2012年10月31日

伊藤園2012年株主総会レポート1

2012年7月26日(木)10時から、東京都港区高輪のグランドプリンスホテル新高輪 国際館パミール3階崑崙で開催された伊藤園(2593)第47回定時株主総会に参加しました。伊藤園はお〜いお茶などの緑茶商品を中心に、清涼飲料水を製造販売している会社です。伊藤園の株主総会に参加するのは2010年以来連続3回目です。
 2011年の株主総会は → 伊藤園2011年株主総会レポート
2012年7月26日(木)の株価 1,499円(東証1部 2593)100株単位 4月決算
PER 19.2倍、PBR 1.75倍、配当利回り 2.54%、株主資本比率 47.1%
監査費用 9,200万円(売上比 0.02% 営業利益比 0.49% 前年比1,000万円増)あずさ監査法人
株主優待 株数に応じて自社飲料の詰合せ
 詳しくはこちら→ 伊藤園 株主優待情報ページ

   伊藤園(2593)のホームページ
   伊藤園(2593)のヤフー株価情報
伊藤園2012年株主総会
最近2年間の株価推移をみると2011年は横ばいの動きが続いていましたが、2012年に入り上昇傾向が続いています。4〜5月にかけては全体相場の下落に引っ張られましたが、回復も早く堅調な値動きが続いています。
スケジュール
10:01〜10:33
 10:05〜10:07 監査報告 橋實常勤監査役
 10:08〜10:33 映像による事業報告 女性ナレーションが召集通知を読上げ
10:34〜10:37 議案説明
 第1号議案 剰余金の処分の件 期末19円 年間38円で前年と同額 配当性向52.6%
 第2号議案 取締役16名選任の件 21名全員任期満了に伴い16名再任
 第3号議案 監査役1名選任の件 弁護士の高澤嘉昭氏任期満了に伴い再任
10:37〜11:58 質疑応答 質問者15人 計24件 81分
11:58〜12:00 議案の採決 拍手方式ですべて可決
伊藤園2012年株主総会
お土産 タリーズコーヒーコーヒー豆と緑茶ティーパック 後渡し
飲み物サービス 200ml紙パックジュース2本
事業説明会 なし

注目の株主総会格付けですが、お土産も用意されていますし、実技応答の時間も十分に確保していました。ただ株主総会会場は品川と不便で、さらに駅からも遠いというのは若干マイナスです。これらを総合的に判断し伊藤園の2012年株主総会格付けは1段階格下げし 『C+』 としました。
   議決権を有する株主数    85,421名、その議決権数  891,905個
   議決権返送&出席株主数  24,802名、その議決権数  700,562個(78.5%)
伊藤園の株主総会は今年も品川のグランドプリンスホテル新高輪で行われました。この会場は多くの株主総会で利用されていますが、品川はメトロの駅も近くになくて不便な場所です。もう少し便利な場所で開催してもらえると嬉しいですね!
株主総会前には株主控室で紙パックジュースのサービスがあります。暑い時期の総会なのでありがたいサービスですが、毎年2本までという案内にも関わらず一部の株主が大量に持ち帰るため、今年から株主総会出席票の一番下に飲み物引換券が付けられ、1人2本までが厳格に守られるようになりました。毎年大量に持ち帰る株主集団の面々は、伊藤園もケチ臭くなったな〜と悪態をついていたらしいですが、「なに抜かしとるんじゃ〜お前らのせいで年々株主総会の楽しみが減っとるんじゃ〜〜〜このぼけなすめ〜!」と叫びたい人はたくさんいるに違いない^_^;
これらの方々は毎年大きなバッグを持参し、20〜30本以上は持って帰っていると思われ、仲間内で毎年記録更新を競っているらしいのでタチが悪いです。伊藤園以外でもあちこちで問題を引き起こしているので、株主総会事件簿のネタには事欠かないんですが(^_^;)
 中長期投資で超富裕層を目指そう! 株主総会事件簿シリーズ
伊藤園2012年株主総会
お土産は後渡しですが、出席票の下にお土産引換券とドリンク引換券が付いていました。これならお土産引換券をなくす心配がないので安心です。
会場内には大量の椅子が並べられ、例年通りのレイアウトでした。スクリーンでは伊藤園のCMなどが流されていました。今年も多くの株主が出席していました。
木村取締役は病気療養中のため欠席すると案内がありました。
例年伊藤園の株主総会はほのぼのとした感じなんですが、今年は開始早々波乱の展開となりました。
本庄大介社長の挨拶が終わるや否や真正面に座った出席番号1番の株主が立ち上がり、議長の解任動議を提出すると騒ぎ出しました。騒いでいる内容や1番に来ていること、座っている場所などからして、5月の吉野家の株主総会で同じように騒いでいた人と同一人物と思われます。長身の高齢者です。
吉野家の株主総会では安部社長が取扱いに困っていましたが、伊藤園ではあっさりと動議提出が認められ、本庄大介社長が「私としてはこのまま議長を続けたいと思っているので、議長解任動議には反対ですが、動議に反対の株主の皆様は拍手をお願いします」と会場に動議を諮り、盛大な拍手で動議は否決されました。騒いだ株主は係員2人に付き添われながら会場を後にし、お土産を貰って?帰ったようです。
本庄大介社長は突然のハプニングにも関わらず落ち着いて対応していましたが、これはそれだけの器があるということなのか、あるいはあちこちの株主総会で騒いでいるので事前に情報が流れていたのでしょうか?
私が初めて遭遇したのは2012年5月の吉野家の株主総会ですが、他にも解任動議おじいさんの目撃情報がありましたらお寄せください(笑)
こんな感じで波乱のスタートとなりましたが、その後はつつがなく進行しました。
質疑応答は、多くの株主が出席しているので1人2問まで、質問が終わったらマイクを係員に返すこと、質問は日本語で簡潔明瞭に!とお願いがありました。注意事項を聞いていると、過去の株主総会では色々あったんだな〜と感じますね(笑)

質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)100円の低価格自販機が増えてきたが業績への影響はあるのか?
→(本庄周介副社長広域流通営業本部長)伊藤園の自販機の近くに設置されると影響はある。350mlの炭酸飲料を期間限定で100円にするなど対応している。
(2-1)自販機の節電対応や全社的な節電対応は?
→(本庄周介副社長)節電は震災以降大きなテーマで、3月15日夕方から東北・東京電力管内で自販機の消灯を行っている。メーカーとしては最も早い対応だったが、今後も節電対応を続けていく。
自販機については輪番でコンプレッサーを止めることで、東北管内34.1%、東京管内34.5%の節電となった。自販機のLED化は昨年の新機種から採用しており、道が暗くて危ないという声もあるので、今年はLED照明の自販機は夜間点灯するようにしている。
(3-2)配当金が19円というのは端数が出て確定申告が面倒なので20円にしてほしい。
→(渡辺實副社長管理本部担当)2007年に最高益を更新したが、その後リーマンショックなどで減益となった。しかし配当は維持してきたので、目標配当性向は40%だが現状は50%を超えている。まずは業績を過去最高益レベルまで引き上げてから増配を考えたい。2014年には過去最高益を更新できると考えている。
(4-3)ミャンマーに拠点を作ったというニュースがあったが目的は?
→(本庄八郎代表取締役会長)以前はなぜ中国なのか?と聞かれた。日本で初めてウーロン茶を発売したのは伊藤園であり、国交回復以前から中国に進出していた。ミャンマーは人口も多く優秀な人材も多いが、経済制裁を受けて大変な状況だった。1月にミャンマーに行ってきたが、平均年齢も若くて優秀で、人口ボーナスもあって必ず伸びると確信した。お茶や野菜などの農業、飲料事業を検討している。
海外事業で一番に考えているのはアメリカだが、こちらは利益が出ている。次が上海でこちらは準備が完了した。次は東南アジアで、ミャンマー以外にもベトナムも検討している。しかし足元の日本をしっかりと固めることが大事。海外には多額の投資はしていないので安心してほしい。
(5-3)海外事業を担う人材の育成策は?
→(本庄八郎会長)ミャンマー、ベトナムは英語が通じないので、送り込む人材はミャンマー語、ベトナム語を1ヵ月間たたき込んで送り込む計画。あとは現地で覚えてもらう(笑)

