2011年07月30日

ザッパラス(3770)2011年株主総会レポート2

2011年7月28日(木)13時から、恵比寿のウェスティンホテル東京 地下2階スタールームで開催されたザッパラス(3770)の第12回定時株主総会に行ってきました。次項有 ザッパラス(3770)2011年株主総会レポート1に続いて後半の質疑応答の様子をまとめています。
ザッパラス2011年株主総会
質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(3-2)経営基盤を強化するため取締役を増員すると書いてあるが、もう少し掘り下げて説明して欲しい。色々な理由があると思うが、社外的に取締役の方が体面が良いとか意識を鼓舞するためなどという理由では納得できない。
→環境の変化とはフューチャーフォンいわゆるガラケー(日本独自のガラパゴス携帯)からスマートフォンへ移行していることで、今後も確実に伸びていく。現状のフューチャーフォンの市場も大事だが、スマホへの対応も重要になる。ザッパラスはフューチャーフォンからの収益が大半を占めているが、この市場もあるセグメントでは縮小しているかもしれないが、全体としてはまだ伸びている。占いコンテンツについても飽和感が出てきた部分については前期はシェアを伸ばすことができ、残存者利益を確保できている。残存者利益をしっかりと確保し、それを新市場向けの投資に回していくことが重要。昨年も説明した通りスマートフォン対応も進んでいて、4月以降タロット占いなどを順次投入し、すでに10数本を投入している。
(4-2)他社では執行役員制度を導入するのが一般的なのに、業務執行を強化するためになぜ取締役を増員しないといけないのか?
→先ほど社員数に比べて役員が多すぎるという指摘もあったが、逆にこの社員数だから経営と執行が一体となって事業展開を行った方が良いという考えもある。一方で経営を監視するという面も大事なので、社外役員として美澤臣一氏も選任している。
(5-2)取締役を増員することで職務分担はどう変わるのか?新任取締役は後ほど挨拶すると思うが、名前だけではなくて担当業務や今後の抱負など意気込みを1人ずつ話して欲しい。
→社外役員の2名は独立役員として経営の監視を行ってもらう。社長の私は引き続き経営全般を担当する。新任候補の小楠裕彦はザッパラスの主力である占いコンテンツを統括しているが、占いに留まらずデジタルコンテンツ全般を担当してもらう。柴田幸男は広告宣伝などのマーケティング部門のトップとして、独自のマーケティングによる最適な広告出稿という課題を担当したり、会員データベースを構築するなどの業務を行っている。中村亮は、スマートフォンになってくるとプレーヤーも変わってくるので、新規事業の開拓やアライアンスなどの外交面や営業面などを担当している。川嶋真理については引き続き小楠を中心とする占いを中心としたオペレーション部分と経営戦略の部分を統括してもらう。
挨拶をという提案があったが、私も挨拶は必要だと思うが...壇上にもいないし...(と急にトーンダウンしてしまいました苦笑)株主総会後に顔はご覧頂けると思うが...(今は株主に背を向けていますからねもうやだ〜(悲しい顔))基本的に株主総会後に発送する株主通信の10ページに、新任役員からの株主への挨拶や抱負が載っているので、それを見て欲しい。
注記)取締役選任議案が出ているんですから、株主の前で採決の前に所信表明するのは当然のことだと思います。その所信表明を受けて議案に賛成してもいいかどうか株主が判断するというのが本来の姿だと思います。株主総会後に挨拶したり、株主通信に載せているのを読んでしまった!と思っても手遅れになってしまいます。ぜひ議案採決前に抱負を述べたり、あるいは招集通知の取締役選任議案の所に、経歴とともに取締役となって何をしたいのかしっかりと記載して欲しいと思います。実際そのような対応をしている会社も徐々に増えてきています。株主総会の本来の位置付けを考えれば当然の対応だと思います。結局最後の挨拶もよろしくお願いしますだけでしたもうやだ〜(悲しい顔)
(6-3)アナリストからは、ザッパラスはスマートフォンへの対応が遅れて業績が踊り場と言われており、株価も低迷する中で今年は諸般の事情により事業説明会を見送るとの案内があった。株主が先行きに不安を感じている時こそ、経営者は率直にザッパラスの現状と今後の戦略を説明する必要があると思う。このような株主の声を平井社長はどう受け止めるのか?説明会を開催できない諸般の事情とは何か?
スマートフォン対応が遅れているという認識はない。スマートフォンの保有台数は10%程度で120億円程度の市場と言われている。スマホ市場はまだ黎明期であり、スマホ市場できちんと利益が確保できるような戦略を組み立ててから参入することが極めて重要。ザッパラスが抱えている600万人のお客様ががっかりしないように、きちんとした品質のものを提供する必要がある。4月から順次スマートフォン向けのコンテンツを提供しており、今後も増加していく。前回の説明会でも一部説明したように、10月にはザッパラスの会員の70%をカバーできるようなスマートフォン向けコンテンツを投入する予定。
スマホはまだバグが多かったり、課金手段がユーザーフレンドリーではない部分もあったりとか、コンテンツプロバイダーにとっては課金手数料が高かったりなど混沌としている部分もある。周りが対応しているからとか、株主総会で指摘されたから振り回されて慌てて対応するというのではなくて、きちんとしたコンテンツを作りザッパラスの顧客を裏切らないようなものをベストのタイミングで提供していきたい。
事業説明会については、ご指摘のあった東日本大震災の影響で節電への取り組みが求められており、会場内も皆さん少し暑いと思うかもしれないが設定温度を上げさせて頂いており、このようなご時世から事業説明会の開催を控えさせて頂いた。決して他意はない。さらに言えば株主総会のなかで質問や意見を頂き、活発に議論した方がより事業の説明になると思う。なので今回は開催を見送った。ただ頂いたご意見は真摯に受け止めて、状況に応じて年度内にはIR説明会や個人投資家向け説明会なども開催していきたいと考えているので、今後もご支援いただきたい。
注記節電に協力するため事業説明会を自粛したという説明でしたが、前の株主総会レポート1にも書いたように、私は会場内は非常に寒く感じました。これは個人差があると思いますが、積極的に節電に協力しているとは感じられませんでした。さらに言えば、節電対応として各家庭で冷房するより、暑い昼間は1ヵ所に集まって涼んだ方が全体としては節電になるはずです。この点からも節電に応えるために事業説明会を自粛するというのは筋が通らないと思います。節電を隠れ蓑に株主との対話から逃げているという印象をどうしても感じてしまいます。
事業説明会を行うより質疑応答の方が理解が深まるという発言もありましたが、これは裏を返せば質問が無かったことについては答えないという姿勢であり、臭いものには蓋的な印象も感じてしまいます。今まで事業説明会後にも質疑応答の時間がありましたし、説明を聞いたから出てくる疑問・意見などもたくさんあると思います。株主よりも経営陣の方がザッパラスの現状や取り巻く環境についてよく知っているわけですから、まずは株主に詳しく事業環境や戦略を説明したうえで、より理解を深めるために質疑応答を行うというのが求められている姿だと感じます。ぜひ来年の株主総会では株主とのコミュニケーションを深める事業説明会を開催してほしいと思います。
(7-3)東日本大震災が起き、将来への漠然とした不安が高まっている時こそ、占いを始めとする平井社長が言うスピリテイメントが求められているのではないかと感じる。今後のスピリテイメントの需要をどう考えているのか?
→昨年の4月にスピリテイメントを打ち出したが、東日本大震災の影響も多少あるかもしれないが、将来需要が確実に伸びていくと確信している。大震災後一番大きく変わったのは、家族や仲間との絆を大事にするようになり、より多くの時間を家で過ごすようになったりしている。またこれはプラス面ではないが、放射能汚染の問題を受けて口に入れるものについてより注意を払うようになった。将来的にはスピリテイメントの中にオーガニック食品とか、何を食べるのか、何を楽しむのかという部分を取捨選択し、本質的なものを提供するようなコンテンツがあってもいいのではないかと考えている。こうした点から今後スピリテイメントの需要は大きくなっていくと確信している。
(8-3)今期の業績はレンジで発表しているが、どのような事業環境になれば上限の業績を達成できるのか?今期計画の前提条件を説明して欲しい。
→今期の業績予想をレンジで発表した点については、株主の皆さんに分かりにくい印象を与えた部分もありお詫びしたい。スマートフォンが今後どのようなスピードで普及していくのか?についてはいろんな会社が様々な予測を発表しており、予測が本当に難しい。さらに全体の普及スピードに加えて、ザッパラスの会員がどの程度スマートフォンでのサービスに移行していくのか?という予測も必要になる。また携帯キャリアがiモードなどのネット接続サービスのアンドロイド対応をどうするのか?が秋頃にならないと見えない部分もある。このように不確定要素が多いので今回はレンジで発表した。
注記)不確定要素が多いのは分かりましたが、どのような環境になれば上限の業績を達成できるのかについては説明がありませんでした。今までの説明の流れからすると、スマートフォンの普及が進まない方がザッパラスにとっては利益が出やすい環境の様なので、スマートフォンの普及が進めばレンジの下限に近付くと考えた方が良さそうです。
ザッパラス2011年株主総会
 今年のザッパラスの株主総会では、社長が遠〜く感じられました もうやだ〜(悲しい顔)
(9-4)会社から平井社長に1,200万円を貸し付けているが、なぜ会社が貸す必要があるのか?
→昨年取締役に就任したが、なぜ自社株を持っていないのかという指摘も先ほどあったように、私自身がザッパラスの株式を購入し株主の皆様とコミットするために、購入資金を会社から借りうけた。毎月返済しており残額が1,200万円になっている。株式の購入に当たっては利益相反などの問題はない。
(10-4)業績は増収増益で素晴らしいが、逆に時価総額は4期連続で減っている。4期前は370億円だったのに前期末では170億になり200億ほど減っている。今後どのように企業価値を高めていくのか?
→現在の株価が株主の皆様の期待に応えられていないという指摘については、役員一同真摯に受け止めている。株価は市場が決めるものであり、業績を向上させるのが最大の株価対策。企業価値を高められるように、業績をしっかりと向上させていきたい。皆さんが懸念しているスマートフォン対応についてをきっちりと手を打っていく。より多くの投資家に注目して頂けるような会社を目指しているので、ご理解頂きたい。
(11-5)ストックオプションの行使で650株増えているが、新株増加が株価低迷の要因では?
→今回の650株の内訳は、川嶋真理が600株、従業員が50株行使している。ストックオプションの総枠については、株価に影響がない範囲で付与しているので問題ないと思う。ストックオプションが時価総額にインパクトを与えることはないと考えてもらっていい。時価総額が下がっている点については真摯に受け止め、業績の改善に取り組んでいく。
注記)取得した自社株を市場で売れば売り圧力が強まるわけですし、役職員が自社株を売っているというのは将来性に不安があるのではないか?と取られ、株価にはマイナスの影響があると思います。ストックオプションは株主と同じ立場に立って業績向上につながるものだという説明をされますが、あくまでオプションであり株価が下がれば行使しなければいいだけです。一方株主は株価が下がればそれだけ損失が拡大します。ストックオプションではなく現状の株価で買わなければいけない義務を課すなら、株主と同じ目線でという説明にも納得できます。ストックオプションではなくストック・デューティdutyにして欲しいものです。株価が下がっているのに毎年役員にストックオプションを付与している会社も多くあります。その場合行使価格は毎年切り下がっています。株価が下がれば下がるほど安い行使価格のSOを入手できることになるので、役員は本当に株価を上げようと思うのか疑問に感じることもあります。本質的に株主と同じ立場で経営に当たれるような仕組みを作って欲しいですね。
(12-6)自社株買いについてのフィロソフィー(哲学)を教えて欲しい。50億ほど手元キャッシュがあったので15億ほど買ったのだと思うが、自社株買いを行った考え方を教えてほしい。自社株買いは成長が止まって新たな投資先もないような会社が行うものだと思う。任天堂も1兆円ほど自社株買いを行っているが、多くの自社株買いがハッピーになっていない。12万円くらいで買って今は10万円を割っているので含み損になっている。これは何かの間違いなのか?私は自社株買いを軽々に行うのはいかがなものかと思う。決めたのは川嶋さんだと思うが、できれば川嶋さんのざっくばらんな感想をお聞きしたい。
→自社株買いは2010年3月にしたもので、現在9,685株を保有している。取締役会で決議したが、前経営陣の時の取締役会であり、川嶋も含めて現経営陣は関わっていない。議論の詳細は分からないが聞いている範囲では、今後の資本政策などの柔軟性を高めたいという思惑があった。株価を下支えしたいという思惑もあったかもしれない。今後自社株を使ったM&Aなどでの活用も考えている。ただ現時点では具体的な活用策はない。
(13-6)自社株買いは現金の活用方法を徹底的に議論したうえで決めるものだと思う。消却して株主価値を上げる前提なら理解できるが、将来M&Aで活用できるかもという説明では一般の株主は納得できない。前経営陣が決めたこと!ということは現経営陣には自社株買いの哲学はないということか?
→現経営陣と前経営陣の自社株買いに対する哲学が同じかどうかは分からない。資金効率を上げてROEを向上させる目的もあったと聞いている。現状自社株を保有しているわけで、これは有効な戦略オプションの一つだと考えている。たまたま株価が下がっているのでどうするんだ!という話になっているのかもしれないが、今後株価も上げていきたいと考えているし、そうなれば消却するよりM&Aで活用した方がベターということにもなる。状況に応じて適切な経営判断を行っていく。
注記)株価が下がると自社株買いをせよ!というような声も大きくなりますが、私も自社株買いの効果は一時的なものであり、業績が伸び悩めば株価は下がってしまうので、安易な自社株買いには反対です。自社株買いは特定株主の持ち株を引き取るために行われることも多いので、個人投資家からすると不公平感も感じます。手元キャッシュの使い道がないのなら、不透明な自社株買いより配当としてきちんと還元してほしいものです。
2010年3月の自社株買いの不透明さについては、昨年の株主総会でも質問が出ています。下記の株主総会レポートの質問(8-4)をご参照ください。はっきりとした回答はもらえなかったという印象でした。
 ザッパラス(3770)2010年株主総会レポート2

(14-7)事業説明会はぜひ行ってほしい。役員席と株主席の間に机を並べて壁を作るのはやめて欲しい。過去の株主総会で株主が飛びかかってきたことがあるのか?
→過去株主が暴れたという話は聞いていない(笑)来年は検討したい。
注記)バリケードを無くすとともに、株主席との距離ももっと近付けて欲しいですね。心理的な壁を作るのは良くないと思います。事業説明会の開催もよろしくお願いします。

(15-8)会員数の伸びは5月、6月とどうなっているのか?
→会員数については四半期決算で発表しているので、5・6月の状況は9月に発表する。それまでは(インサイダー情報になるので)答えられない。
今までは携帯キャリアの決めた枠の中での競争だった。月額300円という枠の中では会員数が評価基準になった。しかし今後はスマートフォンやパソコン向けのコンテンツも増えていくので、無料のアプリをダウンロードしたり、無料のコンテンツだけを利用する会員、スポットで都度課金という会員もいる。今までのような会員数だけでは分からなくなってくるので、どのような指標だと分かりやすいか検討している。
(16-8)そんな説明では分からない。実際足元の会員数はどうなっているのか教えて欲しい。
→足元の状況は9月にしか発表できない。
注記)頑なに会員数の説明を拒んでいましたが、果たして会員数が重要情報に該当するのか疑問ですね。特に無料会員も増えているというのであれば、重要性は低下していると思います。ここまで頑なに拒むところから推測すると、足元の状況は芳しくないんだろうな〜と感じてしまいます。一般的には足元の状況が良ければ、(ニコニコしながら)詳しくは答えられませんが9月には株主の皆様のご期待に応えられるような結果が報告できると思います、などと答えるものです。状況が悪い場合も、(少し厳しい顔で)株主の皆様の期待に応えられるよう全社一丸となって頑張っています!などと答えるものなんですけどね。
まったく答えないというのは余程悪いんですか?平井社長もうやだ〜(悲しい顔)
(17-9)ザッパラスのコアターゲットや市場規模を教えて欲しい。その市場をどう拡大させていくのか?
→ザッパラスのコアターゲットは占いに興味のある20代から30代の女性であり、今後も変えていく考えはない。スマートフォンに変わってもしっかりフォローできるように取り組んでいく。コアではないターゲットも、スマートフォンでは取り込めるかもしれないと考え、スマホ初心者向けにプリマという新アプリを投入した。スマートフォンではコンテンツの低価格化も進んでいくし、無料アプリのダウンロードも多い。一方で料金設定の自由度も高くなるので、よりコアなターゲット層に満足してもらえるコンテンツを提供すれば、単価も上げられる。
(18-9)ザッパラスのブランディングをどうしていくのか?
→ザッパラスは顧客を個客と考えている。一人一人との間にしっかりと絆を作っていきたい。
(19-9)コアターゲットの中でのザッパラスの認知度はどの程度か?認知度をどう上げていくのか?
→認知度を数値としては取っていないが、認知度を上げる活動に取り組んでいる。年始には占い師100人のよる大予測などを行い、マスコミにも取り上げられた。
スマートフォン向けもパソコン向けも共通のブランドである『cocoloni(ココロニ)占いコレクション』として事業展開しており、認知度を上げていきたい。
 PCサイト 次項有 cocoloni(ココロニ)本格占い館

以上で質問は出尽くし、質疑応答は終了となりました。

質問がなくなるまで対応したのはとても良いことだと思います。
ただいろんな意味でもう少し株主との距離を縮めるような取り組みをしてほしいと思いますし、事業説明会を開催してこれからのザッパラスについて株主に語りかけて欲しいと思います。
来年は改善された株主総会になることを期待しています。
株価は東日本大震災の影響を除いても長期下落傾向が続いているので、業績を向上させIRにも積極的に取り組んで、株価が上がることも期待しています。
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2011年07月29日

ザッパラス(3770)2011年株主総会レポート1

2011年7月28日(木)13時から、渋谷区恵比寿のウェスティンホテル東京 地下2階 スタールームで開催されたザッパラス(3770)の第12回定時株主総会に行ってきました。ザッパラスは、携帯電話向け中心にコンテンツ配信をしている会社で、若い女性向けの占いコンテンツが主力です。
ザッパラスの株主総会に参加するのは、2010年に続いて2回目です。
2010年の株主総会レポートは 次項有 ザッパラス(3770)2010年株主総会レポート
2011年7月28日(木)の株価 97,000円(東証1部 3770) 1株単位 4月決算
PER 8.0倍、PBR 1.76倍、配当利回り 4.33%、株主資本比率 78.4%
 PERはレンジ下限で計算
監査費用 2,900万円 前年比+400万円(売上比 0.25%、営業利益比 0.94%) あずさ監査法人
株主優待 なし

   ザッパラス(3770)のホームページ

   ザッパラス(3770)のヤフー株価情報
ザッパラス2011年株主総会
過去2年間の株価を見てみると、だらだらと下げる展開が続いています。前々期くらいから業績が伸び悩んでいるのが原因と思われます。スマホへの対応が遅れて業績が踊り場になっているというアナリストコメントなどもあり、売られる展開が続いているようです。今年は株主総会後の事業説明会も止めてしまいましたし、ザッパラス新経営陣がIRに対して消極的なことからも、株価の上昇は期待しにくいように感じてしまいます。株価が低迷している時こそ、経営陣は株主に積極的に語りかける必要があると思うんですけどね。平井社長も2年目を迎えるわけですから、そろそろ実力を発揮して欲しいと思います。下記の利益推移を見れば、今期計画も含めると4年ほど利益が伸び悩んでいることが分かります。
レンジで発表された今期計画を追記します(売上高、純利益、1株当たり利益)
2012/04計画上限 12,600百万円  1,830百万円 14,707.66円
2012/04計画下限 11,200百万円  1,510百万円 12,135.82円

ザッパラス2011年株主総会
スケジュール
13:01〜13:17 報告事項
 13:04〜13:05 監査報告 山口豊義常勤監査役
 13:05〜13:17 事業報告 平井陽一朗社長が読上げ+スクリーンにグラフなどを表示
13:17〜13:20 決議事項の説明
 第1号議案 剰余金処分の件 4,200円 前年から据置き
 第2号議案 定款一部変更の件 取締役の員数を6名以内から10名以内に変更
 第3号議案 取締役4名選任の件 執行役員中心に取締役を4名増員し7名体制に 
 第4号議案 監査役1名選任の件 任期満了となる山口豊義常勤監査役を再任
13:20〜14:20 質疑応答 質問者9人 計19件 60分
14:20〜14:22 議案の採決 拍手方式 すべて可決
14:23〜14:25 司会から役員紹介 よろしくお願いしますのみ
ザッパラス2011年株主総会
お土産 扇子
飲み物サービス 緑茶の紙パックを受付時で配布
事業説明会 今年は自粛

注目の株主総会格付けですが、今年は事業説明会が自粛となりお土産も扇子になってしまいました。クールビズ総会と言いながらも会場内はとても寒く、言っていることと実際の対応が異なるなと感じてしまいました。一方で、13時から株主総会を開催したり、質問がなくなるまで対応していたのは良かったと思います。これらを総合的に判断し、ザッパラス(3770)の株主総会格付けは昨年から3段階格下げし 『D+』 としました。
   議決権を有する株主数      8,382名、その議決権数  124,425個
   議決権返送&出席株主数    1,677名、その議決権数   78,228個
ザッパラス2011年株主総会
ザッパラスの株主総会は、今年も昨年と同じく恵比寿のウェスティンホテル東京で行われました。私は昨年と同じく午前中はヤーマンの株主総会に参加し、東陽町から恵比寿まで移動してザッパラスの株主総会に参加しました。ヤーマンは業績も好調で昨年より質問も大幅に減ったので、途中でランチもできるくらい余裕を持ってザッパラスの株主総会に参加できました。昨年は時間が無くてマックで済ませたんですけどね(笑)
受付でお土産と冷えた緑茶の紙パックを頂き会場に入りました。会場内には椅子が(5+5+5+5)×9のレイアウトで並べられ、最終的に100人くらいが出席していました。向かって右側にスクリーンが用意されていました。株主総会前には非常口などの案内が映し出されていました。昨年までの株主総会と大きく変わっているのはこの点ですね。
そして株主席と役員席の間には今年も机が一列に並べられていて、バリケードが作られていました。バリケードと株主席の間に2mほどの距離があり、さらにバリケードから役員席までは5m弱離れていたので、壇上の役員席は株主席から7m近くも離れていて、平井社長の顔が小さくしか見えませんでした(笑)
 追記exclamation×2 そんな平井社長が株主総会から4日で退任になるとは 次項有 ザッパラス平井社長交代!

