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株主総会レポート〜その2では、ヤーマン(6630)2010年株主総会レポート〜その1に続いて質疑応答の様子をまとめていきます。
質疑応答 質問の数字は前が質問番号、後ろが質問者番号を表しています(敬称略)
(4-1)今期の配当を46円にした根拠は?配当が少ないのでは?上場記念配は考えていないのか?
→他社の配当状況や今後の設備投資計画などを総合的に判断し46円にした。14.1%の配当性向は目標の14%にも合致している。同じような事業を行っている会社がないので、同業他社との比較は難しいが、14%の目標配当性向が低いとは思っていない。ヤーマンは安定配当を継続していくという長期的な視野で考えており、ご提案は参考にさせていただくが今のところ46円の予定で、上場記念配などの特別配当は考えていない。
株主還元についての質問はたくさん出ましたが、14%の配当性向は私も低いと思いますね。上場した以上もう少し株主還元にも積極的に取り組んで欲しいと思います。質疑応答を聞いていて、株主還元にはあまり積極的じゃないな〜と感じてしまいました

(5-1)今まで3人で機能してきたのになぜ監査役を増やすのか?補欠監査役でもいいのではないか?報酬が増えてしまうではないか!
→3名ぎりぎりでは不測の事態が発生した時に困るので4名にする。補欠監査役では事業内容への理解が深まらないので増員にした。4名でも監査役報酬の限度内に収まる。
(6-1)経営責任を明確にするためにも、役員の任期を1年にして毎年選任する必要があるのでは?
→1年間では役員としての職責を十分に果たせないので、現状通り2年間で頑張らせて頂きたい。
(7-1)株価が大きく下がっているが、何か対策を考えているのか?
→株価は市場の動向にも影響されるが、我々は株主のために業績を上げるのが一番だと考えている。上場間もない会社であり、ヤーマンを理解してもらうためにIR活動にも頑張っていく。