本庄八郎会長の受け答えは面白くて、毎年人気があります。あまり指名がなくて、登場機会が少ないのが会長の悩みのようです(笑)
まだまだ質問は続きます。後半の質疑応答の様子は伊藤園2012年株主総会レポート2にまとめます。
   伊藤園2012年株主総会レポート2
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2012年10月29日

プラネット2012年株主総会レポート

2012年10月25日(木)10時から、東京都港区の文化放送メディアプラス12階 文化放送メディアプラスホールで開催されたプラネット(2391)第27回定時株主総会に出席しました。プラネットは、ライオンなどの日用品メーカーと卸間のEDI(電子データ交換)サービスを提供している会社です。
プラネットの株主総会に参加するのは、2011年に続いて2回目です。
 → プラネット 2011年株主総会レポート
2012年10月25日(木)の株価 850円(JASDAQ 2391)100株単位 7月決算
PER 14.3倍、PBR 2.28倍、配当利回り 3.53%、株主資本比率 78.8%
監査費用 1,140万円(売上比0.42%、営業利益比1.70%、前年と同額) 明和監査法人
株主優待 なし

   プラネット(2391)のホームページ

   プラネット(2391)のヤフー株価情報
プラネット2012年株主総会
プラネットは着実に成長して行く会社なので、過去2年間の株価推移を見てもなだらかな上昇トレンドを描いています。東日本大震災が発生しても、2012年5月に小型株が総崩れとなっても、株価下落は軽微ですぐに回復しており、抜群の安定感ですね!
スケジュール
10:01〜10:28 報告事項
 10:04〜10:06 監査報告 川崎清常勤監査役
 10:06〜10:28 事業報告 女性ナレーションが招集通知を読上げ+スライド
10:29〜10:34 決議事項の上程
 第1号議案 剰余金の処分の件 30円 2円増配、配当性向51.6%
 第2号議案 定款一部変更の件 代表取締役会長選定に伴い、株主総会議長などの選任方法を変更
 第3号議案 取締役8名選任の件
  全員任期満了、井上美智男代表取締役副社長、藤重貞慶社外取締役退任
  牛島操執行役員管理部長新任、ライオンからは藤重会長に代わり濱逸夫社長が社外取締役に新任
 第4号議案 補欠監査役1名選任の件 花川泰雄名古屋商科大学会計ファイナンス学部教授を選任
 第5号議案 退任取締役に対し退職慰労金贈呈の件 上記2名に対し規定に基づき贈呈
 第6号議案 役員賞与支給の件 期末時点の常勤取締役5名に総額2,500万円を支給
10:34〜10:54 質疑応答 質問者4人 計9件 20分
10:54〜10:57 決議 拍手方式ですべて可決
10:57〜10:57 新任取締役紹介、田上正勝新社長挨拶
プラネット2012年株主総会
お土産 玉生道経氏「お富士の御山」の版画 限定200部 先渡し
飲み物サービス 天然ミネラル麦茶350ml
経営戦略説明会 なし

注目の株主総会格付けですが、お土産や飲み物も用意されており、質問にも丁寧に答えていました。一方で出席者が増えたにも関わらず質問が減ったのは残念です。これらを総合的に判断し、プラネットの2012年株主総会格付けは昨年同様 『D+』 としました。
   議決権を有する株主数     903名、その議決権数  66,304個
   議決権返送&出席株主数   274名、その議決権数  56,898個(85.8%)
プラネットの株主総会は今年も浜松町の文化放送メディアプラスホールで行われました。同じビルにプラネットの本社があるので、株主総会の準備などは便利ですね。
受付を済ませると、会場入り口でお土産の入った袋と麦茶のペットボトルを頂けました。お土産は玉生道経氏の版画で、今年は「お富士の御山」でした。1977年の作品です。

会場内は(3×4)×8のレイアウトで椅子席が96人分用意されていました。昨年はテーブル付のレイアウトでしたが、今年は多数の出席が見込まれるので椅子のみにしたと説明がありました。昨年は50人位の出席者でしたが、今年は70人ほどと確かに増えていました。事前に出席者数って予測できるんですね!
今年も取引先と思われるスーツ姿の出席者が多数を占めていました。
正面にはスクリーンが用意され、事業報告などで活用されていました。スクリーンの邪魔にならないよう、議長席は左端あり、その後ろが事務局席になっていました。
事業報告は女性ナレーションが読上げる形式で行われましたが、もう少しグラフや写真などを使った方が分かりやすいと感じました。計算書類については前年と比較しながら説明しており、分かりやすいですね。
続いて議案説明が行われましたが、毎年プラネットは議案が多いですね!
その後質疑応答となりました。昨年より出席者数は増えましたが、質問は減ってしまいました^_^;株価も順調に推移しているので、特に質問する必要もないということなんでしょうか?
質問には玉生弘昌社長中心に回答していました。
質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)来期の計画は微減収微減益になっているがなぜか?研究開発費増加やデータ形式変更の要因なのか?可変長データ形式になるとレコード数が大幅に減って、レコード数を伸ばして業績を伸ばすというプラネットのビジネスモデルが大きく変わってしまうのではないか?
→EDIは飽和状態になっている。固定長から可変長データ形式に変わるとデータ量は減ることになる。従来からユーザー側がシステム変更した場合は可変長に対応してきたが、今期はユーザー側のシステム変更が進む見込みであり、データレコード数の減少を見込んでいる。
固定長データ形式では、データの長さ決まっており、使わない項目も入っている。可変長になると使わない項目は詰めることができ、プラネット側のデータレコード数は大きく減る。
研究開発費では、バイヤーズネットのシステムが古くなってきたので、システム改善を検討している。
(2-1)ミテオスの現状はどうなっているのか?
→(黒岩昭雄常務取締役営業本部副本部長)中小企業ではシステム投資が遅れている会社もあり、Webを使って電子データ交換サービスを提供するために作ったのがミテオスだが、多くのデータ量を見込めるものではない。100社強のユーザーを見込んでいるが、データ量が少ないので売上への影響は軽微です。
(3-1)小売店EDIはどうなっているのか?
→小売店EDIはあまり進んでいない。経済産業省主導で流通BMS(流通ビジネスメッセージ標準)を進めているが、あまり浸透していない。プラネットも対応済みだが、ユーザーからあまり依頼がない。プラネットは個別のシステム構築には力を入れておらず、集中管理する運用センター方式を進めていく。小売店には大手企業が多く、独自システムを構築しているので、プラネットのシステムの採用が進まない。
(4-1)ヌルコードが無くなるとデータ量は減るが、レコード数は変わらないのではないか?複数のレコードをまとめて送れるならレコード数は減るが、空項目を詰めて送ってもレコード数は変わらないと思う。
→(田上正勝常務取締役ネットワーク本部副本部長 次期社長)固定長データはヘッダー+明細レコード7〜8件で構成されているが、可変長になるとヘッダーと明細を1行で送るので、ヘッダーのレコードがなくなる。可変長データ形式は課金体系も見直すので、大きな減収にはならない見込み。