ザッパラス2011年株主総会
 藍色のテーブルクロスで覆われているのが上品なバリケードexclamation×2
 役員席が霞んでしまうくらい遥か彼方という感じが、この写真からよく伝わるのではないでしょうか?
昨年はバリケードになっているテーブルにも椅子が用意されていて座ることができましたが、今年は右端に取締役候補の席が用意されていただけで、株主は座ることができませんでした。
 昨年の写真もご覧ください 次項有 ザッパラス2010年株主総会レポート

その新任取締役候補も株主に背を向ける形で座っていて、なんか株主を軽視しているように感じてしまいました。普通は前方やサイドで株主に顔を向けて座っているか、株主席の最前列の端に座っています。
役員席と株主席の間に不自然に距離があると、会社側との間に距離感を感じてしまいますし、経営陣に自信が無いんだなと感じてしまいます。
さらにバリケードまで設置されていると、株主との対話を拒絶しているというメッセージの様にも感じてしまいますし、さらに経営陣に自信が無いんだなと感じます。今年は諸般の事情により株主総会後の事業説明会も自粛するという案内も入っていて、こうした点からも経営陣の自信のなさや、今後の展望も開けていないのかなと感じてしまい残念ですね。
ザッパラスもネクタイなしのクールビズ株主総会でしたが、ザッパラスのようなネット系の会社なら上着なしでも問題ないと思います。なんか中途半端な印象ですね。クールビズ総会と案内があった割には会場内はとても寒くて、私はあまりの寒さに凍えていました(笑)午前中のヤーマンは上着・ネクタイなしのクールビズ総会で、会場内も涼しい程度でした。このあたりも行っていることとやっていることがちぐはぐな感じがしました。

経営者が変わるとこんなに株主総会の運営も変わってしまうものなのか!と残念でした。平井社長は初めての株主総会議長なので、まずは慎重な運営に徹したのかもしれませんが、それにしても株主との対話を拒絶するような印象を与えられたのはとても残念です。
お土産は今年流行の扇子ですが、私はすでに5〜6本もらっています。大震災以降株主総会のお土産はLEDライトや扇子、うちわなどが大流行です。LEDライトはいくつももらっても役に立ちますが、扇子ばかりもらっても困ります。数年前はエコブームで、どこもかしこもエコバックという時期がありました。エコバックも10個ももらったらごみになってしまいます。もっとその会社らしいお土産を考えて欲しいですね。それが面倒ならお菓子や金券の方が喜ばれます。
たぶん信託銀行が薦めてくるのか、株主総会のお土産グッズを売り込んでくる会社があるんでしょうが、そういった会社はあちこちの会社に同じお土産を薦めているはずなので、そんな会社の意見は聞かずに、独自に株主が喜びそうなものを選んでほしいですね。昨年ザッパラスで頂いた開運ストラップはずっと愛用していまするんるん
まずは議長の平井陽一朗社長から、東日本大震災へのお悔やみの言葉からスタートしました。被災地の支援策としては、義援金の寄付と応援メッセージ入りのミネラルウォーター11万本を送ったと説明がありました。
事業報告は平井社長が招集通知から抜粋して読上げ、関連するグラフなどがスクリーンに表示されていました。事業報告会を開催するなら簡単な説明でいいと思いますが、事業報告会がないのであればもっと詳しく説明して欲しかったなと感じます。
続いて議案の説明があり、質疑応答となりました。議長から指名を受けると、会場係の人がマイクを持ってきてくれるので、その場で質問する形式です。質問数の制限などはありませんでした。
質問にはすべて平井社長が回答していました。事務局からメモが入るので、まずは質問内容を要約して質問者に確認し、それから回答というスタイルでした。基本的にメモにさっと目を通しながら自らの言葉で回答するという感じで、質疑応答での対応はしっかりしているなと感じました。これくらいの対応ができるなら、事業説明会も自粛せずに開催すればいいのにと感じますね。

質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)ザッパラスは会社の規模も小さいのに、なぜ取締役を4名も増員する必要があるのか?
→昨年の株主総会で取締役を最小限の3名にした。これは経営体制を一新したことと環境が大きく変化する中で意思決定のスピードを上げることを重視したため。後ほど質問があるかもしれないが、この1年でスマートフォン対応などの準備も整ってきたので、これからは執行部門も強化する必要があると考えている。今回の新任取締役候補は4名中3名が執行役員であり、取締役になってもらうことでモチベーションを上げたり、より責任感を持って事業に取り組んでもらうなど、意識を鼓舞するために取締役になってもらう。
(2-1)なぜ新任の取締役候補4人は一人も自社株を持っていないのか?株主としては自社株もしっかり持って、株主と同じ目線で経営に取り組んでほしい。
→社内の人間は自社株を買うタイミングが限られており、買うタイミングを逸してしまっただけです。貴重なご意見として承らせて頂きます。
注記)確かに買うタイミングは難しいと思いますが、役員持ち株会を作って購入タイミングは信託銀行に任せるなどの方法もあります。ぜひ来年には持ち株数が大幅に増えているといいですね。将来性に自信があるなら、(大株主の役員以外は)まずは役員自らが保有株数を増やして欲しいと思います。

まだまだ質問は続きます。後半の質疑応答の様子は、ザッパラス(3770)2011年株主総会レポート2にまとめます。

 ザッパラス(3770)2011年株主総会レポート2
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株主による臨時株主総会の招集の請求に関するお知らせ

ゲオから2011年7月28日付で、株主による臨時株主総会の招集の請求に関するお知らせというリリースが発表されています。
詳しくは 次項有 ゲオのIRホームページ

先日のゲオ役員のインサイダー疑惑報道に続いてのリリースで、ゲオ取締役会の中で内紛が起きているようです。一般的には内紛というとマイナスなイメージですが、私は今回の内紛はゲオがより良い会社になるための一歩なのではないかと感じています。

今回臨時株主総会の開催を請求したのは、筆頭株主の遠藤結蔵取締役です。
私の先日のブログ記事でも、創業者の息子である遠藤結蔵取締役の今後の動きに期待したいと書きましたが、早速動きが出てきたのは嬉しいことです。

 先日の記事 次項有 ゲオ役員のインサイダー疑惑報道について

今回は5名の社外取締役の選任と、取締役の任期を2年から1年に変更することを求めています。
5名の社外取締役候補の方々がどんな人なのかは判断できませんが、取締役の任期を1年にするのはとても良いことだと思います。
ぜひ臨時株主総会を開催して欲しいですし、私も出席して取締役候補の方々はどんな人なのか自分の目で確かめたいと思います。

リリースでは、遠藤取締役の主張が報道されていると書いてありますが、どこで報じられているのかは分かりません。ネットで検索したところ、いくつか記事が引っかかってきました。

 ゲオ、筆頭株主らが臨時総会を請求 インサイダー浮上で社外取締役など提案 産経ニュース

記事によると、役員によるインサイダー疑惑も出るような状況でガバナンスが効いていないので、社外取締役を選任すると主張しているようです。明日にでも地元の中日新聞などをチェックしてきます。
まだまだゲオの動きから目が離せませんね!
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ゲオの内紛に関連するブログ記事一覧
 2011年7月22日 ゲオ役員のインサイダー疑惑報道について
 2011年7月29日 株主による臨時株主総会の招集の請求に関するお知らせ
 2011年8月 1日 ゲオ役員インサイダー取引疑惑の続報
 2011年8月 3日 ゲオ臨時株主総会の招集請求2
 2011年8月11日 ゲオ臨時株主総会開催へ!
 2011年9月 7日 ゲオの内紛劇
 2011年9月 8日 ゲオ内紛劇第3弾
 2011年9月12日 ゲオ第3の仮説登場?
 2011年9月12日 森原哲也社長漁夫の利作戦
 2011年9月14日 毎日新聞の疑問解消? 第3の仮説は間違いかも
もうやだ〜(悲しい顔)
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2011年07月24日

野田スクリーン(6790)2011年株主総会レポート2

2011年7月22日(金)10時から、愛知県小牧市の名鉄小牧駅ビル3階 小牧コミュニティホールで開催された野田スクリーン(6790)の第27回定時株主総会に出席しました。
野田スクリーン(6790)2011年株主総会レポート2では、次項有 野田スクリーン(6790)2011年株主総会レポート1に続いて、後半の質疑応答中心にまとめています。
野田スクリーン2011年株主総会

質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが会場での質問者番号を表しています
(6-3)自社株の活用策について質問があったが、いつまでも資金を寝かしておくこともないと思う。1株当たり利益も増えるので自社株は消却して欲しい。
→貴重なご意見とさせて頂く。自社株については市場環境や株価推移を見ながら、長期的事業計画を鑑みて検討していく。
注記)これは自社株買いについて想定問答ではないでしょうか?自社株買いを求める質問なら上記の回答も理解できますが、2人続けて2度と市場に出さないように消却を求めているのに、見当外れな回答に感じてしまいます。財務内容もしっかりしているんですから、継続して市場から自社株買いを行いながら、消却していって欲しいものです。
(7-4)電力逼迫への対応は?海外展開が必要になるのか?
→電力不足は今後も続くと考えており、節電に取り組んでいる。海外には中国に拠点を持っているが、国内生産を海外に移していく予定はない。
(8-2)先ほど化学材料事業について、顧客の認定作業が遅れているだけだという回答だったが、それならば中期計画が1年程度遅れているというイメージでよいのか?
→海外との競争で顧客が取れない部分もある。認定作業には半年から1年近くかかるので、化学材料事業は今期も赤字を見込んでいる。
注記)計画を大きく下回っている要因には、認定作業が遅れているだけではなくて、当初予定ほどには顧客を取れていない部分もあるようです。市場環境の変化により仕事そのものがなくなった部分もありそうです。質問を重ねるたびに徐々に事実が明らかになってくるというのは、あまりいい印象を与えませんね。

以上で質疑応答は終了となりました。回答を聞いていると、想定問答を中心に安全運転に徹している感じで、堀尾貞夫社長の想いとか自信はあまり伝わってきませんでした。やはり自らの言葉で株主に語りかけないと伝わらないと思います。
続いて議案の審議となりました。4件の議案を1件ずつ説明して審議・採決していく形式でした。
 第2号議案 定款一部変更の件 小縣英明前社長を処遇するため会長職を新設
(1-1)会長職を設けると屋上屋を架すことになり、会長と社長の力関係が複雑になって社内が混乱するのではないか?
→野田スクリーンは執行役員制度を採っており、業務は執行役員が責任を持って行うので問題ない。取締役は業務の執行状況をチェックする役割であり問題ない。
(2-1)売上が減少し業績が低迷しているのに、会長職を設ける必要性が理解できない。
→売上とは別次元の問題。会社の執行状況をチェックする役割であり売上とは関係ない。
注記)またしても理解に苦しむ回答ですね。社長を退任したから会長で処遇という時代でもないと思いますし、さらには業績の低迷も続いています。業績低迷の責任もあるのではないでしょうか?そのような意図からの質問だと思いますが、会長職を設けるのは業績とは関係ないというそっけない回答では満足できません。責任を感じるなら取締役を退いてもいいですし、高所から見てもらうということで相談役などの役職で処遇する方法もあると思います。小縣英明前社長を定款変更をしてまで会長として処遇しなければならないことを見ても、社長と会長の力関係を心配する声が出るのは最もだと思いますね。
野田スクリーンは取締役の平均年齢も高いですし、会長職を設けるより若手の役員を抜擢する方が大事なのではないかと感じます。
(3-2)会長職を設けることで今期の報酬額はどうなるのか?
→役員報酬総額には上限を設けている。役員人数も変わらないので報酬も変わらないと考えている。

その他の議案には質問もなく、すべて無事可決され株主総会は終了となりました。
10分ほどの休憩を挟んで会社説明会となりました。
説明会の前には、説明会資料と麦茶かミネラルウォーターのペットボトルが用意されていました。
説明会には執行役員を兼務している取締役と執行役員が出席し、堀尾貞夫社長から今期の計画と野田スクリーンの事業内容について説明がありました。
主力のプリント配線板加工事業は、海外生産も増えていて日本国内の市場は徐々に減少していくので、他社にはできない真空印刷技術をはじめとした高付加価値可能の取り込みや、新技術・新工法に取り組んでいく。
化学材料事業については、電子機器・部品の市場は今後も拡大していき、他社と差別化するために個別材料に対する需要は今後も増えていく。製品開発サイクルを短縮し、フレキシブル基板向け絶縁材料の拡販に取り組んでいく。野田スクリーンは柔らか系の化学材料に強い。山梨工場の開設に伴い償却負担や運営経費が増加している。
研究開発中のテーマとしては、薄膜コンデンサの開発に取り組んでいる。ターゲットはテレビや携帯電話などの高周波領域で、各社が開発にしのぎを削っている。薄膜コンデンサは軽薄短小により、処理速度の高速化が図れる。他社が開発中の真空蒸着方式とは異なり、野田スクリーン独自の成膜技術で他社との差別化を図っている。2011年は基本特性・信頼性の評価と改善に取り組み、2013年の事業化に向けて開発を進めていく。

質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)野田スクリーンのライバルはどこか?
→プリント配線板加工事業はライバルはいない。メーカーの内製化がライバル。化学材料事業は大手化学会社などがライバルになるが、野田スクリーンは直接競合しない小ロットのカスタム品で勝負している。
(2-2)中期計画の見直しが必要ではないか?
→1年後に見直す予定だったが、先を見通しにくい環境になったので見直しを中断している。来年初めか3月頃には発表したい。本来中期計画は毎年見直す必要があるが、東日本大震災などで先行きが不透明になっており、見直すのが難しいと感じている。
(3-3)株主総会の中で2番目に質問した人が、手持ちキャッシュほどにしか評価されていない現状の株価について会社側の見解を質していたが、十分な回答が無かった。株価の低迷は大きな問題なので、もっとしっかりと説明して欲しい。
→十分な回答ができるか分からないが...現状の株価には不満だが、業績や日本経済の現状を考えるとなかなか上がってこないのかなとも感じる。日本のプリント配線板市場は1兆円を割っているが、その反面海外にはないピュアな材料が日本にはたくさんある。プリント配線板は海外生産が進むと思うが、材料系は少し遅れると思うので材料系に力を入れていく。薄膜コンデンサについてはもう少し時間がかかるので、今のタイミングで株価を意識して何か発表するということは難しい。期待してもう少しお待ちいただきたい。当面は材料系の事業を拡大していくことで業績を伸ばしていきたい。
海外展開も進めていくので情報収集を行っている。日本で開発・生産しながらも海外にアンテナを張り、海外売上を伸ばしていく。
IR活動ももう少し強化していく必要があると思っている。

(4-1)株価が低迷しているので売ろうかなと思っていたが、社長の話を聞くと期待できるのかなとも感じる。もっと野田スクリーンの知名度を上げる必要がある。海外展開について説明があったが、インドへの展開はどうか?
→インドはまだ視野に入っていない。中国、マレーシア、タイなど中心に製品を納入している。まずは東南アジアから開拓していく。
(5-1)野田スクリーンは作るのは得意かもしれないが、営業が手薄なのではないか?
→(井元賢治取締役 営業本部長)野田スクリーンは代理店販売が基本で、中国・台湾・タイ・マレーシアでは代理店販売を行っている。ファイン化学材料は現地調達できないので現地生産は難しい。営業人員も少ないので代理店経由で営業していく。インドは大手商社などがタイ経由で手掛けているが、まだ規模がそれほどでもない。
(6-1)代理店経由ではダイレクトより歯がゆいのではないか?
→(井元)代理店には現地の情報量も多いし、各国の代理店の営業マンの数を合計すると、野田スクリーンの営業よりはるかに多いので、その分より多くの情報が集まってくる。
(7-2)関連する質問だが、顧客の要望に沿ったカスタム品で勝負するのであれば、顧客と一緒になった開発が必要であり、代理店経由で本当に必要な情報が集まってくるのか?
→メーカー、代理店、野田スクリーンの3者で秘密保持契約を結んで開発しており、代理店経由でも問題ない。
(8-3)中国で新幹線特許を出願するなど特許が国際的に問題になっているが、野田スクリーンの特許戦略は?
→(小川裕誉執行役員)野田スクリーンには現場から生まれてきた泥臭い特許が多いが、内容を精査して重要なものは出願している。海外でも国を選んで出願しており、国内外で50数件の特許がある。もう一方の戦略として、技術の野田スクリーンなので社員の貢献に対する報酬についても、やる気の向上につながるような、心の通うような野田スクリーンらしい制度を検討している。

以上で質問は出尽くし、質疑応答は終了となりました。
説明会の質疑応答では、事務局などももちろんいないので(笑)メモなどはなく、堀尾貞夫社長をはじめ各役員の方々が自らの言葉で回答していました。この方が人となりなども感じられて良いですよね!一部には少し物足りない回答もありましたが、株主総会とは印象も変わって安心しました。
化学材料事業が軌道に乗り、薄膜コンデンサの開発も計画通りに進むといいですね!
来年の株主総会ではさらに期待できる良い報告があることを楽しみにしていまするんるん
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ひらめき
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2011年07月23日

野田スクリーン(6790)2011年株主総会レポート1

2011年7月22日(金)10時から、愛知県小牧市の名鉄小牧駅ビル3階 小牧コミュニティホールで開催された野田スクリーン(6790)の第27回定時株主総会に出席しました。野田スクリーンは、スクリーン印刷法によるプリント配線板の穴埋めの受託加工と、フッ素ケミカル製品などの化学品事業を行っている会社です。
野田スクリーンの株主総会に参加するのは初めてです。
2011年7月22日(金)の株価 27,500円(東証・名証2部 6790) 1株単位 4月決算
PER 20.2倍、PBR 0.43倍、配当利回り 1.45%、株主資本比率 93.6%
監査費用 2,280万円(売上比 0.69%、営業利益比 9.19%) あずさ監査法人
株主優待 なし

   野田スクリーン(6790)のホームページ

   野田スクリーン(6790)のヤフー株価情報
野田スクリーン2011年株主総会
上場来の株価推移を見ると、2003年頃まではIPO銘柄特有の値動きで低迷しています。その後はかなり激しい値動きをしていますが、ここ3年ほどは低迷が続いています。2010年に強気な中期計画を発表したものの、初年度から未達となるなど最近の業績は伸び悩んでいるので、株価が低迷しているのもやむを得ないのかもしれません。
前期実績と今期計画を追記します(売上高、純利益、1株当たり利益)
2012/04計画 3,320百万円 145百万円 1,359.93円
2011/04実績 3,308百万円 173百万円 1,626.42円

野田スクリーン2011年株主総会
スケジュール
10:00〜10:21 報告事項
 10:04〜10:06 監査報告 小野田哲常勤監査役
 10:06〜10:21 事業報告 堀尾貞夫社長が読上げ+スクリーンに関連するグラフ表示
10:21〜10:39 質疑応答 質問者4人 計8件 18分
10:39〜10:50 決議事項の審議 拍手方式 すべて可決
 第1号議案 剰余金の配当の件 200円 年間400円で200円減配
 第2号議案 定款一部変更の件 小縣英明前社長を処遇するため会長職を新設 質問者2人3件
 第3号議案 取締役4名選任の件 4名全員改選、全員再任
 第4号議案 監査役1名選任の件 伊藤猛雄監査役が任期満了に伴い再任
11:00〜11:21 経営方針説明会 決算説明会資料中心
11:21〜11:30 営業担当者からお土産の自社商品について説明
11:30〜11:51 質疑応答 質問者3人 計8件 21分
野田スクリーン2011年株主総会
お土産 自社製品の靴用防水スプレー、スマホ保護シートと洗剤・ハンドソープ
飲み物サービス セルフサービスでお茶とオレンジジュース
事業説明会 あり
 説明会前に麦茶か水の500mlペットボトル
注目の株主総会格付けですが、集中日を外して株主総会を開催していますし、飲み物・お土産も用意され会社説明会も開催されています。質疑応答も質問が出尽くすまで対応していて良かったですね。一方で回答は想定問答を読上げている感じで少し残念でした。これらを総合的に判断し、野田スクリーン(6790)の株主総会格付けは 『C+』 としました。
   議決権を有する株主数     4,593名、その議決権数   106,623個
   議決権返送&出席株主数     854名、その議決権数    71,753個
野田スクリーン2011年株主総会
野田スクリーンの株主総会は、名鉄小牧駅直結の小牧コミュニティホールで開催されました。元は名鉄小牧ホテルの宴会場だったそうですが、採算が取れなくなって?独立採算の小牧コミュニティホールになったようです。小牧駅周辺には市営の駐車場があり、30分100円(最初の30分は無料)でした。私は車で行きましたが駐車券のサービスはありませんでした。招集通知にも駐車場は有料と書いてありましたが、そう書いてあっても実際は多くの株主総会では駐車券のサービスがあったりします。
まあ近くの平和堂で買い物すると3時間まで無料になるので、ちょっとした買い物をして帰りました。車で来る人は駐車料金を払うよりお買い物をした方がお得だと思いまするんるん
会場内には机付の席が(2×5)×8のレイアウトで80人分用意されていました。正面にはスクリーンが用意され、事業報告や会社説明会で使われました。
出席者数は45人ほどで、ほぼ株主数4,593名の1%位という標準的な出席者数でした。前方は比較的空いていて、ワイシャツ姿の人が12人ほどいて目立ちました。区切り毎に拍手も起こっていたので、社員株主や取引先などの関係株主の出席も多そうです。質問は後方の株主からが多かったですし、前方はワイシャツ姿の人など関係株主の比率が高そうですね!
堀尾貞夫社長は5月1日付けで社長になったばかりであり、初めての株主総会議長なので社員株主を動員したのかもしれません。見ていても堀尾社長は緊張しているんだろうな〜という感じが伝わってきました。質疑応答の際も、質問毎に少々お待ちくださいとなり、事務局と相談して回答者を決めて、質問内容に近い想定問答を読んでいる感じでした。株主総会中の様子を見ていると大丈夫かな〜と心配になりましたが、株主総会後の説明会では質問にもしっかりと答えていたので安心しました。初めての株主総会なので安全運転に徹していたんでしょうね。来年はもっと自らの言葉で回答して欲しいと思います。
招集通知にも軽装(クールビズ)で対応させて頂くと書いてありましたが、ネクタイなしのクールビズ株主総会でした。とても良いことだと思いますが、今日は少し肌寒いくらいの天候だったので、会場内は少し寒く感じました。もう少し設定温度を上げても良かったですね。

事業報告は堀尾貞夫社長が招集通知を読上げ、関連するグラフがスクリーンに表示されていました。
株主総会後には10分間の休憩を挟んで会社説明会も行われ、こちらではスクリーンが大活躍していました。説明会前には麦茶かミネラルウォーターのペットボトルが用意されていました。会社説明会は小川執行役員経営管理部長の司会で行われ、堀尾社長の説明に続いて営業の担当者からお土産のスマートフォン用防指紋保護フイルムと靴用防水スプレーの使い方や特徴について紹介がありました。
自社商品を株主総会のお土産にする会社も多くありますが、このように説明があるのはあまり記憶にありません。自社商品についての説明があると商品についての理解も深まりますし、購入につながる可能性も高まると思います。とてもいい取り組みだと感じました

