2012年09月30日

グリー2012年株主総会レポート1

2012年9月25日(火)10時から、東京渋谷のセルリアンタワー東急ホテル地下2階 ボールルームで開催されたグリーGREE(3632)第8回定時株主総会に出席しました。グリーは携帯向け中心のSNSサービスを提供している会社で、手軽に楽しめるドリランドや釣りなどのソーシャルゲームが大ブームになったことで、飛躍的に業績を伸ばしてきましたが、4月末にコンプガチャ問題が発生し、株価面からは先行きが懸念されています。
グリーGREEの株主総会に参加するのは昨年に続いて2回目です。
 昨年の様子は → グリーGREE 2011年株主総会レポート
 ライバルの株主総会レポートは → ディーエヌエーDeNA 2012年株主総会レポート

2012年9月25日(火)の株価 1,534円(東証1部 3632)100株単位 6月決算
PER 7.32倍、PBR 4.28倍、配当利回り 1.96%、株主資本比率 50.7%
監査費用 3,200万円(売上比0.02%、営業利益比0.04%、前年比2百万円増) 新日本監査法人
株主優待 なし

   グリーGREE(3632)のホームページ
   グリーGREE(3632)のヤフー株価情報
グリー2012年株主総会
最近2年間の株価推移を見ると、2011年11月頃までは順調に上昇していましたが、その後は横ばいから下落基調となり、2012年5月にはコンプガチャ問題で暴落という激しい展開になっています。株主総会でも暴落前に買った株主と暴落後に買った株主では、グリーの現状認識も大きく異なっていました。株価下落によりPERは7倍台と割安感も出てきましたが、低いPERは今後の成長鈍化を織り込んでいる可能性もあり、判断が難しいですね。
スケジュール
10:02〜10:25 報告事項
 10:03〜10:04 役員紹介 株価低迷により拍手なし^_^;
 10:06〜10:08 監査報告 田中善一郎常勤監査役
 10:08〜10:25 事業報告 映像と女性ナレーション
10:25〜10:33 決議事項の説明
 第1号議案 剰余金の配当の件 30円 前年から21円増配、配当性向14.5%
 第2号議案 定款一部変更の件
  事業目的を大幅に追加、取締役・監査役の員数を各々1名増加して10名・4名に変更など
 第3号議案 取締役7名選任の件
  任期満了に伴い全員改選、社内取締役4名全員再任、吉田大成執行役新任、社外2名は1名交代
 第4号議案 監査役3名選任の件 任期満了に伴い全員改選、常勤監査役交代
 第5号議案 取締役及び監査役の報酬額改定の件
  取締役報酬 年額3億→5億円、監査役報酬 年額4千万→6千万円に増額
 第6号議案 取締役に対する株式報酬型ストックオプション報酬額及び内容決定に関する件
  役員報酬とは別枠で年額3億円以内の範囲で取締役にストックオプションを付与
10:35〜11:33 質疑応答 質問者9人 計20件 58分
11:34〜11:37 決議事項の採決 拍手方式 すべて可決
11:37〜11:38 新任役員紹介 名前とよろしくのみ マイクなし
グリー2012年株主総会
お土産 ハンドタオル、メモ帳、ボールペンのGREEグッズと水1本 後渡し
飲み物サービス なし
経営戦略説明会 なし


注目の株主総会格付けですが、お土産は用意されているものの、同業のDeNAと比べてもあまり株主が喜ぶものではありません。質問への回答も想定問答に沿ってあっさりという感じでした。これらを総合的に判断し、グリーGREE(3632)の2012年株主総会格付けは昨年同様 『D−』 としました。
   議決権を有する株主数     42,764名、その議決権数  2,337,942個
   議決権返送&出席株主数    7,536名、その議決権数  1,845,635個(78.9%)
グリーの株主総会は今年は場所が変わり、渋谷のセルリアンタワー東急ホテルで行われました。サイバーエージェントやGMOインターネットなども株主総会を行っているネット系御用達の会場です(笑)
会場内には椅子がびっしりと並べられていましたが、係員が前半分に誘導していて半分でも十分という感じでした。正面には大きなスクリーンがあり、事業報告などで使用していました。
田中良和社長以下、役員の方々はスーツ・ネクタイ姿でクールビズ総会ではありませんでした。
お土産は上記写真の通り自社グッズと水1本でしたが、昨年よりもさらに寂しくなっていました。同業のDeNAはお菓子とベイスターズグッズであり、株主が喜びそうなものを用意しているのに対し、グリーはそういった考えは無いようです。飲み物サービスもないので、水の入ったお土産を先に渡せばいいのに、なぜか株主総会終了後に渡していたので会場出口は大混雑でした。もう少し改善して欲しいですね!
お土産対決では2年連続でDeNAの圧勝だと思います。
今回の議案を見ても、役員数を増やしたり、役員報酬上限を大幅に増額したり、ストックオプションを付与するなど、役員の方々に利益を還元する議案が目立ち、株主よりも自分たちの方が大事なのかな?と感じてしまいます。お土産の恨みは怖いです^_^;
とはいえもう少し株主の方も向いた経営をして欲しいですね!