(5-2)(女性)業績・株価とも順調だが、東証1部は目指さないのか
→いつかは東証上場の可能性もあるが、色々とクリアしなければならないハードルもある。
(6-3)代表取締役会長職を設けるが、会長と社長の役割分担はどうなるのか?
→両者が代表取締役として経営にあたるが、今年1年は私(玉生弘昌新会長)が取締役会議長や株主総会議長を務める予定。
注記)1年間は新社長のモラトリアム期間の様です。来年の株主総会は新社長が議長デビューするのでしょうか?個人投資家向け会社説明会などでは新社長の出番も増えそうですね!
(7-3)世界クラウドEDIとは具体的にどのようなサービスを提供するのか?
→まだ発表した段階だが、プラネットのEDIは世界標準に対応しているので、海外にもすぐに出られますよ!というメッセージの意味もあり発表した。海外にサーバーを設置することも可能であり、取引先が海外に出る時はプラネットのことも忘れないでね!という意味もある(笑)
現状は東南アジア中心に、海外進出時の勉強会などを開催し、周知に努めている。
(8-4)代表取締役会長職が増えると役員報酬総額も増えるのか?
→役員報酬は社内規定に則って決めるが、役員の人数は8人で変わらないので報酬総額は横ばいだと思うし、発表しなければならないほど高額の報酬を貰っているわけではない(笑)
(9-4)社員数39名と比べて役員数8名は多すぎるのではないか?
→しかるべき人に役員になってもらっており、創業当時から役員数は変わっていない。派遣社員も入れると社員数は60名ほどになる。
以上で質問も出尽くし、質疑応答は終了となりました。
質問が少なくなったのは残念ですが、これは出席した株主側の問題なのでしょうがないですね。
IR活動にも積極的に取り組んでいる会社ですから、もう少し今後の展開などを詳しく説明すれば、質疑応答も活発になるかもしれませんね。

議案の採決後に新任取締役の紹介がありましたが、こちらは名前とよろしくお願いしますのみでした。
続いて新社長になる予定の田上正勝常務取締役から挨拶がありました。
大役を仰せつかり、身が引き締まる思いです。この年齢(48歳、玉生弘昌社長は69歳)で社長に就任するので、現在の強固なネットワークサービスを守りながらも、今後10年・20年と使って頂けるような新しい形のネットワークサービスを作っていきたい。今後新体制でプラネットの発展に尽力していくので、宜しくお願い致します。ありがとうございました。(盛大な拍手)
末席で一番若い取締役から新社長に就任した田上氏の活躍に期待したいですね!
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2012年10月27日

ドクターシーラボ2012年株主総会レポート

2012年10月23日(火)10時から、東京都中野区の中野サンプラザ サンプラザホールで開催されたドクターシーラボ(4924)第14回定時株主総会に出席しました。ドクターシーラボは、アクアコラーゲンを中心とした独自開発のメディカルコスメを、Web販売・通販などの直販、百貨店などの対面販売、ドラッグストアなどへの卸売りを行っている会社です。
ドクターシーラボの株主総会に参加するのは、2009年に続いて2回目です。
 → ドクターシーラボ 2009年株主総会レポート
2012年10月23日(火)の株価 255,300円(東証1部 4924)1株単位 7月決算
PER 9.97倍、PBR 3.70倍、配当利回り 3.53%、株主資本比率 76.7%
監査費用 3,144万円(売上比0.08%、営業利益比0.35%) 新日本監査法人
株主優待 1月末の株主に対し、株数に応じて自社商品セットを贈呈
詳しくは → ドクターシーラボ株主優待紹介ページ


   ドクターシーラボ(4924)のホームページ
   ドクターシーラボ(4924)のヤフー株価情報
ドクターシーラボ2012年株主総会
過去5年間の株価推移を見ると、好調な業績を反映して2011年までは順調に上昇していましたが、5月の小型株ショックで連れ安となりました。その後株価は回復傾向でしたが、8月31日に消費者庁からの措置命令を受け、前期の業績が減益となったこともあり、現状は26万円前後での横ばいとなっています。
スケジュール
10:01〜10:28 報告事項
 10:04〜10:05 議長解任動議で一波乱 すぐに退場処分^_^;
 10:05〜10:09 監査報告 岩田允孝常勤監査役
 10:09〜10:27 事業報告 女性ナレーションが招集通知を読上げ
10:28〜10:31 決議事項の上程
 第1号議案 剰余金の配当の件 7,900円 1,200円増配、配当性向39.3%
 第2号議案 定款一部変更の件 有能な人材を迎えるため、社外取締役の責任限定契約を追加
 第3号議案 監査役3名選任の件 2名任期満了で黒岩氏再任、吉岡・須田氏新任 1名増の4名体制
10:32〜11:13 質疑応答 質問者9人 計18件 41分
11:14〜11:15 決議
11:16〜11:17 新任監査役紹介 名前とよろしくお願いしますのみ
ドクターシーラボ2012年株主総会
お土産 リフトケア実感セット1,785円相当サンプル品、美禅食3個入 先渡し
飲み物サービス なし
経営戦略説明会 なし

注目の株主総会格付けですが、サンプル品などのお土産も用意されていましたが、質疑応答は途中で打ち切り、事業報告も詳しい説明が無くなりあっさりとしたものに変わっていました。これらを総合的に判断し、ドクターシーラボの2012年株主総会格付けは 『D+』 としました。
   議決権を有する株主数     33,955名、その議決権数  249,191個
   議決権返送&出席株主数    7,075名、その議決権数  192,732個(77.3%)
ドクターシーラボの株主総会は今年も中野サンプラザで行われました。
ドクターシーラボは8月31日に美顔器DR-Sonic L・Iについて、会報誌Ci:Loverシーラバーでの表現に一部優良誤認があると判断され、消費者庁から措置命令を受けました。返品対応などで株価も影響を受けており、石原智美社長がどのような説明をするのかが注目点の一つでしたが、会社側からはほとんど説明はありませんでした。監査報告の中で岩田允孝常勤監査役から、再発防止策を実施していると説明があった程度であり、石原智美社長からは何も説明がありませんでした。
質疑応答の中で株主から質問があり、はじめて説明するという対応でした。
通常このような問題が発生した場合、株主総会の冒頭でお詫びの言葉があったり、事業報告の中で経緯など詳しく説明するのが普通であり、質問が出るまで説明しないという会社側の対応には疑問を感じました。株主の関心も高く、ましてやネガティブな問題なんですから丁寧な説明が必要だと思います。悪い情報ほど迅速・丁寧に説明するのが誠実な経営陣の対応方法だと思います。この点で少し残念でした。
3年振りの出席ですが、前方には空席も目立ち3割強の着席で、出席者が減ったように感じました。
石原智美社長から株主総会開始の挨拶があると、会場内の数名から拍手が沸き起こり、熱狂的なファンがいるようです(笑)ところが監査報告に移ろうとした時に波乱が発生しました!
最前列中央の議長席の真ん前に座っていた長身で高齢の株主が突然立ち上がり、議長解任動議を提出すると言いながら議長席に詰め寄りました!消費者庁からの措置命令について全く説明がないことに怒り、議長解任!となったのでしょうか?たぶん違うと思われる^_^;
この人を見るのは3回目で、同じく中野サンプラザで2012年5月に行われた吉野家の株主総会、7月の伊藤園の株主総会でも議長解任を叫んで、議事を混乱させていました。他の会社でも同様のことをしているのか、すぐそばに警察官が3人配置されていて、叫びだすと同時にすぐに囲まれてしまいました(笑)どうやら騒ぎ出すのは想定済みだったようです
 → 吉野家の2012年株主総会レポート
上記の吉野家の株主総会では警官を呼ぶぞ!と叫びながら携帯で110番に電話していましたが、今回は警察を呼ぶぞ!と言ったら「俺たちが警察だ!」みたいに返されたようでw、今度は警察は何をやっているんだ!庶民の味方じゃないのか!?と文句を言っていました。若干想像が入ってます(笑)
前の2社では一応議長解任動議が会場に諮られ、否決されて退場しましたが、今回はまったく取り合ってもらえず、石原智美社長の指示に従わないということですぐに退場処分となりました。さすが強硬派の石原智美社長という感じですが、今回の対応が社長の個性なのか、事前に想定した通りの対応なのかは分かりません。会社によって対応が違うというのは面白いものです。
それにしてもこの人の意図はよく分かりません。特に伊藤園など業績も好調で議長を解任する理由がありませんし、ただ単に議事を妨害して楽しんでいるのか、自己顕示欲が強いだけなのかは謎です。