質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)長期未払い金が9,400万円あるがこれは何か?手元キャッシュも豊富なので支払ってしまえばいいのでは?
→(小川執行役員 経営管理部長)2008年の株主総会で役員退職金制度を廃止したが、それまでの積立分を未払金として計上している(実際に支払うのは役員が退任する時なので)
(2-1)利息などはかからないんですね?
→その通りです。
(3-2)化学材料事業は、昨年発表した中期計画では毎年売上が倍増するような計画になっていて、山梨に新工場も作ったが、前期に続いて今期も赤字を見込んでいるなど計画を大きく下回っている。売上が目標を大きく下回っている要因といつ頃から利益に貢献する見込みなのか教えて欲しい。山梨工場の新設は過剰な投資なのではないか?
→中期計画策定時点では顧客の評価・認定が進んでいて、それを前提に山梨工場の新設などの設備投資を行った。しかしながら野田スクリーンのレスポンスが悪かったことや、東日本大震災などの市場環境の変化により、顧客の評価・認定スケジュールが遅れている。遅れはあるものの認定作業は進んでいる。山梨工場はハイテク設備でクリーンルームなども必要になるので、ある程度の投資額は必要になる。今後価値のある製品を開発していく。
(4-2)時価総額が30億円程度で、手持ちキャッシュと同じくらいまで下がっている。市場からは野田スクリーンの企業としての価値はゼロ評価という状況になっている。この市場からの評価を経営陣はどう捉えているのか?ここ数年毎年減配していることも株価低迷の要因だと思うが、財務内容も強固であり、近い将来業績を回復させる自信があるなら、ある程度は安定配当を行ってもいいのではないか?
→株価については言及できない。事業を拡大していくしかない。配当については配当性向30%を目標にしている。
注記)非常に物足りない回答ですね。上記株価チャートの通り株価は低迷していて、現金同等物以下にしか評価されていないのに木で鼻を括ったような回答です。想定問答を読上げただけという感じです。株主資本比率が93%で無借金、手持ちキャッシュも豊富なんですから、毎年のように減配をせず、800円なり千円なりの下限配当額を決めるだけでも株価へのインパクトは大きいのではないかと感じます。業績回復に自信があり事業を拡大していけると考えているなら、最低限これだけは配当するという配当政策もあるのではないかと感じます。ぜひ検討して欲しいですし、大々的に打ち出してほしいものですね。
(5-2)6月17日に行った自社株買いは前日の発表であり、特定の株主から引き取ったのだと思うが、株価も低迷しているのになぜ市場から買い上げる方法を取らなかったのか?また自社株が5千株近くになったが、今後どう活用していくのか?
→(小川執行役員 経営管理部長)先方からの要請により一括処理した。自社株については機動的に運用する。
注記)機動的に運用するでは回答になっていないと思うんですが。早急に消却して欲しいものです。それにしても一体誰が1,102株も売り抜けたんでしょうか?大株主であることは間違いありませんが気になります。まさか役員exclamation×2ということはないですよね?事業を拡大していくと言いながら裏では自社株を売却していたexclamation×2となると、不信感を感じてしまいます。10月末の株主名簿をチェックしないといけませんね。

まだまだ質問は続きます。後半の質疑応答や会社説明会の様子は、野田スクリーン2011年株主総会レポート2にまとめます。

 野田スクリーン(6790)2011年株主総会レポート2
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ひらめき
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Eストアー(4304)2011年株主総会レポート

2011年6月22日(水)10時から、東京永田町の都市センターホテル7階701号室で開催されたEストアー(4304)の第13回定時株主総会に行ってきました。Eストアーはネットショップにショッピングカート、コンサルティング、サーバーを提供する会社です。楽天が仮想商店街であるならば、Eストアーさんはフランチャイズ方式でお店のシステムを提供して、ロイヤルティなどを収益源にしている会社です。ヤフーが筆頭株主で26.7%を保有しており、ヤフーの持分法会社になっています。
このレポートはぴかちゅうさんが作成されたものをベースに私が加筆して作成しています。ぴかちゅうさん、ありがとうございましたるんるん
私は5月のEストアー会社説明会に参加しましたが、株主総会には出席していません。
2011年6月22日(水)の株価 91,900円(JASDAQ 4304) 1株単位 3月決算
PER 11.8倍、PBR 2.42倍、配当利回り 2.50%、株主資本比率 47.8%
監査費用  万円(売上比 %、営業利益比 %) 監査法人トーマツ
株主優待 なし

   Eストアー(4304)のホームページ

   Eストアー(4304)のヤフー株価情報
Eストアー2011年株主総会
上場来の株価推移を見てみると、小型株人気が盛り上がった2006年までは比較的順調に上昇していましたが、その後は下落が続いています。ただこの間も業績は順調に成長してきたので、2008年に株価は底を打って上昇に転じています。
前期実績と今期計画(会社四季報予想)を追記します(売上高、純利益、1株当たり利益)
2012/03計画 4,400百万円  330百万円 7,760円
2011/03実績 4,068百万円 328百万円 7,567円

Eストアー2011年株主総会
スケジュール
10:00〜10:10 報告事項
 10:00〜10:10 議長の石村賢一社長より事業報告
 10:10〜10:20 事業報告 映像+女性ナレーションが事業報告読み上げ
10:20〜10:50 質疑応答と議案の審議 質問者1人
 第1号議案 剰余金の処分の件
 第2号議案 取締役4名選任の件(1名新任)
 第3号議案 監査役2名選任の件
 第4号議案 補欠監査役1名選任の件(新任)
11:00〜11:40 2011年の事業説明会および質疑応答 質問者2人
お土産 後日送付
飲み物サービス 席に水などのサービス
事業説明会 あり

注目の株主総会格付けですが、質問者は2名でしたが、すべての質問を石村社長が事業説明会が終わったあとまで残ってくれて回答していただけました。来年の親睦会開催も期待して、Eストアー(4304)の株主総会格付けは 『C』 としました。
   議決権を有する株主数     1,646名、その議決権数   51,636個
Eストアー2011年株主総会
株主総会の場所は、東京都千代田区平賀町にある都市センターホテルにて開催されました。6月の終わりとなると暑く、地下鉄より5分程度歩いただけで汗がだくだくになってしまいました。
ぎりぎりで到着したのでエレベーターで7階でおり701号室に向かいましたが、大半の株主は受付を終わらせて会場に入っていた様です。受付で議決権に○をつけて提出しました。
ホール内は、議長席を横一列に6名の席と、その後ろに事務局の方が6名ほど座っていました。正面右横にスクリーンがあり、質問用のマイクは2箇所に用意されていました。会場内は6×36名が座れる席が用意されていました。過去3年ほど出席していますが、大体毎年30人前後の出席人数です。
東日本大震災に被害にあわれた皆様に及び亡くなられた皆様の冥福をお祈りしますという石村賢一社長の挨拶から、株主総会は始まりました。
Eストアさんの株主総会はほとんど質問がなく、毎年社長とぴかちゅうの質問タイムと化しています。せっかくの上場企業の社長さんとお話をする機会なのですから積極的に質問をしてほしいです。質問がでてこないところをみると大半がEストアさんとの取引のある会社からの出席者か、社員株主の皆様だと推測いたします。
注記)Eストアーの事業内容からすると、Eストアーのサービスを利用して出店している方々が株主になっているケースも多そうなので、株主総会にも来ているかもしれません。そういった方々はサービスに不満がない限り、株主総会で質問することは少なそうです。

株主総会後には10分の休憩を挟んで、事業説明会も行われました。こちらでも質疑応答がありましたので、まとめて記載しています。
質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)昨年の株主総会のお土産(お茶、米、梅干)を選んだ理由を教えてください。
→通常は、ケーキなどのお土産ですが、前年は日本をイメージしました。お米ときたら、海苔、梅干、お茶じゃないですか。Eストアのショップ様提供の中から厳選して選ばせていただきました。
(2-1)新規子会社になるプレシジョンマーケティングは売上は倍々に増えていますが、利益がでておりません。Eストアの子会社化にあたり何か対策等は考えていますか。
→新規子会社プレシジョンマーケティングは、インターネット広告代理店のサイバーエージェントと同じ広告代理店業務(リスティング広告など)をおこなっています。Eコマースのリスティング広告、コンサルティングの成果に応じて報酬をいただいている。子会社化した理由としては、まだEコマース自体の広告の裾野は広がる余力がある(リスティング広告、SNS広告)と考えており、Eストアも広告業務に積極的に参加するためです。プレシジョンマーケティングとともに積極的に展開していく。
 次項有 プレシジョンマーケティング ホームページ
(3-1)Googleショッピングの2010年10月末の開始に伴い、Eストアのショップに対してトラフィック、PV(ページビュー)はどの程度向上していますか。
→思ったほどトラフィック、PVともに向上していない。これは一緒にやっているYAHOOさんも同様である。現在Googleの1メニューにリンクされているため、もっと違う手法及び手をGoogle側で考慮しないとだめなのではないか。余談ではあるが、現在NTTデータが発表しているEコマースのトラフィックは次の通りで、Eストアーは3位に相当する。ただしEストアの名前は出てこない。あくまでもEストアのシステムを使用しているショップさんの総トラフィックの総計
 1位 楽天、2位 Amazon JAPAN、3位 Eストア(全SHOP込み)
(4-1)6月22日からEストアさんのスマートフォン対応がリリースされましたが、GMOグループのメークショップも6月末よりスマートフォン向けの機能をリリースする予定で、機能的に見比べても区別がつきません。メークショップ側は無料なので、メークショップ側が有利なのではないでしょうか。ここが違うなどありましたら教えて欲しい。
→技術面はどの会社でも同水準の為、GMOグループのメークショップが6月末にリリースするものと変わりませんが、まだお話できませんが、弊社のスマートフォンに特化したネット通販ASPはこれから何機能かのアドオンプログラムを実装し、メークショップと差別化していく予定です。
ぴかちゅうさんの推測)新たに子会社化したプレシジョンマーケティングとともに、Facebook広告・DeNAなどのSNSと連携していくのではないでしょうか。今度のスマートフォン対策及び広告事業には自信が伺えます。楽天をかなり意識した発言が端々に出ていました。たしかに社長の想定どおり楽天のEコマースの総売上に匹敵するぐらいの売上があれば、現状の低迷した株価が続くわけはないですからね。
注記)私もEストアーの会社説明会に参加しましたが、Eストアーの事業内容を説明するのは難しいので、分かりやすい楽天と比較して説明しているという部分もあると思います。もちろんぴかちゅうさんの仰る通り、縁の下の力持ちだけど実は楽天より総売上は大きい会社なんだ!という所を目指して事業拡大を続けていると思います。
(5-1)株主総会を土曜日、日曜日にしてほしい。
→去年土曜日に実施したが、他の株主様から土曜日は忙しいので平日の方が会社を休んでいけるので、土曜日、日曜日開催はやめてほしいとの声があり、今年は平日に開催した。
注記)これはEストアとの取引のある関係株主であればそうでしょうが、他の人は土曜日、日曜日の方がよいとおもいます。確かにネットショップを運営している人は土日の方が忙しそうですね(笑)
(6-1)リクルートのポンパレ(ショップサーブ2)&ECパートナーズがアウトソーシングで運営をしているのではないか?
→よく質問されるがポンパレにECパートナーズ、Eストアはかかわっていない。

(7-1)石村社長が個人投資家向けの説明会を大阪、東京で頻繁に行っていますが、株価は低迷し株主数も減っている(1,646人前期末比162名減)信託銀行の投資が1029株と増えていますが、現状の配当性向上ではだめなのではないでしょうか。ますます流動性が下がってきています。IR部門の創立を図りEストア自体の知名度を上げてはどうでしょうか。
→流動性の向上は考えています、分割などで流動性をあげるなどの施策も打っていきます。IR部門の創立もご提案がありましたように考慮していきます。
(8-1)最近トラブルが頻発していますが原因はなんでしょうか。ネットワークであればデーターセンターで冗長化されていると思いますが。
→原因は、人為的なものがほとんどです。具体的にはプログラムの改修時にデグレ(プログラムを修正した際に他のモジュールにて影響がでてしまう事。調査不足)にて障害が発生しています。本当はすべて再作成したいのですが、それを実施すればコストに跳ね返ってしまいます。

社長に提案で、トラブル時にすべてインシデント管理を行い、障害の発生、原因、対策(暫定)、恒久対策をとるようにお願いしました。履歴をとるようにすれば同一のプログラム移送では障害を未然に防げるはず。
(9-1)ベトナムのオフショア拠点を3年ぐらい前に作りましたが、その後どうなっていますか。
→その後発展して人員も増強しています。気質としてはベトナム人は優秀だと思います。ただし中国のオフショアなどと同じで最近ベトナムも景気が良くなり人の流失が激しいです。
(10-2)今回震災などがありデータセンターを東京以外に移すなどの考えはありますか。
→東京に3拠点のデータセンターがあるが、電源、ネットワークが常時2系統あるデータセンターにサーバーをおいている。今回の震災で大阪などにデータセンターを移す話もあったが、以前大阪にデーターセンターを置いた際に収益性が低下したため、やめることにした。クラウド化も考慮中ですが、震災の影響でクラウド化が高騰してかつトラフィックが増大しているため、ネットワークが重くなり現在考慮中。
かつIPV4→IPV6にIPアドレスの変換が全世界的に行われているため、IPV6の今後の展開を見てから決めたい。東京に震災が起きたときは、人海戦術で対応するとの事です。
注記)東京に震災が起きれば、Eストアーの社員の方々も被災して大変だと思います。そんな中で本当に人海戦術で対応できるんでしょうか?事業継続計画がしっかりできているのか若干不安を感じますね。東日本大震災の後には、生活必需品など中心にネットショップの売上が大きく伸びているので、Eストアーのサービスが止まってしまうと損失も大きいと思います。
ぜひGMOクラウドのサービスをご検討ください!あっexclamation×2GMOグループはライバルなんですねわーい(嬉しい顔)
(11-2)自己株式9,111株の今後は?
→消却あるいはM&Aに積極的に活用していきたい。

事業説明会ではEストアとはどのような会社なのかの説明をリクルート学生向けに用意した資料で丁重に説明をしていただけました。以前は優秀な学生は金融に持っていかれましたが、学生自体が10年後、20年後を考える上でメジャーになるビジネスを考えるようになり、石村社長が20年後のビジョンを学生にわかりやすく説明を行い納得がいけたようです。石村社長の説明は非常にわかりやすいです。10年後は日本の人口は減るが購買層である10代、20代の資産が増え、その世代は情報リテラルシーが高く購買意欲が高いため、Eコマース市場はまだまだ伸びると考えている。
今年は優秀な学生がかなり獲得できた、これからは技術者派遣の利用から新卒採用に変えていくとの事。現状は優秀な学生が安く雇える反面、技術者派遣は性質上高くなってしまうので、内製化を図るとのことでした。海外進出に関しては、まだ国内事業に拡張が望めることから海外を目指すのは5年後、10年後のスパンになるであろうとの事。2011年度はEストアもインターネット広告事業に積極的に参加する。将来的には80億円前後の売上が期待できる。いままではインターネット広告事業がないため、他のベンダーにもっていかれくやしい思いをした。石村社長は楽天をかなり意識してるようで、楽天とEストアの比較を積極的にアピールしていました。Eストア全体でショップ数を10万店舗を目指して増やしていく。これでほぼ楽天と並ぶはず。

最後にぴかちゅうの質問をすべて株主総会後もすべて回答していただけたことにとても感謝をしています。株主総会に出席できなかった地方のEストアの株主様に参考になれば幸いです。なお、当方の記憶違いなどもありますので質疑応答など誤っていましたら申し訳ありません。
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ひらめき
Eストアー2011年株主総会
 実は私も当日そーせいの株主総会に行っていました 終わってましたけど(笑)
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2011年07月22日

ゲオ役員のインサイダー疑惑報道について

2011年7月21日にゲオから 役員の異動および当社取締役1名に対する辞任勧告の決議についてというプレスリリースが発表されました。
内容は簡単なもので、取締役の大橋一太氏がゲオの定める内部規定に違反して自社株を売却し、さらに売却の報告もしていなかったので、本日の取締役会において辞任勧告を決議したというものです。
経緯としては、2010年11月5日に自社株の売却申請があったが許可しなかった。それにもかかわらず自社株を売却していて、その報告も無かったことが今になって分かったというものです。
このリリースを読んでの第一印象は、なんか不自然だなというものです
ヤフーのゲオ掲示板ではインサイダーだと非難の嵐ですが、長くゲオの株主を続けている私には釈然としない感じがしました。
以下、私の推測中心に書いてみたいと思います。情報がほとんどないので憶測ということを注意の上お読みください
今日の株価の反応は、朝方は売られたものの比較的冷静に推移したように感じます。
ゲオ株価推移

2010年11月5日というのはゲオの第2四半期決算の発表なので、この日に売却申請を行うというのは適切だと思います。今は四半期決算なので3ヵ月おきに重要情報である決算発表が行われ、自社株を売却する期間は限定されてしまいます。決算発表後の短い期間しか売却を認められない状況だと思います。
それにもかかわらず理由は分かりませんが、売却を認めなかったという情報管理責任者の姿勢にまず疑問を感じます。11月以降のゲオのリリースを見ても特に重要そうなものは見当たりません。なぜ売却をすぐに許可しなかったのか不自然に感じます。
(翌日の報道でゲオエステートの売却交渉が重要情報と報じられる)

さらに不自然なのはいつ自社株を売却したのか分かりませんが、3月末までに売却したのなら3月末の株主名簿を見れば売ったかどうか分かるはずなので、なぜ今頃こんな発表を行うのか?という点です。
3月末の株主名簿は4月中旬には会社側に届くので、上位株主や役員陣の持ち株数はチェックすると思います。チェックすれば株数に変動があるのはすぐに分かるので、その時点で事情を聞けばすぐに対応できたと思います。4月以降に売却していたのなら、ずっと分からなかったという会社側の主張も不自然ではないですが、今回の簡単なリリースではその辺りは分かりません。
6月には株主総会も開催され大橋一太氏も取締役候補になっているので、議案説明のなかで3月末の持ち株数が920株と記載されています。これが以前より減っているのかどうかは分かりませんが、もし減っていたとしたら会社側が今まで気付かなかったというのはおかしな話です。

ここ数年のゲオの株主に対する対応を見ていて感じるのは、年々個人株主を軽視するようになってきたな〜ということです。創業者の遠藤社長が不慮の事故で亡くなって以降、少しずつ以前のゲオらしさは薄れつつありましたが、外部から来た森原哲也社長になって以降その傾向が加速しているように感じます。
以前のゲオの株主総会は私のブログでも紹介しているように、株主が出席しやすいように15時から株主総会を開催していて、株主総会後には経営近況報告会を開いてゲオの現状とこれからについて詳しく説明していました。さらには日本マクドナルド創業者の藤田田氏の講演会(当時はゲオの会長だった)や懇親会なども開催して、株主とのコミュニケーションを深めようと積極的でした。
しかしながら遠藤社長が亡くなった後は、次の経営者として遠藤社長に期待されていた沢田喜代則現会長が社長を引き継いだものの、華美なことは好まないという理由で懇親会が中止となり、社長業は好きじゃないということで3年で社長を放り出して?後任の吉川恭史氏に引き継ぎました。
沢田さんは緊急事態で社長を引き継いだが、本当は社長業は好きではない、店舗などの現場が大好きだと株主総会でも自ら公言していました。
それでも午後から開催の株主総会は続いていましたし、経営近況報告会も行われていました。無くなったのは懇親会だけです。
私が出席した2002年以降の株主総会の様子を簡単にまとめてみます。太字の年は株主総会レポートにリンクしています。
2004年は6月に遠藤社長が亡くなった直後だったので、懇親会は中止となりました。

 2002年6月のゲオ株主総会 遠藤社長 15時から 経営近況報告会、懇親会
 2003年6月のゲオ株主総会 遠藤社長 15時から 経営近況報告会、懇親会
 2004年6月のゲオ株主総会 沢田社長 15時から 経営近況報告会、懇親会中止
 2005年6月のゲオ株主総会 沢田社長 15時から 経営近況報告会、懇親会なし
 2006年6月のゲオ株主総会 沢田社長 14時から 経営近況報告会
 2007年6月のゲオ株主総会 沢田社長 15時から 経営近況報告会
 2008年6月のゲオ株主総会 吉川社長 15時から 経営近況報告会
 2009年6月のゲオ株主総会 吉川社長 開始時間・経営近況報告会などは不明
 2010年6月のゲオ株主総会 森原社長 集中日の10時から 経営近況報告会なし
 2011年6月のゲオ株主総会 森原社長 集中日の10時から 経営近況報告会なし

2009年は情報がなく詳細が分かりませんが、上記の通り午後から開催して経営近況報告会も開催していたゲオから、森原哲也氏がゲオの取締役になってからは個人株主との対話は拒否するような会社になってしまい、私も2009年以降は東京での株主総会中心に出席しているので、名古屋開催のゲオの株主総会には参加していません。15時から開催なら参加できるかもしれませんが、集中日の10時開始では出席は難しいです。
一株主からするとゲオらしさが無くなっていくのはとても残念ですし、森原哲也氏が2009年6月にゲオの経営に参加するようなってから、ゲオらしさが一気に薄れているように感じてしまうので、とても残念ですし心配もしています。ゲオの株主優待制度も2009年9月14日発表のリリースで大幅に改悪されてしまいましたが、この改悪にもタイミング的に、森原哲也氏の考えが大きく反映されているように感じてなりません。便利な株主優待だっただけに当時とても残念に感じました。サンヨーハウジング名古屋も同様ですが、合理的な考え方を優先し機関投資家などの大株主の声だけを聞いて経営判断を行うと、長い目で見ると消費者でもある個人株主の離反を招き、結局は株価の低迷と業績の低迷という罠にはまってしまいます。

そんな中で発生した今回の問題です。
こういった背景から、私の第一印象は社内で旧経営陣と新経営陣の間で対立が起きているのでは?と感じてしまいました。

翌日になって新聞報道も増えてきて、毎日新聞では下記の通りに報道しています。
DVDレンタル最大手「ゲオ」(愛知県春日井市)の取締役会が、経営不振に陥っていた連結子会社の株式を大量売却し連結対象外とする協議を進めていた昨年11月、男性取締役(53)が自己所有の自社株280株(2千数百万円)を売却していたことが分かった。社内で売却許可を申請したが、「インサイダー取引に当たる可能性がある」として不許可になった直後に無断で売却していた。
 毎日新聞 <インサイダー>ゲオ役員に疑惑 自社株280株を無断売却

会社側は即座に本日の一部報道について というリリースを出し、事実関係は調査中でインサイダー取引とは言っていないというような発表をしています。
昨日のリリースだけではこんな記事は書けないはずで、会社側に取材して書いているものと思われます。内容も会社側の主張を補強するような記事であり、役員側の主張については全く取り上げられていません。インサイダー情報に該当する件については、ゲオエステートの売却交渉と書かれていますが、中日新聞の記事では、数年前からゲオエステートの売却を検討していたそうで、そうすると取締役は数年前からずっと自社株を売却できなかったことになります。
これらの報道が正しいとすれば、11月には売却していたようなので、3月末の株主名簿で十分チェックできたはずです。株主総会も終わった今頃になってなぜ発表?という疑問は大きくなるばかりです。

毎日新聞の記事では、役員の自社株取引には首相への報告が義務付けられていると書いてありますが、本当なんでしょうか?総理大臣に報告するような事項なんですかね〜証券取引所への報告くらいで十分では?と思いますが。