定刻になったので、と事務局からアナウンスがあり株主総会が始まりましたが、グリー時間は2分遅れているようで(笑)10時2分に開始となりました。定刻になっても始まらないので、気の短い株主は事務局に定刻だぞー!とアピールしていました。
新しい株主も増えたのでまずは役員紹介から始まりました。しかし株価が低迷しているからか、役員が紹介されても拍手は起こりませんでした。
株価が堅調なら割れんばかりの拍手が沸き起こったものと思われます(笑)
営業報告はスクリーンを使って映像とナレーションで行われました。
事業報告を読上げという感じで、特に印象には残りませんでした。
最後に田中良和社長から、
株主の皆様のご支援もあり、今期は過去最高益を計上できた。今後も事業拡大に邁進していくので、これからもご支援いただきたい
との挨拶がありました。
続いて議案の説明がありましたが、上記のように役員の方々に報いる議案が多かったですね。
定款変更ではインターネットのドメイン取得やホスティングサービス、コールセンターの運営から、古物売買業、芸能タレントのマネジメント事業、遊技場、飲食店、宿泊施設の運営、投資顧問業、金融商品の運用・投資、有料職業紹介事業、旅行業、療術業他多数の事業目的を追加していて、一体グリーという会社は今後何を目指すのかよく分かりませんね。
競合会社を意識してわざと関係ない事業目的を追加したのか、今後は儲かりそうなら何でもやるつもりなのか意図がよく理解できませんでした。
役員報酬の上限も経済情勢の変化等諸般の事情を勘案して67%増額しますが、最近はずっとデフレが続いており、67%も人件費が増えるような経済情勢の変化が起きているんでしょうか?
と言っても実際の支給額は社内取締役が4名で9,700万円で、社外取締役は1名は無報酬、1名は1,200万円になっています。まだまだ上限までは十分に余裕がありますし、このタイミングで上限を引き上げる必要があったのかは疑問ですね。
今期しっかりと利益を上げたうえで、来年の株主総会に上程しても十分間に合うと思いますし、その方が株主の受ける印象も変わってくると思います。

質疑応答はその場で起立して行う形式で、特に質問数の制限などはありませんでした。
DeNAと比べると株価が低迷しているので、株価対策についての質問や株価低迷に対する不満を経営陣にぶつける株主が多かったですね。

質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)コンプガチャ問題で株価が下がり大きな打撃を受け、心配で株主総会に来た。ガイドラインを作るということだが、それで問題が解決できるのか?
→(山岸広太郎副社長事業戦略本部長)2012年3月に未成年の使い過ぎの問題やリアルマネートレードRMTを防止する取組みを進めてきたが、5月からマスコミでコンプガチャ問題が取り上げられるようになった。それまでは消費者庁もコンプガチャは問題ないという見解だったが、5月に認識が変わり景表法に抵触することになった。グリーとしても消費者庁の指導に従い対応している。大きくは未成年の使い過ぎやRMTが問題なので、全般的に対策に取り組んでいく。
(2-1)コンプガチャ問題が発生したのは倫理観やコンプライアンス意識が不足していたからではないか?社外取締役のチェック機能が働いていないのではないか。今回も同じ人を社外取締役として再任するが問題があるのではないか?候補の2人はそれぞれ4社、5社の役員を兼任しており、グリーのためにほとんど仕事ができないのではないか。
→コンプガチャ問題は大きな問題であり、取締役会でも活発に議論して決めている。兼務は多いが取締役会にも出席いただいており問題ない。
(3-1)同業のディーエヌエーDeNAはコンプガチャ問題発生前の株価を回復しているのに、グリーは6割程度にとどまっている。田中社長はグリーには何が足りないと考えているのか?(会場から大きな拍手)
→他社の株価には言及できない。株価低迷でご迷惑をおかけしていることは申し訳ないと思っている。
株価が上がるよう業績を向上させていきたい。

