三栄コーポレーションは生活関連用品を企画・開発し、良品計画などの小売店に納入している商社です。
2009年1月28日の株価 257円
(JASDAQ 8119) 1000株単位 3月決算
PER 8.6倍、PBR 0.64倍、配当利回り 4.7%
株主資本比率 33.9%、予想配当性向 40%
最近の株価は → ヤフーファイナンス 三栄コーポレーション
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過去の値動き範囲から見ると現在は安値圏で推移しています。
お土産はモッフル用のお餅でした。器具を買わないとモッフルにはできないんですが

東京まで出かけてコストもかなり掛かっていますので



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出席者は水谷社長、高島常務、清水取締役、樋口管理部長の4名で、水谷社長から説明がありました。個人投資家向けの会社説明会は今回が初めてですが、今後は個人向けにも積極的に開催して行きます。
三栄コーポレーションは生活関連用品の専門商社で、62年の歴史があり店頭公開後30年経過している。
海外拠点は中国沿海部からバンコク、ジャカルタなどアジア全般に展開している。国内には商売の形態や商品の特性により、子会社や関連会社を設立し運営している。
当社の経営ビジョンは次の通りです。
「健康と環境」をテーマに、品質の優れた生活関連用品を企画開発し、消費者の皆様にお届けすることを通じ、快適で夢のあるライフスタイルと社会生活の実現に貢献する。
三栄の機能としては2つあり、企画開発・生産から物流までの一貫したサプライチェーンマネジメントを構築し、日米欧のお取引先に製品を供給する「ものづくり」機能と、世界の優良ブランドを消費者の皆様に届け、夢のあるライフスタイルの実現をお手伝いする「ブランドづくり」機能です。オリジナルブランド商品も展開している。
ビジネスモデルの特徴
三栄コーポレーションは、中国・アセアン・欧州などの協力工場・自社工場で生産し、日本・米国・欧州などの百貨店や専門店、量販店、ホームセンター、自社店舗などに供給している。この間に三栄の付加価値創造プロセスがあり、メーカーに近い立場でのサービスを提供している。
サプライチェーンマネジメントを担う拠点は、中国では北は大連から南は広州、深センまで沿海部を中心に設置しており、他にもアジア全般に拠点を持っている。これらの拠点は協力工場の近くに設置している。
商社なのになぜ「ものづくり」にこだわるのかというと、当社の沿革と2度の大きな経済危機が大いに関係している。2つの危機とは71年のニクソンショックそれに続くオイルショックで、もう一つは85年のプラザ合意による急激な円高です。これらの危機を克服するため当社の構造改革・変革で乗り切ってきた。
当社の基になる会社は、46年に大阪で真珠などのアクセサリーを欧米向に輸出する共栄商会として創業した。生活雑貨は労働集約型なので海外生産が進むと考え、今から50年前の58年に香港、66年には台湾に進出し、急速に海外拠点網を整備した。この頃はウールワース、JCペニー、Kマートなどが主要顧客だった。
当時のアジアの協力工場の品質管理レベルに限界があったことから、70年代後半から日本メーカーとの合弁も含め工場を中国などに構えた。製造技術の蓄積も進み、間接的に関与した方が効率が高いと判断し、家電工場を除き清算・売却を行った。
創業以来、欧米向け輸出が主力業務だったが、85年のプラザ合意後の急激な円高で日本の軽工業は壊滅的な打撃を受け、当社も対日輸入を拡大した。現在国内主力ブランドになっているドイツ製サンダルのビルケンシュトックやクイジナート・フードプロセッサーの販社もこの頃設立した。
海外へのいち早い展開とネットワークの拡充、その後進出した製造業の経験、これらの当社の歴史が「ものづくり」に強いユニークな商社として、日本そして世界の取引先に評価されている。
2000年代からは、「ものづくり」の機能を活かした自らの「ブランドづくり」も本格化させ、子供家具Formioフォルミオ、調理家電のビタントニオ、