ゲオの現状の取締役は下記の通りです。
 沢田喜代則会長(遠藤社長時代から取締役)
 森原哲也社長
 久保田貴之副社長
 吉川恭史(遠藤社長時代から取締役)
 大橋一太(遠藤社長時代から取締役)
 遠藤結蔵
 清水松生(遠藤社長時代から取締役)


株主総会などを通して感じた私の印象を書いてみます。あくまで私見ですし、最近は株主総会にも参加していないので数年前の印象です。

沢田さんは、経営は森原社長に一任するからややこしい話は僕には相談しないで〜という感じ(笑)
久保田さんは、銀行出身で最近入社したことから遠藤社長は直接には知りませんし、合理的なら社長に反対はしないという感じかな
吉川前社長は、森原社長に代わった経緯がよく分からないので何とも言えませんが、社長も代わってもらったので森原社長には反対しにくいのでしょうか?
清水さんは、言う時には言いそうなんですが、普段は物静かで争いは好まない感じ
大橋さんは、自分の意見はしっかり主張するタイプで、森原社長からすると一番扱い難そうです。
私の個人的感想では、遠藤社長は沢田さんに厚い信頼を置いていて、次期社長に考えていたようですが、沢田氏本人は社長業にはあまり興味がなかったので、遠藤社長が不慮の事故に遭わなければ大橋一太さんが社長になっていたのではないかなと思っていました。社長室長も務めていましたし。
今回の件で立場がよく分からないのが先代の遠藤社長の息子であり、筆頭株主でもある遠藤結蔵氏の考えです。ゲオらしさが失われていくことには危機感を感じているのではないか?と期待しているんですが、どんな考えなんでしょうか。社長室時代に大橋さんには世話になっていたと思うんですけどね。一番若いので森原社長に反対しにくいのでしょうか?
なんかさらにゲオらしさが薄れていくようでとても残念です。
まだ情報が少なく全貌がまったく分かりませんので憶測の域を出ていませんが、ただ報道を額面通りに受け取っていいのかな〜とは感じます。
ぜひ大橋さんにも取材して記事を書いてほしいものです。売却の経緯やなぜ一部売却の必要があったのかなどが分からないと、評価のしようがありません。
会社側発表に偏った報道ではなく、ぜひ公平な報道をお願いしたいですね。

毎日新聞の記事では、
複数の同社関係者は「昨年11月の段階では、エステート社の切り離しに失敗しゲオの連結決算が悪化してゲオ株が下落する可能性もあった。同じ情報を知っていれば、損失回避のためにゲオ株を売る投資家もいたはずだ」と指摘している
と書いてありますが、当時ゲオエステートの業績は低迷していたものの黒字見通しであり、期初に発表した目標の下方修正などは発表していません。期首の計画でゲオの連結決算にも反映されているはずなので、ゲオエステートの業績がゲオの決算に大きく影響するとは思えません。ゲオエステートは会社の規模からしても、ゲオの連結決算に大きな影響を与えるような状況ではないと思います。
ゲオエステートよりも、森原哲也社長が前社長を務めていて、ゲオが子会社化したウェアハウスの方が19億円近い赤字見込みを出していて、ゲオの連結決算悪化の要因になっています。
こんなことからも、会社側は意図的に森原哲也社長に有利な情報をリークしているのではないか?と勘ぐってしまいます。
まああくまで感想なので、今後の続報を待ちたいと思います。
どちらにしろ株主総会前に出ていたら株主総会でも質問が集中したと思うので、株主総会を避けて今になって分かったことにしているようには感じてしまいますね。
私もこの問題が株主総会前に発表されていたら、6月29日は東京での株主総会を諦めて、ゲオの株主総会に3年ぶりに出席していたかも(笑)
そのくらい大きな問題だと思うんですけどね。これからも追いかけていきます!
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ゲオの内紛に関連するブログ記事一覧
 2011年7月22日 ゲオ役員のインサイダー疑惑報道について
 2011年7月29日 株主による臨時株主総会の招集の請求に関するお知らせ
 2011年8月 1日 ゲオ役員インサイダー取引疑惑の続報
 2011年8月 3日 ゲオ臨時株主総会の招集請求2
 2011年8月11日 ゲオ臨時株主総会開催へ!
 2011年9月 7日 ゲオの内紛劇
 2011年9月 8日 ゲオ内紛劇第3弾
 2011年9月12日 ゲオ第3の仮説登場?
 2011年9月12日 森原哲也社長漁夫の利作戦
 2011年9月14日 毎日新聞の疑問解消? 第3の仮説は間違いかも
もうやだ〜(悲しい顔)
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2011年07月21日

アミューズ(4301)2011年株主総会レポート2

2011年6月26日(日)14時から、墨田区横綱の両国国技館で開催されたアミューズ(4301)の第33期定時株主総会に行ってきました。

アミューズ(4301)2011年株主総会レポート2では、次項有 アミューズ(4301)2011年株主総会レポート1に続いて、後半の会場からの質疑応答中心にまとめています。
アミューズ2011年株主総会
質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが会場での質問者番号を表しています
 アミューズ株主総会レポート1にまとめている4問目までは書面による事前質問です。
(5-1)エイベックスが株主総会後のライブを中止したが、アミューズも中止する可能性があるのか?
→他社について言及する立場にはないが、アミューズでは今後のアミューズを背負ってくれるアーティストを一足早く株主の皆様に知ってもらうために株主総会後のイベントを行っている。昨年は同伴者の出席も認めたので混乱して迷惑をかけたので、今年は株主のみの出席にした。今後も株主総会後のイベントは続けていきたい。
注記)私も含めてエイベックス、アミューズとも株主になっている人も多いみたいで、やはりエイベックスの株主限定ライブ中止のインパクトは大きいですね。アミューズはどうなのか心配している人も多いですが、今後もアミューズは続けていくようです!
(6-1)今回の議案では創業者の大里氏が取締役に復帰するが、その真意は?若い経営陣が頼りないからなのか?
→私が頼りないのかどうかは本人に聞かないと分からないが、不透明な時期であり幅広い人脈を持つ大里氏に復帰してもらうことにした。
(7-1)せめてPBR1倍までは株価を戻して欲しい。増配もして欲しい。
→配当は利益状況などを見ながら決めていく。
(8-2)女性役員がもっと増えてもいいと思う。
→社員は女性が半数を占めている。役員には女性は1名だが、現状ではボードメンバーに推挙する女性がいない。今後は女性役員も育成していきたい。
(9-3)海外展開について説明があったが、リスクはどのように考えているのか?
→韓国、台湾ともマーケットは小さく、やはり中国をターゲットにする必要がある。アーティストを現地に送り込み、本格的に取り組む必要があると思う。台湾で作ったコンテンツは中国でも上映できるので、この点も見据えて台湾に進出している。
(10-4)大里洋吉氏の取締役復帰は時計の針を元に戻すようで違和感がある。なぜ今復帰する必要があるのか、この間を総括して欲しい。報酬がまた高額になるのではないか?
→復帰の理由は先ほど説明した通り。イベントの前に大里から挨拶があるので聞いてほしい。
(11-4)スペシャルチャリティソング「Let’s try again」を3部作にするなど、末永い支援を行ってほしい。
→「Let’s try again」については、福山雅治君がサザンの桑田さんに、何かできないでしょうか?とメールしたところから始まった。どんな形になるかは分からないが、継続して被災地を支援していく。
(12-5)最近MBOが増えていて心配している。吉本興業もMBOを行った。社外取締役の増田宗昭氏が社長をしているカルチュア・コンビニエンス・クラブもMBOをしており、個人株主には大迷惑だ!今後も増田氏が取締役を続けるし、大株主の大里氏も復帰するので心配だ。
→アミューズは吉本興業のようにお笑いに特化しているわけではなく、幅広い顧客層にエンターテイメントを提供している。上場していることに社員は自信を持っており、それが業績にもつながっている。取締役会でMBOが話題になったことはなく、MBOの心配はない

注記)私もMBOで痛い目にあったことがあります。少数株主を無視するような低価格でのMBOは本当に迷惑ですし、証券取引所などできちんと規制してほしいものです。TRNコーポレーションのMBOについてまとめた記事で、最近のMBOについてまとめていますので、こちらもご覧ください。
 次項有 TRNコーポレーション臨時株主総会レポート
まだカルチュア・コンビニエンス・クラブのMBOはマシな方で、ひどいMBOがたくさんあります。大株主だけが大きく得をするようなMBOを強行するのは、本当に迷惑ですね!

(13-6)コンサートのチケットや初回限定盤などがオークションで高値で売買されている。これらは本来はアミューズの売上・利益になるはずのものであり、値上げも可能なのではないか?
→チケットの転売などの問題は業界でも問題視しており、取り組みを進めている。チケットレス化も含めて、今年くらいから対策が出てくると思う。値上げをすると純粋に楽しみたい人も高くなってしまうので、値上げより不当に高く取引することをなくしていきたい。
(14-7)(女性)女性の感性をもっと活かして欲しい。
→女性の部長は3名。アミューズには女性社員も多く、販促グッズ作りなどは女性が中心であり、女性の感性が活かされていると思う。経営陣には女性は1人であり、増えて欲しいと思う。
ここで15時12分になり、議長からあと2名くらいにして欲しいとのお願いあり
後にイベントも予定されているのでやむを得ないのかもしれませんね。
(15-8)なぜコミットメントライン20億円を設定しているのか?
→(齊藤泰幸 代表取締役専務)ここ3年ほどは金融環境が不透明なので、以前から借入している。昨年返済済みで、今後の必要性については検討していく。
(16-8)メディアヴィジュアル事業の利益率が低いのはなぜか?
→(齋藤)前期は赤字となりご心配をおかけした。龍馬伝は好調だが、その他のコンテンツでコストのかかった作品もあり、現状の利益率になっている。今後改善していきたい。
畠中達郎社長)ご指摘の通り確かに利益率が低いので、もっと利益率を高めていきたい。
(17-9)どのように新人アーティストを育成していくのか?
→順調に新人アーティストが育っていると思う。以前は全国にスクールを持ち、新人候補を紹介してもらっていた時期もある。今は一部のライブハウスと提携している部分はある。限定的だが、アミューズに紹介するとデビューにつながると評価頂き、紹介いただいている。
(18-9)ライバル視している会社はあるのか?アミューズ以外も含めて、今後有望と思うアーティストは?
→ライバルという考え方はない。コンテンツを作り出すアーティストが源泉だが、マネジメント会社がないと顧客までコンテンツが届かない。なのでアーティストとマネジメント会社が重要だと思う。アミューズは今までレコード会社と協力してきたが、レコード会社も源流への進出し始めている。将来的にはバッティングするかもしれない。

以上で質疑応答は終了となりました。まだ他にも手を挙げている人がいましたし、質疑応答の時間が短いのは残念ですが、畠中達郎社長は丁寧に回答していたと思います。質疑応答への対応では経営陣の人柄が現れますよね。私は好印象を感じました。
続いて議案の決議、役員の紹介が行われ、無事株主総会は終了となりました。30分ほどの休憩を挟み、イベントが開催されました。休憩時間中にはお茶のペットボトルが配布されました。株主総会は自由席ですが、イベントは受付でもらったチケットに座席が指定されています。指定席に移動してイベント開始を待ちました。今回は虎姫一座の公演ですが、舞台の前に花道を用意したりかなり大がかりな設営が必要で、準備が大変そうでした。

まずは取締役に復帰した大里洋吉会長から挨拶がありました。
株主総会を横で聞いていたが、私の取締役復帰について厳しい意見があった。現状の取締役に不信感があるのか?という質問があったが、そんなことはまったくない。非常に信頼できる優秀な取締役がアミューズの経営にあたっているということをまずは申し上げたい。報酬についても高額だと懸念されているようだが、僕の報酬を皆さん知らないでしょう?代表取締役だった時はまあまあだったが、その時の半分くらいなので心配する必要はない(笑)
この3年間ボストンに留学に行ったり、海で潜ってみたりしながら浅草でミュージカルをやっていて、アミューズを客観視できるようになってきた。40数年間マネジメントの仕事をしてきたが、大きく時代が変わってくるぞ!ということを強く感じたのが復帰の理由の一つ。グローバル化やデジタル化などエンターテインメント業界を根底から変えるような事象が起こっている。アミューズは日本のみならず世界でリーダーシップを取るような会社になって欲しい。今の経営陣でも十分だが、僕もご覧の通り元気なので、もう一働きすべきだろうということで話し合って戻ることにした。
グローバル化にどう対応するか?インターネット上で著作権を守らないような人達にどのようなビジネスを仕掛けていくか?世界で通用するアーティストをどう発掘し育てていくのか?そして高齢者向けのマーケットをいかに創造していくか?が重要な課題だと思う。
僕も十分高齢者に入るが、アクティブシニア向けに高齢者向けのエンターテイメントがこれからますます必要になると思う。これから見てもらう虎姫一座のミュージカルはその取り組みの一つです。
エルダー層向けマーケットを意識してミュージカルを作っているので、皆さんの世代では耳馴染みがないかもしれない。
以降は虎姫一座の紹介や浅草の歴史などについての説明でした。
 次項有 アミューズエデュテインメント 虎姫一座の紹介ページ
 次項有 虎姫一座のブログ あさくさんぽ

今まではポルノグラフィティや福山雅治さん、昨年は原由子さんなど有名人に出てもらったので、皆さんは今年も有名人のライブを見たいんだろうということは重々承知している。虎姫一座はテレビにも出ていない無名のアーティストだが、ぜひ昭和の香りを楽しんでほしい。

1株主としては取締役選任議案の採決の前に、このような説明を聞いて納得したうえで賛成票を投じたいと思うので、株主総会の中で大里洋吉氏から復帰の狙いなど語ってくれたらもっと良かったと思いますが、株主総会後であってもこのように株主にきちんと説明してもらえると安心しますね。
若い人の邪魔をしないのであれば、元気な高齢者がもっと活躍するのは良いことだと思います。たくさん稼いでエンターテイメントにもどんどん支出してもらえると、アミューズにもメリットがありますし(笑)
エイベックスの株主総会でもそうでしたが、エンターテインメント業界も高齢者マーケットを狙い始めているようです。大きなマーケットをどこが獲得するのか?これから注目ですね!

虎姫一座のミュージカルは、このような大きな会場で行うのは初めてだそうですが、ちょっと会場が大きすぎたかなと思います。アリーナ席後方ではステージが直接は見えないので、スクリーンを通して見ることになりどうしても迫力が減ってしまいます。もっとこじんまりとした会場の方が適しているんでしょうね。またアミューズの株主は比較的若い層が多いので、虎姫一座の方々もいつもとは勝手が異なりやりにくい部分もあったと思います。もっと年配の人が多かったら盛り上がりなども変わってきたのだろうなと思いました。
株主としては桑田佳祐さんが無事復帰したので、あいさつくらいでも登場しないかな〜と期待していましたが、登場しませんでした。桑田さんの病気療養は株主も心配していたので、大里会長と対談形式ででも登場してくれたら良かったんですが、大御所の登場は来年以降に取っておいたのでしょうか?
来年も、年々改善されるアミューズの株主総会を楽しみたいと思います。
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アミューズ2011年株主総会
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2011年07月15日

名証IRエキスポ2011第1日目

今日は早起きして名証IRエキスポ2011に行ってきました。
名証IRエキスポとは、名古屋証券取引所に上場している会社が一堂に集まり、投資家向けに説明会を行う名証最大のイベントです。
名証IRエキスポは毎年7月の第三金曜日・土曜日に開催されていますが、例年この時期は梅雨の最終盤なので、土砂降りの雨の中自転車で吹上ホールまで行き、びしょ濡れになって会場に着くというのがお決まりでしたが、今年は早々と梅雨明けしてしまったので、真夏の日差しが照りつけるなか自転車で行ってきました。節電が叫ばれている中で梅雨明けが10日近くも早くなるというのは、日本に更なる試練が与えられているような感じがしますね!
名証IRエキスポ
名証IRエキスポへの出展社数は年々減少していますが、その代わりに投資スクエアとして証券会社の出展スペースが増えてきています。さらにはプレミアム説明会と題して、会場の一部を仕切って会社説明会の会場が作られていました。昨年まではトッププレゼンテーションとして、オープンなスペースで会社説明会を行っていたんですが、なぜか今年からはクローズドなスペースでプレミアムな説明会になっていました(笑)今日は参加しませんでしたが、明日はプレミアムにも参加してみようかな?

例年1日目は平日の金曜日なので、証券会社の関係者や年配の人が中心で、比較的ゆっくりと話が聞けましたが、今年は思った以上に多くの参加者がきていました。今年はトヨタ系の会社が木・金休みになったので、その影響で参加者が増えたのかなと感じました。株式相場が活況というわけではないので、出展社数も減っている名証IRエキスポの参加者が増加する要因はあまり考えられません。明日は昨年よりは参加者が減少しそうに感じました。その分ゆっくりとIR担当者から話が聞けるならありがたいことなんですけどね。
常連だったJBイレブン、壱番屋、中広なども出展していませんでしたし、一六堂(3366)も結局は出展しませんでした。株主総会であれほどIR活動にも力を入れて欲しいとお願いしてきたのに、結局は出展しなかったということで、残念ですが売りという判断をしなければいけないのかな〜と感じました。
株主総会レポートは 次項有 一六堂(3366)2011年株主総会レポート
株価は下げ続け半値になっています。またしても損切りタイミングが遅れてしまいました(^_^;)

以下各社のブースで聞いてきた話などをまとめてみます。
その前に、事前に配られていた名証IRエキスポの案内には社名が載っていたECI(4567)は出展していませんでした。事務所の家賃も滞納していて支払えないような状態では、IR活動どころではないですよね。それにしてもLTTバイオファーマ(4566)も上場廃止が決まりましたし、日本のバイオベンチャーはなかなかうまくいきませんね。研究開発力が不足しているのか、製薬までにつなげるノウハウが不足しているのか、日本の薬事行政に問題があるのか分かりませんが、海外では成功しているバイオベンチャーも出ているのに、日本の現状は寂しいですね!
偶然なんでしょうがこの2社は証券コードも連番だったんですね。家賃も払えないようではECIも上場廃止秒読みかな?

ティア(2485)
今日は証券アナリスト向けの個別ミーティングが開催されているので、冨安社長はそちらに専念しているそうで、個人投資家向けのブースには顔を出さないようです。明日はブースで会社説明会も自ら行うので、冨安社長ファンの方は明日の参加がお勧めです。
今日は4月に入社したIR担当者が説明会を行いました。説明会資料も以前とは変わってきていて、業界動向やティアのシェア推移などがグラフで示されていたり、今期の業績見込みについても要因別に詳しく説明されていて、業績動向のチェックが大好きな私にはありがたい資料でした。今後も更なる充実をお願いします。
とはいえ繁忙期である上期の計画未達を、閑散期である下期で取り戻すのは困難ではないかと感じます。私は2Q決算時に通期の業績予想を下方修正すると思っていたので、据え置いたのは意外でしたが、頑張った結果結局は未達に終わるよりも、一度は下方修正したものの頑張って修正後の目標は上回って着地という方が、結果は同じでも市場や株主からの評価は全く違うと思います。あまり株主を期待させすぎるのは逆効果になる恐れがあるので、心配ですね。
ティアをウォッチしているアナリストが3名いるそうで、いちよし証券、高木証券、安藤証券に担当アナリストがいるそうです。ティアをフォローしているアナリストがいるとはちょっと意外でした。私が一番ティアをフォローをしていると思っていたんですけどね(笑)
今期の業績の足踏みについて、アナリストを訪問して見方を聞いたところ、カンブリア宮殿などで取り上げられた反動が出ているだけで、高いレベルでの横ばいなので心配ない、来期以降はまた成長していくだろうという考えだということでした。自社の業績見通しについてアナリストの意見を聞きに行くというのは違和感を感じます。普通は逆で、今後の業績見通しの材料を探るため、アナリストが会社を訪問して会社側の考えを聞くのが一般的です。まだアナリストにフォローしてもらっているという状況なんでしょうね。

VTホールディングス(7593)
特に会社説明会などは実施せず、立ち寄ったお客さんに個別に説明していました。高橋社長は証券アナリスト向けの個別ミーティング中心に対応していたようですが、ブースにも立ち寄っていました。
省電力装置を製造・販売しているE−FOURをイギリスの会社に売却したことで、13億円の特別利益が発生し、業績の上方修正を行っています。この売却で財務内容も改善されますし、財務的な心配は徐々に薄れてきそうです。今後は国内自動車ディーラーのM&Aに力を入れて欲しいですね。
今年は株主総会も名古屋市内での開催になりましたが、出席者は若干増えたそうです。私は今年はずっと東京での株主総会に参加していたので、質問も少なかったのかなと思いましたが、3名の株主が質問しうち1人は5件質問したので、今年もけっこう質問が出たようです。私が居ないので質問も少なくシャンシャンと終わったのかなと思いましたが、たくさん質問する人もいるんですね!私も出席していたら大変でしたね(笑)

アトム(7412)
最近ステーキの宮の出店が続いています。近所のネットカフェも宮に変わりました。大繁盛しているので当面の業績にはプラスに働くと思いますが、比較的高単価業態だけに景気が悪くなるとちょっと心配です。コロワイドグループはM&Aなどで業態が広がりすぎ、なかなか強い業態が生まれてこないのが問題です。業態を絞って強い業態を育てていくためにも、当面は宮への業態転換を進めていくそうです。ある程度の店舗数がないとコスト面で不利なので、中部圏でもステーキの宮を増やしていくそうです。
オープン当初は行列ができるほどの大繁盛ですが、その後も好調に推移しているそうです。宮に業態転換して売上・利益を稼ぎ、それを出店投資が多額になる寿司業態の出店に振り向けていくようです。中部圏では宮を増やし、関東圏では逆に寿司の徳兵衛を出店していきたいようです。
ハンバーグ大魔王は当初は話題になったもののその後は失速しているようです。昨年のコロワイドの株主総会では期待の新業態みたいな感じで紹介されていましたが、期待通りにはなっていないみたいですね(笑)
アトムの社長が、ステーキの宮を展開していたジクトの社長に変わったので、ステーキの宮の出店が続いているのかな〜と思っていましたが、ちゃんと戦略的に業態転換しているようで安心しました。

マルサンアイ(2551)
私も毎日マルサンアイの豆乳を飲んでいます!牛乳よりヘルシーで栄養がありそうですし、以前と比べると本当に美味しくなったと思います。そんなマルサンアイも名証上場企業です。業績は伸び悩みという感じですが、味噌の消費が年々少しずつ減少しており、もう一方の柱の豆乳もブームが一巡した感じで停滞しているそうです。豆乳と野菜ジュースブームが交互に来ていて、今は野菜ジュースの方がスポットが当たっているそうです。味噌についてはペットボトルに入った液体状の味噌の販売を開始し、より手軽に使ってもらえるように商品の改善を進めています。
豆乳については、高級感を出した一つ上の豆乳シリーズを投入(笑)していますが、量販店では価格が高すぎるということで門前払いになってしまい、販路が高級スーパー中心なので少し苦戦しているようです。量販店では価格が重視されるので、プライベートブランドとして豆乳も納品しており、PB商品の取引を通じてナショナルブランドの商品も棚に並べてもらう戦略です。PB商品が増えすぎるとマルサンアイのブランド力がなくなってしまうので、PB商品は一定割合以下に抑えるように気を使っているそうです。
大豆などの原材料価格が上がっていますが、それに加えて電気代や原油価格の上昇もコスト増要因として厳しいので、原価アップを吸収するためコスト削減努力を続けている。原材料が上がっても値上げできるような状況ではないので大変ですが、消費者としてはやはり値上げは困ります(笑)
円高傾向が続いているので、海外での原材料価格上昇は相殺されていますが、円高が反転するとさらに厳しくなりますね。為替動向にも注意が必要です。
それにしても色々と話を聞いていたら、待っている人がいるのでそろそろ代わってくださいと言われてしまいました。確かにアンケートを書いてお土産をもらいたい人の列ができていましたが、本来会社の現状を聞く場なのにな〜と少し複雑な想いがしました。すぐに席を譲りましたが(^_^;)
どこより〜もっるんるんドミーにも行列ができていました。お土産が良いのでしょうか?

