2009年02月05日

プロトコーポレーションの会社説明会報告レポート

2月5日に行われた、大和證券主催 プロトコーポレーションの投資家向け会社説明会に行ってきました。プロトコーポレーションは、中古車情報誌Gooカーといえばグーわーい(嬉しい顔)を発行している会社です。
そしてプロトコーポレーションの横山会長は、ティア創業時の最大の出資者でもあります。出資がなければティアの創業も遅れていたことでしょう。ありがたいことです。
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2009年2月5日の株価 1,859円(JASDAQ 4298) 100株単位 3月決算
PER 5.9倍、PBR 1.4倍、配当利回り 3.8%
株主資本比率 65.8%、予想配当性向 22%
株主優待 株数に応じて図書カード・全国百貨店共通商品券を進呈
   株主優待制度について詳しくはこちら

最近の株価は → ヤフーファイナンス プロトコーポレーション
ホームページは → こちらです♪

4298.jpg

PBRは1倍以上ですが、無借金で財務内容もいい会社ですし、業績も好調なので割安ではないでしょうか。過去からの株価推移を見ると、2008年以降は下げ基調です。
お土産はありませんでした。残念ですねもうやだ〜(悲しい顔)

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入川社長から説明がある予定だったと思うんですが、所用のためIR担当の清水取締役から説明がありました。当社は名古屋を本社に、北は北海道から南は九州まで全国を網羅している。一番メジャーな事業は「カーと言えばグー!」でお馴染みのクルマ情報誌です。Gooグーという情報誌は、車を購入しようという人には認知度が高いが、プロトコーポレーションはGooだけじゃないことをぜひ知って欲しい。

 株主還元
株式市場もこのような状況なので配当についてよく質問を受ける。個人投資家もそうですが機関投資家も配当を気にしている。当社は安定配当を基本としているが、過去3年間は毎年増配している。昨年は30周年を記念し20円の記念配を含めて50円でした。今期は70円の予定です。
株主優待制度については図書券や商品券などの金券を送付している。当社は100株単位なので前場の終値で100株投資した場合、配当利回りは3.79%、優待も含めると4.34%となる。べらぼうに高いわけでもないがべらぼうに低いわけでもなく、配当取りという観点からしても比較的高金利なのかなと私は思っています。

当社は1977年創業で、全国に47拠点で営業している。ここは当社の強みですので、後ほど詳しく説明します。JASDAQに上場したのは2001年9月12日で、9.11の翌日です。株式市場が開くのが遅れてハラハラしたのを思い出します。
子会社のうちIT関係のマーズフラッグ、今期利益率が向上した要因の一つである、情報処理サービスを行うプロトデータセンターについては後ほど説明する。
グーオートは1月に作った子会社で、中古車の輸出支援サービスを行いますが、まだ事業は開始していません。海外にも進出していて、中国に子会社2社を持っており、広告事業や中古車売買の仲介サービスを行っている。
主な商品・サービスは、中古車情報を掲載した分厚い情報誌がメインの商材で240円〜250円で販売している。プロトは情報誌だけでなくインターネットやモバイルに同時に掲載しているのが特徴です。ほとんどが自動車関連の事業ですが、ネットを通じた生活関連情報提供にも力を入れている。資格・スキル・趣味・学校の専門サイトVeeSCHOOL.comや有料老人ホーム検索サイト、介護関連の求人サイトなどを展開している。その他に子会社マーズフラッグでIT事業を行っている。