前期実績では、当社の最大の顧客である良品計画やドイツのWMFに商品を供給する「ものづくり」の売上比率が78%、ビルケンシュトックなどの「ブランドづくり」が15%、両方が融合したモッフルやモッズヘアなどが7%となっている。9月中間実績では「ものづくり」以外の部分が27%まで上がってきており、我々がこの部分にいかに力を入れているかが分かって貰えると思う。
「ものづくり」分野で当社の最大の顧客である良品計画向けの売上高は順調に伸びてきており、前期は85.6億円となった。良品計画の海外進出に伴い、海外店向けの売上も伸びてきている。今期の売上も順調に推移しており、前期並みの売上になると思う。当社が納入している脚付きマットレスは、ここ10数年間良品計画さんの中でもトップの売上を続けている。
「ブランドづくり」については、世界の優良ブランドを消費者の皆様にということで、販売権を獲得して国内で販売している。ビルケンシュトックやフランスの調理器具メーカー「シャスール」「REVOL」、デンマークの子供用家具「FLEXA」などを取り扱っている。
ビルケンシュトックは創業235年という伝統のあるサンダルメーカーであり、「REVOL」はフランスでは有名な高級磁器のメーカーです。フランス革命の時期に創業したので220年の歴史がある。このように長い期間に渡って顧客から愛されているいい商品を世界から日本に提供し、皆様のより良い生活に役立ててもらおうと考えている。
主力のビルケンシュトックは、売上も順調に伸びてきており、前期(12月決算)の売上速報値は40.8億円になっている。直営店舗数も19店まで増えてきており、直営店での売上が19.4億円と約半分を占めている。残りは卸売りで、ビームス、シップス、ユナイテッドアローズなどのセレクトショップや全国の百貨店、ブティック、靴専門店などで販売している。
「ものづくり」と「ブランドづくり」の融合が生んだ当社のブランドの中で、モッズヘアーの理美容機器は当社の中国工場で生産し、当社が輸入し、独立した販売会社を持っているので、小売の一歩手前まで一貫して当社で行っている。
この分野でいま一番力を入れているのは




なぜこのような商売を始めたかと言うと、当社の家庭用品部門が展示会にワッフルメーカーを出品していたところ、たまたま通りかかった人の「これで餅を焼いたら美味しいんじゃない?」という一言が担当者の耳に残り、事務所に戻ってから餅を焼いてみたら大変美味しい。そこで2000年に餅をワッフルのように焼いたモッフルを商標登録し、商品の改良を進めてきた。当初はワッフルメーカーを改良していたが、熱の通り方などが異なるので、一昨年にモッフル専用のモッフルメーカーを開発した。そして昨年には徐々に話題になり、ヒット商品番付に取り上げられるようになった。昨年の後半頃からモッフル専用のお餅を販売してもらえるようになった。お土産としてモッフル専用餅を入れているので、ぜひ食べてみて欲しい。
(餅だけいただいても専用器具がないとモッフルは作れないので、実際にモッフルメーカーで実演してくれたらよかったのにと思いました)
モッフルmoffleについてはこちら →


「モッフルおもちでかんたんクッキング」という本も出版され、色々なところから当社とのコラボレーションも始まってきている。2009年には大型商材として期待している。
モッフルメーカーも中国の自社工場で生産している。
業績推移
売上については前期まで増収を続けているが、利益面では前期は減益となっている。今期は現在のところ売上・経常利益は増収増益となる見込みである。
ここで急にPCが止まってしまうトラブルが発生し、手元資料を元に説明することになった。トラブル発生にも関わらず、水谷社長は落ち着いて説明を続けていましたね。
総資産の推移を見ても純資産は着実に増加してきており、自己資本比率も39.5%まで上昇してきている。取扱商品の内訳は、家具25%、家電21%、ファッション21%、ハウスウェア17%、ペット6%、その他10%となっている。
今期の業績見込みですが、当社のビジネスは下期の割合が高くなっている。今期も下期に伸びる計画になっているが、12月までの段階では速報値ですが順調に推移しているので、あと2ヵ月余程のことが無い限り達成できると考えている。純利益3.5億、EPS30円を達成できれば、昨年より2円増配し12円配当をしたいと考えている。
配当方針は30%程度の配当性向を維持し株主様に積極的に利益を還元します。
(ここでPCが復活し画面が映し出されたが、社長はほっとした感じで嬉しそうでした)
継続して安定した配当を実施します。
株主還元の一環として前期からは自社株買いも行っており、前期は4.2万株、今期は12月末迄で101.4万株を取得している。現在自社株数の合計が1,157,771株、発行済株式数の9.1%となっている。自社株買いを行ったことで、BPS(1株当純資産)が増加している。
最後に株価チャートですが、株価については昨今の株式市場の状況から致し方ない所もありますが、当社の株価も下がっている。10月以降は他社の株価が下がっている中で、当社は健闘しているのではないかとも感じている。今日の午前の終値は257円です。
途中機械の不具合があり、申し訳ありませんでした。
質疑応答
(1)過去からのB/Sを見ると、短期借入金の増減が激しいがなぜ変動が大きいのか。
→借入金は継続して減る傾向だったが、最近は自社株買いを行ったり、自社ブランドを増やしているので若干棚卸資産が増えたりなど営業用の資金が必要になり増えている。
(2)投資有価証券14億円というのは総資産から見ると大きいと思うが、昨今の株価下落で評価損が出る恐れはないのか。
→評価損は一部出ていて中間期で0.23億円計上している。下期でも若干出るのではないかと思う。主に持っている株は有価証券報告書を見てもらえば分かるが、三菱UFJ等は簿価も低いのでまだ評価損を計上する心配はない。持株が多いのは三菱UFJと良品計画なので、ここの株価が下がると評価損の恐れが出てくる。原則として持ち合いは行っていないので、現状の株価水準では評価損で利益見込みが大きく狂うということは考えていない。ただ株価ですから今後の動き次第では分からない。
評価損が出そうだからといって、両社とも売るわけにはいきませんね