事業報告は女性ナレーションが招集通知のポイントを読み上げる形で行われました。続いて議案の説明があり、質疑応答となりました。今年もたくさんの質問が出ましたが、ほとんど石原智美社長が回答し、財務的な質問には小杉財務部長が回答していました。
実質的なオーナーである城野親徳会長の発言はありませんでした。
質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)(女性)中国本土への進出を準備中と書いてあるが、他社は中国から逃げ出している中でどんな覚悟であの国と付き合っていくのか?今ごろ中国に進出して大丈夫なのか?
→ずっと中国進出を準備してきた。中国の経済情勢も悪化するなど色々あるので、中国進出は慎重に考えている。1年前から上海にオープンする百貨店への出店をエントリーしており、こちらは計画通り進めているが大きな投資ではない。今は中国よりアジアをより重視している。
(2-2)常勤監査役が辞めるが、誰が常勤監査役になるのか?
→(岩田允孝常勤監査役)株主総会後に監査役会を開き常勤監査役を決める予定です。
(たぶん内部監査部長出身の吉岡氏でしょうね。新任監査役の経歴を見れば分かります)
(3-3)無料サンプルの欠品が多発して業績未達となったと説明があったが、当然需要予測してサンプルも用意しているのではないか?
→欠品のため売上につながらず大変申し訳ない。前期はドクターシーラボ始まって以来最高の120万人の新規顧客を獲得できたが、欠品により売上につなげられなかった。当初は50〜100万人と想定しており、随時見直しを行ったが追い付かなかった。
(4-4)消費者庁から茶茶が入ったのは同業他社からのチクりか?それとも商品に問題があったのか?
→消費者庁から措置命令を受けてしまい大変申し訳ない。ドクターシーラボ美顔器の会報誌シーラバー上での表現方法に問題があると指摘された。商品自体には問題ない。商品をより理解してもらいたいという気持ちから、表現が行き過ぎてしまった。他社にチクられたのかは我々では分からない。
注記)やっと消費者庁からの措置命令について説明がありましたが、質問内容・回答を聞いていて、会社側で仕込んだ質疑応答かっ!?(笑)と感じました。とはいえ経緯などについて詳しく説明するわけでもなく、誰が密告したんだ!という問題にすげ替えています。シーラボは悪くない、ヤーマンが嫌がらせしたんだ!とでも言いたいのでしょうか?
ここまでの対応を見ていると、今回の問題ではドクターシーラボは悪くないのに、いじめられた被害者的な感覚の様です。そう考えると株主に対してきちんとした説明がないなど、今までの一連の対応も納得できますね^_^;
個人的にはライバルメーカーというより、消費者庁か経済産業省などの天下り先になっている検査機関が見せしめにチクったんじゃないでしょうか?何でこっちに仕事を回さないんだ!消費者庁に圧力かけるぞ!みたいな感じで(笑)今回の問題で一番得をするのは検査機関です。ライバルメーカーも今後さらに検査機関を重視しなければいけなくなりますからね!
こういった問題は誰が一番得をするのか考えると、全貌が見えてくると思います。
(5-4)商品破損受取保険金が37億円も発生しているが、こんなに不良品が出るのは製造ラインに問題があるのではないか?
→(小杉裕之取締役財務部長)宅配便業者が輸送中に箱を潰したりした時の補償金であり、単位は千円なので376万円を計上している。
(6-5)欠品が発生した原因と対策は?
→お恥ずかしい話だが、社内の連携が取れていなかった。連係不足で、オンエアのタイミングとサンプルの準備量が合っていなかった。二度と起こらないよう組織改革を行うとともに、社員の意識改革が必要。今後は情報を一括管理し、必要部署に連絡していく。現状は欠品も発生しておらずうまく機能している。
(7-5)今期に入ってから2ヵ月間の足元の状況はどうか?
→予定通り推移している。特に通信販売は好調と考えている。
(8-6)消費者庁からの措置命令の経緯について確認したい。効果があると説明しながら、根拠となるデータを消費者庁に提出できなかったと報道されているが事実なのか?
→その通りです。シーラボは消費者庁にまったく反論しなかったと報道されたが、根拠となるデータは提出している。しかし社内で測定したデータだけだったので客観性に乏しいと判断され、十分なデータとは認められなかった
(9-6)先ほど常勤監査役から再発防止策が取られていると説明があったが、どんな対策を行っているのか?再発は本当にないのか?
→再発防止策としては、表示法などに詳しい外部の講師を呼んで勉強会を開催していく。より分かりやすい表現で商品の特徴を説明できるように勉強していく。
→(岩田允孝常勤監査役措置命令の内容は、一般消費者への周知徹底、再発防止策と社員への徹底、今後同様の表現をしないことの3点です。一般への周知はホームページなどで実施済み。再発防止策は検討中であり、関連部門の人員増強、表示方法のセミナーへの出席など実施済みのものもあるが、すべての対策が出揃っているわけでは無く、順次会社側が実施していくと考えている。

