常和ホールディングスは旧日本興業銀行系の不動産会社です。
2012年2月22日(水)の株価 1,434円(東証1部 3258)100株単位 3月決算
PER 10.2倍、PBR 0.87倍、配当利回り 4.18%、株主資本比率 11.5%
株主優待 UCギフトカード、ホテル・ゴルフ場共通株主優待券、プレミア優待券(新設)
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2010年末頃から株価は上昇トレンドに転換しましたが、東日本大震災で大幅に下落し再度やり直しとなりました。そしてまた2011年末頃から同じように上昇してきました。今後前回高値を抜いて行けるのか注目ですね!
説明は小崎哲資社長が行いました。お土産はクオカード500円分でした。常和ホールディングスの会社説明会に参加するのは初めてですが、全国で積極的に説明会を開催しているようです。
旧興銀系の不動産会社であり、株主には興銀時代の取引先が名を連ねています。
小崎哲資社長も日本興業銀行出身で、みずほ銀行副頭取、みずほフィナンシャルグループ副社長などを歴任し、常和ホールディングスの社長になりました。銀行出身なので不動産会社の投資基準には知悉しているし、銀行の融資判断ももちろん詳しいので、不動産の投資先選定にあたっては厳しい基準を設けて厳選していると強調していました。
常和ホールディングスは不動産事業、ホテル事業、ゴルフ事業で構成されており、内訳は下記の通り
セグメント売上 不動産62%、ホテル32%、ゴルフ6%
セグメント利益 不動産 77%、ホテル 21%、ゴルフ 2%
セグメント資産 不動産 73%、ホテル 19%、ゴルフ 3%
不動産事業は都心を中心とした優良立地物件を保有しており、17物件中14物件が首都圏。安定した顧客基盤を有しており、全テナントの平均入居年数は約11年で長期に良好な関係を築いている。
中長期戦略の柱の一つとして、東京駅八重洲口側の常和八重洲ビルを含む八重洲二丁目中地区の再開発を計画しており、2011年5月に協議会を設立した。今後準備組合を設立し特区申請を行っていく予定で、認められると容積率を上乗せすることができ、容積率1,400%のビルが建てられるようになる。八重洲地区の他の街区も再開発計画が進んでいる。
常和八重洲ビルは大きな株価ボードがあり、株価が大きく変動するとニュースに登場するビルです。
ホテル事業は都心部および地方大都市に、ハイグレードビジネスホテルを保有・運営している。
8ホテル1,544室を有しており、年間宿泊者数は約53万人となっている。
(ホテルユニゾUNIZOブランド7ヵ所とホテルクレガ天神)
当社ホテルのコンセプトは、都心部および地方大都市のオフィス街に立地し、管理職クラスが宿泊する宿泊特化型のホテルです。シングルルームの広さは15u〜となっており、バジェット型(低料金型)の同業の11uと比べると広い。
料飲・宴会部門がないので景気変動の影響を受けにくく、安定したビジネスモデルになっている。商業施設も併設しておりテナント賃料収入もある。
多くの案件を検討中であり、今後も厳選した立地で着実に拡大させていく。
ゴルフ事業は八千代ゴルフクラブを保有している。千葉県にある1961年開業の全18ホールのパブリックコースで、都心から60分圏内の好立地にある。
常和ホールディングスの強みは安定性の高い事業構造であり、営業利益率30%程度と高収益体質の会社です。事業資産の構成比は85%が首都圏にあり、政令指定都市まで含めると98%となっている。これらの不動産を時価評価すると250億円程度という大きな含み益になっている。
基本戦略は不動産賃貸などストック型ビジネスモデルのブラッシュアップであり、顧客満足度を向上させ売上の極大化を図りながら、全社的なコスト分析を行うなどして費用の極小化に努めていく。
投資にあたっては厳格な基準に基づく優良収益物件への投資を行っており、今後数年間は投資のチャンスと捉えている。リスクを十分に見極めながら、積極的に収益物件に投資していく。
今期は東日本大震災の発生やそれに続く原発事故などもあり、厳しい環境が続いているが、経営者というものは経営環境が悪いなかでも、悪いなりに結果を出すのが務めだと思っている。今期も第3四半期まで順調に推移しており、業績予想に変更はない。
不動産の取得は借入金で賄っているので、有利子負債残高は増加している。しかしJCRの長期優先債務格付はBBB+(安定的)であり、平均調達レートは年々下がっている。現状新規に借りているレートは1%以下であり、今期の平均調達レート1.54%は借換えが進むとともに下がっていく。
株主還元については、年間配当60円と株主優待制度を導入している。今までは3月末の100株以上保有の株主にUCギフトカード3千円分とホテル・ゴルフ場の共通優待券5枚を贈ってきたが、今回から株主優待を拡充し、1,000株以上保有の株主には5千円分のギフトカードにグレードアップし、さらにホテル・ゴルフ場共通プレミア優待券1枚を贈呈する。プレミア優待券はホテル1泊無料かゴルフ1名1ラウンド無料のどちらかで利用できる。ぜひ1,000株以上買ってほしい(笑)
続いて質疑応答となりました。
(1)中部圏での事業計画はあるのか?
→私は名古屋出身だがまだ中部圏では不動産を所有していない。ホテルもオフィスビルも物件を探しているが、我々の基準に合う物件がない。多くの案件が持ち込まれているので、来年の説明会では中部圏にもあります!と説明したい(笑)海外も含めて基準に合致すれば取得していきたい。
(2)地震への備えはどうなっているのか?
→東日本大震災の影響はほとんどなく、一部修復が必要となり2千万円ほどの影響に抑えられた。我々の基準では耐震ビルでないと取得しない。震災後仙台にも行きビルの状況を見てきたが、新耐震のビルであれば問題なかった。被害の大半は地震ではなく津波による被害だった。常和ホールディングスの保有しているビルはすべて新耐震ビルなので、普通の地震であればあまり大きな影響はない。しかし皇居周辺まで到達するような津波になれば被害は発生する。
(3)経常利益率が20%と高いが、営業外損失が非常に大きい。借入金も多過ぎるのではないか?
→営業外損失の大部分は支払金利であり、借入金が1千億円以上あるので、金利が2%程度だった2年ほど前までは20億円の金利支払いとなっていた。今は平均1.5%程度なので15億円程度になっている。現在借りているのは1%以下の金利なので、今後借り換えが進むと平均調達レートも1%程度になり、10億円程度になる。借入金が多いのはその通りだが、借入金が増えながらも調達レートが下がっていることで、支払金利は減少している。資金は長期で借りており、2〜3年で入れ替わっていく。支払金利が減っていくことから利益率が上がっていく。
現状は投資のチャンスと捉えているが、投資先の選定にあたっては銀行出身者なので厳しい基準で判断している。資金を借りてほしいという依頼が多く、借入枠は十分あるが、良い物件が見つからない(笑)
(4)東洋経済では東京のオフィスビルの空室率が上がり、賃料は下がっていると書いてあるが?
→東京は空室率が9%と空前の高さになっているが、常和保有のビルは2.8%と低くなっている。
以下は後日作成
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