(4-2)DeNAに株価で1,100円以上も差を付けられている。一時はグリーの方が高かったのに、現状をどう考えているのか?グリーは自社株買いなどの株価対策も全く行っていない!
→先ほどの繰り返しになるが、市場を拡大し業績を伸ばしていくことに尽きる。国内ではコンプガチャ問題の対応に追われてきたが、今後新しいサービスも投入していく。グリーについて理解を深めてもらうことも重要であり、海外の投資家になどにも説明している。
注記)5月以降の株価推移について不満に感じている株主が多いようです。特にDeNAは自社株買いなども行い、9月20日に年初来高値を更新しています。
グリーDeNA株価推移
過去6ヵ月の株価推移を比較すると、上記の通りDeNAが自社株買いを発表した6月中旬以降差が開いています。グリー株主としては、何ら手を打たないグリー経営陣に対して不満に感じるのもやむを得ないのかもしれませんね。
ただもう少し期間を長くして、過去2年の株価推移を比較してみると面白いことが分かります。
グリーDeNA株価推移

上記比較チャートの通り、2年間で見ると両社の株価に差はほとんどありません。2年間保有していたらどちらでも同じだったということです。むしろグリーの方が株価が倍以上に上がっており、ほとんどプラス圏で推移しているので幸せ感が大きかったとも言えます。逆に言えばなぜあそこで売らなかったんだろう!という後悔の念も大きいと言えますが^_^;
どちらにしろグリーでもDeNAでも2年間保有してもほとんど買値と同じで儲かっていないわけですし、日経平均並みのリターンしか得られていないことになります。人気株は売り時の判断が難しいですね!

(5-2)田中社長はインタビュー記事で、10億人が利用するサービスを作りたいと話していたが、具体的にどのようなサービスを考えているのか説明して欲しい。
→競合先に知られると困るので具体的には話せないが、既存事業以外の分野にも機会があれば進出したい。すでにキャラクタービジネスなどを始めている。
(6-2)海外事業の現状はどうなっているのか?
→現状は国内の売上がほとんどだが、今後は海外からも10%くらいは課金収入が入る様に伸ばしていきたい。新プラットフォームを投入しており、海外の売上を伸ばしていきたい。
(7-3)今朝のテレビで親の名義でゲームをしていて、150万円位請求が来たというニュースが流れていた。未成年の使用上限を設けても、親の名義でやればチェックできないし、抜け道が多くてまた問題になるのではないか?
→(山岸)広報と営業を担当しており回答する。今朝は株主総会の準備をしていたのでそのニュースは確認していない。グリーが問題になっているのかこの場では分からない。課金の上限を設定しており、5月以降は150万円もの請求になることはない。消費者庁とも連絡を密に取り、防止策を整えていく。
→(田中社長グリーとしてもユーザーの使い過ぎを望んでいないし、適正な利用の啓発に努めている。さらに上限金額を設定するなど使い過ぎ出来ないような対応も行っている。

低迷する株価に対し、経営陣が何も手を打っていない(様に見える?)ので、株主の不満が炸裂!という感じで、長々と意見を述べる株主が多かったですね。それに対する会社側の回答は想定問答通りという感じなので、株主の不満も収まらず、同じような質問が続くという展開でした。
グリーとしては今年は特に株主の質問が想定しやすいですし、DeNAの株主総会が6月に開催されているので、このブログを見てライバル企業の質疑応答の様子を十分に研究していると思われるので(笑)落ち着いて対応できているようです。
グリーさんには1クリック100円くらいでブログ閲覧料を課金しようかな?
質問1件ごとに100円で眼鏡アイテムを買うと、より詳しい質疑応答の内容が見られるとか(笑)
まだまだ質問は続きます。後半の質問の様子はグリー2012年株主総会レポート2をご覧ください。

   グリーGREE 2012年株主総会レポート2
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2012年09月24日