(10-6)連結の基礎的収益力を教えてほしい。
→(小杉財務部長)基礎的収益力が何を意味しているのかよく分からないが、限界利益を指しているとすると、ドクターシーラボの限界利益率は73%であり同業他社と比べても高い。売上が伸びれば利益の伸びも大きくなるが、逆に売上が未達になると利益も計画を大きく下回ってしまうことになる。今期は広告宣伝費などの販管費の効率運用にも取り組んでいくので、営業利益率は向上する。
(11-6)説明が中途半端だ。営業利益が基礎的収益力ではない。基礎的収益力も知らないとは勉強不足ではないか!
→(小杉財務部長)基礎的収益力の定義は勉強不足で分かりません。
株主)基礎的収益力は営業利益に子会社の〇〇と△△を足して...などと定義を講義していましたが、よく分かりませんでした。
→(小杉財務部長)子会社はすべて100%子会社なので、それなら経常利益に相当する。
株主)経常利益ではなくて、...と色々言っていましたが、よく分かりませんでした^_^;
注記)私も勉強不足で基礎的収益力に明確な定義があるとは知りませんでした。平常時なら90億円くらいの営業利益を出す力はありますね〜という程度の曖昧なものかと思っていました(笑)
帰ってからネットで検索してみましたが、特に明確な定義はないようですし、一般的な言葉でもなさそうです。銀行などでコア業務純益のことを基礎的収益力ということもあるようですが一般的ではありません。知識をひけらかす様な質問はご遠慮頂きたいものです。
(12-7)韓国では免税店で日本人向けに売っているが、なぜ韓国人向けに販売しないのか?
→韓国では1年半前に免税店に2店舗出店した。以前韓国の百貨店に出店していたが、難しいマーケットで撤退した。韓国は美容大国であり諦めたわけでは無いので、免税店に出店した。日本人向けが中心だが、徐々に日本人以外にも広がっている。
(13-7)中国に進出しているが、尖閣諸島問題の影響は出ているのか?
→中国進出は5年前から準備してきたが、法令への対応などクリアすべき問題がたくさんあり、やっと事業展開できる段階になった。ただ今は本格的に進出するタイミングではないと判断している。
(14-7)バランスシートも強固で利益剰余金もたくさんあるが、どのように活用していくのか?
→今後の投資計画も大きな予定はない。今後3〜4年かけて基幹システムを見直す程度。顧客動向の分析システムにも投資していきたい。
11時6分となり石原社長から、相当時間も経ったのであと2人にして欲しいとお願いあり
まだ30分ほどしか経っていないんですが、今年は色々突っ込まれると困る問題が多いので(笑)特に早く終わらせたかったようです^_^;
(15-8)(女性)テレビで叶姉妹が、パウダーの上にブラシが付いていて、ワンプッシュで出てくるような商品を使っていたが、同じものが欲しいと思ってあちこち探したが見つからなかった。ドクターシーラボで商品化する考えはないのか?
→どんな商品かは存じ上げているが、シーラボでの取り扱いはない。似たような容器は出ているが、防腐剤を入れなければならないなどの問題があり、シーラボでの取り扱いはない。
(16-9)今後の設備投資も少ないのであれば、90億円のキャッシュは持ち過ぎではないか?配当せよ!とは言わないが、自社株買いなどで還元する必要があるのではないか?
→(小杉財務部長)キャッシュの使い方次第でROEも変わってくる。現状はROEも他社より高いが、株価の動向などを見ながら、自社株買いにも柔軟に取り組んでいく。
(17-9)百貨店ルートなど先行きが期待できないのに、今期の利益計画は過大ではないか?今後どのように業績を伸ばしていくのか?
→通販が主力であってほしいと考えており、Eコマースの充実を図っていく。百貨店ルートは伸びているが、劇的に回復するまでには時間がかかる。卸販売の中でもドラッグストア向けは好調だったので、こちらも伸ばしていきたい。
(18-9)妻の意見だが、株主優待は商品ではなくて金券にして、自由に商品を買えるようにして欲しい
→自社の商品を使ってほしいと考え、株主優待を実施している。色々な意見があることは承知しており、社内でも様々な議論をしているが、現状の規模で金券にするのはセキュリティ上難しいと思う。

以上で質問は打ち切りとなりました。
まだ手を挙げている人は何人もいたので、もう少し質疑応答の時間を取ってもいいのになと感じました。
あまり株主との意見交換をしたくないのかな?と感じてしまいました。
今期は業績も回復を見込んでいますが、株主=顧客という人も多いと思うので、もう少し株主の方を向いた経営をしてもいいですよね!来年以降何か変化があるのか楽しみにしたいと思います。
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2012年10月04日

ヴィレッジヴァンガード2012年株主総会レポート

2012年8月24日(金)11時から、名古屋市中区の名古屋銀行協会2階 201号室で開催されたヴィレッジヴァンガードコーポレーション(2769)第24期定時株主総会に出席しました。ヴィレッジヴァンガードは遊べる本屋をキーワードに、雑貨類がいっぱいの変な本屋(笑)を全国展開している会社です。
ヴィレッジヴァンガードの株主総会に参加するのは初めてです。
2012年8月24日(金)の株価 71,100円(JASDAQ 2769)1株単位 5月決算
PER 5.60倍、PBR 0.32倍、配当利回り 1.97%、株主資本比率 56.5%
監査費用 3,400万円(売上比0.08%、営業利益比1.00%、前年と同額) あずさ監査法人
株主優待 なし

   ヴィレッジヴァンガードコーポレーション(2769)のホームページ
   ヴィレッジヴァンガード(2769)のヤフー株価情報
ヴィレッジヴァンガード2012年株主総会
上場以来の株価推移を見ると、2006年初めまでは順調に上昇していましたが、ライブドアショック以降はダラダラとした下落基調が続き、上場当時の株価水準まで戻ってしまいました。株価指標的には割安になってきましたが、既存店売上の改善がポイントになりそうです。
スケジュール
11:01〜11:20 報告事項
 11:04〜11:05 監査報告 吉田昭夫常勤監査役
 11:06〜11:20 事業報告 白川篤典社長が招集通知を読上げ
11:20〜11:20 質疑応答 質問者0人 計0件 0分
11:20〜11:29 決議事項の審議 質問者1人 1件
 第1号議案 剰余金の配当の件 1,400円 前期から据置き、配当性向6.9%
 第2号議案 取締役6名選任の件 任期満了に伴い4名全員再任、吉岡敏夫、丸山雅史氏2名増員
 第3号議案 監査役1名選任の件 任期満了に伴い再任
11:44〜12:07 会社説明会 白川社長がプレゼ画面の使って説明
12:08〜12:55 質疑応答 質問者9人 計15件 47分
ヴィレッジヴァンガード2012年株主総会
お土産 図書カード500円分、メモ帳、シャープペン 先渡し
飲み物サービス よく冷えた緑茶のペットボトル、休憩時間中にコーヒー
経営戦略説明会 株主総会後に開催

注目の株主総会格付けですが、お土産や飲み物も用意されており、株主総会後には会社説明会も開催されました。質問がゼロだったのは残念ですが、これらを総合的に判断し、ヴィレッジヴァンガードの2012年株主総会格付けは 『C+』 としました。
   議決権を有する株主数     2,011名、その議決権数  76,936個
   議決権返送&出席株主数     281名、その議決権数  59,257個(77.0%)
ヴィレッジヴァンガードの株主総会は名古屋銀行協会で行われました。
エレベーターを上がるとすぐに受付があり、お土産や会社説明会資料の入った大きな紙袋を頂けました。
会場内に入るとテーブル席が用意されていて、席に座るとよく冷えた緑茶のペットボトルを持ってきてくれました。夏場の株主総会なので冷えたドリンクはありがたいですね!
座席レイアウトは(4×2)×8で64人分の席が用意され、スクリーンはありませんでした。おなじみの看板もなく、無駄な部分は徹底的にコストを削減している感じが伝わってきて好印象です。
出席者は新任役員候補2名も含めて29名ほどでしたが、スーツ姿の人が13人ほどを占めていて、取引先などの出席者も多いようです。株主総会開始後も出席者は増えて最終的に40人ほどになりました。
夏場であり、ネクタイなしのクールビズ総会でした。
株主総会後に会社説明会があると案内がありましたが、説明会資料も配布されているので株主総会開始までの間に目を通しましたが、とても参考になりました。決算説明会の資料を使用しているようです。