 沿 革
プロトコーポレーションは、1977年10月に名古屋の1出版社として創業した。名古屋で中古車情報誌を販売していたが、1992年12月にGoo関西版を創刊して全国展開を開始し、関東、札幌、仙台、広島と立て続けに面の展開を広げて行った。そして1996年10月には中古車情報の検索サイト「Goo-net」による情報サービス提供を開始した。96年というのはヤフージャパンがサイトを開設した時期と同じであり、当社はインターネットの黎明期からネット事業に取り組んでいる。ならびに1999年10月にはNTTドコモと提携し、iモードオフィシャルサイトとして自動車関連情報の提供を開始した。iモードが始まった当初からモバイル事業にも取り組んでおり、ネット・モバイルとも相当早くから取り組んでいることが分かってもらえると思う。
2002年8月にはカルチャー情報分野に進出とあるが、創業以来中古車の情報提供を行ってきたが、1つの事業だけでは会社の成長はないよねということで、新分野に進出した。2006年には有料老人ホーム検索サイト、翌年には介護求人サイトを立ち上げてきている。
売上の推移を見て頂くと、面の展開を広げて行くと共に売上が拡大してきたのが分かると思う。
現状の売上の構成を見てみると、自動車関連情報が94.1%でほとんどを占めている。生活関連情報が3.9%、不動産が0.8%、その他が1.3%となっている。過去3期の構成比の推移を見ると、生活関連の構成比が上がってきているが、今後も売上を伸ばして行きたい。不動産については本社ビルの空きフロアを貸しているだけで、不動産の売買を行っているわけではない。当社は4期増収増益を続けているが、何が牽引しているかというと自動車関連情報の中のIT事業が牽引していて、情報誌事業より利益率の高いIT事業の比率を高めている。

 ビジネスモデル
よくプロトコーポレーションは中古車情報誌の出版社と言われるが、情報誌は1冊250円程度です。ほとんどカラーページでこれだけ分厚いので、原価はざっくり言って1500円くらいです。1500円のものを250円で売ってなぜ利益が出るのか?というと、圧倒的に広告収入という形で情報登録・掲載料を頂いているからです。
当社は、中古車販売店や資格の学校などの情報提供者と、車を買おうとしている人などの情報利用者を結びつけるビジネスを行っています。当社の特徴は、全国47拠点から当社の担当者が直接訪問し、打ち合わせをして情報を集めてきている。それをデータベースに整理・分類している。このデータベースを元に、印刷会社にデータを渡せば情報誌になり、ネット上に掲載すればウェブとして見ることができ、モバイルに流せば携帯から見ることができる。これが当社の特徴です。この部分で情報提供料(雑誌の売上など)が発生するが、情報提供者からもらう情報登録・掲載料の方が圧倒的に大きい。

ここまで説明すると、ビジネスモデルは分かった、でも自動車はもうだめじゃないか?とよく言われる。しかしバブル後の90年頃をピークに過去10年以上日本の自動車マーケットは悪かった。車の買換えサイクルも伸びていて、現在の平均車令は7年を越えている。
そのような事業環境の中で当社の延べ取引社数は増加している。なぜ伸びているかというとIT事業部分が伸びているためです。雑誌と違ってネットの場合、売れ行きが悪ければ価格を見直したり、売れた車は他の車に入れ替えたりなどが柔軟にでき、便利なサービスが提供できます。当社にとっても変更時にオプション料・変更手数料をもらっているので、紙媒体より利益率が高くなる。お客様にとっても便利なIT事業の売上が伸びると、当社の利益率も向上するというビジネスモデルになっている。

 当社の強み
全国に47拠点を展開しているが、進出していないのは甲信越、北陸、四国、沖縄です。それ以外の地域ではなんらかの形でGooを出版している。よく競合会社を聞かれるが、Gooに対してはリクルートが発行しているカーセンサーが競合誌になる。
比較すると、下記の様な違いがある。
1展開エリアは当社の方が上回っている
2直接当社の社員が訪問して情報収集している
リクルートさんの場合は、第三者の広告代理店が車屋さんを訪問して情報収集をしているが、当社は自社の社員が訪問して、色々な相談なども受けながら情報を集めている。展開エリアの広さ+きめ細やかな対応で、当社の優位性を発揮している。