いきなり7つという大量の質問を浴びせられ


(8-2)公募増資で16億円調達したが、3億円は基幹業務システムの開発に使う。クラウドなどのサービスも普及しており、ハードへの投資は最小限にして欲しい。その他の使い道も教えて欲しい。
→投資額3億円はハード・ソフト開発の合計額です。既存のソフトがそのまま使えるわけでないので、独自システムを開発中。複数社見積もりを取り慎重に決めた。その他には借入金の返済にも一部使ったが、業績向上のため積極的な商品開発や広告宣伝費に多く使っている。
(9-2)株主還元について14%の配当性向ということだが、目標配当性向を明確にして欲しい。株主優待は考えているのか?
→配当性向は一概に高いほうがいいとは思わない。これからまさに伸びようとしている会社なので、内部留保を考えつつ安定配当を目指している。配当性向は市場も注目しているので、目配りしながら決めていく。株主優待については、ヤーマンの商品は女性向けが中心なので、株主優待を行うことで広告宣伝効果はあると思うが、法人株主はどうするか?などのデメリットも色々ある。貴重なご意見とさせて頂く。
(10-2)IR活動について頑張るという事だが、個人投資家向けの活動は?
→Webページの充実を検討している。徐々に見やすいようIRページを改善していく。上場間もない会社であり、ヤーマンに対する理解を深めてもらうため会社説明会も検討している。
(11-2)ヤーマンという社名の由来は?
→山ア行輝会長が若かりし頃ドイツに駐在?していて、ドイツ語ではYesのことをヤーという。お客様の要望にはYes!と応えようよ!という観点から、ヤーマンという社名を思い付いた。
横に会長が座っているんですから会長から説明してもらってもいいのにと思いました。
社名の由来はホームページに詳しく載っています→ ヤーマンの企業理念(社名の由来)
(12-3)まずは上場の目的をお聞きしたい。すでに36年の歴史がある会社がなぜこのタイミングで上場したのか?最もらしい理由を付けて上場してくるが、実際は相続対策だったり、創業者一族が持ち株を売却するのが本当の目的で、上場がゴールという会社もある。そんな会社では一般の株主が迷惑するので、上場の目的について説明して欲しい。
→長い間ヤーマンという会社を経営してきたが、上場した1番の目的は直接お客様にヤーマンというブランドで売ることになったためです。それまではメーカーとしての卸売りが中心で、ヤーマンブランドを重視していなかったが、2年前から消費者への直販も始めた。ヤーマンの商品は美容・健康分野であり、肌に直接つけるものが中心であり、安全・安心感を感じてもらうためにもブランドが重要になる。昔ヤーマンが開発した体脂肪計は今では広く普及している。しかし当時のヤーマンには自社商品化するだけの力がなく、他社に譲ってしまった経緯もある。このようなことからヤーマンのブランド力を上げるために上場を選択した。
(13-3)先ほど、これからまさに伸びようとしている会社だと説明があったが、今期の計画はほぼ横ばいになっている。過去3年間は利益倍増ペースで伸びてきたのに、なぜ上場した途端業績が横ばいになるのか?普通は上場で知名度が上がったり、成長資金を調達できて成長が加速するのではないか?今期の計画を見て、上場が目的の会社なのかな?と感じて先ほどの質問をした。
先ほどIRについての説明があったが、個人投資家にヤーマンを知ってもらわないことには売買も増えないし株価も上がらないので、個人投資家向けのIR活動にも力を入れて欲しい。株主優待についてもいろいろな問題はあると思うが、個人株主を増やすためには有効な方法なので、ぜひ前向きに検討して欲しい。
→直販に参入して丸2年になる。今までも新商品の投入など体制作りをしてきたが、今年は他社がやっていないような3つの販売チャネル(店頭販売卸、通信販売部、インフォマーシャルなどの直接販売)を共振させながら伸びていくような、ヤーマン独自のビジネスモデルを構築したい。もちろん今期も業績を伸ばそうと毎日努力はしているが、種まきの時期も必要で、将来を考えた場合突っ走るだけではいけない。今期は種まきの時期ということでコンサバな目標にしている部分もあり、ご理解いただきたい。
(14-3)在庫が約30億円ほどもあり、出荷の5ヵ月分以上もある。在庫が多すぎるのではないか?売れ残りなどの不動在庫があるのではないか?
→適宜在庫を精査しており、不動在庫と言われる様な物はない。現在の水準も決して多いとは思っておらず適正な水準です。多くのアイテムを品揃えしているので、在庫金額が多くなっている。
アイテムが多いから在庫金額が多いという説明は分かりますが、在庫月数が大きい理由にはなりません。5ヵ月分以上の在庫というのはかなり多いと思います。健康・美容分野は競争も激しく、ブームになって販売が急増した商品も、下火になるのは早いかもしれません。想定以上に早くブームが去った場合、売れない不動在庫を抱えてしまうリスクは大きい業種だと思います。売れ残りはバッタものルートやディスカウントストアなどで処分することになったりして、時価が簿価を大きく下回っている恐れもあります。在庫などの棚卸資産が30.5億円もあり、総資産の26%を占めているので、ここで評価損や減損などが出ると業績への影響も大きくなります。販売の機会損失も問題ですが、だからと言って在庫を持ち過ぎるのも大きなリスクだと思います。もう少し在庫を絞って欲しいですね。
(15-4)(女性)ヤーマンに期待してたくさん投資しているので、色々質問させて頂きたい。ますは他社との提携などは考えているのか?
→考えていない
(16-4)メールで問い合わせを行ったが回答がない。問い合わせへの対応はどうなっているのか?
→大変失礼しました。特に返信期限などは設けておらず、できるだけ迅速に返信するようにしている。何か手違いがあったのかもしれない。
私もよくメールで問い合わせをしますが、まったく音沙汰がない会社は心配になりますね。メールが届いていないのか、確認していないのか、無視されているのかまったく分かりません。せめて受け付けたくらいの返信はすぐに欲しいものですね。
(17-4)株主優待について何人か質問しているがぜひ検討して欲しい。ハーバー研究所は株主の友人も株主懇親会?に参加できて、化粧品の体験などを通じて宣伝にもつながっている。
→株主優待のメリットも理解している。検討していないわけではない。顧客向けには新商品の体験の機会などを設けており、株主向けにもできないかなど検討している。
(18-4)広告宣伝活動にはどのように取り組んでいるのか?
→直販の宣伝や、家電量販店の店頭での販促などいろいろと行っている。女性誌やインフォマーシャル、Web販売でも積極的に行っていく。特に新商品発売時には積極的に広告宣伝を行っている。
(19-4)特許が取れたらすぐに製品化しているのか?
→特許にもいろいろな種類があり、基本的な特許や商品をつくるための派生的な特許もある。特許を取ってすぐに製品化されるものもあれば、製品化は先だが基本的な特許を押さえておくという場合もある。
(20-4)今期取った特許を使って製品化されたものはあるのか?
→1〜2点ある。いつとは言えないが、これから製品化していくものもある。
(21-5)山ア一族の持ち株比率が51%と多く、経営に緊張感が無さ過ぎるのではないか?今後持ち株比率は改善していくのか?一度に放出されるとそれも困ったことになるが、考えを聞かせて欲しい。
→企業価値を高めていくことが一番大事だと思っている。まだ上場して日が浅いので、現状の株主構成になっている。ご指摘も踏まえて今後勉強していきたい。
インサイダーが持ち株を売るということは、株価にとっては非常にネガティブな要因なので、慎重に考えて欲しいですね。51%程度ならそんなに高いとは思いませんし、成長するにつれて公募増資などを行いつつ比率を下げていけば良いと思います。株価が低迷する中でのこれ以上のインサイダーの売却は勘弁して欲しいです。
(22-5)あまりにも株価が下がるので100株だけ残して損切りし、株主総会に出て今後どうするか決めようと思って参加した。議長は14%で目標通りですと言うが、そんな低い目標では期待が持てない。目標は30%だが今期は14%ですという感じでないと、我々としては買う気にならない。配当性向が低すぎるんですよ。敵対的な大株主でもいれば、もっと配当をよこせと言ってくれるかもしれないが、一族で抑えている現状ではそんな人もいない。競合他社はないということだったが、それなら他の業界と比べて欲しい。業界内の常識に囚われないで欲しい。業界の常識に囚われていると、JALのように破綻してしまう。
→14%というのは業界の常識に囚われているわけではない。さらにヤーマンブランドを広げていくことが会社の価値を高めて、ひいては株主の期待に応えることだと認識しており、今は高い配当性向より成長に注力している。
かなり損失が大きかったのか、怒りを堪えているような口調での質問でした。