オウケイウェイヴOKWave2012年株主総会レポート

2012年9月22日(土・祝日)14時から、東京有楽町の東京国際フォーラム ガラス棟7階G701会議室で開催されたオウケイウェイヴOKWave(3808)第13回定時株主総会に出席しました。オウケイウェイヴはQ&AサイトOKWaveを運営し、企業向けにもステムを提供している会社です。
オウケイウェイヴの株主総会に参加するのは初めてです。昨年も参加しようと考えていましたが、直前に台風が直撃して参加を断念しました。なので2年越しの参加ということになります。
2012年8月21日(火)の株価 1,115円(名証セントレックス 3808)100株単位 6月決算
PER 77.3倍、PBR 4.76倍、配当利回り 0.22%、株主資本比率 86.1%
監査費用 2千万円(売上比1.31%、営業利益比17.9%、前年比4百万円減) 監査法人トーマツ
株主優待 なし

   オウケイウェイヴOKWave(3808)のホームページ
   オウケイウェイヴOKWave(3808)のヤフー株価情報
オウケイウェイヴ2012年株主総会
上場来の株価を見ると新規上場株の典型的な値動きパターンで、上場当初は人気化するもののその後は下落が続き、3年半ほど底値でピクリともしない動きが続いていました。それが2012年5月末からミハイル・ジョウダン氏の登場により一気に仕手化!?し(笑)、上場来高値を更新しています。しかしその後はダラダラと下げが続いています(泣) 私の持ち株の中では3社目のミハイル氏登場であり、今度は粘るぞ〜株主総会に行くために6月の権利取りまでは売らないぞーと頑張りましたが、7月に売っておけば良かったですね(^_^;)ミハイル氏は罪作りな人ですね(笑)
スケジュール
13:00〜13:15 報告事項
 13:01〜13:02 役員紹介
 13:04〜13:06 佐藤敬幸常勤監査役から監査報告
 13:06〜13:13 事業報告 兼元謙任社長が招集通知を読上げ
 13:13〜13:15 計算書類報告 野崎正徳取締役経営管理本部長から簡単に説明
13:15〜13:17 決議事項の説明
第1号議案 剰余金の配当の件 250円(配当性向22.9%)前年据置き
第2号議案 定款一部変更の件 事業目的追加、取締役の員数を8名から9名に増員
第3号議案 取締役9名選任の件 8名任期満了7名再任、圓谷勇雄CTO退任、浅川CTO、浅見氏新任
13:17〜13:20 質疑応答 質問者1人 計2件 3分
13:20〜13:21 議案の採決 拍手方式 すべて可決
13:22〜13:23 新任役員紹介
13:40〜14:12 会社説明会 兼元謙任社長からプレゼ画面を使って説明
14:12〜14:18 質疑応答 質問者1人 計2件 6分 
オウケイウェイヴ2012年株主総会
お土産 自社グッズ詰合せ、アルミ水筒、ソーラーLEDライト 先渡し
飲み物サービス エビアン330mlペットボトル
経営戦略説明会 株主総会後に開催

注目の株主総会格付けですが、お土産や飲み物も用意され、休憩時間中には自社サービスの体験コーナーも用意されていました。土曜日の午後に開催し参加しやすさに配慮していますし、社長が株主一人一人に感謝の言葉をかけながら握手して回ったのも初めてです!一方で質疑応答が低調でたった1人しか質問がありませんでした。これらを総合的に判断し、オウケイウェイヴ(3808)の2012年株主総会格付けは 『B』 としました。
   議決権を有する株主数      2,597名、その議決権数    85,985個
   議決権返送&出席株主数      311名、その議決権数    56,986個(66.3%)
オウケイウェイヴの株主総会は東京駅近くで交通の便も良い東京国際フォーラムで行われました。
土曜日の午後開催という株主が参加しやすい日時で開催しているので、出席者も多いのかな?と思いましたが、40人ほどの出席者でした。それでも株主数2,597名と比べるとやや多めとは言えますね。
受付を済ますとお土産の入った袋を頂きました。お土産は上記写真の通り、メモやボールペン、シールなどのオウケイウェイヴグッズにアルミ製の水筒とLEDライトが入っていました。防災関連グッズは2011年の株主総会お土産のメガトレンドでしたが、今年は例年通りのお土産に戻っており、久し振りの防災グッズでした。会場内には前方にテーブル席、後方に予備の椅子席という配置でした。テーブル席は(3×3)×8というレイアウトで72人分の席、椅子席は10×4で合計112人分の席がありました。
オウケイウェイヴ2012年株主総会
テーブル席にはよく冷えたエビアンのペットボトルが置かれていました。
正面にはスクリーンが用意され、株主総会後の会社説明会で使用されました。
株主総会開始10分前くらいに、後方から「ありがとうございます」という声が何度も聞こえ、見てみると 兼元謙任社長が出席している株主1人1人に感謝の言葉をかけながら握手して回っていました!
私は多くの株主総会に参加していますが、社長が出席株主全員に感謝しながら握手している会社は初めてです。会場入り口で出迎えている会社はたまにありますが、兼元謙任社長には驚かされました。株主数が少ないからできるのかもしれませんが、会社側や社長の株主に対する姿勢が伺えますね!こういった対応を受けると、厳しい質問は遠慮しようかなという気になるかも(笑)
そのせいなのか質問はほとんどなく、この点では低調な株主総会でした。