中古車を掲載している主なサイトの掲載台数推移を比較すると、当社が一番多い。
(Goo-net 33万台、カーセンサー 27万台くらい?)
ネット上の特性として、各社のサイトを調べるのは面倒なので、一番情報が多いサイトにお客さんが集まる傾向がある。なので掲載台数トップを維持している当社に優位性がある。
クルマ・ポータルサイト「Goo−net」は、ページビュー・アクセスとも5年で6倍に成長している。足元では月間700万アクセスくらいまで伸びている。クルマというカテゴリーで見ると常に5番以内にランクしている。大体3番目くらいで、下手すると自動車メーカーより見られていることもあり、中古車を探すサイトではNo1です。
最近は携帯で中古車を探す人も増えてきて、モバイルサイト「Gooクルマ情報」も急成長している。月間アクセスは1700万くらいになっている。
世の中はネットに移ってきていて、さらにモバイルに移ってきている。

最近のトピックスとしては、日立キャピタルと手を組んで、中古車残価据置型クレジット「グー楽」を首都圏限定ですが開始している。残価据置型というのは、100万円の車の3年後の価値を例えば30万円と設定して、残り70万円分を支払ってもらう販売形式です。購入時の負担が小さくなるので、トヨタ・日産なども手がけている。なぜこのようなサービスができるかと言うと、企業向けに車の将来の残価をシミュレーションするソフトの特許を持っているからです。
また、第三者の認定機関と提携して「Goo認定車」の全国展開を開始している。お客様に安心して中古車を選んでもらえる環境作りにも力を入れている。

 中期経営戦略
1事業領域の積極的拡大
(1)自動車関連情報
中古車の販売環境も厳しくなって来ているので、中古車店の役に立つ商品・サービスを提供して、中古車情報の提供から仕入れ支援、顧客管理など幅を広げ、新車販売店の経営支援など関連業界へ領域を拡大している。自動車が成熟マーケットということは間違いないが、その中でも成長は可能だと考えている。
(2)生活関連情報
現状では売上で4%程度だが、今後高い成長が見込めると考えている。特に介護関連の介護・医療・福祉の求人・転職サイト「介護求人ナビ」に期待している。モバイルも含めた自社メディアの強化、モバイル広告代理事業の展開を行っている。モバイルマーケットは今後も拡大していくが、自社モバイルサイトを持っている会社が少ない。当社の経験・営業力を活かした広告代理事業を展開していく。
(3)その他事業
IT子会社のマーズフラッグでは、和製の検索エンジンを開発していたが、この技術を活かして企業のホームページ内での検索エンジン「MARS FINDER」を開発した。これが好評で、三菱電機に最初に採用され、その後キャノン、ソニー、フジテレビ、本田などで採用されている。まだ足元は赤字だが、来季に向けて成長させていきたいと考えている。
プロトデータセンターは、中古車情報などのデータ入力・製版工程の内製化によるコスト圧縮を目的に作った会社です。これらの作業は外注していたが、かなりコストがかかっていたので内製化した。かなりのコストダウンが図れて、今期の増益に大きく貢献している。自社の仕事だけをしているのではもったいないので、来期以降はグループ外の事業も積極的に受注して、グループの戦略的中核子会社として事業拡大を図っていく。

2経営効率の改善
グループ間のシナジーにより、連結企業価値の最大化を目指していく。目的を達成した会社や収益性が見込めない会社は、ばっさりと切ってきた。今後もグループの再編を進めていく。
自動車関連事業がメインなので売上の大幅な伸びは難しいが、その中でも高収益のネット関連事業の売上拡大、データエントリー業務等の内製化などで収益性の改善を図り、利益の2ケタ成長を目指していく。
今期の業績も足元順調に推移しており、前期の営業利益率16.5%が今期は20.5%になる見込みである。これは沖縄県に作ったプロトデータセンターが貢献している。

商品ブランド「Goo」は認知度が高いが、社名のプロト「PROTO」という企業ブランドはまだ認知度が低いので、昨年6月に企業メッセージ「情熱を未来の知恵に」を発表し、企業ブランドの確立にも取り組んでいる。
最近企業不祥事も増えているが、管理体制の強化にも取り組んでいる。
当社のIR活動は今年度、日本証券アナリスト協会と日本IR協議会から2つの賞を頂き、定期的な説明会開催などが評価されているのかなと思っている。