中央紙器工業(3952)
トムさん一押しの愛知銘柄です。段ボールなどを作っている会社で、トヨタ系向けの売上が7割ほどを占めているそうです。となると自動車生産に業績が連動するのかと思いましたが、修理部品用の箱などを納入しているので、自動車の生産台数には左右されず需要は比較的安定しているようです。
ただ自動車の保有台数も徐々に減ってきているので、段ボールだけではなくビニール製の緩衝材などへも進出し、製品の幅を広げています。
株価は千円くらいですが売買単位が千株なので、1単位購入するのに100万円ほどかかります。100万円となるとちょっと躊躇してしまいますね。配当は安定して36円配当を続けていく予定なので、配当銘柄として長期保有して欲しいそうですが、1単元が10万円くらいなら少しずつ買い増していこうかなとも考えますが、いきなり100万円必要となると投資しにくいなと感じてしまいます。しかしながら単元を100株に見直す考えはないそうです。

日本商業開発(3252)
商業施設に特化した不動産流動化会社です。以前にも名証IRエキスポで説明を聞きましたが、とてもリーマンショックは乗り越えられないだろうな〜と思っていました。ところがしっかりと生き残り今回も出展していました。
ライフコーポなどのスーパーや家電量販店などに土地を20年の定期借地権で貸して、借主に建物を建ててもらい土地の賃料をもらうというビジネスです。土地は銀行借り入れで調達しているので、返済のため出口戦略としてJリートなどに売却しています。そんな小口の物件をリートが買うのかなと思いましたが、建物は借主が建てて管理しているのでプロパティマネジメントの手間がかからず、費用は固定資産税くらいで利回りが比較的高いので、意外と売れるそうです。株式公開企業のオーナー向けにも手ごろな投資物件として販売しています。
小売業だと撤退の判断もドライなので大丈夫かなと思いましたが、返済する時には更地にして返還する必要があるので、意外と解約は少ないそうです。思ったより面白いビジネスモデルかもしれません。
ただリーマンショックの時に減損で大赤字を計上しているので、手持ちの物件は原価が大幅に切り下がっていて、売却すると利益が出やすい体質になっています。これは新たに手当てした物件では発生しない一時的なボーナスなので、業績の継続性には注意が必要です。目先の好業績に目を奪われると失敗する可能性もあります。繰越損失の影響で法人税負担がほとんどなく、純利益の水準がかさ上げされていることにも注意が必要です。あまりPERは役に立ちません。

あとダイコク電機(6430)の説明会も聞いてきました。ダイコク電機は名駅前に新本社ビルを建てました。立派な本社ビルを建てると業績が低迷するというのは株式市場の定説ですが、ダイコク電機も前期は赤字、今期予想もさらに赤字拡大となっています。本社ビルの祟りは怖いですね〜がく〜(落胆した顔)

こんな感じで1日目は終了しました。
出展社数が減ったり、新しく登場する会社がないと新鮮味に欠けて面白くないですね。名証も新規上場発掘にもっと力を入れないと、地盤沈下がさらに進んでしまいます。とはいえ変な会社を安易に上場させても困るわけで、悩みが尽きないんでしょうね。地元の証取だけに頑張って欲しいんですが。
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2011年07月14日

アミューズ(4301)2011年株主総会レポート1

2011年6月26日(日)14時から、墨田区横綱の両国国技館で開催されたアミューズ(4301)の第33期定時株主総会に行ってきました。アミューズは、サザンオールスターズや福山雅治、Perfume、ポルノグラフィティなどが所属している大手アーティストマネージメント会社です。
アミューズの株主総会に参加するのは、2010年に続いて2回目です。
2010年の株主総会レポートは 次項有 アミューズ(4301)2010年株主総会レポート
2011年6月24日(金)の株価 894円(東証1部 4301) 100株単位 3月決算
PER 11.2倍、PBR 0.70倍、配当利回り 3.36%、株主資本比率 64.5%
監査費用 3,080万円(売上比 0.12%、営業利益比 1.43%) 新日本監査法人
株主優待 3・9月末の株主にコンサートや舞台・映画などへのご招待など
 詳しくは 次項有 アミューズ株主優待情報ページ

   アミューズ(4301)のホームページ

   アミューズ(4301)のヤフー株価情報
アミューズ2011年株主総会
2001年の上場以来の株価推移を見てみると、2006年までは上昇傾向でしたが、新興株バブル崩壊とともに大きく下落し、最近3年近くは千円前後の底値圏で推移しています。利益が伸びていないので株価が低迷しているのもやむを得ないのかもしれませんね。
前期実績と今期計画を追記します(売上高、純利益、1株当たり利益)
2012/03計画 24,480百万円  740百万円 80.02円
2011/03実績 26,122百万円 1,136百万円 122.96円

アミューズ2011年株主総会
スケジュール
14:00〜14:31 報告事項
 14:04〜14:06 監査報告 横沢宏明常勤監査役
 14:06〜14:21 事業報告 映像による報告で分かりやすい
 14:21〜14:31 今後の方針について畠中達郎社長から説明
14:31〜14:34 決議事項の説明
 第1号議案 剰余金処分の件 10円 年間20円で前年から据置き
 第2号議案 取締役7名選任の件 6名全員任期満了、6名再任、大里洋吉最高顧問が取締役復帰
14:34〜15:23 質疑応答 質問者9人 計18件 49分(うち書面質問4件 4分)
15:24〜15:24 議案の採決 拍手方式 すべて可決
15:24〜15:26 役員紹介
16:00〜17:16 イベント 大里洋吉会長の挨拶と虎姫一座による昭和歌謡レヴュー
お土産 なし
飲み物サービス 株主総会後の休憩時間中に緑茶のペットボトル350mlを配布
事業説明会 なし

注目の株主総会格付けですが、今年は株主のみの出席に変更し、受付時の混雑もなくスムーズに会場に入ることができました。参加しやすい日曜日の午後開催であり、お土産はないものの毎年株主総会後にイベントも開催されています。質疑応答の時間が短いのは残念ですが、後ろにイベントが控えているのでやむを得ない部分もあります。これらを総合的に判断し、アミューズ(4301)の株主総会格付けは昨年と同様 『C+』 としました。
   議決権を有する株主数     14,542名、その議決権数   89,689個
   議決権返送&出席株主数    3,879名、その議決権数   67,739個
両国国技館
アミューズの株主総会会場は、昨年と同様両国国技館です。ワタミも同じ会場なので、上記写真はワタミの株主総会時のものを使用しました。今日は午前中はエイベックスの株主総会に参加し、ゼットンのお店で株主優待ランチを楽しんでから両国入りしました。昨年は20分ほど前に着いたにも関わらず入り口は大混雑で、株主総会開始に間に合いませんでした。その反省もあって今回は50分前に到着わーい(嬉しい顔)しましたが、行列もなくスムーズに受付できました。今年から同伴者の出席ができなくなったので参加人数も減りますし、受付での確認事項なども減ってスムーズになりました。昨年は3階席まで使っていましたが、今年は2階の升席までで十分でした。来年からもこの形式で行ってほしいと思います。
受付が混雑していなかったのは、昨年より受付開始を30分早めて12時半からにしたことも影響しているようです。年々改善されていることはとてもいいことだと思います。
2010年のアミューズ株主総会では炎天下で長い行列に並ばされ、株主総会開始にも間に合わなかったことで、かなり立腹した概要レポートを書いています。
 次項有 アミューズ(4301)2010年株主総会概要レポート
この中で指摘したことがほとんど今年は改善されていたので、スムーズに入場することができました。コメントを頂いた方の情報では、昨年まではずっと指摘してきたが改善されなかったようですが、なぜ今年になってこんなに改善されたのか、逆に不思議な感じがしてきました(^_^;)
大里会長が復帰し、早急に改善しろ!との一喝が飛んだのでしょうか(笑)

会場内には昨年と同じように正面にスクリーンが3つ用意されていて、同じ映像が映し出されていました。
株主総会前にエイベックスでは所属アーティストのプロモーションビデオが流されていましたが、アミューズでは音楽のみが流されていて、スクリーンには毎度おなじみの株主総会画面が映し出されていました。
アミューズ2011年株主総会
畠中達郎社長は今年も人気があり、挨拶すると拍手が沸き起こっていました!さらに興味深かったのは監査報告の後にも拍手が沸き起こったことです。監査報告に対して拍手!というのはあまり見られませんね。横沢宏明常勤監査役も人気があるのでしょうか?もしかしたら取引先や社員株主などが拍手しているだけかも?監査報告への拍手はちょっと不自然に感じましたね(^_^;)

事業報告は映像で行われ、写真やグラフなどを使っていて分かりやすく感じました。ただ上映中は照明を最小限に落としていたので、会場内がとても暗くなり、遅れて入ってきた株主がつまづきそうになっていたり、空いている席を見つけられなくて困っていました。あんなに暗くしなくても十分にスクリーンは見えると思うので、来年は改善が必要ですね。
続いて畠中社長からプレゼソフトを使って今後の戦略などについて説明がありました。10分ほどではありますが、社長みずから株主に語りかける姿勢には好感を感じますね。エイベックスでは議案の説明まで映像で行われ、社長みずから語る部分は最小限に留めている印象でした。同じ業種の会社でも株主に対する姿勢には違いがあるので面白いですね。
続いて議案説明となりましたが、今回の取締役選任議案で創業者の大里洋吉アミューズ最高顧問が3年振りに取締役に復帰します。この議案には疑問を呈する株主が何人もいました。株主総会後には大里新会長がプロデュースしている浅草虎姫一座の昭和歌謡レヴューが上演されましたが、レヴューの前に大里会長が登壇して株主総会で出た疑問について直接語りかけていました。エンターテインメント市場の先行きも不透明であり、今後アジア展開を強化するために現場へ復帰することになった、決して畠中社長以下の若い経営陣が頼りないから復帰するわけではないと強調していました。

質疑応答では多くの株主に質問してもらうため1人2問でお願いしたいとの説明がありました。しかしながらエイベックスの株主総会レポートでも指摘したように、昨年と同じ株主と思われる人から、昨年と同じような書面質問が出ていました。エイベックスで出た書面質問とも同じ内容なので、同じ株主が毎年書面質問しているものと思われます。アミューズでは4問の質問をしていましたが、会場に来た株主は2問までなのに書面質問だと質問数の制限がないというのはおかしいと思います。質問者の氏名も明かされません。会場では名前を述べないといけないのに書面質問では名前も明らかにされず、会場の株主より優先して取り上げられるのは不公平だと思います。書面質問は質疑応答の時間が余ったら回答するという対応で十分ではないでしょうか?アミューズも質疑応答の時間は限られているので、会場に来て手を挙げても指名されない株主がたくさんいます。一方で毎年同じ内容の質問を繰り返す書面株主を優遇するのはおかしいですし、書いていてだんだん腹が立ってきました(笑) 毎年同じ質問なんですからその株主だけに書面で回答し、車椅子での株主総会出席についてはホームページに記載するなり、招集通知で案内すればいいと思います。回答も同じなんですから、毎年同じ質問を聞かされるのは迷惑です。

会場内には数ヵ所に質問用のマイクが設置されていましたが、右側のマイクの調子が悪くて途中まで音が小さくて聞き取りにくい状態でした。イベントのプロデュース会社なんですから、マイクの調整などはしっかりとしてほしいものですね!
質問には主に畠中社長が対応し、一部管理部門担当の齊藤泰幸専務が回答していました。

質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-書面)アミューズの障害者雇用率は?
→障害者の雇用は社員261名中4名(1.53%で目標となる法定雇用率1.8%を下回っています)
(2-書面)障害者の株主総会出席への配慮は何か行っているのか?
→車椅子の方などに対応して会場後方に車椅子専用スペースを設置している。
アミューズ(4301)
 昨年のアミューズ株主総会の車椅子専用スペース 今年も同様の対応だと思います
(3-書面)節電対策はどうなっているのか?
→照明の間引きや空調の温度設定を上げるなどの対応を行っている。
(4-書面)東日本大震災への支援はどんなことを行っているのか?
→アミューズ募金として募金活動を行っている。2012年3月まで募金活動を継続する予定。アミューズに所属するアーティストで作ったスペシャルチャリティソング「Let’s try again」を発売し、売上を義援金として寄付している。
アミューズ募金についてはホームページでも案内されています。
 次項有 アミューズ募金と義援金に関して
上記の事前質問はすべてエイベックスでの事前質問と同じ内容なので、同じ人が質問しているのだと思います。どちらの会社も質問時間が短くて、会場まで行ってもなかなか指名されないのに、毎年同じ人が同じ事前質問をするのは困ったものです。会社としても毎年同じ質問が来ていることは分かっているのに、毎回同じ対応をしているのには疑問を感じます。ぜひ書面による事前質問への対応についても、会場まで足を運んだ株主が不利にならないように改善をお願いしたいと思います。

続いて会場からの質疑応答となりました。後半の質疑応答の様子や株主総会後のイベントについては、アミューズ(4301)2011年株主総会レポート2にまとめます。

 アミューズ(4301)2011年株主総会レポート2
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エイベックスavexGHD(7860)2011年株主総会レポート2

2011年6月26日(日)10時から、有楽町の東京国際フォーラム ホールA で開催されたエイベックス・グループホールディングス(7860)の第24期定時株主総会に行ってきました。

エイベックスavex(7860)2011年株主総会レポート2では、次項有 エイベックス(7860)2011年株主総会レポート1に続いて、後半の質疑応答中心にまとめています。
エイベックス2011年株主総会

質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが会場での質問者番号を表しています
 エイベックス株主総会レポート1にまとめている7問目までは書面による事前質問です。
(8-1)有利子負債を減らしているが無借金経営を目指しているのか?
→(竹内成和 代表取締役CFO)前期末で290億円の負債があるが、1年で50億円強削減してきた。無借金経営がいいとは思っていないので、まずは200億円まで減らしていき、その後は株主還元とのバランスを取りながら検討していく。
(9-2)自己株の活用方法はどう考えているのか?
→(竹内)自社株を300万株保有しているが、議案にも上程しているストックオプションに使っていきたい。自社株の消却は考えておらず資本政策(M&Aなど)にも使っていく。株価も安いので現段階では増資の予定もない。
(10-2)昨年の株主総会でalanのファンクラブを作って欲しいとお願いしたができていない。ファンクラブを作るには(人気度合や売上などの)何か基準があるのか?
→基準は特にない。人気などを判断してファンクラブを作っている。貴重なご意見とさせていただく。
(11-3)第2号議案と第3号議案のストックオプションは新株発行を伴うのではないか?
→(竹内)今回のストックオプションはすべて自己株を充当するので、新株の発行はない。
(12-4)(女性)ツイッターの活用策について教えて欲しい。ツイッターやブログなどで重要な発表をされてしまうと、ファンクラブの価値が下がるのではないか?アーチストがツイッターなどを利用する際の取り決めなどはあるのか?
→今は厳密な取り決めがあるわけではなく、本人の希望をマネージャーが確認している。ファンクラブとの差別化については注意している。今後のツイッターの発展の仕方を注視する必要があるが、ファンクラブとの差別化には注意していく。
余談ですがファンクラブとの差別化を考えEXILEはツイッターを行っていない。
(13-5)週刊誌で松浦勝人社長が暴力団と関係があると書かれているが事実なのか?監査役はこの件について調査したのか?
→(竹内)訴訟を提起されているのは事実だが、週刊誌に書かれているような事実はない。発売日に即日抗議した。対応によっては提訴する。
松浦社長)私が言うのもなんだが、記事自体かなりねつ造されていると思う。

注記)確かに週刊文春で松浦社長の問題が記事になっているようですが、ストレートな質問ですねぇ(笑)
監査役がこの問題を調査したのかについては回答がありませんでした。
記事は読んでいませんが、ネット上の情報によるとエイベックスのスキャンダルを持ち込んで金を脅し取ろうとした株主が、逆に監禁されて松浦社長や暴力団関係者に脅されたと訴えているようです。
他の記事ではコンサルティング会社を経営する男性が、2008年のエイベックス株主総会で経営に関する質問をしたところ、4日後に松浦社長から暴力団組長を通じ、エイベックス経営のレストランに呼び出されたとも書いてあり、情報が錯綜しているというか、尾ひれがついたり捏造されている部分もあるようです。
株主総会でどんな質問をしたのか分かりませんが、株主総会で経営に関する質問をして会社側から呼び出されるというのは不自然ですよね。株主総会は経営に関する質問をする場なので、こんなことで呼び出していたら質問した株主の多くを呼び出さなければなりません(笑)さらにコンサルティング会社を経営する一般の株主を呼び出すのに、なぜ暴力団組長を通じてとなるのかが理解できません。株主の連絡先は分かっているんですから、エイベックスから直接連絡すればいいのにね。2008年のエイベックス株主総会に出席された方がいらっしゃいましたら、どんな質問だったのか情報をお待ちしております。
2008年の株主総会での事前質問に対するエイベックスの対応について下記のような記事もありました。
 エイベックス史上最大「株主総会」のお粗末な中身
どこまで事実かは分かりませんが、事前質問として8個の質問があったが、1個にしか回答がなかったと書いてあります。会社側にとって都合の悪い質問は質問があったことさえ明らかにされていないようです。もしこれが事実なら、会場で質問する時間が短いからということで事前質問をたくさん送っても、無視される可能性があるということになります。たくさん事前質問が集まる方が、その中から当たり障りのない質問だけを選ぶことができるので、会社側にとってありがたいということになります。事前質問100問送付作戦は完全に裏目に出るということですね(笑)
ということは毎年同じ株主と思われる事前質問が取り上げられているのは、エイベックスが意図的に選んで答えているということになり、他にも多くの事前質問が届いている可能性があるということになります。毎年同じ質問を送ってくるこの株主は、エイベックスからするとありがたい株主なんですね。また来年の株主総会でも障害者に関する同じ質疑応答が繰り返されるのでしょうか?

ネット上の記事をいろいろと読んでいたら、この質問をした株主は今頃エイベックスから呼び出されているのではないか?と心配になりました。かなり直球勝負の質問でしたからねがく〜(落胆した顔)
事実がどうなのかや今後の進展は分かりませんが、株主に対して冷たい印象を感じてしまう松浦社長の言動や、エイベックスの対応が問題の背景にあるのではないかと感じてしまいます。もっと株主とのコミュニケーションを大事にして欲しいものです。

(14-6)コンプライアンスの問題でマネジメントを中止した韓国のグループJYJ(JUNSU/JEJUNG/YUCHUN)が、東北関東大震災支援チャリティーコンサートをして問題になっている。それなのになぜJYJのCDを発売しているのか?
→(千葉龍平 代表取締役CSO)JYJの問題ではご心配をおかけし申し訳ない。韓国の所属事務所との間のコンプライアンス問題であり、作品とは関係ないと考えているのでCDは発売している。
注記)この問題についてはエイベックスから関連するプレスリリースが出ていて、相手側が仮処分の申し立てを取り下げているようです。エイベックスの主張が認められたということのようです。
 次項有 JUNSU/JEJUNG/YUCHUN イベント仮処分申立てについて
(15-7)(女性)大人向けのa-nationの開催を検討して欲しい。エイベックスには谷村新司や水谷豊などが所属しているエイベックス・イオAVEXioがあり応援しているのに、エイベックスはあまりPRしていない。
→貴重なご意見ありがとうございます。エイベックス・イオは大人のための豊かな音楽を志向する新レーベルとして作った。アーチストのスケジュール調整が難しくてa-nationの様なものは考えていなかった。規模は別として検討してみたい。
 次項有 エイベックス・イオAVEX io のホームページ

(16-8)今期は売上の大幅増を見込んでいるが、その要因は何か?
→(竹内)昨年は目立ったヒットがなく、旧譜がよく売れた。今期は主力・新人・中堅アーチストともラインナップが充実しており、売上増を見込んでいる。アルバムの発売は下期が多いので、業績は下期偏重の予算となっている。
(17-9)鈴木亜美さんをエイベックスに引っ張ってきてくれてありがとうございます。同じく松浦社長が引っ張ってきた後藤真希さんが活動休止を発表したが、活動休止はアーチスト任せなのか?ちゃんとサポートしているのか?鈴木亜美さんは新曲の発表がないが、活動休止は大丈夫なのか?
→引っ張ってきたかは別にして(^_^;)先週発表した通りで、後藤真希は自分の人生を歩むため一時的に活動を休止する。鈴木亜美はDJとして活動の幅が広がっており、全般的にCDが売れない現状もあって、CDなどの発売はしていない。鈴木亜美は活動休止ということはないので安心して欲しい。活動休止については、本人とマネージャーが話し合い、将来も考えて判断している。
(18-9)スマートフォンが普及しているが、エイベックスのコンテンツのスマホ対応が進んでいない。
→すべてのデジタルコンテンツのスマホ対応を進めており、鈴木亜美については夏ごろに対応予定。
(19-10)ソニーなどで個人情報の漏えいが問題になっているが、個人情報流出への対応は?
→(竹内)データを保管しているデータセンターは複数に分散しており、免震構造になっている。第三者によるチェックも行っている。現段階で考え得る対応は行っている。

この時点で11時5分となり、松浦勝人社長から「審議も尽くしたのであと3人ほどにして欲しい」との発言あり まだ11時なのにねぇ
(20-11)精神障害者への対応はどうなっているのか?
→(竹内)積極的に対応していく。コンサートについては個々の会場に問い合わせて欲しい。具合が悪くなった場合は会場の係員に言ってほしい。
(21-12)的を得た質問ではないかもしれないが、株主限定ライブをまた開催する可能性はあるのか?
→(松浦社長)的を得た質問ですね(笑)
→(竹内)事前質問への回答通り。絶対に再開しないわけではないが、現状では開催は難しい。条件が整えば開催できる可能性はある。今回ただやめるだけではなくて、a-nationへの株主優先案内も行っているので、ぜひこちらでアーチストに触れてほしい。
(22-13)違法ダウンロードについて、法律の改正によって違法になったが、まだ違法ダウンロードが減っていないと思う。どのように認識しているのか?また対応策は?
→(林真司 代表取締役CBO)非常に大きな問題で、日本レコード協会の推定では合法ダウンロードを上回っている。対策としては、違法ダウンロードサイトへの警告、警察への情報提供などを行っている。携帯キャリアや日本レコード協会とも共同して違法ダウンロード撲滅に取り組んでいる。