まずは、暑いなか株主総会に出席頂いたお礼と株主になって頂いたお礼の言葉からスタートし、続いて株価が半減となったことのお詫びと続きました。
会社説明会を開催することもあり、事業報告は白川篤典社長が招集通知を読上げる形で行われました。14分ほどかけていましたが、もっと簡単でいいと思います。
続いて報告事項に対する質疑応答となりました。
株価が大きく下がっているので、前日までのヤフー掲示板では「生卵をぶつけろ」とか「監査役を問い詰めてやる」とか多くの書込みがあったので、たくさん怒りの質問が出るんだろうな〜と思っていましたが、質疑応答の時間になっても生卵が飛び交わない(笑)ばかりか誰も手を挙げず、あっという間に質問ゼロで終わってしまいました^_^; ホント掲示板ほど当てにならないものはないですね!それにしても白川社長ももう少し「何か質問はないですか?」と呼びかけてもいいのに、あっさりと質問も無いようなので、と議案の審議に移ってしまいました。株主が質問しやすい雰囲気作りも大事だと思います。
議案の審議では第2号議案 取締役6名選任の件について質問がありました。
質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)取締役候補を見ると外部から来た人が大半で、管理部門出身者が多い。ここまで会社を成長させた功績は大きいし最適な経営陣だったと思うが、最近は業績も伸び悩んでいる。現場と経営陣の間の風通しが悪くなっているのではないか?と心配だが、菊池会長は今後も現状の経営体制で大丈夫だと考えているのか?取締役〇〇店長というような人が居ても良いのではないか?
→上場当時は監査役以外は店長経験者が役員だったが、その後管理職としての競争について行けず、今の経営体制になった。私も営業出身の社長が良いと思っており、社長就任時には早く私を追い抜いて行って欲しいと話した。そういった人材が出てきたら、すぐに身を引くつもりです。
→(菊地敬一会長 創業者)現場出身のプロパーに役員になってほしいと思っているが、まだそこまでの人材が育っていない。今までは管理部門の人材を外部からヘッドハントしてきたが、今後は営業部門の幹部もヘッドハントを試してみてもいいのではないか?と考えている。
注記)すでに24期を経過した会社なのに、まだ外部からのヘッドハントに頼らないといけないとは、社内で人材が育っていないんですね!というより自主性に任せ過ぎていて、あまり育てようという意図が無かったのかもしれません。管理部門の幹部は外部から来てもそれほど問題はないかもしれませんが、営業部門の幹部となるとリスクも大きそうです。ヴィレッジヴァンガードの現場をよく理解せずにかき回すだけに終わる可能性もあります。社内の人間からすると、外部から高給取りがやってきて好き放題にされるのは不満が溜まる様に感じるんですが、そんな不満も感じないような会社になってしまったのでしょうか?

他には質問も無く全議案が可決され、28分で無事?株主総会は終了となりました。
株価は低迷しているのに、株主も従順な方々ばかりになってしまったようです^_^;

休憩後、会社説明会となりました。休憩時間中にコーヒーが用意され至れり尽くせりです。
ヴィレッジヴァンガード2012年株主総会
説明後にも質疑応答の時間が用意されていて、こちらでは多くの質問が出ました。質問というよりヴィレッジヴァンガードへの熱い思いを語る!という感じの株主が多かったですね。
質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)web販売は商品が少なく魅力的でない。
→コストとしては倉庫代が一番かかるので、商品点数を増やすとコスト増になる。最初は商品点数を増やして売上を伸ばす方針だったが、商品数よりブログを充実させてページビューを増やす方向に変更した。
(2-1)海外出店はなぜ香港・台湾を選んだのか?
→一番目指しているのは中国だが、香港に事務所があったので香港は出店しやすかった。まずは香港でオペレーションを研究する。北京に進出するには北京語が必要になるので、同じ言語の台湾でもオペレーションを研究しており、人材も育成していく。
(3-2)(女性)ヴィレヴァンの中で白川社長が面白いと思っている店はどこか?大阪から来たが、昨日名古屋の本店や本山店を見てきたが、以前の様な面白さを感じなかった。社員教育についても説明があったが、教えて育つような店長は店員レベルではないか?
→鋭い指摘だと思う。俺はこれが売りたいんだ!という想いが減ってきたのが、売上減の原因だと思う。以前はアウトローの様な社会からの落ちこぼれみたいな人が、ヴィレッジヴァンガードなら入れるか(笑)と入社してきたが、今は上場企業となり安定志向の社員が増えてきた。そのため教育も必要になってきた。ただ、教育なんて必要ない!という人には押し付けるつもりはない。
→(菊地敬一会長)おっしゃることがすべて。ただ元のヴィレッジヴァンガードに戻すのは難しい。規模に応じた経営体制が必要になってくる。以前のヴィレッジヴァンガードの経営スタイルは100店舗規模までだと思う。400店舗で同レベルの実現は難しい。今回ノウハウを虎の巻にまとめて社員に提供するが、最終的には虎の巻に頼るより自由にやった方が楽しいと気付いてほしいし、その夢は捨てていない。そんな店長が増えれば、また力強く復活できると思う。
面白い店舗としては、関西ではイオン鶴見店と茨木ビブレの女性店長のお店がお薦め!
(4-3)経常利益率の低下が続いていて、2008年以降目標の10%を下回っている。雑貨の比率も上がっているし、円高の恩恵も受けているはずなのに、なぜ利益率が低下し続けるのか?今後円安になるとさらに厳しくなるのではないか?
前々期までは恣意的に経常利益率を下げてきた。本部は最小限に留め店舗を増やしてきた結果、店舗の管理が出来なくなり、本部人員を増員した。前期からは利益率を上げる方向に転換し、1店舗当たりの本部費の割合は低くなったので、計画通りの売上が達成できれば利益率も改善する予定だった。しかし既存店売上が前年割れとなり、本部費率が上がってしまい利益率は低下してしまった。
粗利は改善傾向にあり、今後売上が回復すれば経常利益率10%は達成できると考えている。毎月の役員会で1店舗当たりの本部費が前年比でどの程度下がっているのかチェックしており、この部分については執念を持って取り組んでいる。
(5-3)安定志向の社員が増えてきたと説明があったが、採用基準などでも対応できるのではないか?
→2年ほど前から採用基準を変えてきた。以前は店長がアルバイトを採用していて、タワーレコードや無印良品などの優秀な店長経験者を採用していたが、お恥ずかしながら優秀なアルバイトが入ってくると自分の立場が危ういと感じて採用しないような風潮になってしまった。そこで店長ではなくエリアマネージャーが採用するように変更し、野心的な人を採用しろと言っている。今までは新卒採用はお断りしていたが、社長になりたい!というような野心的な人を採用するために、前期から新卒採用も始めた。昨年1名採用し滋賀の店舗で1年間経験を積ませているが、すでに店長として活躍している。今期も5名の新卒採用を予定している。新卒採用がうまく行くかは現時点では分からないが、アルバイトからの登用に新卒採用も加えることで、優秀な人材が集まることを期待している。
(6-4)株価が下がったのは40%を保有している外国人株主が一斉に売っているのではないか?5年前にいちよし証券から、今後多店舗展開するからとヴィレッジヴァンガードを薦められたが、多店舗化するとマンネリ化してうまく行かないと思った。当時の株価は20万円ほどしていた。菊池会長はヴィレッジヴァンガードがいつ頃からつまらなくなったと感じたのか?
→売上が好調だった2007年頃からデータ重視主義になり、その店でも売れ筋商品を大量に仕入れるようになった。会長が店に視察に行っても(店が面白くないので)すぐに店から出てくるようになってしまった。
(7-4)最近のヴィレッジヴァンガードには1点ものがなくなって、面白味がなくなった。20個ほど質問を用意してきたが2つだけ質問した(笑)
→ホームページからも質問できるので、こちらもご利用ください。
本部は1点ものや限定商品も仕入れてくるが、店長が売れ残りを怖がって店に置かなくなってしまった。こういった商品を面白がって、展示感覚で仕入れるような店長を育てていきたいし、私も不満に思っている。
(8-5)仕入れなどの虎の巻より、会長の理念や熱意をもっと共有することが大事ではないか?
→経営理念を作って毎朝唱和しているが、菊池はONE&ONLYの空間を作るんだ!という気持ちでこの会社を創業したことが理解されていないのではないかと感じている。経営理念を伝える店長会議でも、菊池から「人まねはクソだ!クソみたいな仕事をするな!」と激を飛ばしたが効かなかった。
(9-5)優秀な社員を採用しないなど保守的になっているのなら、人事評価の方法なども抜本的に見直す必要があるのではないか?
→既存店売上を中心に評価しており、プロセスを評価する仕組みになっていない。新しいことにチャレンジしても結果が出ないと評価されないので、改善する必要は感じているが、どんな評価方法にすればよいのかが難しく、プロセス評価が出来ていない。
(10-6)なぜ5月など足元の状況がこんなに悪いのか?
→3月は前年の東日本大震災の反動で100%を超えたが、3月はもっと高くなると予想していた。足元の状況は厳しいが、ここからさらに下がることはないと思う。いかに早く回復させていくかが重要。
(11-6)胡散臭さが無くなってヴィレッジヴァンガードらしさが無くなってしまった。
→店舗数が増えてくると色々な意見を言われる様になり、冒険しにくくなった面もある。ナイフやアダルトグッズ、パイプは販売しない様に規制しているが、それ以外は店長判断で自由に扱えるようにしている。
(12-7)ダイナーの今後の展開は?
→関東中心に高級ハンバーガー店を10店運営しているが、ダイナーの現状は昨対が80%位に落ち込んでいる。味は落ちていないと思うが、昨対が回復しないと新規出店は難しい。高級ハンバーガーなので千円ほどするが、マックや牛丼戦争などで低価格化が進んでおり、そこまでハンバーガーにお金をかける人が減っている。
(13-8)社員の勤続年数が3.1年というのは短すぎるのではないか?
→勤続年数はずっと伸びてきているが、店が増えているので新入社員が多く、平均的には短くなってしまう。他社と比べても離職率は低い。
(14-9)POSを導入したのはなぜか?
→ずっとPOSを否定してきたが、30日以内に決算発表をするように指導されており、今までのエクセルなどでの計算では、要求される開示スピードに対応できなくなった。POSの導入は情報共有が目的ではなく、決算作業の効率化のため。自店の販売状況は店舗でも確認できるが、他店の販売状況が分かるとまた売れ筋ばかり仕入れるようになってしまうので、他店の状況は確認できないようにしている。
(15-9)アウトレット店を始めるが、どんなことを考えているのか?
→店舗の在庫は一定期間が過ぎると評価をゼロにしている。店舗にも在庫評価ゼロの商品がたくさんあり、20億円分ほどあるが、バランスシートには載っていない(評価がゼロ円だからBS上には表れない)ので安心して欲しい(笑) ベイシティ店にアウトレット店をオープンしたが、全国から5〜10年売れていない商品を集めているので、面白い品揃えになると思う。