→三菱UFJはメインバンクで、良品計画は当社の売上の25%を占めている最大の取引先なので、当社が安定株主になっており、商売が続く限りこういった体制で行きたい。
(3)以前はゴールドマンサックスGSが筆頭株主だったが今は自社になっている。GSの持株を自社株買いしたのか。
→GSと表示されているが、公表もしているが実際はタワー投資顧問の持株で、中期投資で持っていたが売却したいとのことで、結果として当社で全株引き受けた。それから10位株主にユニマット不動産さんが載っているが、純投資と聞いており提携関係などはない。
タワー投資顧問の横暴さは昨年秋以降特に目に付きますね。大株主から株を売却したいと言われれば会社側も困ることでしょう


(4)渋谷にセレクトショップ《ドゥ・ペダーレ》をオープンしたが、うまく行っているのか。
→《ドゥ・ペダーレ》は最近の健康・環境がキーワードになっている中で、我々の経験を活かして環境にも優しい自転車乗りに適したファッションを提案するお店として昨年10月にオープンした。たいへん注目はされているがまだ認知度が低いので、儲かるまでには至っていない。このビジネスは当社と丸井さんが始めている。期待はしているがまだ出来て3ヵ月なので収益には貢献していない。
(5)輸入が中心ということで円高はメリットになると思うが、為替の影響はどうなのか。
→65%くらいが日本への輸入なので円高のメリットはあるが、今日も朝のニュースで良品計画が10〜15%値下げをすると報道されている。「ものづくり」ビジネスについてはお客様から値引き要請が来るので、すべていいというわけではないが、円高は基本的に当社にとってプラスになる。ただ今まで海外拠点に投資してきた金額は円高で金額が下がるのでマイナスになる面はある。しかし海外からの輸出はしやすくなるので、海外拠点の期間損益はプラスなる。
(6)顧客のターゲット層はどこなのか。
→30代あたりが主力になっている。モッフルについては農水省からも注目されていて、日本のお米の消費拡大にぜひ頑張ってくださいと言われている。餅は喉に詰まらせるという問題があるが、モッフルは切れ味がいいので喉に詰まるということもなく、お年寄りにも薦められる。
モッフルをお蕎麦に載せて食べるなど色んな食べ方が考えられるので、幅広く販売して行きたい。
株価について過去からの推移も含めて言及しているのはいいことだと思いますね。今日の株価も伝えるなど、株価を意識しています!という感じが伝わってきます。
それにしてもタワー投資顧問には頭にきます

生活雑貨中心の輸入商社ということで、あまり成長性は期待できそうにないので評価が難しいですが、モッフルの展開次第では面白そうですね。自社で価格も含めてコントロールできる商品は利益が取りやすいので期待できます。他社へ供給している「ものづくり」部分については利益率も低いでしょうし、売上も顧客次第ということになってしまいます。
日本への輸入が多いということで円高はプラスということでしたが、アジアからヨーロッパへの輸出もしているということで、ユーロ安の影響も少し気になりますね。
モッフルについては米の消費拡大という面でも面白いと思いますが、どのような収益構造になっているのかが気になります。モッフルメーカーは自社で製造販売しているので収益に貢献するでしょうが、消耗品である餅は自社では販売しません。モッフル用として販売する餅からロイヤリティを取るのなら美味しいビジネスだと思いますが、普通の餅もモッフルメーカーで焼けるというのが微妙な所ですね。しっかりと三栄の収益につながるようなビジネスモデルを構築して欲しいものです。
説明を聞いてモッフルを食べてみたくなりました。でも1万円ほどする器具を買ってまで体験したいとは思えないんですよね(笑)
まずはどこかで実演販売でもしていないかなと思いますね。モッフルのホームページで、「


最後までお読みいただきありがとうございました。
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