以上で質疑応答は終了となりました。まだ質問があるぞ〜と声を上げている人もいましたが、松浦社長は無視してそのまま強引に質疑打ち切りとなりました。ネット上の記事にも目を通したいま考えてみると、経営コンサルタントの方からの質問を恐れて早めに打ち切ったのでしょうか?
今年は株主総会後にライブもないわけですし、せめて12時前頃までは質疑応答を続けてもよかったと思います。株主総会は年に1回の株主と直接コミュニケーションを取る機会なので、もう少し質疑応答にも積極的に取り組んでほしいと思います。

だんだんと楽しみが減ってきているエイベックスの株主総会ですが、来年も出席して何か改善が感じられるのかレポートしてみたいと思っています。せめてお土産や飲み物サービスくらいは用意して欲しいものです。
午後から開催された同業のアミューズの株主総会では昨年より改善されていたので、エイベックスも負けずにより良い株主総会を目指して欲しいと思います。
来年の改善を期待しています!
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2011年07月10日

エイベックスavexGHD(7860)2011年株主総会レポート1

2011年6月26日(日)10時から、有楽町の東京国際フォーラム ホールA で開催されたエイベックス・グループホールディングス(7860)の第24期定時株主総会に行ってきました。エイベックスは、浜崎あゆみやEXILE、大塚愛などが所属している大手エンターテインメント会社です。
エイベックスavexの株主総会に参加するのは、2010年に続いて2回目です。
2011年6月24日(金)の株価 1,015円(東証1部 7860) 100株単位 3月決算
PER 7.4倍、PBR 1.36倍、配当利回り 3.94%、株主資本比率 34.4%
監査費用 8,400万円(売上比 0.08%、営業利益比 0.74%) 監査法人トーマツ
株主優待 3月末の株主に株数に応じてa-nationチケット優先予約・割引、限定CD進呈など
 詳しくは 次項有 エイベックスの株主優待情報ページ

   エイベックスGHD(7860)のホームページ

   エイベックスGHD(7860)のヤフー株価情報
エイベックス2011年株主総会
1998年上場以来の株価を見ると、上場初値から1年半ほどで20倍近く上昇という華々しいデビューを飾っています。しかしその後は長く売れない下積み時代(笑)が続いています。売上は伸びているものの利益が急減しているのでしょうがないのかもしれません。それでも最近2年間の株価推移を見てみると、底打ちして徐々に人気が出てきているようにも見えます。
エイベックス2011年株主総会
利益は前期から回復傾向なので、業績を反映した動きと言えるのかもしれません。今後どの程度の利益成長が見込めるか?というのは見通しが分かれるところですが、ライブ中心に成長していって欲しいですね。 前期実績と今期計画を追記します(売上高、純利益、1株当たり利益)
2012/03計画 121,500百万円 5,900百万円 137.32円
2011/03実績 111,561百万円 5,308百万円 123.60円

エイベックス2011年株主総会
スケジュール
10:00〜10:20 報告事項
 10:03〜10:05 監査報告 岩田眞吉常勤監査役
 10:05〜10:20 事業報告 女性ナレーション読上げ+スクリーンに関連する図表表示
10:20〜10:26 決議事項の説明
 第1号議案 剰余金処分の件 20円 年間40円で前年から据置き
 第2号議案 取締役に対するストックオプション報酬の額、具体的な内容決定の件
 第3号議案 従業員及び子会社役員・従業員に対するSO募集事項の決定を取締役会に委任する件
10:26〜11:15 質疑応答 質問者13人 計20件 49分(うち書面質問5件 8分)
11:15〜11:17 議案の採決 拍手方式 すべて可決
お土産 なし
飲み物サービス なし
事業説明会 なし

注目の株主総会格付けですが、今年は株主総会後の株主限定ライブも無くなり、飲み物・お土産とも用意されていません。質疑応答も強引に打ち切ってしまうなど会社側の姿勢に疑問を感じます。一方で日曜日に開催していることは評価できます。これらを総合的に判断し、エイベックスGHD(7860)の株主総会格付けは 『D』 としました。
   議決権を有する株主数     42,502名、その議決権数   429,672個
   議決権返送&出席株主数   10,130名、その議決権数   285,192個
エイベックス2011年株主総会
エイベックスの株主総会は昨年までは株主限定ライブが開催されたので、早朝から行列ができることで有名でしたが、今年からは株主限定ライブがなくなり出席者数も大幅に減っています。開催場所もさいたまスーパーアリーナから東京国際フォーラムのホールAになりました。都内開催になったのは参加しやすくてありがたいですが、昨年は午後からのアミューズ株主総会に出席するため株主限定ライブは見なかったので、結局一度も株主限定ライブを見ることなくエイベックスの株主総会は終わってしまいました。出席者は座席数の50%程度で前方には空席も目立ち、昨年まででは考えられない光景でした(笑)
暑い時期の株主総会開催ですが飲み物サービスなどはありません。もちろんお土産もなしです。株主限定ライブが無くなったんですからお土産くらい用意してもいいと思うんですけどね。評価できるのは上場以来ずっと日曜日に株主総会を開催していることくらいですね。
株主総会開始前には正面のスクリーンで所属アーチストのプロモーションビデオを流していましたが、9時55分に終了し幕が下りてきました。何で幕が下りてくるんだ!?と思っていたら、10時定刻に幕が上がりだしたので、これはシークレットライブ開始かっ!?と期待しましたが、やはり役員一同が登場しているだけでした(笑)
資生堂の株主総会では、音楽と照明とともに役員が登場!という演出がありましたが、エイベックスはエンターテイメントを提供している会社なんですから、もう少しエイベックスらしい演出をしてみてもいいのではないか?と感じました。完全に資生堂に負けています!
議長席にはプロンプターが設置されていましたが、営業報告・決議事項の説明ともに女性ナレーションでしたし、あまり必要が無いように感じました。その営業報告も基本的に招集通知の読上げであり、もっと松浦勝人社長自ら株主に語りかけた方がいいと思いました。
議案の説明に続き質疑応答となりました。エイベックスの指名方法は独特で、質問したい人は挙手をしてその場に起立し、その中から議長が指名するという形式でした。指名されてもいないのにその場で立たされ指名を待つというのは、なんか罰を受けているようであまりいい気はしません。もう少し指名方法を改善して欲しいですね。
質問は1人1問に制限されていて、40分ほど経ったところであと3人にして欲しいとの議長発言があり、まだ多くの人が質問したいと立っているのに強引に打ち切ってしまいました。まだ質問したい人がいるぞーというような声も飛んでいましたが、松浦社長は完全に無視という感じでした。
会場での質問は1人1件に限定され名前まで言わなければならないのに、今年も昨年と同じ株主と思われる人から書面での質問が4件ありました。質問内容も昨年と同じ内容です。アミューズでも同じ書面質問を2年続けて行っています。毎年の様に同じ書面質問をしているのかもしれませんが、質疑応答の時間が限られている中で毎年同じ質問をするのはやめて欲しいものです。せめて会場の株主と同じように質問者の名前くらいは明らかにすべきだと思います。事前質問への対応は会社によって分かれますが、質問者の名前を明らかにしてから回答している会社もあります。会場までわざわざ足を運んで質問している株主が不利にならないような配慮をして欲しいものです。松浦社長からすると限られた質問時間を消化することができるので、毎年この株主に感謝しているのかもしれませんが。

質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-書面)エイベックスの障害者雇用率は?
→(竹内成和 代表取締役CFO)障害者雇用率は1.3%で法定雇用率1.8%(「障害者の雇用の促進等に関する法律」に基づき国が決めた目標)を下回っている。目標達成のためハローワークへの求人などを行っている。
(2-書面)障害者の株主総会出席への配慮は何か行っているのか?
→(竹内)障害者に限らず車椅子の方などに対応して車椅子専用スペースを設置し、係員の誘導なども行っている。
(3-書面)コンサートなどでの障害者への配慮はどうなっているのか?体調が悪くなった場合などの対応はどうなっているのか?
→(竹内)会場によって対応は異なるので一概には言えないが、一番避難しやすいスペースに車椅子専用スペースを設けている。会場内には係員を配置しているので、何かあったら係員に言って欲しい。
(4-書面)コンサートなどでの障害者への対応を事前にどのように告知しているのか?
→(竹内)会場によって対応は異なるので、都度問い合わせ先に聞いて欲しい。
(5-書面)節電対策はどうなっているのか?
→(竹内)コンサートでは電気を使わないように電源車を配備しており、照明なども落としている。本社では幅広い節電策の実施を検討しており、30%程度の節電を目指している。
(6-書面)東日本大震災への支援はどんなことを行っているのか?
→(竹内)1億円の義援金を贈っている。中長期的に被災地を支援していく。
(7-書面)株主限定ライブ中止の理由と今後の株主還元策を教えて欲しい。
→(竹内)昨年開示したプレスリリースの通り。出席者が年々増えていて会場の確保が困難になった。株主総会運営コストも大幅に上昇した。ライブ目当てで議決権行使書がオークションで売買された影響もある。株主還元については業績連動配当に移行しており、配当性向30%を目標にしている。

書面質問への回答が終わった時点で10時34分となり、すでに8分も経過しています。1人で7問も質問したのか複数の人が質問しているのかは分かりませんが、少なくとも4問目までは昨年も同じような書面質問がありました。毎回感じますが、書面質問は書面で回答すれば済むと思うので、まずは会場に来た株主からの質問を優先し、時間が余れば書面質問にも会場で回答するという形式にする必要があるのではないでしょうか?書面質問が会場より優先される理由が分かりません。もし事前質問が100問も来たらどうするのでしょうか?今回は書面質問が100問来ているので会場からの質問は受け付けませんと宣言するのでしょうか?
事前質問制度が改善されないようなら、来年からは大量の事前質問を送りつけてやろうか(笑)などと考えてしまいます。まさにそれは会社側の思う壺なんでしょうけどね。質疑応答もただ原稿を読上げるだけで済んでしまい、数年後には質疑応答まで「株主の皆様に分かりやすいように、女性ナレーションと映像で行います!」なんてことになりかねません!ますます松浦社長の負荷は減り、最初と最後の挨拶だけ行うという楽ちん株主総会になってしまうかもしれませんねがく〜(落胆した顔)まさに思う壺ですね...

この問題について書き出すと長くなるので、この辺りにしておきます。
質疑応答は株主総会の華だと思うので、もっと会場内での丁々発止のライブ感のあるやり取りを大事にして欲しいと思います。何よりも生のライブ感を大事にしているエイベックスなんですから、もっとエイベックスらしい株主総会にして欲しいですね。
生だからこそ社長も真剣勝負で大変かもしれませんが、人柄なども感じられて株主の満足度も高まると思います。ライブでも全部歌うのは面倒だから!ということですべて口パクにしたら、臨場感を大きく損なってしまうのと同じだと思います。
エイベックスらしいもっと株主との生のやり取りを大事にした株主総会にして欲しいですね。
東京国際フォーラムでの株主総会も、日本マクドナルドやキユーピーなどいろんな会社で経験していますが、株主総会開始前に幕を下ろしたり、株主総会終了と同時にまた幕を下ろしてまさに幕引きしてしまう会社は初めてです。この辺りからも株主との対話を拒絶しているように感じてしまいます。幕の上げ下ろしにも電力を使っているわけで、幅広い節電策を実施しているという割には無駄な電力を使っています。役員陣の方々には壇上からでも株主を見送るような気持ちを持ってもらいたいですね。
会場から出た質問については、エイベックス(7860)2011年株主総会レポート2にまとめます。

 エイベックス(7860)2011年株主総会レポート2
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2011年07月08日

ジャフコJAFCO(8595)2011年株主総会レポート

2011年6月16日(木)10時から、日本橋の野村コンファレンスプラザ日本橋 5階大ホールで開催されたジャフコJAFCO(8595)の第39回定時株主総会に行ってきました。ジャフコは野村證券系のベンチャー企業投資会社で、日本のベンチャーキャピタルの草分け的な存在です。
ジャフコの株主総会に参加するのは初めてです。
2011年6月16日(木)の株価 1,799円(東証1部 8595) 100株単位 3月決算
実績PER 34.3倍、PBR 0.90倍、配当利回り 1.39%、株主資本比率 66.3%
監査費用 3,300万円(売上比 0.21%、営業利益比 1.16%) 新日本監査法人
株主優待 なし

   ジャフコJAFCO(8595)のホームページ

   ジャフコJAFCO(8595)のヤフー株価情報
ジャフコJAFCO2011年株主総会
過去10年の株価は5千円〜1万円の間で推移していましたが、リーマンショック後は2千円台が続いています。どうしても金融市場の影響を大きく受ける業態なので、業績・株価が低迷しているのはやむを得ない部分もありますね。
ジャフコJAFCO2011年株主総会
スケジュール
10:00〜10:27 事業報告
 10:02〜10:05 監査報告
 10:05〜10:27 事業報告 豊貴伸一社長が読上げ+スクリーンに写真やグラフ
10:27〜10:30 決議事項の説明
 第1号議案 取締役6名選任の件 6名全員改選 全員再任
 第2号議案 監査役1名選任の件 1名改選 1名新任
10:30〜11:13 質疑応答 質問者4人 計6件 43分
11:14〜11:15 議案の採決 拍手方式 すべて可決
11:15〜11:16 新任役員の紹介 名前紹介のみ
お土産 なし
飲み物サービス 別室でコーヒー、ウーロン茶とお茶菓子
事業説明会 なし

   議決権を有する株主数     9,169名、その議決権数   443,473個
   議決権返送&出席株主数   2,273名、その議決権数   319,358個
ジャフコJAFCO2011年株主総会
日本橋で開催されたジャフコの株主総会に参加してきました。新しく出来た立派なビルでの株主総会です。
会場内には、前4列は椅子が隙間なく並べられ、壁のようになっていました。4列目の中央だけ椅子がなく、質問者用のマイクが置いてありました。
それより後ろは(8+8)×7の配置で椅子が並べられ、中央は通路になっていました。
正面にはスクリーンが2面並べて設置され、同じ映像が映し出されていました。
別室で飲み物のセルフサービスがあり、受付時に飲み物を用意しているとの案内がありました。別室にはウーロン茶とコーヒー(ホットとアイス)、氷が置いてあり、飴、チョコレート、焼き菓子が用意されていました。神田駅から歩いてきたので、飲み物サービスはありがたかったですね。
ジャフコJAFCO2011年株主総会
出席者は50名ほどでした。前方にはスーツ姿の人も目立ちました。決議時には異議なし!と何人も言っていたので、関係株主の出席も多いんでしょうか?あるいは野村證券系列の会社なので、昔ながらの異議なし!総会が伝統なのでしょうか?
ジャフコの株主数は9,411名なので50名の出席者は少ないですね。私は株主数の1%程度が出席者の目安と考えているので、集中日を外して開催している割には出席者が少ないように感じました。お土産もないし懇親会など楽しみもないので、毎年決まった人しか来ないのかもしれません。

事業報告は、社長が読上げる形式で、関連するグラフなどをスクリーンに表示していました。昨年株主から指摘されたようで、今年は前期の主な投資先を8社紹介していました。具体的な社名は出せないそうで、ロボットスーツを開発している大学発のベンチャー企業(サイバーダインでしょうか?)とか、リチウムイオン電池関連メーカー、千円のヘアカットサービスを提供している会社(QBハウス?)、富士山の天然水を販売している会社、がんの薬などを開発しているバイオベンチャーなどという説明でした。日本の会社を6社、アメリカ・中国の会社を1社ずつで計8社が紹介されました。投資分野別の内訳は、ITが44%、バイオが8%、製造業が12%、サービス業が23%、非上場化案件など13%でした。
投資先との間で秘密保持契約を結んでいるのかもしれませんが、投資先の会社名を明らかにできないという対応にちょっと違和感を感じました。一昔前ならジャフコが投資しているということはベンチャーとして認められたというステータスがあって、積極的にジャフコが出資していることをアピールしていたと思うんですが、最近はジャフコが出資していることが分かるのがそんなに恥ずかしいのでしょうか?
競争上投資先を明かしたくないのかもしれませんが、経営の主導権が取れるように集中投資に徹し、出資比率も高めているんですから投資先の社名を明かしても競争上不利にならないと思うんですけどね。同業のドリームインキュベーターは出資先の会社の現状について、堀社長自ら詳しく説明していました。この辺りにも企業姿勢の違いが感じられますね。

その後議案の説明があり質疑応答となりました。質問者は議長の指名後に会場中央のマイクまで行って質問するスタイルです。最初は手を挙げる人が少なくて、1人で終わってしまうのかなと心配しましたが、1人質問すると次々と手が挙がるようになり、結局43分ほどになりました。しかし質問者自体は4人と少なかったですね。質問者も長く株主の人だったり、毎年発言しているお馴染みの人が多いようです。
回答は担当取締役中心に行い、社長が補足するという感じでした。

質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)長い間株主だが、株価が下がり続け報われていない。もちろん投資は自己責任だが、株価が純資産以下にしか評価されていないのは経営者の責任もあるのではないか?なぜ市場から評価されないのか?どうやって企業価値を高めるのか?
→(山田裕介常務)株価が下がっているのは事実。市場からのジャフコへの評価と考え謙虚に受け止めるしかない。もっと評価頂けるようにしっかりとした投資戦略を進めていく。投資の質を高め、集中投資をして主体的に取り組めるように出資比率を高めていく。
(2-1)いきなり配当も半減となった。株主還元にはどう取り組むのか?減配を発表しさらに株価が下がった。株価も安いし自社株買いの必要もあるのでは?(会場から拍手。減配に対する不満の様です)
→出口戦略は厳しい状況が続いている。IPOやM&Aを行うことで大きなキャピタルゲインを見込める投資先も多く抱えているが、売却価格は市場次第と言う面もある。ファンド募集環境も厳し意図考え対応を進めている。今は手元資金を厚く持つことも大切だと思う。一方で厳しい環境は投資するにはチャンスでもある。大胆にリスクを取って投資していくことが、将来のリターンにつながる。これらの理由から手元資金を厚くするために減配に踏み切った。800億円を投資しているが時価評価は500億円を切っており、これが市場から評価されない要因と考えている。ただ引当計上はピークアウトしている。

(3-2)前期の期待の投資先について紹介があったが、いつ頃上場などして業績に寄与するのか?
→(渋澤祥行取締役運用担当)上場スケジュールについては、機密保持の観点から答えられない。IPO環境は国内の新規上場は23社だったが、震災でストップした。4・5月のIPOはゼロで6月9日に1社上場した。昨日新規承認があったので計7社が上場承認されている。今年は昨年並みか上回ると言われているが、市場環境に依存しないEXITも含め検討していく。
(4-2)ファンドで資金を集められるような環境ではないと説明があったが、それで社債で資金調達を行ったのか?自社で借り入れて投資するとリスクも大きくなるが、どのようにリスク管理しているのか?
→(大浦善光常務 資金本部担当)自己資本での投資が基本。投資と回収の時期にはずれがあるので借り入れを行っている。有利な調達方法を検討した結果今回は社債での調達にした。先行きを見通しにくい状況が続いており資金を手元に置いておくことが大事。今後投資チャンスも多く出てくると思う。
社長投資後4〜5年でIPOするのが平均だが、バイアウト案件はそれより多少短くなる。EXIT時期を予想し難い時期が続き、投資者への償還が遅れている部分もある。投資先には、今後の業績の伸びが期待できEXITが近い会社もある。地域分散や業種分散もしており、これがリスク管理になっている。環境は厳しいが運用先を探している出資者も多い。日常的に接点を持ち将来のファンド募集に備えている。
(5-3)中国のIPO市場も厳しいというニュースが日経に出ていたが、ジャフコの業績への影響はどうか?
→(山田裕司専務 アジア担当)米国で新規公開した中国企業が、公開時に開示していた業績が達成できず株価が下がっている。中国国内では深セン証券取引所にベンチャー企業向けの新市場ができ、300社以上が上場するなどバブルになっていた。それが正常化しつつあるのが現状と考えている。インフレ対策で金利を上げているのも株価調整の一因。ジャフコの投資先のうち29社がIPOしており、投資した127社のうち83社がEXITしている。IPOした29社のうちまだ持っているのは9社で6社が中国企業。まだ持っている部分については株価下落の影響を受けるが、ファンダメンタルは変わっておらず、様子を見ながら売却していく。IPO準備中の銘柄もあるので、今後も影響を注視していく。ファンダメンタルの良い会社に投資していくことが需要。
(6-4)毎年株主総会に出席して意見を述べている。野村證券の株主総会でも発言する予定だ。ジャフコは日本のベンチャー企業を育てる会社として期待しているし、ジャフコの株主にも夢と希望を与えることが大切だ。そう思って毎年発言している。官僚的な保守的な会社ではだめだ!もっと冒険できるような社風にがらっと変えないといけない。震災を受けて、被災地の成長が見込める企業に投資し、復興を支援するような取り組みも必要ではないか?マスコミにも取り上げられるだろうし、将来ファンドを募集するときにも企業イメージが良くなりプラスの効果があると思う。
→毎年貴重なご意見ありがとうございます。昨年の株主総会で○○さんのご指摘を受けて、今回から前期の投資事例を紹介するようになったが、途中入場で見てもらえなかったのが残念だ。前期の投資先のうち4〜5社が自然エネルギー関連。注目が集まり競争も激化するので簡単ではないが、ジャフコのリソースも最大限活用して投資先を支援していく。未上場の会社に長期間投資すること自体が大きなリスクを取っており、冒険だと思う。昨年は投資シェアを高めること(投資先の出資比率を高める)に力を入れており、主体的に取り組んでいく。今期以降もリスクを取ってベンチャー企業発掘に取り組んでいく予定であり、株主様の期待にも応えることになると思う。

いろいろな質問がありましたが、機密保持などを理由としてあまり詳しく回答していなかったような印象も受けました。もちろん答えられないこともあるとは思いますが、もう少し大まかでもいいので株主の質問に答えたらいいのにな〜と感じました。
説明を聞いていると今後期待できそうに感じますが、ベンチャーキャピタルの業績は市場環境次第で大きくブレるので、予想がしにくいですね。長期投資に適した業種なのか判断が難しいと思います。
また以前のようなIPOバブルが来て、新興銘柄が爆上げするような相場環境になったらジャフコの業績も急拡大するんでしょうけどね!私も新興バブルの再来を期待しています(笑)
それにしてもお土産がないのは残念でしたもうやだ〜(悲しい顔)
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2011年07月07日

イー・ギャランティ(8771)2011年株主総会レポート

2011年6月23日(木)10時から、渋谷の渋谷エクセルホテル東急6階プラネッツルームA で開催されたイー・ギャランティ(8771)の第11回定時株主総会に行ってきました。イーギャランティは、伊藤忠系の信用リスク保証会社です。イーギャランティの株主総会に参加するのは初めてです。
2011年6月23日(木)の株価 1,000円(JASDAQ 8771) 100株単位 3月決算
PER 9.0倍、PBR 1.59倍、配当利回り 2.00%、株主資本比率 45.7%
監査費用 1,550万円(売上比 0.47%、営業利益比 2.12%) 監査法人トーマツ
株主優待 なし