事業報告は読上げ形式で行われ、会社説明会が予定されていることから簡単に行われました。株主も目を通していると思うので簡単でいいと思います。
ミハイルジョウダン氏の登場により株価も乱高下しており、私の印象ではサービスがなかなか利益に結びついてない様に感じるので、多くの質問が出るかと思いましたが質問者は1人だけでした。こういったケースでも会社説明会ではたくさんの質問が出るものですが、こちらも同じ人が質問しただけであっさりと終わってしまいました。説明会もあることだし15時過ぎまではかかるだろうな〜と思い、16時半頃の新幹線を予約していたのに、当てが外れ2時間近くも時間が空いてしまいました(^_^;)
オウケイウェイヴ2012年株主総会
株主総会会場は17時まで押さえてあるので会社側もやる気満々ですが(笑)、どうやら例年短時間で終わっているようです。きっと兼元謙任社長ももっと多くの質問を期待しているんじゃないかと思うので、来年は質疑応答がもっと活発になるといいですね!
質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)myFaveなどの説明があったが、ポータル事業は競合も激しく利益率も低い。今後ポータル事業にはどのように取り組んでいくのか?
myFaveを新たに加えて、今後もポータル事業を拡大していく。事業ポートフォリオという面でも、企業向けと消費者向けの事業を持っているのはバランスが良いので、両方とも伸ばしていきたい。
(2-1)第2号議案で取締役の員数を1名増員するが、企業規模と比べて役員が多すぎるのではないか?役員増員の目的をもう少し説明して欲しい。
→昨今ガバナンスの問題が重視されており、ガバナンスを効かせるためにも多くの方々のご意見を頂きたいと考えている。現状の企業規模からすると役員が多いと感じるかもしれないが、オウケイウェイヴはこれからもっともっと大きくなるための準備をしており、その点からすると適正な人数だと考えている。

以上で質問も出尽くし(^_^;)、十分に審議を尽くした(笑)ということで質疑応答は終了となりました。
続いて議案の採決を行いすべて無事可決となりました。
取締役を増やしているのは、マイクロソフトやセールスフォース・ドットコムと提携するなど、提携企業が増えていることも一因ですが、そうした企業が一堂に会し9月27日にSocial Smart CommunicationというカンファレンスをOKWaveが主催します。これらの提携が業績にもつながってくるといいですね!
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その後新任取締役の紹介がありました。略歴やどんな職務を担当するのか簡単に兼元謙任社長から紹介がありました。それにしてもこんなにあっさりと株主総会が終わってしまうのは残念ですね!
今年はミハイル氏のお蔭で株価も大きく上がっていますが、昨年まではずっと低迷が続いていました。そんな状況でもほとんど質問が出ないというのは、株主としての義務を果たしていないという言い方もできます。もう少し積極的に株主総会に参加する株主が増えたらいいのにな〜と感じました。

株主総会終了後15分ほどの休憩を挟み、会社説明会が行われました。休憩時間中は会場レイアウトを変更するので、株主は荷物を持って会場外に出るように案内がありましたが、変更したのは前方の役員席部分だけであり、会場から株主を追い出す必要はないと思います。荷物を持って待機するのは面倒ですし来年以降はそのまま待てるように改善して欲しいですね。
休憩時間中には隣の部屋でオウケイウェイヴの提供しているサービスについて説明していました。これは良いことだと思いますが、会場が狭いのであちこちで説明いていると聞き取りにくく感じました。株主総会会場も広いので、株主総会会場の後方に説明ブースを設けた方が効率的ですし、株主総会前にも説明が聞けるようにしてほしいですね。来年以降の改善を期待しています。