以上で質疑応答は終了となりました。会場は13時までの予約だったのでギリギリでした(笑)
今回は業績が順調に推移しているチチカカについては質問が出ませんでしたが、木南仁志 チチカカ社長は150店まで増やしてエスニック王になるっ!と力強く語っていました(笑)
ヴィレッジヴァンガードも大企業病に蝕まれている様ですが、活気が戻ってくるといいですね!
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2012年10月03日

グリー2012年株主総会レポート2

2012年9月25日(火)10時から、東京渋谷のセルリアンタワー東急ホテル地下2階 ボールルームで開催されたグリーGREE(3808)第8回定時株主総会に出席しました。
グリー2012年株主総会レポートでは、<<グリー2012年株主総会レポート1>>に続いて後半の質疑応答の様子をまとめていますので、こちらも併せてご覧ください。
グリー2012年株主総会

質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(8-3)利益剰余金も多いので、増配や自社株買い等の株価対策をしてもいいのではないか?
→増配や自社株買いは、当然経営上の課題として検討している。現時点では現状の配当や株価対策で十分と考えているが、今後についてはご意見を真摯に受け止めていく。
注記)田中社長の回答ではご意見を真摯に受け止めていくということですが、多くの株主が増配や自社株買いなどの株価対策を求めており、DeNA並みの株価への回復を望んでいるのに対して、基本的には業績を向上させることで株価も上がると考えているという回答を繰り返しています。確かに業績の向上が王道ではありますが、キャッシュリッチな会社で株価が低迷している場合には自社株買いのアナウンスメント効果は大きいと思います。実際に買うかどうかは別にして、自社株買いの発表を行い自社株買いの枠を示すだけでも株主は安心しますし、空売りの抑制や買戻しにもつながり株価対策としては大きな効果があると思います。
ただ答弁を聞いている限りでは自社株買いなどの株価対策をする気はなさそうですし、株主の方を向いた経営を志向しているという感じはしませんでした。こうした厳しい指摘を真摯に受け止め、もう少し株主を大事にした経営を行ってほしいですね。経営陣は株主から経営を任されているんですから!

(9-4)コンプガチャ問題で何度か「適法かどうか」という回答があったが、法律に従うのは最低限必要な対応であり、倫理観の方が重要だと思う。
→当然法律に従うことが大事であり、そのように説明した。その上で社会に受け入れられるサービスかどうか?が重要になってくると考えている。ソーシャルゲーム業界はここ数年で急速に成長したので、さらに高い感覚でサービスを提供していく必要があると認識している。
(10-4)社外役員の2名は取締役会を3回も欠席している。これは問題ではないか?(会場から拍手)
→もちろん出席率は高い方が良いが、グリーの企業価値向上に資する人物ということの方がより重要と考えている。社外役員の方々には取締役会でも活発に議論頂いており、適切な人選と思う。
注記)確かにグリーの事業はよく知らないが時間だけはある(笑)という人を社外取締役にしても意味がないわけで、回答の通りだと思います。さらに付け加えるなら取締役会が1年に25回というのはちょっと多いですね!昨年は22回だったので、コンプガチャ問題などの発生で臨時の取締役会も増えたようです。臨時の取締役会など急に決まった場合は、調整が付かず欠席というのもやむを得ない気がします。
3回欠席したのは、大株主のKDDIから来ている雨宮俊武社外取締役と、公認会計士でエスクリの社外取締役なども兼務している濱田清仁社外監査役ですが、雨宮氏は今回の株主総会で退任となりました。
他社役員等との兼務が一番多くて忙しそうな夏野剛社外取締役が全25回に出席しているのは素晴らしいですね!今回新たに選任された飯島一暢社外取締役も兼職が多いですが、出席率がどの程度になるのか注目ですね。出席率が低いと来年の株主総会で槍玉に挙げられそうだ(笑)