   イー・ギャランティ(8771)のホームページ

   イー・ギャランティ(8771)のヤフー株価情報
イー・ギャランティ2011年株主総会
上場以来の株価推移を見ると、千円前後での横ばいが続いています。業績は順調に伸びてきているので、長期保有が報われそうな会社ですね!
イー・ギャランティ2011年株主総会
スケジュール
10:00〜10:23 事業報告
10:23〜10:27 決議事項の説明
 第1号議案 剰余金処分の件 4,000円(前年より千円増配)
 第2号議案 定款一部変更の件 100株単位への変更に伴い単元未満株の扱いを追加
 第3号議案 取締役6名選任の件 5名全員改選 4名再任 2名新任 1名辞任しており実質据置き
 第4号議案 退任取締役に対する退職慰労金贈呈の件 馬場豊吉氏に相当額の範囲内で贈呈
10:28〜10:56 質疑応答 質問者5人 計12件 28分
10:57〜10:59 議案の採決 拍手方式 すべて可決
お土産 なし
飲み物サービス なし と思う
事業説明会 なし

注目の株主総会格付けですが、質問には江藤社長中心に丁寧に答えていました。出席者数も少ないので、質問が出尽くすまで対応していました。一方で10時開催であり株主の出席しやすさは考慮されていません。お土産などはなく株主総会に出席する楽しさもあまりありません。これらを総合的に判断し、イー・ギャランティ(8771)の株主総会格付けは 『D』 としました。
イー・ギャランティ2011年株主総会
今日も多くの株主総会が開催されており、私もイーギャランティが本日5社目の株主総会なので、少し遅刻しての入場となりました。10時から株主総会を開催する会社が圧倒的に多いですが、ぜひ午後からの開催なども検討して欲しいですね!会場の渋谷エクセルホテル東急も株主総会でよく利用されますが、商社系の会社に人気があるのでしょうか?クリエイトレストランツなどもここで株主総会を開催しています。大手商社系はお土産がないのも共通していますね。商社本体はお土産を用意しているらしいですが。

会場内には椅子が(6+6)×7のレイアウトで並べられ、19人(うち女性1人)が出席していました。正面にはスクリーンがあり、事業報告で関連する図表などを表示していました。ただスクリーンと株主席がかなり離れていて、さらに投影されたサイズが小さかったので、後方からはかなり見難かったのではないでしょうか?議長席かスクリーンの位置をずらすなどの改善が必要ですね。狭い会場の割に株主席と役員席がちょっと離れすぎでした。役員の方々はそんなに株主を怖がっているんでしょうか(笑)
イー・ギャランティの監査法人は監査費用が高いと言われているトーマツですが、1,550万円とはかなり安いなと感じました。きちんと交渉すればこの位になるのか、イー・ギャランティは監査の手間がかからない会社なんでしょうか?保証業務なので監査には神経を使いそうな気もするんですが。
株主・出席者数とも少ないので、質問もほとんどなくすぐに終わるんだろうな〜と思っていましたが、意外と質問者が多くて11時頃までかかりました。なので以降のスケジュールが狂ってしまいました(笑)質問したい人が出席していたという感じでした。

質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)株式分割の目的は東証上場への布石だと思うが、分割したのに流動性が上がっていない。流動性向上のため再分割や大株主の売出しはあるのか?
→ご指摘の通り流動性を高めて個人投資家に買ってもらうため1→200株の分割(実質2分割)を行った。イー・ギャランティは金融事業を展開しており、体制を整えつつ将来は東証1部に上場したいと考えている。流動性を高める必要があると考えており、即効性はないが今後も流動性向上に取り組んでいく。
(2-1)業績好調でキャッシュが40億円以上も積み上がっている。昨年の株主総会で自己投資は抑えていくと言っていたが、手元キャッシュをどう活用していくのか?配当性向を上げたり赤十字へ寄付したり活用策は色々ある。
→手元キャッシュは前期末で43億円ある。イーギャランティは保証事業を行っているのである程度のキャッシュは必要になる。現状で1,400億円ほど保証残高があるので、残高の3%位の現金を持っていることになる。今は保証残高を増やしているので、3%というのは適正な水準と考えている。
(3-1)昨年の株主総会で、イー・ギャランティは知名度が低いのでIRに力を入れていくと言っていたが、特に何もしていないように感じる。IR問い合わせ先もメールアドレスがなくなり電話だけになった。
→株主説明会は機関投資家向けのみ実施している。今後は個人投資家向けにも積極的に取り組んでいきたい。メールでの問い合わせは前向きに検討していく。
注記)大手商社系の会社でさらに顧客も企業相手ということで、あまり個人投資家は相手にしていない様に感じてしまいます。他の会社もそうですが、中小型株で個人投資家と機関投資家を差別的に扱うのは問題だと思います。中小型株の流動性を高めてくれるのは主に個人投資家なので、もっと個人投資家を大事にする必要があると思います。ブログなど個人投資家に直接届くメディアも浸透しているので、株主説明会や決算説明会など機関投資家だけではなくて個人投資家にも門戸を開いてほしいですね!
(4-2)東日本大震災の被災企業に対して、現状は政策的な支援で倒産が押さえられているが、政策が終われば倒産リスクが高くなる。今期以降の業績への影響とリスク変化に応じた保証料率のコントロールはどのように行っているのか?
→大震災のあと支援策が打たれていたり、手形の不渡りが起きないような対策を取っているので、倒産件数は減少している。今後は倒産も増加してくると考えている。阪神大震災の時も翌年に倒産件数が全国的に増加した。被災地域の保証に慎重になるというのも問題なので、丁寧に一つ一つのリスクを調べて、クレジットクランチを起こすことがないように慎重に審査している。非常に微妙な問題ではあるが、倒産の増加も考慮した保証料率の設定を行っている。
(5-2)以前にも増して不確実な世の中になっており、リスク移転ニーズは今後も高まりイー・ギャランティにとって追い風だと思うが、一方でリスク取引を引き受ける金融機関が減っているのではないか?
→現在の金融機関の引受姿勢は積極的です。サブプライムショックの際にはイー・ギャランティの保証先でも倒産が増えたが、何とか収支ラインを守って乗り越えることができた。また今後倒産の増加が予想されているが、それを織り込んだ保証料率の設定ができていることも評価されている。金融機関も含めて投資家の方々の引受姿勢は積極的です。
(6-3)震災の引当として将来に向けてということで2,900万円を計上しているが、この期間設定は?
→(唐津秀夫 取締役経営管理部長)保証リスクの自己保有分と子会社のファンドで保有している分について、四半期ごとに一定の実績率を見積もって引当金を計上している。3月末は大震災も発生したので、通常の引当以外に被災地域の保証債権をすべて洗い出し、1件1件航空写真と照合して被災している会社については全額引当処理を行った。先ほども質問があったように、今後2次的な倒産も増えてくると思うが、この分については通常の引当の中で処理していく。

(7-3)契約期間はほとんどが1年ということだが、今回の様に突発的な出来事が起こることを考えると、1年という契約期間は適切なのか?
→保証会社とすれば本当は短い方がいいというのが本音だが、お客様からすると最低でも1年くらいは保証期間がないと保証してもらう意味がないということで、両者の間をとり1年にしている。今までの実績もあり、突発的な事態が発生したとしても1年程度であれば倒産リスクなども保証料率に十分に織り込めると考えている。リーマンショックも乗り越えることができた。2年目以降については再度審査を行って保証先を見直すので、場合によっては保証をお断りすることもある。
(8-3)社員の平均勤続年数が2.6年というのは短すぎる。東証上場でも障害になるのでは?
→イー・ギャランティは設立10年目の会社であり、最も長く在籍していても10年となる。離職率は5%程度で非常に低い。現状で100名ほど社員がいるが、結婚退職なども含めて毎年5名程度の退職にとどまっている。さらには毎年新入社員を10名ほど採用しているので、どうしても平均勤続年数は短くなる。
(9-3)今後は5年、10年経つと平均勤続年数は伸びていくのか?
→毎年新入社員を10名くらいずつ採用しているが、3年間で30名採用したうち辞めたのは3名ほどで、新入社員の定着率は高い。今後は平均勤続年数も伸びていく。
(10-4)3年くらい前のインタビューで社長が10年後の経常利益目標として、50〜100億円を目指すと言っていたが、この目標は現在も変わらないのか?前期の7.5億円というのは長期目標の進捗状況としてどう評価しているのか?現在の伸び率では目標には達しないと思うが今後の成長戦略は?
→上場時のインタビューでご指摘のように答えたが、基本的な考え方は変わっていない。クレジットリスク事業の裾野は大きいと実感している。10年後の目標なので年ごとの目標などはないが、現状では順調に進捗していると考えている。成長率については、保証事業なので保証残高を一気に増やすというのは大きなリスクがある。毎年経済環境に合わせて審査手法も改善しているが、一気に残高を増やすと審査手法の妥当性も評価しにくくなるし、突発事項に対して対応できなくなる恐れもある。保証残高の一定割合ずつ増やしていくというのがイー・ギャランティの方針です。現状は倒産率が低いので、保証料率を上げていくというよりは保証残高を増やしていくことに力を入れている。今後倒産が増加する可能性もあり、その場合は保証料率を上げていくことになる。保証残高を増やした中で保証料率を上げることができれば、利益も安定する。今後も長期的な目標を見据えて努力していきたい。
(11-4)イー・ギャランティは良い会社だと思うが、BtoBの会社で一般的な知名度は低い。今日も女性の出席者は私だけでびっくりした。知名度が低いので株価も低く流動性も高まらないと思う。先ほどIR活動について質問があったが、広報活動にももっと力を入れる必要があるのではないか?
→銀行や企業にはダイレクトメールなどを送っているが、認知度が低いという指摘はその通り。雑誌以外にも土曜日昼のニュース番組でCMを流すなど、低コストの範囲内で広告広報を強化していきたい。
(12-5)機関投資家向けのIR活動を強化すると説明があったが、現状の開催回数や今期の開催予定、3年後の開催回数・参加人数などの目標、どのくらいの規模の会場を借りて説明会をやりたいのかなど具体的に教えて欲しい。
→年2回機関投資家向けの説明会を実施している。今期も2回開催予定。他にも機関投資家を個別訪問して年20回程度のミーティングを行っている。1回ではなかなか理解してもらえないので、開催回数が多くなっている。今後も開催回数を増やせるように努力していきたい。一方で3年後の目標などは現時点ではない。ご指摘の通りだと思うので、目標も考えながら進めていきたい。
注記)今までにないような質問ですね。機関投資家の方?あるいはIR支援を行っているんでしょうか?もしかしたら貸会議室の運営をしているのかもなどと想像してしまいました(笑)

以上で質問も出尽くし、質疑応答は終了となりました。江藤公則社長は他に質問はありませんか?と呼びかけていて、株主との意見交換を積極的に行おうという姿勢が感じられ好印象でした。
残念なのはIRに対する考え方です。イー・ギャランティの時価総額は40億円以下であり、なかなか機関投資家の投資対象にはならない規模です。機関投資家向けは時価総額が100億円を超えてからでも十分ではないでしょうか?時価総額が小さいのに機関投資家がまとめて保有してしまうと、さらに流動性が低下してしまいます。そうなると機関投資家は売るに売れなくなるので、会社側に自社株買いで引き取る様に要求したりします。市場で売り出したら大暴落してしまうけどホントにそれでいいの?と言外に匂わせてくるんでしょうね!手元キャッシュが多いイー・ギャランティなどまさにぴったり嵌りそうですね。
そんな機関投資家よりはまずは個人株主を地道に増やしていくことが重要だと思います。中小型株はもっと個人投資家を大事にして欲しいと切に感じますね。
イー・ギャランティの個人投資家向けのIR活動にも注目していきたいと思います。
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ひらめき
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2011年07月06日

一六堂(3366)2011年株主総会レポート

2011年5月30日(月)10時から、東京銀座の銀座ラフィナート 7階 日光の間 で開催された一六堂(3366)の第17回定時株主総会に行ってきました。一六堂は関東の主要駅周辺エリア中心に高級居酒屋八吉などを展開している会社です。一六堂の株主総会に参加するのは初めてです。
2011年5月27日(金)の株価 19,370円(名証セントレックス 3366) 1株単位 2月決算
PER 16.7倍、PBR 2.03倍、配当利回り 1.01%、株主資本比率 34.2%
監査費用 2,500万円(売上比 0.04%、営業利益比 0.14%) 監査法人トーマツ
株主優待 なし

   一六堂(3366)のホームページ

   一六堂(3366)のヤフー株価情報
一六堂2011年株主総会
上場以来の株価推移は下落傾向が続いており、下げ止まったのかなと思えばまた下がると言う感じで、なかなか底が見えない展開が続いています。名証セントレックス市場上場という点もあると思いますが、それにしても株主としては含み損の増える展開でイライラしていると思います。居酒屋業界は東日本大震災以降さらに厳しい環境ですが、一六堂の業績も最近は伸び悩み気味です。
一六堂2011年株主総会
スケジュール
10:00〜10:20 事業報告
 10:01〜10:02 東日本大震災について柚原洋一社長からお悔やみの言葉
 10:05〜10:09 監査報告 藤木学常勤監査役
 10:09〜10:18 営業報告 柚原洋一社長からポイントを絞って読上げ報告
 10:19〜10:20 東日本大震災の影響について柚原社長から説明
10:20〜10:26 決議事項の説明
 第1号議案 取締役6名選任の件 6名全員改選、全員再任
 第2号議案 監査役1名選任の件 1名辞任に伴い1名新任
10:26〜10:44 質疑応答 質問者2人 計9件 18分
10:44〜10:46 議案の採決 拍手方式 すべて可決
10:46〜10:47 新任監査役挨拶 名前だけではなくて抱負なども述べていました
お土産 なし
飲み物サービス なし
事業説明会 なし

注目の株主総会格付けですが、お土産もなし、飲み物もなし、事業報告会もなしというないない尽くしなので、どうしても低評価になってしまいます。もう少し株主とコミュニケーションを図る場として株主総会を位置付けて欲しいものです。最後株主総会会場出口で株主を見送っていたのは良かったと思います。これらを総合的に判断し、一六堂(3366)の株主総会格付けは 『D−』 としました。
   議決権を有する株主数     1,446名、その議決権数   85,307個
   出席株主数              28名、その議決権数   55,649個
   議決権返送             259名、その議決権数    5,443個
   議決権返送&出席株主数     287名、その議決権数   61,092個
一六堂2011年株主総会
一六堂の株主総会は、毎年銀座の銀座ラフィナート(旧京橋会館)で行なわれているようです。
今年の株主総会は東日本大震災の影響を受け、地震などが発生して株主総会の継続が困難な状況になった場合は審議より決議を優先させていただく、と言われることが多いですが、その前提として株主総会が行なわれている建物は耐震性が十分あり、地震が発生しても大丈夫という説明があります。
一六堂の株主総会では建物の耐震性についての説明はありませんでした。少し古めの建物なので耐震性に問題がありそうに感じました。会場内は椅子のみで隠れる場所もなかったですし(笑)
どの会社でも同じように決議を優先すると言っているので、信託銀行などがそうアドバイスしているのかもしれませんが、私は「株主総会の決議より株主様の安全を第一に優先させて頂きます!」と言ってくれるような会社に投資したいですね。大体決議なんて取らなくても事前に必要な賛成票は集まっているのがほとんどなので、「前日までの集計で過半数の賛成票が集まっているので、決議事項はすべて成立しています。ですから地震が発生した場合は指示に従い避難してください」という説明でいいと思います。

一六堂については株主総会の情報もまったく無く、どんな感じなのか分かりませんでしたが、飲み物サービスやお土産も無いないない尽くしの株主総会でした。出席しても面白みはほとんどありません。
出席者は28名と発表がありましたが、ほとんどがスーツ姿の男性で、取引先や社員株主などの関係株主のようです。もちろんこういった方々は質問しないので、毎年30分程度であっさりと終わっているようです。たまに質問が出るともう少し長くなることもあるそうです。
一六堂2011年株主総会
会場内には椅子のみが並べられ、(5+5)×10のレイアウトで100人分の席が用意されていました。株主数が1,446名なので15人くらいの出席者数なんだろうな〜と思っていましたが、30人弱もいて少し驚きました。ただスーツ姿の人ばかりだったので、関係株主が顔を出しているだけのようです。スーツ姿の方々は後方に座っていて、前方はガラガラという感じでした。私は標準的な株主総会の出席者数の目安として株主数の1%程度と考えています。
スクリーンなどはなく、会場内中央に質問用のマイクが1本用意されていてそこで質問する形式でした。

営業報告は柚原洋一社長が、事業報告を抜粋して読上げる形式でした。決算説明会も開催しているんですから、その時のプレゼ資料などを使ってもっと分かりやすく説明すればいいのにと感じました。柚原社長は緊張しているのか、少し落ち着きがない感じがしました。
続いて決議事項について説明があり、この時点で10時26分です。例年通りの進行です(笑)
今年は珍しくけっこう質問があったので、50分弱コースとなりました。株主総会終了後には、役員の方々はすぐに退席してしまったので、今年は長くて疲れたのかな〜と思いましたが、会場出口に移動して株主を見送っていました。これはとてもいいことですね。でもやはり早く帰ってもらいたいのか、エレベーターホールの方へどうぞどうぞと言う感じで誘導していましたわーい(嬉しい顔)もっとお話しを聞きたかったんですけどね!
まあほぼ予想通りの株主総会でしたが、出席者数も少ないんですから椅子のみではなくテーブルも用意して欲しいですし、ペットボトルの飲み物やちょっとしたお土産くらいあってもいいのになと感じますね。わざわざ名古屋から来たのにお土産もなしというのは残念です。

東日本大震災の影響については、幸いなことに人的な被害は無く、軽微な物的被害があった程度です。ただ震災後は客足が激減し、一時は前年に比べて半分程度にまで落ち込んだ。しかし4月初旬頃からはっきりと回復傾向が現れてきて、現在では震災の影響は見られないほどに回復しているそうです。一六堂は今期の業績も公表していませんし、月次の業績開示もありません。何も情報がない状況なので心配していましたが、客足が戻っていると聞いて少し安心しました。

質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)今期の計画は未定となっているが、現在では震災の影響から回復しているのなら、早急に今期の見通しを発表する必要があるのではないか?外食企業は月次売上げを開示しているのに、なぜ一六堂は開示していないのか
→客足は回復しているものの夏場には計画停電の実施もあるかもしれないので、先行きの見通しが不透明な部分がある。第1四半期決算を発表する7月中旬には今期の計画を発表したい。月次売上げの開示についてはご意見を参考にさせて頂く。
(2-1)柚原社長はホームページでも約束を守ることが大事だと言っているが、最近業績の下方修正が続いている。色々な要因はあるのかもしれないが、業績目標は株主との約束ではないのか?
→最近の新規出店店舗では計画ほどに業績が上がっていない部分もあり、下方修正につながっている。もっと新規出店にあたっては精査していく必要があるし、業績目標の精度も高めていく。
(3-1)不採算店からは早期に撤退して不採算店ゼロというのが一六堂の方針だと思うが、もつ鍋業態の撤退判断が遅れたのはなぜか?
→もつ鍋業態は冬場は利益が出るが夏場は厳しいこともあり、閉鎖や牛たんのお店仙台牛たん 荒への業態転換を行なっている。
(4-1)ここ2〜3年の業績下方修正はもつ鍋業態の不振という理由が多いが、なぜ判断が遅れたのか?
→もつ鍋業態は季節変動は大きいものの、1年を通してみれば赤字ではなく利益は出ているので不採算店ではない。業績が下方修正となったのは、もつ鍋業態の計画に対して未達となったためであり、赤字になっているわけではない。

(5-1)監査法人は大手のトーマツになっていて、2,500万円も払っている。会社の規模と比較しても監査費用が大きすぎる。中堅の監査法人などに変えれば1,500万円くらいになるのではないか?
→トーマツには長くお世話になっている。他の監査法人と見積もり比較などは行なったことは無いが、同業他社と比べて監査費用が高いとは思わない。トーマツが監査していると言うことで株主の方々にも安心してもらえると思っている。
注記トーマツが監査しているから安心というのは、何か悪いことをやっていそうな会社の常套句であり、こんなことを言われると逆に一六堂は何かやましいことがあるのか?と心配になってしまいます。監査法人の威光を借りないと株主に信用してもらえないような会社では困ります!
(6-1)監査費用についてもせめて複数見積もりを取って比較するくらいのことはして欲しい。
→貴重なご意見として参考にさせていただく。
(7-1)決算説明資料ではIR活動の強化により株主数が増加したと書いてあるが、具体的にどんな活動を行なっているのか?今年は名証IRエキスポにも出展しないようでIR活動が後退しているのではないか?名証を卒業して東証に上場するので名証のイベントには出展しないのか?
→(森健一 取締役IR担当)前期は証券会社主催の個人投資家向け会社説明会を2回、アナリスト向けの決算説明会を2回行なった。名証IRエキスポへの出展についてはまだどうするか決めていない。
(8-2)食肉で衛生面の問題が大きく報道されているが、一六堂の衛生・品質管理に対する取り組みはどうなっているのか?赤川監査役が辞任するが、衛生面での発言を行なっていたと書いてある。辞任して衛生面での監査は大丈夫なのか?
→(宇佐美 取締役営業本部長)一六堂には生肉を扱っている店はないが、加熱して提供している肉についてもしっかりと管理していく。担当者を集めて衛生管理については徹底させているし、細心の注意を払って営業している。鮮魚や野菜については市場での買参権を持っており、産地や品質などを吟味して仕入れている
→(藤木学常勤監査役)赤川監査役が衛生面の監査を行なってきたが、私も外食の経験があり赤川監査役とともに店舗を回ったりして衛生面の監査も行なってきた。なので辞任後も衛生面の監査に問題はない。ドイツでは野菜でもO114の問題が出てきており、今後も衛生面の監査にも力を入れていく。
(9-1)東日本大震災の影響で買参権を持っている塩釜も大きな被害を受けたが、店舗での鮮魚の品揃えなどで影響はないのか?また復興のための支援策についてはどんな取り組みをしているのか?
→塩竃には営業所があるが、2階が事務所で1階が作業場になっている。津波では1階の備品が流された程度の被害だった。塩竃の市場はすでに再開しているが、周辺の漁港に水揚げされた魚を運んできて市場を開いている。そのため現状では仕入れを控えている。
店舗への影響については、八吉で扱っている鮮魚の8割は島根の浜田漁港で水揚げされた魚であり、塩竃からはきんき中心に仕入れていた。そのため店舗の品揃えへの影響はそれほどない。現地の復興への支援としては炊き出しなどを行なっているが、現地の漁業組合の方などとも話し合い協力していく。