会社説明会はプレゼソフトを使って行われ、兼元謙任社長からOKWaveが提供しているサービスや事業方針などについて説明がありました。Q&Aサイトを用意することで問い合わせ対応のコストを削減することができますが、回答も利用者に任せるソーシャル化を図ることで、さらなるコスト削減とコミュニティ作りを進めていくようです。期待の新サービスmyFaveについても説明があり、OKWaveはシステムの開発や運用などを担当するそうです。説明資料では提供しているサービスとそれぞれのビジネスモデルについて書いてありましたが、ビジネスモデルについての説明はほとんど省略されていました。いくら良いサービスを提供しても、売上・利益につながらなければボランティアになってしまいますが、一番大事なビジネスモデルについての説明が無かったのは残念でした。サービス開発には積極的ですが利益に結び付けるという部分が少し弱いのかもしれません。
海外展開についても簡単に説明があり、Q&Aサイト「ARIGATO」を世界中に広めていくようです。今後もソーシャル〇〇というようなサービスを幅広く提供していく会社を目指しています。
質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)アメリカでQ&Aサイトを提供していくと説明があったが、アメリカでの競合状況はどうなっているのか?IT分野ではアメリカの方が進んでいるのではないか?
→アメリカにはクオーラ?というQ&Aサイトを開発している会社がある。クオーラはフェイスブックのCTO最高技術責任者が設立した会社で、これからはソーシャルネットワークよりQ&Aだ!ということで上場間近のFacebookを飛び出して起業した会社。ベンチャーキャピタルも期待していて、クオーラは巨額の資金を集めており、現状の会員数は40万人くらいになっている。
日本でもヤフー知恵袋サービスが始まった時に、オウケイウェイヴはもう駄目なんじゃないかと言われたが、実際はヤフー知恵袋の認知度が上がることでQ&Aサイトへの関心が高まり、オウケイウェイヴのサービスも広がっていった。オウケイウェイヴには13年間先行しているノウハウの蓄積があり、アメリカでも成功できると考えている。
注記)オウケイウェイヴも名証セントレックスはそろそろ卒業して、ナスダックに移れば株価も暴騰(笑)するのかもしれませんね!
(2-1)説明の中ではビジネスモデルの部分がほとんど省略されていたが、良いサービスを提供してもそれがOKWaveの利益につながらなければ株主としては報われない。株主への説明ではビジネスモデルの説明が一番重要ではないのか?
→時間の関係でビジネスモデル部分は省略してしまい申し訳ない。OKWaveの場合企業からの課金が6割、広告枠の販売などポータル事業からが4割になっている。新サービスのmyFaveについては、販売額の一定割合も収入として入ってくる。
注記)同じソーシャル業界でも、ソーシャルゲーム関連会社は社会問題になるほど(笑)課金が上手で、巨額の利益を上げています。一方でオウケイウェイヴは期待したほどの成長を遂げていないように感じます。ソーシャルゲーム業界も研究してもう少し課金にも工夫して欲しいですね。アイテムを購入すると優先的に回答してもらえるとか(笑)
良いサービスを開発することももちろん大事ですが、それをきちんと利益に結びつけていかないと、上場企業としての責務を果たせないと思います。現状は企業向けの課金が中心ですが、myFaveのビジネスモデルももっと工夫して、消費者から広く薄く課金する方法も検討して欲しいと思います。

myFaveはマイクロソフトとの共同事業で、ファッション関連中心に商品を紹介するサイトで、ユーザー同士が商品情報や口コミ情報を共有しながら買い物できることをウリにしています。
 ソーシャルコマースサイト myFave
楽天やアマゾンなどの提携先が販売している商品の中から、myFaveが厳選した商品をサイトに掲載し、ユーザーが自分が買った商品をトータルコーディネイトとして紹介したり、口コミをしたりすることができるそうです。楽天などは大量の商品を扱っているので、埋もれてしまうような商品もたくさんありますが、myFaveが目利きとして商品を紹介することで、販売につなげていく戦略の様です。影響力のある人を起用してその人のおすすめ商品を掲載するなどの取組みも進めています。
myFave経由で商品が売れたり、一部商品では掲載商品をクリックした時にmyFaveの売上となります。価格比較のないカカクコムのようなビジネスモデルの様です。ユーザー同士の口コミも重視していますが、ユーザーの紹介から売上につながってもアフィリエイト収入のようなメリットはありません。今後は検討していくそうですが、楽天もアマゾンもアフィリエイト機能がセットされており、わざわざmyFaveで口コミするのかな?と感じました。今後どのように機能強化が図られていくのか注目ですね!
オウケイウェイヴの株主総会に出席した感想は、下記のブログにもまとめていますのでご覧ください。
   オウケイウェイヴの株主総会感想
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