(11-5)DeNAは自社株買いも行い、株価も年初来高値を回復している。グリーもぜひ自社株買いを行ってほしい。
→貴重なご意見とさせて頂きます。
グリーDeNA株価推移
注記)次の質問にも関連するので再掲しますが、DeNAの株価回復は6月中旬に発表した自社株買いの効果が大きいと思います。それまではほぼ同じような株価推移なので。
(12-6)私はグリーの田中社長のコンプガチャ問題への対応が一番早かったので、株価が下がった後にグリーを買った。DeNAはコンプガチャ問題は業績への影響はない!とうまくPRしたことが株価に反映していると考えている。
→ありがとうございます。参考にさせて頂きます。
注記)コンプガチャ問題への対応が一番早かったのはグリーというのは本当なんでしょうか?私の認識ではDeNAの方がいち早く消火活動に取り組んだのに対し、グリーは田中社長がラフな格好で会見に登場して、「コンプガチャは適法で問題ない」と説明していたような気がします。こんなに問題が大きくなるという認識が無かったのではないか?と感じます。なんだあの態度は!という感じでマスコミの反感を買い、火に油を注いだと思っていたんですが(^_^;)

(13-6)過去の犯罪を分析すると犯罪のパターンはある程度絞れるので、犯罪の専門家も社外取締役に加えると犯罪を予防できるのではないか?
→社員として採用したり、社外の専門家のご意見を頂くような体制作りをしており、ご意見のような方向で進めている。監査役には弁護士もおり、ご意見をいただいている。
(14-7)ゴールドマンサックスやドイツ銀行などが5%以上空売りしているが、社長としてどう捉えているのか?これだけ空売りされるということは、まだコンプガチャの様な問題が隠れているのではないか?
→様々な投資家がおり、個別の空売りなどについてコメントはない。グリーにできるのは業績を伸ばしていくことだけです。
(15-7)今後もソーシャルゲームに特化していくのか?それとも幅を広げていくのか?
→現状はソーシャルゲーム中心に事業展開しているが、ソーシャルゲームは今後も成長分野であり、大きく伸ばしていく必要がある。ニーズの大きい分野なので、今後のグリーの成長を考えるとソーシャルゲームはしっかりと伸ばしていきたい。
加えてゲームと並ぶような事業の柱も育てていきたい。既存のソーシャルプラットフォームを活かせるような事業を育てていきたい。

11時21分となり、時間の都合もあるのであと数問にして欲しいとの議長発言あり
(16-8)ソーシャルゲームはターゲットの年齢層や収入ゾーンが低年齢・低所得層に偏っているのではないか?もっと高収入の層へ訴求していく必要があるのではないか?
→様々な対策を行っており、顧客層の大半は20代・30代以上になっている。未成年層は大幅に減り、全体の6%程度になっている。すでに事業構造は変わってきており、未成年の方々がサービスを利用しなくなっても、グリーの事業上問題はない。
20代後半から30代以上の顧客が半分以上を占めており、この層向けのサービスを充実させていく。40代以上が一番単価が高いので、高収入層にもソーシャルゲームを楽しんでもらっている。このように事業構造の転換は着実に進んでいる。
注記)年功序列は崩壊が進み、派遣社員だと年齢に関係なく仕事に応じた給料になるので、年齢層が上がれば高収入層というのは過去の幻想だと思います。DeNAのメインターゲットは30代〜40代になっているので、グリーの方が顧客層がまだ低いようです。DeNAはさらにターゲットを広げて、50代・60代向けのゲーム開発にも力を入れていくと株主総会で回答していたので、さらに顧客層の違いが広がるのかもしれませんね。
(17-9)テレビCMをよく流しているが、広告宣伝費は有価証券報告書のどこに出ているのか?
→費用のところに計上しています。
(18-9)前年の利益と利益剰余金が合わない。何に使っているのか?
→配当を増額していることと、事業投資などに使っている。
(19-9)社外取締役の無報酬は誰か?新任の飯島一暢社外取締役も無報酬になるのか?
→雨宮俊武氏が無報酬です。今後は未定です。
(20-9)有価証券報告書に連結キャッシュフロー計算書がない。
→明日開示の有価証券報告書に入っているので見てほしい。

以上で質疑応答は打ち切りとなりましたが、最後の質問はいかがなものでしょうか?他にも質問したい人が多くいたのに、わざわざ株主総会で質問する内容なんでしょうか?
広告宣伝費は損益計算書かその注記事項を見れば分かりますし、利益剰余金の変動は株主資本等変動計算書を見れば分かります。ましてや有価証券報告書にキャッシュフロー計算書がないなんてことはあり得ないと思うんですが^_^;決算短信にも入ってますし。もう少し会計の勉強をした方がいいですね。

全般的に株価対策への要望が多く同じような質問が続きましたが、回答もやはり業績を向上させていくという模範解答に始終しました。
もう少し株主の気持ちに配慮した回答があっても良かったような気がします。
質問時間は限られているので、株主側も同じような質問を繰り返すのは遠慮してほしいものです。
今期の業績予想はほぼ横ばいという計画になっていますが、株主が期待するような成長が続けられるのか注目ですね!

株主総会翌々日の9月27日には、NTTドコモが11月にもソーシャルゲーム事業に参入というニュースが出ています。グリー・DeNAとも株価が急落しましたが、携帯キャリアの参入は影響が大きいですね!
今までゲーム開発会社から配信手数料を4割も取っていたというのも驚きですが、NTTドコモは半分の2割程度で済むようです。ゲーム開発会社にとっては大きなメリットであり、ドコモ向けにも配信するでしょうね。グリーやDeNAには有料アイテムを購入させるノウハウがあるので影響はない、という意見もありますが、ゲーム開発会社もノウハウを蓄積していると思います。あとはユーザーがどちらを選ぶかという問題ですが、両社が狙っている高年齢層ほど携帯キャリアの安心感が大きな武器になると思います。
今までのユーザー層はグリーやDeNAを使ってくれるかもしれませんが、新たな顧客層は40代以上を中心に、携帯キャリアが運営するプラットフォームに流れそうです。
配信先が増えることでゲーム開発会社の力も相対的に上がります。人気タイトルを持っている場合、条件を比較しながら配信先を選べるようになり、今までの様な配信手数料4割でぼろ儲け!というのは難しくなりそうです。ドコモなどの携帯キャリアの参入でソーシャルゲームが社会に受け入れられ、マーケットが広がるなら3社ともメリットになる可能性もありますが、どちらにしろ一番メリットがあるのは独立系のゲーム開発会社でしょうね。今後、ソフトバンクやKDDIが追随してくるのか?も気になります。
KDDI出身の雨宮俊武社外取締役がグリーの役員を退任したのは、今後KDDIの事業と競合する可能性を考慮したのかな?などと勘ぐってしまいました(笑)
それにしても株主総会後にニュースが出て良かったですね!株主総会当日の朝とかに出てたら、想定問答の見直しなど大変だったと思うので、日経新聞もグリーに配慮したのかも^_^;
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