以上で質疑応答は終了となりました。
回答は社長中心に一部担当取締役や監査役から回答というバランスの取れた対応でした。ただあっさりとした回答も多くて、質問数の割に質疑応答の時間は短かったなと言う印象です。
その後議案の採決が行なわれ、無事株主総会は終了となりました。
株主総会終了後に少し役員の方々とお話させて頂きましたが、柚原社長は東証上場は常に目指していると語っていました。名証セントレックス市場ではなかなか注目もされないので、早く東証上場を目指して欲しいですね。名証IRエキスポについては、毎年参加申込みは6月に行なっているので、まだ参加するかどうかは決めていないということです。せっかくの機会なので、今期の見込みも発表した上で、柚原社長から今期の計画についてしっかりと語って欲しいな〜と感じました。

私の場合一六堂の含み損が拡大する一方なんですが、持ち続けるべきか損切りすべきか判断に迷いますね。足元の業績が回復傾向なのは安心材料ですが、会社の現状を株主に理解してもらおうという感じはあまり伝わってきませんでした。こういった時だからこそ、経営者としてもっと株主に足元の状況などを積極的に語って欲しかったと思います。株価も下がる一方で心配している株主も多いと思うので、IR活動にももっと力を入れる必要があります。IRホームページは情報が少なすぎます。
今後どうすべきかは、会社側の対応なども見ながらじっくり考えさせていただきますexclamation×2
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ひらめき
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ゼンショー(7550)2011年株主総会レポート2

2011年6月21日(火)10時から、渋谷のC.C.Lemonホール で開催されたゼンショー(7550)の第29回定時株主総会に行ってきました。ゼンショー(7550)2011年株主総会レポート2では、ゼンショー(7550)2011年株主総会レポート1に続いて、質疑応答中心にまとめています。

質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(2-2)今期は30周年になるが記念配の計画はあるのか?海外展開を強化していくが、株主を海外視察に招待して欲しい。
→配当性向は20〜30%を目途としている。リーマンショック時には一時的に業績が落ち込んだが、回復に自信があったので配当は減らさなかった。前期も増配したが業績を伸ばすことで増配していきたい。10周年、20周年の時にも社内ではビール一杯も飲んでいない。外食世界一を目指しているので周年にはこだわっておらず、30周年記念配は考えていない
業績を伸ばすことが経営の背骨だと考えているので、業績を大幅に向上させていきたい。利益が伸びれば1株当たりの利益も増えて、基本的に株価も上がっていくはず。経営と株主を車の両輪として、ゼンショーを大きく成長させていきたい。まだまだゼンショーの株価の市場評価は低いと思っているので、株価の向上で株主に報いていきたい。海外視察は株主が20万人もいるので物理的に無理で、一部の株主だけ招待すると不公平になる。その代わりにサポーターズクラブを作ったので、ぜひメンバーになって欲しい。海外での展開についても積極的に伝えていく場にしていきたい。運営には経費がかかるので年間2千円ほどの会費を頂いて独立採算で運営している。
注記)小川社長一押しのサポーターズクラブについては、受付でパンフレットを渡されましたわーい(嬉しい顔)周年を祝わないというのも一つの考えかもしれませんが、社員や取引先、金融機関、株主などのステークスホルダーの協力のおかげもあって30年目を無事迎えられたんですから、労をねぎらうという意味も込めてちょっとしたお祝いくらいしてもいいと思うんですが、小川社長は社内でもビール一杯飲んでいないと自信たっぷりに語っていました。俺の指示通りに動いてきただけなんだからお祝いなど必要ない!そんな暇があったら仕事しろ!という感じなんでしょうか?私のなかでは小川社長はかなり怖い人になっています(笑)
外食日本一も達成しましたし、30周年も迎えたんですから何か記念行事を行っても良いと思いますね。その方がまた新たな気持ちで外食世界一に向けて頑張れるのではないでしょうか?
周年にはこだわらないということは、結婚記念日なんかもまったく気にしていないのかな?ちょっと気になりました。ちなみに結婚30年目は真珠婚式だそうです。
ゼンショーの株価評価はまだ低い!とも語っていましたが、M&Aの連続で財務内容が悪く、PBRが3.5倍という面から見るととても割安とは言えません。今後外食世界一に向けてさらに利益が伸びるから現状のPER15倍は割安だということなんでしょうが、将来の業績は誰にも分かりませんし、海外展開の成功が約束されているわけでもありません。小川社長は中期計画も自信満々に説明していましたが、過去の利益推移を見ると赤字にはなっていないものの、かなり変動が大きいことが分かります。今後業績の伸び、特に利益がどのような推移を描くのか、要注目ですね。
ゼンショー2011年株主総会
(3-3)昨年は横浜で株主総会を開催したが、株主の一番多い場所で開催すれば誰も文句は言えないと申し上げた。今年は都内に戻してくれてありがとうございます。売上でマクドナルドも抜いたし、配当利回りも良くて株主優待まで付いてくるので、株価は年初来高値を更新すると思う。ぜひその前に買い増ししたい。
→(小川社長)ぜひ頑張って買い増ししてください(笑)
ゼンショーの株価は千円程度だが、外食日本一なのでマックの株価2千円、配当20円も早く抜いて欲しい。社長の話を聞いているとマックの株価に近づきそうに感じたので、私ももっと買い増していきたい(会場から大きな拍手 マックの株価を抜いてほしい株主が多いようです
→売上はマックを抜いたが、まだまだだと思う。店舗のレベルにも満足していない。さらに店舗を磨き上げていくことが成長の王道だと考えている。今日は詳しく説明する時間がないが、今期はこの部分に力を入れてシステマチックにやっていく。マックの配当金額が20円ということだが、そんなものはすぐに突破しますよ(笑)ミニマム10の1株利益を計算してもらえばすぐに分かる。最低でも配当性向20%を維持するので、自然と増配になる。激励いただいたが身を引き締めてきちっと売上・利益を伸ばしていきたい。
注記)私の聞き間違いかもしれませんが、日本マクドナルドの配当は年30円です。ゼンショーの配当は年14円なので20円ならすぐ抜けるかもしれませんが、30円だと現状の倍以上の利益が出ないと抜けません。小川社長の嫌いな記念配を行うなら別ですが(笑)
売上はマックを抜きましたが、純利益ではマックは平均的に100億円以上を稼ぎ出しています。ゼンショーの3倍近い数字なので、小川社長の言うようにまだまだだと思います。
(4-4)順調に成長していて安心しているが、不安要素としてすき家は深夜の強盗件数が多いというイメージがある。人件費を考えたら対策を取るより強盗された方が利益が上がるのかもしれないが、社会的責任などを考えると対応も必要だと思う。深夜の強盗対策はどうなっているのか?
→防犯対策については業界でも最先端の取り組みを行っている。具体的には店舗内外に8台の防犯カメラを設置しており、強盗が入ってくるところから店内での動き、逃げていくところまですべて撮影できている。映像はすぐに警察に提供して検挙活動に入ってもらっている。そのため通常の強盗検挙率の倍くらいの高い検挙率につながっている。こういった効果なのか直近では強盗件数が大幅に減っている。
もう一つはメディアの取り上げ方にも問題がある。再三メディアには申し入れを行ってきたが、強盗が入ったことを面白おかしく取り上げており、それが新たな強盗を生んでいるという過去の明確な因果関係がある。強盗の報道をしないでくれとは言わないが、責任あるメディアとして痴漢や強盗などを面白おかしく取り上げるのは止めて欲しい。以前はそんな報道が多くて模倣犯が増加した。しかしそうした奴らはすぐにパクられるし、従業員にも怪我を負わせているので強盗傷害で10年くらいの判決が出ている。強盗は若い奴らが多くて本人は気楽に考えてやっているようだが、強盗や強盗傷害は重大な犯罪なので、人生を棒に振ってしまうことになる。今までもそのように説明してきたが十分に認識して欲しいし、これからも周知徹底していきたい。強盗件数も減っているし、被害金額も2年前の半分以下になっている。具体的に説明できない対策も多いが、効果はしっかりと出ている。
すき家の強盗被害が騒がれたが、よく調べてみると実際はコンビニの方がはるかに強盗被害が多い。誤解を恐れずに言えば、すき家に何か弱点はないのか?という目で見るメディアもあり、強盗が大きく取り上げられた面もあると思う。おかげさまで最近はそのような報道はなくなった。さらに防犯対策は進めていく。深夜のシフトについては1オペ(1人勤務)などとメディアで騒がれているが、入客数に対して適正なシフトという経営の基本は揺るがない。本部でも24時間365日体制で店舗の状況をリアルタイムに見ることができる。不審な動きはないか?お客様の安全は守られているか?という点から常にチェックを行っている。
注記)小川社長は周知徹底を図っていると答えていましたが、一般的にはまだすき家は強盗が多いというイメージが強いと思います。説明のように色々と対策を行い、検挙率も高くて強盗件数も大幅に減っているなら、もっとそのことをPRする必要があると思います。事業報告では色々な点について言及していたので、強盗問題についても積極的に説明した方がいいのではないかと感じました。
 2011年10月にすき家強盗多発!と問題になりました → 牛丼すき家で強盗多発!

(5-5)今後成長のための投資資金も必要になってくると思うが、流動資産が流動負債より少ない。成長資金をどう手当てしていくのか?
→前期も250店以上出店しながらフリーキャッシュフロー(FCF 営業キャッシュフローから投資キャッシュフローを引いた残り。会社が借金返済や投資などに自由に使えるお金を表している。)を80億円以上残すことができた。うち54億円を負債の返済に回した。2014年3月期には現状15.3%の自己資本比率を25.1%まで高める計画。PL(損益計算書)の改善でCFがリッチになり、バランスシートも徐々に改善されてくると考えている。この10年を振り返ると売上は20倍位に伸ばすことができた。利益面ではまだ満足していないが、バランスシートも改善できるような体制が出来てきた。今後はバランスシートも改善させながら成長していきたい
注記)確かに上記の表の通り、売上は大幅に伸びています。コロワイドの蔵人社長が以前は同じくらいの売上だったのに、大きな差を付けられてしまったと嘆くのもよく分かります。M&Aをすれば売上は増えますが財務内容は悪くなりますし、赤字など何かしら問題を抱えている会社を買収することになるので、立て直しに時間がかかったり利益面でマイナスの影響が出たりします。今後は利益面でも増益効果が出てくるようなので、大きなM&Aがなければ財務面でも改善が進みそうです。海外展開をどのように進めていくかが気になりますね。
(6-6)株主優待制度の変更で優待総額はどの程度減ったのか?優待券の使用率は?
→株主公平の点から株主優待制度の見直しを行った。持ち株数は様々なのでトータルの利回りが近くなるように見直した。株主優待制度の見直しで(100株株主は年間6千円から2千円に減り1/3になった)優待金額は6億円から4億円に減った。株主優待はすき家牛丼の具などの代替品とも交換できるが、店舗で使った場合の会社負担は原価部分になるので、額面金額の34%位になる。株主優待券で千円払っても会社側の実質的な負担は340円+事務コスト程度になる。社内外から株主優待は手厚すぎるので止めろという声もあるが、業績も伸びておりこの程度の優待は継続できると考えている。
注記)機関投資家などの大口株主や海外投資家から株主優待制度について反対が出るのは理解できますが、社内からも反対の声があるというのは少し驚きました。どんな立場の人が反対するんでしょうね?株主優待券の処理がめんどくさい現場担当部門や経理部門などでしょうか(笑)
ゼンショーは外食日本一を達成しましたが、株主優待も含めた株主還元では外食の中でも低位に甘んじていると思います。株主優待も日本一を目指してくれたら嬉しいんですけどねわーい(嬉しい顔)
(7-6)各議案の決議状況は開示されるのか?
→(湯原隆男常務取締役CFO)東証のエディネットEDINETを使って開示するので見てほしい。

 EDINETはこちら 次項有 有価証券報告書等の開示書類に関する電子開示システム
下の方の閲覧の中の 有価証券報告書等をクリックして、次の画面でEDINETコードにE03291と入力するか、提出者名称にゼンショーと入力して検索するとゼンショーの最近の開示資料を見ることができます。その中の6月23日付臨時報告書が今回の株主総会の議決権の行使状況報告になります。小川社長の取締役就任への反対票は3,528個で、社内取締役では息子?の小川一政取締役の3,855個に次ぐ反対票となっています。一番最後に書いてありますが、会場に来て拍手をした大部分の株主の賛否はこの集計に含まれていません。どこの会社でもそうですが個人株主は軽視されていますよね!
ゼンショー2011年株主総会
この時点で11時46分となり、小川社長から審議も十分に尽くしたので最後の質問にして欲しいとの発言がありました。まだ30分少々しか経っていないんですけどねがく〜(落胆した顔)
(8-7)(女性)ささやかな年金暮らしだが、昨年の株主総会でサポーターズクラブに入った。しかし何も送られてこなくて、連絡したら漏れていたとの回答だった。会費も取っているんだからきちんとして欲しい。先ほど会費が2千円ということだったが実際は千円です。トップの方は金銭感覚が違うんだなと感じた。広島から来ているのでお店に食べに行くというより何か送ってもらった方が嬉しい。
→手違いがあり申し訳ない。サポーターズクラブも事務管理のレベルを上げていく。広島の店も増えているのでぜひ利用して欲しい。ピザなどの交換商品も私も試食してチェックしているのでぜひ利用して欲しい。

注記年金生活をしている方は年金額が少ないのを不満に感じているのか、ささやかな年金と強調する人が多いですが、その原資は誰が支払っているのか考えて欲しいものですね。我々の世代はそのささやかな年金さえもらえない可能性が高いのに、現在受給している人からささやかな年金だ!なんて言われると悲しくなります。それならいっそのこと年金制度をやめてしまって、積立金はすべて各個人に返して欲しいですね。株主総会とは何も関係ありませんが、つい年金制度に対する不満が出てしまいましたがく〜(落胆した顔)

以上で質疑応答は終了となりました。12時くらいを終了の目安にしているのかもしれませんが、年に1度の株主との直接対話の場ですから、もう少し質疑応答の時間を確保して欲しいですね。
中期計画や今後の戦略などは、株主総会後に経営説明会を開催する2部制にして質疑応答も行うという形式の会社も増えています。ただ会社側の考えを一方的に伝えるだけではなく、株主総会を株主とのコミュニケーションを図る場としてもっと活用して欲しいと感じました。
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ゼンショー2011年株主総会
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2011年07月05日

ゼンショー(7550)2011年株主総会レポート1

2011年6月21日(火)10時から、渋谷のCCLemonホール で開催されたゼンショー(7550)の第29回定時株主総会に行ってきました。ゼンショーは、牛丼のすき家、ココスなどを日本全国で展開する外食日本一企業です。
ゼンショーの株主総会に参加するのは、2009年に続いて2回目です。
 次項有 2009年のゼンショーの株主総会概要レポート 
2011年6月21日(火)の株価 1,026円(東証1部 7550) 100株単位 3月決算
PER 14.8倍、PBR 3.45倍、配当利回り 1.36%、株主資本比率 15.6%
監査費用 17,200万円(売上比 0.05%、営業利益比 0.97%) あずさ監査法人
株主優待 3月末と9月末の株主に対し、株数に応じて食事券贈呈
 詳しくは 次項有 ゼンショーの株主優待情報ページ

   ゼンショー(7550)のホームページ

   ゼンショー(7550)のヤフー株価情報
ゼンショー2011年株主総会
株価推移を見ると、ここ3年ほどは順調に推移しています。マクドナルドを抜いて外食日本一も達成しています!そのため株主総会でも厳しい質問は無く、経営陣を褒め称える株主が目立ちました。ただM&Aで成長してきたので財務内容は悪いですし、売上の伸びに対して利益水準はそれほど高くない点は注意が必要です。
ゼンショー2011年株主総会
スケジュール
10:00〜11:08 事業報告
11:08〜11:13 決議事項の説明
 第1号議案 剰余金処分の件 7円
 第2号議案 持株会社化に伴う当社子会社との吸収分割契約書承認の件
 第3号議案 定款一部変更の件 上記持株会社化に伴う定款変更
 第4号議案 取締役8名選任の件 8名全員改選 全員再任
 第5号議案 会計監査人選任の件 任期満了に伴いあらた監査法人を選任
11:13〜11:48 質疑応答 質問者7人 計8件 35分
11:48〜11:51 議案の採決 拍手方式 すべて可決
お土産 なし
飲み物サービス 緑茶、ウーロン茶、コーヒーなどのペットボトルのサービス
事業説明会 事業報告の中で小川賢太郎社長が詳しく説明
懇親会 なし

注目の株主総会格付けですが、事業報告は小川社長自ら詳しく説明しており、飲み物も用意されています。一方で質疑応答の時間は途中で打ち切られ35分しかありませんでした小川社長の言いたいことを一方的に伝えて、株主の声を聞く考えはあまり無いように感じてしまいました。これらを総合的に判断し、ゼンショー(7550)の株主総会格付けは 『D−』 としました。
ゼンショー2011年株主総会
今日も多くの株主総会が開催されており、私もゼンショーが本日4社目の株主総会になります。セブン銀行の株主総会からスタートし、みずほフィナンシャルグループ、エーザイの株主総会に続いてゼンショーの株主総会に参加しました。当初の計画では3社回っても10時過ぎには会場入りできると考えていましたが、他社で思った以上に時間を取られたり、会場のCCLemonホールが渋谷駅から遠いうえに分かりにくいということもあって、大幅に遅れて到着しました。一昨年まで株主総会の会場だった東京ドームシティ JCBホールだったら便利なのにね。
受付を済ますと横でペットボトルのサービスがあり、ゼンショーマーク入りの緑茶・ウーロン茶・オレンジジュース・カフェオレ?などから好きなものを選ぶことができました。炎天下の渋谷の街を迷いながら遠回りして歩いてきたので、冷たい飲み物はありがたいですね。そして係員に2階席に案内されました。1階席にはいくぶん余裕がありましたが、遅れてきたら2階席に案内されるのでしょうか?そういえば一昨年も2階席でした。
日経新聞に、東日本大震災の影響で経営者の今後の見通しを聞きたい!ということで、株主総会への出席者が増えているという記事があり、ゼンショーも昨年と比べて出席者が2倍以上増えていると書いてありましたが、私の印象では一昨年と比べると出席者が減っているように感じました。昨年は会場が手狭になった影響か横浜での開催になり、出席者が大幅に減ったものと思われます。私もわざわざ横浜までは行きませんでした。なのでゼンショーに関しては開催場所が横浜から都内に戻ったので出席者が増えたというのが正しいと思います。
ゼンショーは今年も株主総会のお土産なしです。同業の吉野家、松屋フーズはお土産を用意しているので、この辺りも個人株主への姿勢の違いが現れています。株主優待制度についても社内外から廃止せよという意見があるそうで、俺が反対を押し止めているんだから感謝しろ!的な感じも醸し出していました。全般的なイメージでは、あまり個人株主には優しくない会社なんだな〜と感じてしまいますね。ゼンショーは主に個人を顧客とした外食企業なんですから、個人の消費者に支えられている会社であり、もっと個人株主を大事にしてもいいと思うんですけどね。

到着時には事業報告の最中で、小川社長自らプレゼンソフトを使いながらゼンショーの現状や今後について詳しく説明していました。単に招集通知を読上げるより詳しく説明するのはとても良いことですが、一方で質疑応答の時間はわずか35分しかなく、審議も十分に尽くしたと一方的に宣言して打ち切りとなってしまいました。2009年も途中で打ち切ったとはいえ74分間質疑応答があったのと比べると半分以下になってしまいました。小川賢太郎社長には株主の声を聞こうという考えはあまり無いようです。自分の考えを一方的に説明し、株主は黙って従えばいいと言われているように感じてしまいました。一昨年も感じましたが、この辺りはコロワイドグループとは全く考え方が異なるようです。色々な会社の株主総会に参加すると、会社のカラーや社長の考え方の違いが如実に感じられて面白いものです。

ゼンショーは体育会系とか軍隊式と言われ、小川社長の命令には絶対服従で命令通りに動くというように言われていますが、株主総会を見てもそうなんだろうな〜と感じます。社長の方針が正しい時には一糸乱れぬ動きで最高の業績をたたき出しますが、戦略が外れた場合でも誰も意見することができない体質だと、立て直しに時間がかかりそうなのが不安材料ですね。まあ今のところは小川社長の思い通りに進んでいるようで、業績も絶好調で日本マクドナルドを抜いて外食日本一も達成しています。株価も堅調に推移しているので多くの株主も文句ないんでしょうね。私は株主優待が1/3になってしまったのを今でも残念に思っていますが、株主優待制度が存続しているだけでも感謝しないといけないのかもしれませんね。

すき家で夏場に登場する鰻については今年も説明があり、産地の養殖池など十分に検査して仕入れているので自信があり、鰻はゼンショーグループ以外では食べたくない!と小川賢太郎社長は今年も豪語していました(笑)その分吉野家などと比べるとお値段がちょっと高目なんですよね〜
食材の放射能検査や海外展開、持ち株会社制への移行などについても説明があり、11時8分まで社長の説明が続きました。外食日本一は達成したので今後は外食世界一を目指してグローバル展開にも力を入れ、中国・タイ・ブラジルなどに展開していくそうです
これだけ詳しく説明されたんですから株主としては色々と質問して理解を深めたいところですが、質問は7人で打ち切られてしまったのがとても残念ですね。もう少し株主と意見交換する姿勢があると、もっといい株主総会になるのになと感じました。
ゼンショー2011年株主総会
小川賢太郎社長の言葉は一言も聞き逃せないのか(笑)役員一同が後ろを振り返り、真剣に小川社長のプレゼンテーションを聞いている姿が印象的でしたわーい(嬉しい顔)
左端に立って説明しているのが、創業者の小川賢太郎社長です。
続いて決議事項について説明があり、質疑応答となりました。小川社長から、質問する際は起立して申し訳ないが1分以内で簡潔に質問して欲しいとお願いがありました。起立の姿勢が悪いと注意されるかもしれませんね(笑)
質問したい人は今年も多くいましたが、業績・株価とも申し分ないので、一昨年のように不満を述べる株主は皆無で、小川社長の手腕を評価する声が相次ぎました。ほとんどの質問には小川社長自ら答えていましたが、一部の質問には湯原CFOも回答していました。小川社長は経営には自信があるようで、事務局などに頼ることもなく自らの言葉で回答していました。これはとても良いことだと思いますね。だからこそもう少し質疑応答の時間を取ってもいいのにな〜と感じてしまいます。

質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています
(1-1)外食日本一おめでとうございます。東日本大震災時の対応について説明があったが、近い将来発生すると言われている東海大地震への備えはどうなっているのか?
→大地震は続くと考えているので、具体的な準備を進めている。製造拠点が止まると商品を店舗に送れなくなるので非常に重要であり、製造拠点の分散を進めている。商品を配送するには物流も大事であり、東名高速が使えなくなった場合に備えて中央道、北陸道の使用なども含めて検討している。店舗でも自家発電を導入するなど対応を進めている。社員の安否確認に意外と時間がかかったので、ITパッケージの活用を検討している。

まだまだ質問は続きます。続きはゼンショー(7550)2011年株主総会レポート2にまとめますね!

 ゼンショー(7550)2011年株主総会レポート2
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ひらめき
posted by Zaimax at 18:48 | Comment(0) | TrackBack(0) | 株主総会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする