうと今のところは思っている。

今後の展開としては、海外ディーラーにコンサルティングをしている。タイとマレーシア、インドで行っている。すべて赤字の会社だったが1年コンサルしてきて6〜9千万位の利益、売上は100億位になってきた。近々出資する予定で、半分弱までの出資を予定している。インド、タイで100店位までにしていきたい。人件費が安く、仕事のやり方も日本と比べると非常に遅れているので、少してこ入れすれば良くなる。さらに市場としては20%くらいのペースで成長しているということで、ぜひ海外を手がけて行きたいと思っている。

ピーシーアイのインポーター事業は、ディーラーへの卸売り事業だが、現状のエルシーアイの人員で行えるのでリスクがなく、売れた分だけ利益になる。日本ではまだ無名のスポーツカーメーカーの輸入権を集めている。
株価は非常に安いが倒産の恐れはなく、2000億円を目指してがんばっていくので応援して欲しい。

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質問時間が短くて1件だけでした。
カーシェアリングが話題になっているがどう考えているのか?
→カーシェアリングは数年前からアメリカで事業化されているが、中途半端な感じで業績がよくない。日本でも一定の需要はあるがまだまだ少なく、うまくいっていない。先頭を切ってやるのはリスクも高く、先行者メリットもさほどないので、すぐにやるということはない。情報は集めており、世間で受け入れられそうになってきたらすぐにでも参入したい。

説明を聞いていると、自動車ディーラーのM&Aも進行しているようで、業績も期待できそうな気がしてきます。海外ディーラーへの出資も決まれば利益面で貢献してくれそうです。とはいえ、いつも高橋社長の話を聞くと「いろいろ進めています」ということで期待してしまうんですが、その後なかなかM&Aなどが発表されずヤキモキしますあせあせ(飛び散る汗)

足元の状況はとても厳しいですが、効率的な運営を行っているので他のディーラーよりは影響が小さそうです。社長も追い風と言っていましたが、他のディーラーが苦しくなればVTに売却という話も現実味を帯びてくるように感じます。ここ2年ほどM&Aの検討はしているものの、なかなかメーカーのOKが出ないなどの理由で実現していません。メーカー自体も大幅減益で余裕が無くなってきている現状は追い風なのかもしれません。
ただ、社長も倒産は絶対にない!と言っていましたが、財務内容が悪いのが相変わらず気がかりですね。それなのにSKIやヤマシナ株を買い増すなど、投資事業を止められないのが気になります。結果として上期決算は、営業利益・経常利益は好調なのに、株式評価損計上で純利益は赤字に転落してしまいました。本業に集中すると言いながら集中しきれないのがこの会社の弱点なんでしょうか?
無駄な投資などせずに本業に集中していれば上期も黒字だっただろうにと思うと残念でなりません。
少なくとも私が社長のうちは本業外のM&Aはない!と言い切っていましたが、私が社長のうちは本業外の株式投資には手を出さないと宣言して欲しいですねもうやだ〜(悲しい顔)
ぜひキャッシュフローは本業への投資や借入金返済に回してくださいね!
ディーラーのM&Aや海外ディーラーへの出資がいつ頃発表されるのか楽しみにしています♪
posted by Zaimax at 17:23 | Comment(0) | TrackBack(0) | セミナー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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