(23-5)現状の配当が低いと言っているわけではなくて、目標とする配当性向が低すぎる、これでは将来に期待できない、世間も注目してくれないのでは?と質問している。
→(宮崎昌也取締役 管理本部長)他社とはそれぞれ事情も違い、一概に比較はできない。数値面では特に低いとは思っていないが、貴重なご意見として検討させて頂く。
成長中の会社であれば無配のケースもたくさんあり、成長か配当かというのは難しい問題です。ただ今回の質問に対しては会社側の回答が硬直的過ぎるのだと感じました。いまは成長のために資金を使ったほうが企業価値を高めることにつながるので、配当は14%程度にとどまるが、将来的には30%程度を目指したい!とでも答えておけば問題なかったのにと思います。
質問者は配当性向が高いと将来が期待できる会社だという指摘でしたが、私は配当性向が高い会社はあまり成長は期待できない安定成長の会社が多いというイメージです。ヤーマンはこれからも成長をしていく会社ということであれば、目先の配当性向にはそれほどこだわりません。ただ今期の目標は横ばいなので、一体成長会社なのか成熟会社なのか判断が難しいと感じています。足元は慎重に見ているだけなのかもしれませんが、説明が一貫していないように感じてしまいます。
(24-2)ここまで質疑応答を聞いてきて、議長と事務局間のやり取りばかりだ。他の役員は何のために座っているのか?先ほど若手の取締役から回答があり期待したが、ハキハキしていなくて残念だ。今年は無理かもしれないが、来年は担当取締役からも回答して欲しい。
→ありがとうございます。貴重なご意見として承らせて頂く。
(25-3)配当について色々とやり取りがあったが、現状は配当より成長に資金を使いたいということだと思う。今期は種まきの時期だという説明だったが、中期的に見ていつ頃成長路線に戻るイメージなのか?
→今ある3つの販売チャネルをいかに機動的に活かしていくか?ということに取り組んでいる。これに何年かかるか?というのは具体的には言い難い。新商品投入のタイミングと市場からの手応えを見つつ、できるだけ早く種まきは終えたいと考えている。ただ、今期も秋冬にかけて新商品が出てくるので、その反応を見つつさらに種まきが必要なのか、終えるのか見定めていきたい。
ずっと種まきばかりで芽が出ないのでは困ります(笑)社長のコメントなんですからもう少し自信のある回答が欲しいところです。これでは秋冬の新商品もあまり自信がないのかな?などと心配になってしまいます。自信過剰というのももちろん問題ですが、開発中の新商品に自信があるのなら、「期待の新商品も控えているので今後のリリースに期待していてください!」くらいの発言があってもいいのではないでしょうか?
控えめな社長なのか、本当は新商品に自信がないのかは、今年の年末くらいにははっきりしてきそうです。
(26-6)美顔器などまがい物というか似た商品もたくさん出てきて心配している。IR活動の一環としてホームページを充実させるのであれば、他社製品との違いなども載せて欲しい。
→ご意見として承らせて頂く。
(27-6)海外の特許を取っているが、為替の影響はあるのか?
→原材料・仕入れ商品を輸入しているものが多々あり、現状の円高はプラスに働いている。ヤーマンはメーカーなので、海外特許も取り海外にもアピールしていきたいと考えている。
(28-6)株主優待について何人も要望があったが、家内も株主優待を楽しみにしている。自社商品など大した物ではなくても喜んでいる。いろんなルートでヤーマンをPRする必要があり、株主優待で自社商品を配るのも有効だと思う。
→自社商品のサンプルなどを配ったらどうかという提案だと思うが、化粧品などの取り扱いもあるが多くはエステなどの機械の販売です。直販での購入者に対しては、機器のお試しができたりモニターを募集したりなどを行っている。これを株主にも広げられないかは随時検討しているが、今すぐには難しい。
以上で質疑応答は終了となりました。初めての株主総会で山ア社長は緊張していたと思いますが、質問が出尽くすまで対応し、ほぼすべての質問に答えていました。質問の中にもありましたが、もっと他の取締役からも回答して欲しかったですね。また事務局のメモに頼っている部分が目立ったのも少し残念です。来年は議長にも慣れてもう少し社長カラーが出るといいですね。
株価が低迷していることもあって、株主還元に対する質問が集中しました。2・3年して株価も底打ちしてこないと、同じような質問が続くのかもしれません。いつ種まきが終わって成長路線に戻るのか、まずは秋冬に投入される新商品の反応が気になりますね

続いて議案の採決となりました。上位株主が大半の株式を持っているので、問題なく承認されました。
来年の株主総会はどんな感じになるのか?もっと楽しい株主総会になるのか期待しています。
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株主総会が無事終わり、ほっとしている役員の方々