ぜひ当社について、Gooだけの会社じゃない、中古車情報誌の出版だけじゃない、車関連事業だけではない、ということをご理解頂けたらうれしいなと思います。名古屋の会社で、BSを見て頂くと無借金です。このようなご時世ですから何があるか分かりませんが、当社は無借金で4期連続増収増益という会社です。興味を持って頂けましたら、JASDAQ上場で証券コードは4298ですので、ご注目頂きご支援頂けたらと思います。
本来なら代表取締役社長の入川が来るところですが、あいにく所用でIR担当の私から説明させて頂きました。

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質疑応答
(1)USSなども多くの中古車情報を持っており、会員として中古車販売業者を抱えている。これらの会社が会員の販売支援のために、同じ様な事業に力を入れてくるリスクはないのか?
→まったくないとは言えない。ただ、我々は基盤となる中古車販売業者さんとその先の車を買いたいお客様を、GooやGoo-netというメディアで認知してもらっている。たとえ他社が進出してきてもブランドの認知度を高め、情報がたくさん集まるサイトを続けていけば、そのあたりのリスクを最低限にできるのかなと思っている。まあ何があるかは分からないのでリスクはありますが。数年前にはライブドアがジャックホールディングスを買収して、インターネットと中古車販売店のリアル化ということで、これはちょっとやばいかなと思ったが、結局お客さんをたくさん抱えているのは誰?というのが重要になる。おかげさまで情報誌から始まり、ネット、モバイルと展開してきて、「カーと言えばグー!」と言われるくらい認知度が高い。車にあまり興味ない女性でも、Gooは車の雑誌だよねと言ってもらえる。ヤフーなどでの検索も「中古車」ではなく「Goo」や「グー」で検索してサイトに来てくれている。このメディアの強みを最大限に活かしてプロモーションなども行っていき、負けないようにしていきたい。
(2)着実に増配を続けていて素晴らしいと思うが、どの程度まで配当性向を上げていく考えなのか。
→ここのところ増配を続け株主還元に力を入れているが、当社は配当性向目標は持っていなくて、あくまで安定配当が基本です。利益水準を見ながら配当を決めている。一つにはまだまだ成長意欲のある会社なので、ある程度の内部留保をさせて頂きながら、そのお金で特に生活関連や自動車関連のM&A・事業譲渡なども含めて再投資し、より高い成長を実現してみなさんにお返ししたいと考えている。正直言って配当はなるべく下げたくないと考えているが、配当性向目標方式だと減益になると配当を下げることになってしまい、個人投資家のみなさんに迷惑をかけることになる。配当は着実に上がっていくよというのが当社の基本的なスタンスなので、ご理解頂けたらと思います。

無借金で財務内容もいいですし、業績も好調です。ビジネスモデルは住宅情報誌のCHINTAI と同じ様な感じですね。自動車関連と言うと当面は厳しいと感じてしまいますが、プロトコーポレーションは認知度の高さを活かして着実に基盤を固めているように感じました。
リスク要因としては質問もしましたが、関連業界からの参入ですね。特にオークション運営会社は、会員である車屋さんで中古車が売れないとオークションで仕入れてもらえないので、会員の販売支援にも力を入れてきています。オークネットは確かネットを通じて中古車の販売支援などもしていました。収益源となるオークション事業を持っているので、コストを抑えてネット上での販売支援を大々的に行ってくると、中古車情報が大量に集まるということも考えられないことはないと思います。情報が一番集まるところにお客さんも集まると言うことですから、そうなると厳しい競争になりますね。
そんなリスクがあるくらいなら、いっそ同じ愛知県の財務内容もいい会社同士なんですから、トップ企業のUSSと提携なり資本参加・経営統合などしてしまえばいいのにと思います。USSとプロトコーポレーションの組み合わせはかなり強力なのではないでしょうか?
こんな展開なども考えると面白そうな会社ですね!
ティアとも関係ありますし、今後も注目して行きたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。
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posted by Zaimax at 18:08 | Comment(0) | TrackBack(0) | セミナー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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